こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。
マウスピース矯正は、透明な器具を用いて歯を移動させて歯並びを整える方法です。ワイヤー矯正と比較すると目立ちにくいといった特徴があります。
しかし、費用が高額になったり、治療期間が長引いたりといくつかのデメリットも存在します。
この記事では、マウスピース矯正のデメリットや適応症例、ワイヤー矯正との違いについて詳しく解説します。マウスピース矯正を始めようかお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
目次
マウスピース矯正とは
マウスピース矯正とは、透明で取り外し可能な矯正装置を使用して歯並びを整える治療法の一種です。従来の金属製ワイヤーとは異なり、目立ちにくく、食事や歯磨きの際に簡単に外せる点が特徴です。
患者様ごとに調整されたマウスピースを段階的に交換し、徐々に歯を理想的な位置へと移動させます。軽度から中等度の歯並びの乱れに使用されており、審美性や快適さを重視する方が多く選んでいます。
マウスピース矯正のデメリットは?
マウスピース矯正にはいくつかのデメリットが存在します。ここでは、5つのデメリットについて詳しく解説するので、治療を選択する際の参考にしてください。
装用時間が長い
マウスピース矯正で治療を行う場合、1日に20時間から22時間程度の装用が求められます。装用時間が短くなくなると治療の効果を十分に得られず、トータルの治療期間も長引くためストレスに感じる患者様も少なくありません。
装着時間を確保するためには、早めに習慣化しマウスピースの着脱に慣れる必要があります。
治療期間が長い
マウスピース矯正の治療期間は、患者様の歯並びや矯正の範囲によって異なりますが、通常全体矯正では1年半から3年程度、部分矯正であれば5カ月から1年3カ月程度が目安です。
ただし、症状や治療の進行具合によっては、この期間を超える場合もあります。
自己管理が難しい
マウスピース矯正では、食事をするたびに器具を取り外す必要があるため手間がかかります。また、食後の歯磨きが不十分な状態でマウスピースを装着すると、歯とマウスピースの間に汚れがたまり、虫歯や歯周病などのリスクが高まります。
虫歯のリスクを抑えるためには、今まで以上に口腔ケアを徹底する必要があるでしょう。自己管理の難しさが、デメリットに感じる方は少なくありません。
症例によっては適応外になる
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較すると適応範囲に限りがあります。症例の程度や歯科医院の方針によっても異なりますが、出っ歯や受け口などは適応外になるケースがあります。
自身の症例はマウスピース矯正で治療できるのか、しっかりと歯科医師に相談することが大切です。
噛み合わせに支障が出るケースがある
マウスピース矯正では器具が歯全体を包み込むため、口を閉じたときに奥歯が歯茎側に沈むことがあります。この結果、マウスピースの厚みの分だけ歯が浮いたような感覚が生じ、奥歯の噛み合わせに支障をきたす可能性も否定できません。
噛み合わせに支障が出た場合、マウスピースの一部を削ったり部分的にワイヤーを追加したり、顎間ゴムを使って歯を動かすなどの処置が必要なる場合もあります。事前にリスクを考慮しておく必要があるでしょう。
マウスピース矯正のメリット
マウスピース矯正には、デメリットを上回るさまざまなメリットがあります。主な6つのメリットについて詳しく解説します。
透明で目立ちにくい
マウスピース矯正の最大のメリットは、器具が透明で目立ちにくい点です。ワイヤー矯正の場合、歯の表面にワイヤーを装着するため口を開けたときに目立ちますが、マウスピース矯正の装置はプラスチック製で透明なため、口を開けてもほとんど目立ちません。
このメリットにより、見た目に関するストレスが大幅に軽減されます。仕事や学校でのコミュニケーションにも自信を持つことができ、他人の視線を気にする機会も少なくなります。
着脱が可能
2つ目のメリットは、自身で装置の着脱ができる点です。ワイヤー矯正の装置はご自身では取り外すことができません。
