こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。
虫歯治療の詰め物が取れたらどのように対処すればよいのでしょうか。
「取れた詰め物はどのように保管したらいいの?」「取れた詰め物を付け直してもよいの?」など、対処法がわからずお困りの方もいるでしょう。
そこで今回は、虫歯治療の詰め物が取れる原因と5つの注意点を解説します。歯科医院で行う治療法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
虫歯治療の詰め物が取れる原因
レジンや銀歯、セラミックなど詰め物の種類にはさまざまありますが、虫歯治療後に取れることがあります。
ここでは、虫歯治療後に詰め物が取れる4つの原因を解説します。
虫歯の再発
虫歯治療後、歯磨きやメンテナンスを怠ると、詰め物と歯の間から虫歯になり、詰め物が取れることがあります。詰め物と歯の間が虫歯になると適合しなくなり、ポロっと取れてしまうのです。
詰め物は人工物ですが、清掃が不十分にできていないと虫歯が再発する可能性があります。虫歯治療で詰め物をしたから虫歯にならないというわけではありませんので、歯磨きと定期メンテナンスを欠かさないようにしましょう。
接着剤の劣化
虫歯治療の詰め物は接着剤で固定しますが、唾液やお口の中の温度変化、噛む力の負担などで徐々に経年劣化していきます。そのため、歯や詰め物に問題がなくても、接着剤の劣化により詰め物が取れることがあるのです。
特に、セラミックの詰め物を接着するときに使う接着剤よりも、保険の銀歯を接着するときに使う接着剤は劣化しやすいといわれています。銀歯の虫歯治療後、何年も経過している場合は接着剤の劣化が原因で詰め物が取れることも少なくありません。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりの癖があると大きな負担がかかって詰め物が取れることがあります。また、歯ぎしりや食いしばりによって、ご自身の健康な歯が欠けたり割れたりすることも少なくありません。
歯ぎしりや食いしばりは詰め物だけでなく天然の歯の寿命を縮める原因にもなるため、対策が必要になるでしょう。
噛み合わせの変化
加齢による歯のすり減りなどで、噛み合わせは少しずつ変化します。虫歯治療を受けたときの噛み合わせに合わせて詰め物を作成するため、噛み合わせが変化すると詰め物に負担がかかって取れることがあるのです。
そのため、自覚症状がなくても定期的に噛み合わせをチェックすることが大切です。
虫歯治療の詰め物が取れたときの注意点
虫歯治療の詰め物が取れると、詰め物を元に戻そうとしたり、詰め物が取れた歯を指や舌で触ったりする方がいます。これにより詰め物を入れていた歯の状態が悪くなる可能性があるため注意が必要です。
ここでは、虫歯治療の詰め物が取れたときの5つの注意点を解説します。
取れた詰め物を戻そうとしない
取れた詰め物を自分で元に戻そうとしてはいけません。自分で接着剤を使用して付け直そうとする方もいますが、市販の接着剤は口内専用のものではないので、健康を阻害する可能性があります。
また、自分で付け直してもすぐに外れてしまい、詰め物の変形を招くだけでなく、誤って飲み込む恐れもあります。
詰め物の接着は、プロである歯科医師にしかできません。詰め物が取れたことによって見栄えが悪かったり、違和感をおぼえたりするかもしれませんが、取れた詰め物は自分で戻さないようにしてください。
詰め物は捨てずに保管する
取れた詰め物は捨てずに保管してください。取れた詰め物を再装着できる場合があるためです。
また、取れた詰め物はタッパーやプラスチックなどのケースに入れて保管してください。ティッシュなどに包んで保管すると、間違って捨ててしまう可能性があります。
詰め物が取れた歯で極力噛まない
