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歯周病は治療で治りますか?

2024年3月6日
歯周病は治療で治りますか?

みなさまこんにちは!

大阪府八尾市に60年にわたり、地域に根ざす歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

当院では患者さまが抱える歯科に関するさまざまな疑問や不安に真摯に向き合い、解消できるよう尽力しています。歯科医師やスタッフとのコミュニケーションが不足しがちな中、

このブログを通じて患者さんとの対話の場を提供し、より理解を深めるお手伝いができればと考えています。

日常生活での歯のお手入れや健康に関する知識は、自身の歯の状態を理解し、適切なケアを行う上で非常に大切なことです。そこで、このブログでは歯にまつわる基本的な情報から、診療に関する細かな疑問まで、幅広いトピックをカバーしています。患者さまがより良い歯科ケアの選択ができるよう、専門的な情報を分かりやすくお届けしています。

どなたでもお気軽にご質問や疑問をお寄せいただき、私たちが提供する情報を通じて患者さまの歯科に関する理解を深めていただければ幸いです。何かお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。ご協力をお願い申し上げます!

「歯周病は治療で治りますか?」の質問に全力回答!

今回は、歯周病は治療で治りますか?の質問に対して全力でお答えしていきます!

まず、歯周病とは?

歯周病とむし歯は、歯科の2大疾患とされ、成人期における歯の喪失の主な原因となっています。まずは、歯周病について解説させていただきます。

まず、歯周病とは?

歯周病の定義

歯周病は、口腔内の歯と歯茎(歯肉)の隙間に侵入した細菌が、歯肉炎として知られる歯肉の炎症を引き起こす状態から始まります。さらに、この炎症が進行すると、歯を支える骨である歯槽骨が溶解され、歯がグラグラになる「歯周炎」が生じます。つまり、歯周病は歯肉炎と歯周炎を含む複合的な状態です。

歯周病の原因

歯周病は、口腔内のバランスを崩す歯周病原菌と呼ばれる細菌が関与しています。歯みがきが不十分だと、歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)が蓄積されます。プラーク内には、1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれ、これらの細菌が産生する毒素によって歯肉が腫れたり、出血しやすくなったりします。この状態が進行すると、歯肉は炎症によって急速に腫れ上がり、歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットの深部は酸素が少ないため、歯周病原菌の繁殖に適した環境となります。また、プラーク内の細菌は唾液中のカルシウムやリン酸と結合して歯石となり、歯の表面に付着します。これが細菌の足場となり、ポケットの奥深くへ進行します。歯周病原菌の毒素は歯槽骨を溶かし、歯を不安定にし、歯肉を引き下げ、進行していくと、最終的に歯を失ってしまう可能性も出てきます。

歯周病の特徴

歯周病の発症には、プラーク内に存在する細菌が直接関与しています。従って、歯周病は

歯みがきの不適切さが引き金となりやすい傾向があります。さらに、喫煙者は非喫煙者と

比較して歯周病にかかるリスクが3倍以上高いという報告もあります。同様に、糖尿病患者は歯周病の進行が促進される可能性があります。また、金属やプラスチック製のかぶせ物や詰め物が歯との間に隙間を作ると、プラークが付着しやすくなり、これらの段差や隙間は、歯周病の進行を助長する要因の一つとなります。そのため、歯周病の予防や管理には、適切な歯磨きや口腔衛生の実践だけでなく、喫煙を控えたり、糖尿病の管理を行ったり、かぶせ物や詰め物の適切な管理も含まれます。

どのような治療方法がありますか?

歯周病は、治療によって状態を改善できる病気ですが、具体的にどんな治療をするのか気になるところ…。虫歯治療のように痛みを伴う可能性があるため、治療を受けることをためらう方もいるかもしれません。もりかわ歯科の「歯周病予防ページ」もご覧いただき、当院にご相談くださいませ。

大切なのはセルフケアとプロフェッショナルケア

歯周病は、プラークを適切に除去しなければ、進行を食い止めることはできません。

そのため、治療では、根本的な原因である歯垢や歯石を取り除くことが重要とされます。

これが『歯周基本治療』であり、患者様自身が行う『セルフ・ケア(ブラッシング)』と、歯科医院で行う専門的な『プロフェッショナル・ケア』が組み合わされます。

ただし、歯周病の悪化には、歯垢だけでなく、喫煙や糖尿病などさまざまな要因が関与しているため、プロフェッショナル・ケアを中心に、歯周病の原因を一つひとつ取り除く治療が『歯周基本治療』として行われます。歯周基本治療は、軽度の歯肉炎から中等度以上、あるいは重症の段階に至るまで、幅広い範囲の患者に適用されます。歯肉炎や軽度の歯周病では、歯垢や歯石を取り除くプロフェッショナル・ケアを主体とした『歯周基本治療』だけで改善が見られることもあります。

一方で、歯周基本治療だけでは奥深い歯肉に蓄積した汚れを十分に取り除けない場合、『歯周外科治療』が必要です。治療後には定期的な再検査が行われ、改善が確認された場合はメインテナンス(定期的な清掃と検査)が行われます。改善が見られない場合は、再度治療が必要となります。

大切なのはセルフケアとプロフェッショナルケア

歯周病治療の流れは?

