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こどもの健康な歯茎を守る!歯肉炎の原因や予防法を解説!

2024年2月9日
笑顔の子供

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

こどもの健康な歯茎を守るためには、歯肉炎の原因を理解し、適切に予防することが重要です。歯肉炎は歯垢の蓄積が主な原因であり、放置されると歯茎の炎症や深刻な歯周病へと進行するリスクがあります。

こどもの口腔環境は成長に伴って変化しやすく、特に歯並びの悪い箇所は歯垢が溜まりやすいので注意が必要です。

この記事では、こどもの歯肉炎の原因を詳しく解説し、家庭でできる予防法や正しい歯磨きの方法をご紹介します。

歯肉炎とは?

歯肉炎のイメージ

歯肉炎は、歯肉(歯茎)の炎症を指す言葉で、軽度の歯周病とも言えます。症状としては、歯茎が赤くなったり、腫れたりすることがあり、また出血しやすくもなります。

歯磨きをする時やフロスを使用する時、または硬い食べ物を噛む時に、歯茎から出血することが多いです。

歯肉炎を放置すると、歯周炎に進行します。痛みや膿が発生するなど、さらに深刻な症状が認められます。これら歯肉炎と歯周炎の総称が、歯周病です。

歯肉炎になる原因

歯肉炎になる原因を考える子供

歯肉炎は、主に歯垢の蓄積によって引き起こされます。歯垢は、歯の周辺や表面、特に歯ブラシが届きにくい歯と歯の間などに付着しやすいです。歯垢によって歯茎に炎症が生じ、赤みや腫れが現れます。

炎症が進行すると、歯と歯茎の間に小さな隙間(歯周ポケット)が形成されます。この状態を放置すると歯周ポケットは深くなり、知覚過敏や歯槽膿漏といったさらに重大な歯周病を引き起こすリスクが高まります。

また、喫煙は歯肉炎のリスクを高める要因の一つです。喫煙により歯肉組織への血流や栄養の供給が減少するため、歯茎が感染しやすくなります。

こどもの歯肉炎の種類とは?

子供の歯肉炎の種類が多いイメージ

こどもの歯肉炎にはさまざまな種類があります。主な種類と症状、原因について詳しく解説します。

萌出性歯肉炎

萌出性歯肉炎は、特に6歳臼歯や12歳臼歯が生える時によく見られる歯肉の炎症です。

歯が生えてくる際、歯の一部が歯茎に埋まるような状態になって歯ブラシが届きにくくなります。その結果、プラークが蓄積しやすくなり歯肉炎を引き起こすことがあるのです。

歯が完全に生えると、通常は症状が落ち着きます。この時期にプラークが溜まることで虫歯になるリスクが高まるので注意が必要です。

特に、こどもが自分で歯を磨く場合、十分に磨けていないことが多いです。そのため、保護者による仕上げ磨きが非常に重要です。

歯が生える過程で歯ブラシが届きにくい部分に特に注意を払い、プラークの蓄積を防ぐことが、萌出性歯肉炎の予防につながります。

不潔性歯肉炎

不潔性歯肉炎は、歯磨きが不十分なことでプラークが充分に除去されず、歯茎に炎症が生じる歯肉炎です。

歯茎が腫れたり赤くなったりし、ぶよぶよとすることがあります。歯磨きをする際に出血することもあるでしょう。

不潔性歯肉炎の対処法は、まず日々の歯磨きを丁寧に行うことです。特にプラークの蓄積を防ぐために、歯ブラシの使い方や磨き方に注意を払いましょう。

プラークが歯石に変わっている場合には、歯科医院でのクリーニングで除去する必要があります。

思春期性歯肉炎

思春期性歯肉炎は、小学校高学年から中学生に多い歯肉の炎症です。生活の変化やホルモンバランスの乱れが主な原因となります。

思春期には、エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモン分泌が活発になり、歯茎への血流量が増加します。増加した血流は、プラークなどに対する歯茎の反応性を高めて炎症を引き起こすのです。

この状態を改善するためには、まず生活習慣を規則正しく保つことが重要です。十分な睡眠とストレス管理が効果的でしょう。栄養バランスのとれた食事を心がけることも大切です。

デンタルフロスや歯間ブラシなどを活用して、歯磨きだけでは除去しきれないプラークをしっかりと取り除くことも重要です。

若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)

若年性歯周炎(侵襲性歯周炎)は、小学生から30代前後の若年層に発生する歯周病の一種です。

特徴は、進行速度の速さです。一般的な歯周病は時間をかけて徐々に進行しますが、侵襲性歯周炎は短期間で急速に症状が進むため、特に注意が必要です。

侵襲性歯周炎の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的な要因が関係しているとも考えられています。

侵襲性歯周炎では、歯を支える骨が吸収されることにより、歯周ポケットが深くなります。歯が移動しやすくなることもあるでしょう。放置すると歯の喪失につながる可能性があります。

このようなリスクを避けるためには、定期的に歯科検診を受けることが非常に重要です。歯周病の早期発見・治療につながり、歯の喪失という最悪の事態を回避できるでしょう。

こどもの歯肉炎を放置するリスク

こどもの歯肉炎を放置するリスクイメージ

歯肉炎は歯周病の初期段階であり、適切な治療やケアを行わないと、症状は徐々に悪化していきます。歯肉炎を放置すると、歯を支える骨や他の歯周組織に炎症が広がり、より深刻な歯周病へと進行するリスクが高まります。

