歯を失ったまま放置していると危険です!
入れ歯治療とは、虫歯、歯周病、歯が割れたりなど、歯を失った場合に人工の歯を入れて歯の機能を補填する治療法です。
とても危険なのが、歯を失ったまま放置することです。
「ただ見た目の問題と軽く考えている方」、「歯を失ったが気にならない」と放置される方がいますが、とても危険です。
もし放置したまま置いておくと、歯を失った所に隣の歯が倒れてしまったり、対合の歯が伸びてしまったりと、歯はスペースに向かって動いてしまいます。
例えば、下の奥歯を虫歯で失ってしまい、かみ合わせに影響ないので放置した場合。
最初は何も違和感なく過ごせます。
しかし、上の歯は少しずつ下に向かって移動し、隣の歯もスペースに向かって移動するのです。
1本を失うことにより歯並びが崩れ、嚙み合わせの左右のバランスが崩れ他の歯に影響を及ぼします。
また、嚙み合わせが悪くなることで食べ物を十分に咀嚼することができなくなり、消化も悪くなり、食べることの楽しみが減り、行動の意欲の低下につながり、筋力低下になりと悪循環が始まってします。
健康の入口であるお口が不健康になることにより、全体の健康にも影響がでてしまいます。
歯を失った時は1本くらいと思わずに、しっかり治療しましょう。
入れ歯の種類と入れ歯の構造
入れ歯といっても色んな形があります。
人それぞれで歯がない部分が違うので「世界で1つだけの入れ歯」にはなりますが、入れ歯は大きく分けると2種類に分けられます。
「総入れ歯」と「部分入れ歯」に分けられます。
全ての歯を補う物が「総入れ歯」、1本でも歯が残っている場合は「部分入れ歯」といいます。
部分入れ歯
部分的に失われた歯を補うものです。
通常、人工歯が付いた義歯床を粘膜部分に乗せます。
その際、残っている歯にバネをつけ維持します。
1本失った場合でも、1本しか残っていない場合でも、歯が残っている場合の入れ歯は「部分入れ歯」になります。
総入れ歯
総入れ歯は全ての歯を失った人のための入れ歯になります。
粘膜に乗せるので「すぐ落ちるのでは?」と思われる方も多いと思いますが、患者様ひとりひとりのお口に合わせた治療(制作)を行うことにより、しっかり安定した入れ歯を作ることができます。
入れ歯の構造
部分入れ歯は「クラスプ」といった金属のバネをつかった装置によって入れ歯を維持(固定)することが出来ます。金属を使わないバネもあります。
総入れ歯は、部分入れ歯のようにバネをつかって維持出来ないため粘膜にピッタリ作ることで維持することができます。
入れ歯のメリット、デメリット
- 取り外しが出来る。
- 治療期間が短い。
- 歯を削る量が少ない。
- 修理や調整がしやすい。
- 硬い食べ物が食べにくい。
- 食べ物が挟まりやすい。
- 熱が伝わりにくく料理の味に影響がある。
- 口の中に入れるので違和感がある。
- 手入れの必要がある。
- 骨が痩せてきてしまい、合わなくなってくるので修理をしないといけない。
保険適用と保険適応外の入れ歯の違い
保険適用の入れ歯の特徴
保険適用の入れ歯の材料はレジンといった歯科用プラスチックでできております。
保険適用のメリット
- 費用が抑えられる。
- 破損してもすぐ修理でき、作り直すことができる。
保険適用のデメリット
- 破損しないためプラスチックを分厚くしているため違和感がある。
- プラスチックは熱が伝わらないため温度が分かりにくい。
- 食べ物は挟まり易い。
- 部分入れ歯のクラスプが金属なので見た目が悪い。
保険適用外の入れ歯の特徴
保険適用外の入れ歯には、物理的に強い金属床といわれるもの。審美性がいいノンクラスプデンチャーといわれるものがあります。それぞれ特徴があり、メリットとデメリットがあるのでご紹介します。
金属床
入れ歯の一部が金属でできています。金属は耐久性に優れているので薄く違和感が少ないことが特徴です。また、熱を通すことから、食事を美味しく感じるとも言われています。
- 強度が高い。
- 金属で強度があるため薄く制作できるため違和感が少ない。
- 金属は熱が伝わりやすいため食事がおいしく感じる。
- 修理がしにくい。
- 金属アレルギーのリスクがある。
治療期間 | 3~6カ月 |
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費用 | コバルトクロム床 198,000円(税込)/片顎 |
ノンクラスプデンチャー
金属のクラスプ使うことなく見た目がよく視覚的に違和感が少ないことが特徴です。
- 金属のクラスプを使用しないので審美的にいい。
- 金属床に比べて費用が抑えられる。
- 症例が限られる。
- 理しにくい。
- 耐久性が弱い。
治療期間 | 3~6カ月 |
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費用 | 1歯~4歯 110,000円(税込)~ 5歯以上 165,000円(税込)~ |
保険適用も保険適用外もそれぞれメリット、デメリットがあります。
自分に合った入れ歯を見つけてもらってお口の健康を手に入れて下さい。
入れ歯の注意点、お手入れ方法
入れ歯はまずは何と言っても慣れてもらうことがとても大切です。
ひとりひとりオーダーメイドで作っているので最初使っていくうちに靴擦れのように擦れて傷ができることがあります。
その時は、入れ歯を外して歯茎を休ませてあげてください。
痛いところは調整しながら合わせていくためご安心ください。
常に清潔に
入れ歯は毎日洗うことも大切です。
もし不潔のまま入れて使っていると細菌が入れ歯で繁殖してしまい、虫歯や歯周病にもつながります。
また口の中の細菌が肺に入ってしまうと誤嚥性肺炎にもなってしまうこともあります。
そのため清潔な状態を保ちながら使用しましょう。
入れ歯は、入れ歯専用の歯ブラシを使い、優しく水洗いしてください。
洗浄の際の注意点
- 歯磨き粉は使わないでください。
- 60度以上のお湯は使わないでください。
- 乾燥は避けてください。
乾燥してしまうと変形する可能性があります。 外しているときはお水につけるようにして下さい。
入れ歯はあなたの健康を守ってくれます
最初は慣れないと思います。
そのため、作った入れ歯を「違和感がある」、「いらない」と自己判断でやめる人も中にはいらっしゃいます。
ただ入れ歯を入れる一番の目的はお口の健康を守り、体の健康を守るためです。
入れ歯はあなたの健康を守ります。入れ歯でお悩みの方、入れ歯の新規作成から調整まで、お悩みをじっくりお聞きいたします。
他の歯科医院で制作された入れ歯の修理・調整も可能です。是非ご相談ください。