対して、マウスピース矯正の装置はご自身の都合に合わせて簡単に着脱ができるため、衛生管理がしやすく、歯周病や虫歯のリスクを低減できます。
金属アレルギーでも対応可能
マウスピース矯正は、金属アレルギーの患者様でも安心して受けられる治療方法です。ワイヤー矯正の場合、基本的には金属の装置を使用するのでアレルギー反応を引き起こす可能性も否定できません。
しかし、マウスピースはプラスチック製であり金属を含んでいないため、アレルギー症状を引き起こす心配はありません。
食べ物に関する制限がない
取り外し可能なマウスピース矯正は、ワイヤー矯正のように器具に食べ物が詰まる心配がありません。そのため、食べ物に関する制限はなく、今まで通り自由に食事を楽しむことが可能です。
外食や友人との食事も気にせず楽しめるため、日常生活においてもストレスが軽減できます。食前に器具を外して、歯磨き・マウスピースの清掃をしてから再装着するだけで、歯列矯正ができる点は大きな魅力です。
口腔内の清潔を維持できる
器具を着脱すれば、治療開始前と同様に口腔内を隅々まで清掃できます。そのため、虫歯や歯周病のリスクが減少し、口腔トラブルの発生を抑えることが可能です。
また、マウスピース矯正は、歯の動きに応じて装置を交換して歯の移動を進める治療法であるため、プラスチック製のマウスピースは定期的に新しいものに変わります。一つの装置を使い続けるわけではないので、より清潔に保てる点がメリットです。
ワイヤー矯正よりも違和感が少ない
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正のように金属の凸凹で舌や口内を傷つけることが少なく、口内炎のリスクが低いです。また、密着性の高い器具を用いるため、装着時に違和感があったり、活舌に影響を与える心配もありません。
マウスピース矯正の適応症例
マウスピース矯正は気軽に始められる矯正方法ですが、すべての歯並びに対応できるわけではありません。軽度の叢生(歯が少し重なっている状態)や軽度の出っ歯、すきっ歯などが適応症例です。
いずれも、歯と歯の間にわずかな隙間を作って歯を移動させて歯並びを整えます。
マウスピース矯正とワイヤー矯正の違い
マウスピース矯正とワイヤー矯正は、それぞれ異なる特徴を持つ矯正方法です。
先述したように、マウスピース矯正の場合、透明で薄いプラスチック製の器具を使用するため目立ちにくく、見た目を気にする方に選ばれています。食事や歯磨きの際には自身で器具を外せることも大きなメリットです。
装着時間を厳守しないと効果が出にくい点や、ワイヤー矯正と比較すると適応症例が限られる点などがデメリットでしょう。
一方、ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーで歯を動かすスタンダードな矯正方法です。幅広い歯並びの乱れに対応でき、歯列全体を効果的に矯正できます。歯科医院によっては、ブラケットやワイヤーが目立ちにくいタイプを選択することも可能です。
しかし、マウスピース矯正のように自身で器具の着脱ができないため、虫歯や口内炎などの口腔トラブルを引き起こす可能性があります。また、治療期間に関しては、ワイヤー矯正のほうがマウスピース矯正よりも長期にわたる傾向にあります。
費用に関しては、治療期間や治療範囲によって大きく変動する可能性があります。一般的には、ワイヤー矯正が50万円から90万円程度、マウスピース矯正が40万円から100万円程度と、大きな差はありません。
どちらの矯正方法にもメリット・デメリットがあるため、個々のニーズや症状に応じて選択することが重要です。治療を開始する前に、歯科医師としっかり相談してください。
まとめ
マウスピース矯正とワイヤー矯正には、それぞれメリット・デメリットがあります。
マウスピース矯正は目立ちにくく取り外しが可能である一方、装着時間を守る必要があり、適応症例が限られます。ワイヤー矯正は幅広い症例に対応できますが、口腔トラブルのリスクがあります。
治療法選択の際は、費用や期間、症例などを考慮して歯科医師と相談することが重要です。
マウスピース矯正をするかどうかお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。