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歯周病が手遅れになる前のサインとは?リスクと予防法も解説!

2024年1月26日
歯をチェックする人

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯周病が進行し手遅れの状態になると、抜歯が必要と診断されるケースは少なくありません。

ただし、歯周病は手遅れになる前に自覚症状が現れるケースが多いです。

そこで今回は、歯周病が手遅れになる前に現れるサインや歯周病のリスク・予防法などを解説していきます。

歯周病とは?

歯周病の人

歯周病は、歯茎や歯を支える顎の骨などの歯周組織が歯周病菌に感染し、炎症を起こす感染症です。日本人の歯を失うもっとも大きな原因が、歯周病といわれています。

歯周病の原因は、歯に残るプラークです。ブラッシングが不十分で多くのプラークが歯や歯茎などに停滞した状態が続くと、歯周病になるのです。

病状が進行すると歯を支える顎の骨が歯周病菌によって壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。歯周病は、病状が進まないと自覚症状が現れにくく、重度の状態になってはじめて歯科医院を受診する方も少なくありません。

自覚症状がなくても歯科医院を受診し、日頃からしっかりと予防することが重要です。歯周病によって一度壊されてしまった顎の骨がもとに戻ることはありません。

顎の骨が壊される前に発見し、適切な治療やケアをしていくことが歯周病で歯を失わないためのポイントです。なお、歯周病は全身疾患とも深く関わりがあり、糖尿病や心疾患・認知症・低出生体重児などのリスクが高くなるといわれています。

手遅れになる前のサイン

歯がしみる人

改善が難しく手遅れと診断される歯周病では、歯茎が炎症を起こし赤く腫れ、場合によっては出血や排膿がみられます。また、歯を支えている顎の骨が大きく吸収されることで、歯がグラグラと揺れるでしょう。

歯茎が大きく腫れたり、食事の際に歯に大きな負担がかかったりすると、痛みがともなう場合もあります。

ここまで歯周病が進行してしまうと、歯を残すことが難しくなり抜歯を検討します。歯周病は、進行の程度によって歯肉炎・軽度歯周炎・中等度歯周炎・重度歯周炎の4種類に分類されます。

手遅れといわれる段階は、重度の歯周病です。歯周病は、手遅れになる前にいくつかの段階を経るのです。

以下に、進行度別にみる歯周病の症状を確認していきます。

歯肉炎

歯肉炎は、歯茎にのみ炎症がみられる歯周病の一歩手前の状態です。歯茎に赤みや腫れがみられ、ブラッシングすると出血することがあります。

歯茎が炎症により敏感になっているので、ブラッシングの際に痛みや違和感などの自覚症状が出る場合もあるでしょう。歯の表面のプラークや歯石を放置していると、軽度歯周炎へ移行します。

軽度歯周炎

軽度歯周炎は、歯茎が赤く腫れ歯と歯茎の境目にある溝が深くなった状態です。ブラッシングなどの刺激が加わると、歯茎から出血するでしょう。

また、深くなった歯肉溝のなかにプラークが入り込むと歯周病菌が活発に活動します。歯を支えている顎の骨が、歯周病菌によって次第に溶かされていく段階です。

骨が溶けてしまうと歯茎が下がり、歯が長くなったように感じます。知覚過敏の症状が出ることもあるでしょう。

中等度歯周炎

軽度歯周炎が進行して、顎の骨が半分程度まで壊されている状態です。歯肉溝はさらに深くなり、歯がぐらつき始めるでしょう。

歯茎の腫れや出血に加えて膿が出る場合もあり、口臭が悪化する方も少なくありません。抵抗力が落ちると歯茎が大きく腫れて痛みを伴うため、この時点で歯科医院を受診する方が多いです。

重度歯周炎

歯の周囲の顎の骨が半分以上壊されている状態です。歯肉溝がかなり深くなり、溝の中に膿が溜まっている場合もあります。

歯茎が大きく腫れて歯もグラつくため、強い痛みが出たり食べ物をうまく噛めなかったり、日常生活にも支障を感じる方が多いでしょう。放置すると歯はやがて抜け落ちてしまいます。

手遅れになった場合のリスク

手遅れになった場合のリスクイメージ

歯周病が手遅れの状態になると、歯を失うリスクが高くなります。歯を失うと口内や全身にさまざまな影響を及ぼすため注意が必要です。

歯周病が手遅れになった際のリスクを解説していきます。

歯並び・噛み合わせが変化する

歯がグラグラ揺れている状態や、歯を失った状態を長期間そのままにしていると、噛む機能を補おうと隣接する歯が倒れ込みます。噛み合わせの歯は伸びてきてしまいます。

一部分の歯並びや噛み合わせが乱れると、次々に他の部分の歯並びや噛み合わせも変化するリスクがあるでしょう。歯並び・噛み合わせが乱れると顎関節に負担がかかるため、頬や顎の筋肉が緊張した状態が続きます。