歯周病が進行すると、歯周組織が徐々に破壊されます。破壊された歯周組織が自然に元に戻ることはありません。

歯周組織の破壊が進むと、歯が揺れ始めて最終的には抜け落ちる可能性も出てきます。特にこどもの場合、歯や歯茎の健康は全体的な口腔健康や将来の歯の健康に直接影響します。歯肉炎の早期発見と治療が非常に重要なのです。

定期的な歯科検診や日々の正しい口腔ケアによって、歯肉炎のリスクを減らすことができます。保護者としてこどもの歯磨きをしっかりとサポートし、適切な口腔衛生習慣を身につけさせることが、歯肉炎や歯周病の予防に大切です。

こどもが歯肉炎になったらどうしたらいい?

歯磨き指導

こどもが歯肉炎になった場合の対処法としては、まず原因となる歯垢(プラーク)を徹底的に取り除くことが最も重要です。歯垢は歯ブラシやフロスを用いて丁寧に除去しましょう。

特にこどもの場合、自分できちんと磨けていないことが多いため、サポートしてあげることが重要です。

また、歯石になっている場合は、自宅でのケアだけでは不十分です。このような場合は、歯科医院で専門的なクリーニングを受けて歯石を除去してもらいましょう。

歯石はプラークの蓄積を促進し、歯肉炎の悪化につながるため早期に除去することが大切です。以下に、歯科医院で行われる歯肉炎の治療法をご紹介します。

検査

歯周病の検査では、主に歯と歯茎の隙間である歯周ポケットの深さを測定します。この測定を通して、歯茎の炎症の程度や歯周病の進行状況を確認します。

検査中に歯茎からの出血があるかどうかもチェックします。歯周ポケットの深さや出血の有無は、歯周病の重要な指標です。

歯石除去

歯石や歯垢が見られる場合は除去します。歯石除去のためには、スケーラーと呼ばれる専用の機械を使用します。

この機械は水と振動を利用して、歯表面に付着した歯石や歯垢を効果的に取り除くことができます。スケーラーの振動で固まった歯石を削り取り、水の流れを利用して取り除いた歯石の残骸を洗い流します。

歯磨き指導

新たな歯垢の蓄積を防ぎ、歯茎の炎症を引き起こすリスクを減らすために、歯磨き指導を行います。特に、歯垢が溜まりやすい部分や既に炎症が起きている箇所の磨き方に焦点を当てます。

歯科衛生士や歯科医師から具体的なブラッシングの技術やコツを学び、それを自宅でのセルフケアに取り入れることが大切です。歯垢をできるだけ溜めないようにすることは、歯茎の健康を守り、炎症の進行を抑える上で非常に重要です。

こどもの歯肉炎を予防するためには

歯磨きする子供

こどもの歯肉炎を予防するためには、歯垢を溜めないことが非常に重要です。そのためには、自宅での丁寧な歯磨きが求められます。

しかし、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使用して丁寧に磨いていたとしても、どうしても除去しきれない汚れが存在します。そのため、自宅のケアに加えて、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが大切です。

正しい方法で歯磨きを行う

こどもの歯肉炎を予防するためには、毎日の歯磨きを丁寧に行い、歯垢をきちんと取り除くことが重要です。特に、歯と歯茎の境目を優しく丁寧にブラッシングすることで、歯垢の蓄積を防ぎましょう。

歯ブラシだけでは届きにくい部分は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って清掃することが効果的です。

こどもの場合、自分でしっかりと磨けないことが多いです。保護者がチェックし、必要に応じて仕上げ磨きを行うことも大切です。

正しいブラッシング方法を教えて習慣づけることが、こどもの口腔衛生を保つ鍵となります。

定期的に歯科医院を受診する

こどもの歯肉炎予防には毎日のセルフケアが欠かせませんが、自分で口内の歯垢を100%取り除くのは困難です。お口の中は狭く暗いため自分では見えない部分があり、磨き癖によって磨き残しやすい場所もあります。

特に歯並びが悪い箇所は歯垢が溜まりやすく、歯肉炎になるリスクが高まります。

完璧に磨くことにこだわるのではなく、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。自宅でのケアでは取り除けない歯垢を除去し、口内を健康に保つことができます。

こどもの口腔衛生を維持するためには、最低でも半年に一度は歯科医院を受診するとよいでしょう。

まとめ

笑顔の子供

歯肉炎は、特にこどもにおいて注意が必要な状態です。主な原因は歯垢の蓄積であり、これが炎症を引き起こします。

歯肉炎を放置すると歯周炎へと進行し、最悪の場合、歯が抜け落ちてしまう可能性があります。

歯肉炎の予防・治療に重要なのは、日々の丁寧な歯磨きです。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシの使用も効果的です。

しかし、家庭でのケアだけでは限界があります。特に、歯並びが悪い箇所は歯垢が溜まりやすいため、定期的な歯科医院でのメンテナンスが重要です。

最低でも半年に一度歯科検診を受け、こどもの口腔衛生を保ちましょう。

お子さまの歯肉炎でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

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