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歯が欠けた!割れた!どうすればいいの?

2023年11月22日
歯が欠けた!割れた!どうすればいいの?

こんにちは!大阪府八尾市で60年!地域に根ざした歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の健康に関することや、歯にまつわる体のお悩みなどは、歯科医師やスタッフにとっては常識的なことでも、患者さまにとっては疑問や不安になり得るのだ、とあらためて気づかされることがよくあります。診療中には、できるだけ多くの質問に詳しくお答えできればいいのですが、実際には個々の患者さまに詳細に説明する時間が限られていることが多いのが実状です。

そこで、普段の診療中によく聞かれる質問に対して、当院のブログで詳しく解説していく「歯に関するご質問に全力回答!」ブログをスタートしました。

このブログが、歯医者に対して患者さまが日頃抱えている疑問や不安の解消への近道になれば、それは私たちの大きな喜びです。

どんな些細な疑問や質問でも、お気軽にお寄せください! 患者さまの健康と幸福を支えることが私たちの役目です。どうぞよろしくお願いいたします。

目次

 歯が欠けたり割れたりしたら?のご質問に全力回答!

突然歯が欠けた!割れた!となると、それはもう慌ててしまいますよね。歯医者さんに行かなくちゃ!でも、どんな治療をされるんだろう? 今回はそんな不安解消のために、歯が欠けたり割れたりした場合の治療について、歯科医として詳しく解説していきたいと思います。

歯が欠ける、割れるとはどういう状態ですか?

歯は通常、大きく2つに分けられます。歯の上部を歯冠(しかん)、歯の下部を歯根(しこん)と呼びます。(ただし、解剖学的な定義と臨床的な定義には微妙な違いがあります。)臨床的には、歯茎の上に露出していて見える部分を「歯冠」、一方で歯茎に隠れていて見えない部分を「歯根」と言います。

歯が欠ける、というのは歯の一部が破損、欠損してしまうことで、歯が割れる、というのは文字通り歯にひびが入る、または割れてしまうことを言い、目に見える歯冠部分の破折(破損)である「歯冠破折」と、目に見えない歯根部分の破損である「歯根破折」とに分けられます。

破折には下のような種類があります。

破折の種類1.単純性歯冠破折

エナメル質の部分に限られるか、エナメル質および象牙質を含む破折のことで、露髄(ろずい)を伴わないもの。無症状、もしくは冷たい水やお湯で軽くしみたりします。

※露髄とは、歯髄(しずい:歯の神経と血管の結合組織)が外部に露出してしまうことを言います。

破折の種類2.複雑性歯冠破折

エナメル質、象牙質、またはセメント質にまで及ぶ破折で、露髄を伴います。冷たい水やお湯でひどくしみたり、あるいは何もしていなくても強い痛みがあります。

・歯根破折

文字通り歯の根(象牙質、セメント質、歯髄)が破折することです。冷水痛・温水痛にくわえ、出血を伴うこともあります。

歯が欠けたり割れたりする原因はなんですか?

原因はさまざまですが、以下は主な原因です。

破折の種類3.外傷や事故

事故、スポーツ中の怪我、転倒などで、顔に強い衝撃を受けると、歯が欠けたり割れたりしてしまうことがあります。場合によっては、歯がすっぽりと抜けてしまうこともあります。こういった外傷では、口唇、舌、口の中の粘膜なども傷つくことがよくあります。

破折の種類4.虫歯による歯の脆弱化

虫歯が進行すると、細菌が作り出す酸によって歯の硬い部分(エナメル質や象牙質)が溶けて歯が脆くなり、軽い力や刺激によって欠けや割れが生じてしまいます。

破折の種類5.繰り返しの虫歯治療

虫歯の治療で歯の一部を削り取ったり、充填物を設置したりという処置は、本来の歯の構造を変えるということなので、歯の弱体化にもつながります。また、神経を抜くという処置は、歯髄ごと取り去るということなので、神経だけでなく酸素や栄養素を運んでいた血管もなくなってしまい、結果、歯が弱くなり、破損しやすくなるのです。

破折の種類6.歯ぎしりや噛み物の習慣

通常何かを食べる時は、歯と歯の間に食べ物があるため、噛む力が調節されているので、歯は損傷しません。が、歯ぎしりや食いしばりでは、歯同士が直接接触し、時にはその人の体重の2倍ほどの力がかかることもあり、それが歯の破損を引き起こす原因となります。

破折の種類7.噛み合わせの異常

噛み合わせの異常がある場合、歯に過度の圧力がかかることがあります。歯は垂直方面の力には強いのですが、横からの力やこすり合わせるようなねじれた力には弱いので、かかる圧力が均等でない場合、歯の特定の部分に不均等な負荷がかかり、それによって歯が割れる可能性が高まります。