顎関節症や肩こり・頭痛など、身体にも支障が出ることがあるため注意が必要です。また、噛み合わせが悪くなると食べ物をうまく咀嚼できません。大きなまま丸飲みするため、消化器官に負担がかかってしまいます。

歯茎や顎の骨が痩せる

顎の骨は、噛む刺激を受けて活性化されます。歯を失うと顎の骨に刺激が伝わらなくなるため、次第に骨が痩せていきます。

歯茎は、顎の骨の位置に合わせて変化するため歯茎も下がって痩せてしまうでしょう。顎の骨や歯茎が下がると、顔貌も変化します。

また、食べ物を噛む刺激は顎の骨に伝わって脳を刺激します。歯を失って噛む刺激がなくなると、脳への刺激も減少するでしょう。

そのため、ご自身の歯が少ない方は、歯が多く残る方と比較して認知症のリスクが高くなるといわれています。

審美性・発音が劣る

歯周病で前歯を失った場合、審美性が損なわれます。特に前歯は人目につきやすい部分なので、コンプレックスになりかねません。

また、歯がない部分があると、空気が漏れてしまい上手く発音できないことがあります。コミュニケーションに支障をきたすリスクがあるでしょう。

歯周病を予防する方法

プラーク除去

歯周病は私たちにとって身近な感染症のひとつですが、予防することができる疾患です。以下に、歯周病を予防する方法をご紹介します。

プラークの除去

歯周病のもっとも大きな原因は、歯や歯と歯茎の境目に残るプラークです。歯周病を予防するために、歯の表面に残るプラークを取り除きましょう。

プラークのない清潔な口内を保てるかどうかは、自宅でおこなうブラッシングに左右されます。歯ブラシは、ご自身の口のサイズに合った適切なサイズのものを使用してください。

毛先が広がった状態の歯ブラシは、汚れ除去率が新しい歯ブラシの半分ほどになります。毛先が広がってきたらもちろん、最低でも1か月に1回は新しい歯ブラシに変えましょう。

また、歯と歯の間や歯並びが悪い部分は磨き残しが生じやすい部分です。歯ブラシだけでは、効率よく汚れを落とすことが難しいでしょう。

フロスや歯間ブラシ・ワンタフトブラシなどの補助清掃用具も使用してブラッシングしてください。

生活習慣の見直し

歯周病予防にもっとも効果的なのは、プラークを除去することです。

ただし、歯周病菌は身体の免疫力が低下すると優位に働きます。そのため、プラークを除去することと併せて、身体の抵抗力を上げて歯周病菌の活動を抑制させることがポイントになるでしょう。

栄養バランスのとれた食事や早寝早起きなど、規則正しい生活を心がけて疲れやストレスをためないようにしてください。

禁煙する

喫煙は、歯周病を進行させる大きな原因のひとつです。タバコに含まれる一酸化炭素は、血液中のヘモグロビンと結びつきやすい特徴があります。

喫煙すると酸素が十分にまわらず、歯茎が酸欠状態になるのです。毛細血管が収縮するため、免疫機能が十分に働くことができずに歯周病が進行しやすいでしょう。

ヘビースモーカーの方は、禁煙する、もしくは本数を減らすことが、歯周病対策に効果的です。

定期的な歯科検診の重要性

歯医者のカウンセリング

歯周病は、自覚症状が出たときには進行しているため早めに対処しなければなりません。歯科医院では、3か月〜半年に1回のペースで定期検診をおこなっている場合が多いです。

歯科医院の定期検診では、虫歯や歯周病など口の中にトラブルが起きていないか確認します。歯石や着色汚れなど、セルフケアでは落とせない汚れを専用の機械で除去していきます。

ブラッシング指導では、一人ひとりの歯並びに合わせた適切な歯ブラシや磨き方を教えてもらえるでしょう。ブラッシング指導を受けて自宅でプラークを落とせるようになれば、歯周病の予防と改善に効果的です。

まとめ

歯周病のリスクを説明

歯周病は、自覚症状が現れにくいため注意が必要な疾患です。手遅れになると歯を失う他に、全身の健康状態にも影響があるといわれています。

歯周病を予防するためには、日々のブラッシングで口内を清潔に保ち、規則正しい生活を心がけて抵抗力を上げておくことがポイントになるでしょう。また、歯周病を悪化させないためには早期発見・早期治療が必要不可欠になります。

歯科医院を定期的に受診してトラブルがないか確認してもらい予防することが大切です。気になる症状がある方は、早めに歯科医院を受診して確認してもらいましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

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