健康な歯に比べると、詰め物が取れた歯は非常にもろい状態です。そのため、詰め物が取れた歯で硬いものを噛むと、欠けたり割れたりすることがあります。
また、冷たいものや熱いものを口にすると、歯がしみたり痛んだりすることもあります。歯科医院を受診するまでは刺激が強いものは避け、詰め物が取れた歯では極力噛まないようにしてください。
詰め物が取れた歯を指や舌で触らない
詰め物が取れた後の歯が気になって指や舌で触る方もいるでしょう。
しかし、詰め物が取れた歯は敏感な状態になっているため、指や舌で刺激を与えてはいけません。詰め物が取れた歯は縁が尖っていることもあり、けがをする恐れもあります。
また、詰め物が取れると象牙質が露出した状態になるため、指や舌で触ることで雑菌が付着したり、刺激によって歯が痛んだりすることもあるでしょう。
詰め物が取れたまま放置しない
「詰め物が取れても症状がない」「忙しくて受診できない」という理由で歯科医院を受診せず、放置する方もいるかもしれません。
詰め物が取れると象牙質が露出した状態になるため、健康な歯よりも虫歯のリスクが高いといえます。詰め物が取れた箇所から虫歯が広がり、大きな虫歯になることも珍しくありません。
詰め物が取れたときは症状がなくても、虫歯が広がることで歯がしみたり痛んだりすることがあります。虫歯が重症化すると、何もしなくてもズキズキ痛み、神経を取る治療が必要になることもあるでしょう。
また、詰め物が取れて噛み合わせが悪くなると、咀嚼しにくくなるため、消化器官にも負担がかかる可能性があります。そのため、詰め物が取れたら放置せずに、なるべく早く歯科医院を受診することが重要なのです。
虫歯治療の詰め物が取れたときに歯科医院で行う治療
詰め物が取れた場合、付け直すことで対処できるケースもありますが、詰め物の作り直しが必要になるケースもあります。いずれにしても、取れた詰め物を持参のうえ、歯科医院を受診してください。
ここでは、詰め物が取れたときに歯科医院で行う治療について解説します。
虫歯の再発が原因で詰め物が取れた場合
虫歯の再発が原因で詰め物が取れた場合は、虫歯の治療を行なってから、詰め物を作り直します。虫歯治療によって歯を削ると、取れた詰め物は適合しなくなるため、改めて型取りをして詰め物を作り直す必要があるのです。
接着剤の劣化が原因で詰め物が取れた場合
接着剤の劣化が原因で詰め物が取れた場合、歯と詰め物に問題がなければ再接着できる可能性があります。そのため、取れた詰め物はケースなどに保管して、歯科医院を受診する際に持参してください。
詰め物の劣化が原因で取れた場合
詰め物の劣化が原因で取れた場合は、作り直しが必要になるでしょう。改めて型取りをして詰め物を作成します。選択する素材によっては、高額な費用がかかる場合もあるでしょう。
噛み合わせの変化が原因で詰め物が取れた場合
噛み合わせの変化が原因で詰め物が取れた場合も、詰め物を作り直す必要があるでしょう。取れた詰め物を付け直しても現在の噛み合わせと合っていなければ、また取れる可能性があるためです。お口全体の噛み合わせを改善する治療が必要になる場合もあるでしょう。
まとめ
虫歯が再発した場合や接着剤が劣化した場合、噛み合わせが変化した場合などに詰め物が取れることがあります。
接着剤の劣化が原因で詰め物が取れた場合は、付け直せるかもしれません。虫歯の再発や詰め物自体の劣化、噛み合わせの変化によって詰め物が取れた場合は、必要に応じた治療と詰め物の作り直しが必要になるでしょう。
虫歯治療の詰め物が取れたら、自分で接着しようとせず、なるべく早く歯科医院を受診してください。詰め物が取れたまま放置すると、気付いたときには大きな虫歯になっていることも珍しくありません。
また、詰め物が取れて象牙質が露出した状態になると痛む場合もあるため、詰め物が取れたらなるべく早く歯科医院を受診しましょう。
虫歯治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。