破折の種類8.治療した部分の劣化

過去に治療した部分の充填物や被せ物が劣化し、弱くなってくると、それに伴い歯に余分な負荷がかかるようになって割れやすくなります。

破折の種類9.硬い物を好む食習慣

硬い物を噛むということは顎も鍛えられていいことのように思いますが、硬い物ばかりを噛むよりも噛む回数のほうが顎には重要だと言われています。よく噛んで食べることと、硬い物を食べることは似て非なるものです。硬い物は歯に大きな負担がかかります。

破折の種類10.加齢

老化に伴う摩耗により、破折が生じる場合があります。

欠けたり割れたりした歯は自然に治りますか?

歯が欠けたり割れたりした場合、残念ながら自然に治ることはありません。歯は体の他の組織とは異なり、自己修復の能力が限られているのです。

歯が欠けた!割れた!の応急処置は?

歯が欠けたり割れたりしたら、つい気になって指で触ったり、舌でなめたりしたくなってしまいますが、損傷したところから細菌が入ったり、舌を傷つけたりすることもあるので止めましょう。また、自分で消毒をしたり、何かを詰めたりすることも、そこから神経が感染してしまう危険性もあるので止めましょう。応急処置の後は、できるだけ早めに歯科医に見てもらいましょう。

欠けた歯は歯医者さんに持っていくの?

欠けた歯が手元にある場合は、水や消毒液につけるのではなく、牛乳または生理食塩水もしくは市販の保存液につけ、乾燥しないようにした上で、できるだけ早く歯科医にお持ちください。歯の状態によっては修復できる可能性もあります。また、歯がすっぽり抜けた(脱臼)ときも、基本的には再植(もう一度もとの位置に戻す)となることが多いので、欠けた時と同様の保管法で、歯科医にご持参ください。速さが勝負です。

どうして水だとだめなんですか?

歯を再び元の位置に戻すため重要なのは、抜けた歯の根周辺にある「歯根膜(しこんまく)」という細胞が生きていることなのです。 この歯根膜は乾燥により死んでしまいます。乾燥を防ぐためなら水でもいいように思いますが、細胞を生きた状態に保つためには、できるだけお口の中と同じ環境で保管しなければなりません。そのため、生理食塩水や、その成分に似た牛乳に漬けて、細胞の延命をはかるのです。

割れた歯は抜くしかないですか?

以前は、歯が割れた場合、抜歯が唯一の解決策でしたが、近年、歯科用接着剤や治療理論・技術の進歩により、抜歯せずに歯を修復できるケースが増えています。ただし、抜歯せずに済むかどうかは特定の条件があります。また、破折後の経過時間も非常に重要で、時間の経過に比例して成功率が低下することが報告されています。

ストレスで歯が欠けますか?

ストレスが直接原因ではありませんが、ストレスによって知らず知らずのうちに歯をくいしばっていたり、寝ている間に歯ぎしりをしていたりで、歯に大きな負荷がかかり、歯の破折につながってしまうことがあります。

欠けたり割れたりした歯の歯磨きは?

歯磨きをしても問題はありませんが、破損部分はやはりもろくなっているので、できるだけやさしく磨くよう心がけてください。触ると痛い場合は、なるべく触れないようにして、早めに歯科医に見せましょう。

痛くないなら放置しても大丈夫?

欠けた部分は歯の硬い部分(エナメル質)が損なわれ、細菌などが入り込みやすくなり、感染の危険度が上がっています。舌などを傷つけることもありますし、また破損部分からさらに破折が進行することも考えられますので、痛くないからと放置せず、ぜととも早めに受診してください。

どんな処置をするのですか?

破損度合いによって大まかには下記のように処置します。

小さな欠け

歯の欠けが少ない場合、コンポジットレジンと呼ばれる材料を使用して欠けた部分を修復します。歯を削る必要が少なくて済みます。

中程度の欠け

歯の前部が中程度に欠損している場合、欠けた部分をレジンで修復するだけでは取れやすいので、プラスチックの被せ物を装着します。

大きな欠け

歯が大きく欠損しているが、神経は残っている場合は中程度の欠けと同様の処置で間に合いますが、神経を取り除かなければならない場合は根管治療を行い、その後に金属製の土台を埋め込み、クラウンを被せることがあります。

歯が折れた場合

歯の冠部分や根部分が大きく折れた場合、歯を保存するのが難しいことがあり、抜歯が必要な場合があります。抜歯後、ブリッジ、入れ歯、インプラントなどで歯を補う治療を適宜行います。