1. 検査と評価

・歯科医院での初回診察: 歯周病の症状や歯茎の状態を評価します。

・口腔内検査: 歯周ポケットの深さや歯肉の腫れ、出血などを確認します。

・X線撮影: 歯槽骨の状態や歯周ポケットの深さを評価するために撮影されることが

 あります。

2. 診断

・歯周病のステージングとグレーディング: 歯周ポケットの深さや歯槽骨の損失などを評価 し、歯周病の進行度合いを決定します。

・リスク評価: 歯周病の進行リスクや治療の成功率を予測します。

3. 治療計画の立案

・個々の症状に基づく治療計画: 患者の状態に応じて、適切な治療法を選択します。

・治療目標の設定: 歯周病の進行を止めること、歯茎や歯槽骨の健康を回復させることが一 般的な目標です。

4. 歯周基本治療

・歯垢と歯石の除去: プロフェッショナルな歯のクリーニングが行われ、歯周ポケットの掃 除が行われます。

・セルフ・ケアの指導: 歯みがきやフロスの正しい使用法について患者に指導されます。

5. 週間のフォローアップ

・治療の効果の評価: 歯周病の状態が改善しているかどうかを確認します。

・患者様に対して正しいセルフケアの重要性や口腔衛生の習慣の確立についてご指導させて いただきます。

6. 必要に応じた追加治療

・歯周外科治療: 歯周基本治療だけでは改善しない場合、歯周ポケットの清掃や歯槽骨再生 などの手術的な治療が行われることがあります。

・定期的なメインテナンス: 治療後の定期的な清掃や検査が必要です。

上記は一般的な歯周病治療の流れになります。

歯周病の治療は患者の症状や進行度に応じて異なるため、患者様のそれぞれ状況に応じた、カスタマイズされたアプローチをご提案させていただきます。

セルフケアの具体的なブラッシング方法は?

歯磨きの頻度について

歯磨きの回数よりも重要なのは、歯垢をきちんと落とすことです。歯周病の予防には、

丁寧な歯磨きが必要です。歯磨きの回数が多くても、十分な丁寧さがなければ意味がありません。歯垢がたまりやすい方や歯磨きが苦手な方は、1日1回でも、歯の隅々まで丁寧に磨くことが大切です。

歯磨きのタイミングについて

歯周病菌は、口の中に残った食べかすを栄養源として増殖します。そのため、食後の歯磨きが重要ですが、すぐに磨くよりも食後30分から1時間後のタイミングが最も適切です。

食後は口の中が酸性になっており、この状態で歯を磨くと、歯が傷つきやすくなります。

また、寝ている間は唾液の分泌が減少し、歯周病のリスクが高まります。そのため、就寝前に丁寧な歯磨きを心がけましょう。

適切なブラッシング方法

「スクラビング法」

スクラビング法

スクラビング法は、歯ブラシの毛先を歯面に直角に当て、小刻みに磨く方法です。歯を2~3本ずつ意識して、細かな横磨きを行います。毛先が少ししなる程度の力で行うのがポイントです。この方法は、歯の側面や奥歯の咬み合わせる面を磨くのに最適な磨き方です。磨く際には、上顎と下顎に分け、さらに表側、咬み合わせる面、裏側の3面に分けて磨くことが重要です。この方法を実践すると、磨き残しを減らすだけでなく、磨く効率も向上します。

「バス法」

バス法

バス法は、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で立て、歯肉縁に歯ブラシを当てる方法です。歯ブラシを優しく歯肉に沿って振動させるようにして歯垢や汚れを除去します。この方法は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢を効果的に除去し、歯周ポケット内の汚れを取り除くのに適しています。バス法は、歯周病の予防や歯肉の健康を保つために推奨される歯磨き方法の一つです。

歯ブラシの選び方についてより詳しく知りたい方は、当院のブログで紹介しております「歯ブラシや歯間ブラシの選び方は?」もご覧ください。

歯周病を放っておくと、どのようになりますか?

歯周病を放っておくと、どのようになりますか?

歯周病を無視しつづけて、歯が抜けるようなことになってしまうと、顎の骨は大きな損傷を受ける可能性があります。この段階では、インプラント治療が困難になってしまうこともあります。また、周囲の歯や顎の骨の状態も悪化してしまい、ブリッジ治療の難度も高くなります。そのため歯周病で失った歯の治療は、しばしば入れ歯に制限されることがあります。

さらに恐ろしいことに、抜けるだけでは終わらないのが歯周病です。歯周病の進行により、さまざまな全身疾患が引き起こされる可能性があります。動脈硬化、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞、誤嚥性肺炎、糖尿病、認知症などが挙げられます。これらは重篤な疾患であり、命に関わるリスクもあります。歯周病を放置すると、これらの全身疾患を引き起こすリスクが高まることを認識しておくことが重要です。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、歯周病の治療に関しての記事でした。

日頃の丁寧なメインテナンスを心がけて、歯周病の予防につなげましょう!

 

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

 

歯列矯正をお考えの方も当院では矯正無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページをご覧ください。

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