脱臼した場合

すっぽりと抜けた場合、元の位置に戻せる可能性がありますが、早い段階での治療が成功の鍵です。

歯が割れた場合

歯根が割れた場合、破折箇所、破折の方向、破折の程度によって治療が異なります。程度が軽いときは歯を抜かずにすみますが、残っている根を歯茎の切開によって掘り起こしたり、歯牙挺出(しがていしゅつ)といって残った歯を引っ張り上げる処置などを施すことがあります。

保険治療ができるかできないかは、方法や使用する材料によっても変わりますので、ぜひ前回ブログ「歯科の保険適用範囲って?」をご参照ください。

歯を保存できない時の処置をもう少し知りたいです。

歯の根を残せるか残せないかで処置も変わりますが、下記のような方法があります。

差し歯

歯根が残っている場合の治療です。残った歯の一部を削り、その上に人工の歯を被せることで、歯の形状と機能を回復する方法です。完全に歯が抜けてしまった場合にはクラウン治療は適用できず、また、歯の根部が弱くなっている場合にも根が折れたりヒビが入る危険性があり、注意が必要です。前歯など、見た目に重要な役割を果たす歯は、金属製の材料を使うのか、自然な歯の色に近い材料を選ぶのか選択していただきます。

ブリッジ

ブリッジ(橋)治療は、失われた歯の両側にある歯を支えとして、文字通り橋のように一体型の人工歯を設置する治療法です。入れ歯のような不安定さが少ないといった特長があります。ただし、この治療には元々健康な歯を削る必要があり、それにより健康な歯の寿命が短くなる可能性もあります。また、ブリッジと歯肉の間に汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病の原因とならないよう、歯間ブラシを使うなどこまめなケアが必要です。

ブリッジについては当院の「ブリッジ治療」ページをご覧ください!

義歯(入れ歯)

お馴染みの装具で、歯をすべて失った場合の「総入れ歯」と、一部歯が残っている場合の「部分入れ歯」の2つがあります。入れ歯は比較的リーズナブルですが、自前の歯と比べて噛む力が、部分入れ歯は約30~40%、総入れ歯では約10~20%と非常に弱いといった側面もあります。また、部分入れ歯の場合、入れ歯を支えるための保持具を自然の歯に引っ掛けますが、これが歯肉や歯に負担をかけることがあり、健康な歯を損傷したり痛めたりする可能性があります。総入れ歯の場合は、上顎部分は口の粘膜に密着し、下顎部分は歯茎の上に装着されるため、食べ物の味や温度を感じにくくなることもあるのです。

入れ歯について詳しく知りたい方は、当院の「入れ歯・義歯治療」のページをご覧ください。

インプラント治療

抜歯を行った箇所(歯根も残っていない箇所)に、チタン製の小さなピンやスクリューで人工の歯根を作って歯を再建する治療のことです。差し歯や入れ歯に比べて噛む力も元の歯とほぼ同じでしっかり噛めますし、入れ歯のように違和感があったり、歯茎に当たって痛いといったこともないのが特長です。反面、保険が適用されないため高額になったり、人工歯根が馴染むまでに時間がかかったり、また、そもそもインプラント治療が施せない全身疾患などもあるので、懇切丁寧なカウンセリングが必要です。

インプラント治療について詳しく知りたい方は、当院の「インプラント治療」のページをご覧ください。

子どもの歯が割れた時は?

大人と同様です。乳歯が欠けた場合も、どうせ抜ける歯だからと放置せず、欠けた部分から虫歯になる危険性もありますし、それがこれから生えてくる永久歯に悪影響を及ぼすこともあるので、早めに歯科医の診療を受けてください。

セラミックが欠けてしまった場合?

セラミックの歯が欠けた場合も、本来の歯の時と同様です。欠けた部分は洗って保管し、歯科医にお持ちください。自然歯を保管する時のように牛乳や生理食塩水に漬ける必要はありません。

歯ぎしりは予防できますか?

歯ぎしりの最も大きな原因は「ストレス」だと言われています。またアルコールやカフェインの接種が、交感神経を高ぶらせ、興奮状態が歯ぎしりを誘発することもあります。できるだけリラックスして入眠することを心がけ、寝る姿勢は歯や歯茎に圧力のかかりにくい仰向けで寝るようにしましょう。きちんと治療する場合は、マウスピース(ナイトガード)を作成し使用しましょう。市販のマウスピースは適合が甘いことが多いので、歯科医院で作成するのがおすすめです。

まとめ

歯が欠けたり割れたりするのは緊急事態です。破損の状況によって処置はさまざまですが、何はさておき、早めに大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

もりかわ歯科なら安心の365日開院です!

欠けたり割れたりした歯が自然と再生することはありません。それ以上歯が悪くならないように、できるだけ早い処置を歯科医におまかせください。私たちは未来の歯を守ります。

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