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歯周病とはどんな病気?主な症状や原因、治療法などを解説

2024年11月29日
歯周病が気になっている女性のイメージ

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯周病は、日本人の成人のおよそ8割が罹患しているとされる非常に身近な歯科疾患です。初期段階では自覚症状が少なく、気づいたときには進行しているケースも少なくありません。

歯周病が進行すると、歯を支える歯茎や顎の骨が破壊され、最終的には歯を失う原因にもなります。

この記事では、歯周病とはどのような病気なのかを解説し、現れる症状や歯周病の原因、治療法、予防法などについて詳しくご紹介します。歯周病にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは

歯周病のイメージ

歯周病とは、歯を支える組織が細菌の影響によって炎症を起こす病気です。最終的には、顎の骨が溶かされて歯の喪失につながることもあります。

歯周病は、大きく歯肉炎と歯周炎の2段階に分類されます。歯肉炎は、歯ぐきのみに炎症が起こっている状態で、適切なケアを行えば回復が可能です。

しかし、歯茎が赤くなったり歯磨きの際に出血したり、軽度な症状しか現れないため、この段階で歯周病であることを自覚できる方は少ないです。

進行して歯周炎になると、歯を支える骨が破壊され始めます。歯周組織の破壊が進めば、歯が抜け落ちる恐れがあります。

歯周病の影響は、口内だけにとどまりません。全身の健康にも影響を及ぼすことが分かっています。糖尿病や動脈硬化、心臓病など、全身疾患との関連が指摘されており、歯周病を予防・治療することは全身の健康のためにも重要です。

歯周病を放置するリスク

初期段階で適切な治療を受ければ歯周組織を保てますが、歯周病を放置した場合、歯周組織の破壊が進みます。歯ぐきが下がって見た目が悪くなったり、歯がぐらつくようになったりするでしょう。最終的には、歯が抜け落ちる可能性があります。

歯を失うと咀嚼機能が低下し、食事や会話が困難になるでしょう。生活の質が大きく損なわれるため、歯周病は放置せず治療しなければなりません。

また、上述しましたが、歯周病は全身疾患とも密接に関わっています。歯周病菌が血液中に侵入すると、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中といった循環器系の疾患を引き起こすリスクが高まるのです。

糖尿病との関連も指摘されており、歯周病が進行すると糖尿病の管理が難しくなり、糖尿病患者は歯周病が悪化しやすいことが分かっています。妊婦においては、歯周病が早産や低出生体重児のリスクを高めるとされています。

歯周病を放置するとさまざまなリスクが生じるため、定期的な歯科検診や適切なケアで予防することが重要です。

歯周病の進行度と症状

歯周病が進行しているイメージ

歯周病には進行度があり、それぞれで現れる症状が異なります。初期段階では軽度な症状しか現れないため、放置する方も少なくありません。

ここでは、歯周病の進行度ごとに現れる主な症状を解説します。

歯肉炎

歯周病の最初の段階である歯肉炎では、歯ぐきに炎症が生じます。この段階では、歯を支える骨にダメージは及んでおらず、適切なケアを行えば改善が可能です。

主な症状としては、歯ぐきの腫れや赤み、ブラッシング時の出血が挙げられます。痛みを感じることはほとんどなく、自覚症状が少ないため見過ごされやすいのが特徴です。

軽度の歯周炎

歯肉炎が進行すると、歯ぐきだけでなく歯を支える骨(歯槽骨)にも影響が出始めます。軽度の歯周炎では、歯ぐきの腫れや出血に加え、口臭が発生する場合があります。

また、歯と歯ぐきの間に歯周ポケットと呼ばれる隙間が生じ、細菌が繁殖しやすい環境が整います。

中等度の歯周炎

中等度の歯周炎では、歯槽骨の破壊が進んで歯ぐきが下がったように感じ始めます。歯がぐらつくように感じることもあり、食事の際に違和感を覚えるでしょう。

口臭がさらに強くなり、日常生活に支障をきたすことがあります。

重度の歯周炎

重度の歯周炎になると、歯槽骨が大きく損傷し、歯が抜け落ちるリスクが高まります。歯ぐきは大きく後退し、歯が長く見えるようになります。

痛みや膿の排出が頻繁に発生し、歯のぐらつきも悪化することから咀嚼が困難になる方が多いです。この段階では歯を保存することが難しくなるケースが多く、抜歯が選択されることも少なくありません。

歯周病の原因

歯周病の原因のひとつである喫煙習慣のイメージ

歯周病を引き起こす主な要因は、歯垢に含まれる細菌です。歯や歯ぐきに付着したプラーク(歯垢)には数百種類以上の細菌が含まれており、歯周病を引き起こす病原菌も存在します。

プラークが適切に除去されないと、時間が経つにつれて石灰化し歯石となります。歯石はブラッシングだけでは取り除けないため、さらに細菌が繁殖しやすい環境になり、歯周病を引き起こすのです。

歯周病の直接的な原因は歯垢といえますが、さまざまな要因で歯周病のリスクが高まることが分かっています。歯周病の発症・悪化に関与するとされているものは、以下のとおりです。

・不適切な歯磨き
・喫煙習慣
・ストレス
・食生活
・全身疾患

タバコには多くの有害物質が含まれており、喫煙すると口内の血流が悪化し、細菌への抵抗力が低下します。喫煙習慣がある方は、ない方と比べて歯周病になりやすいのです。

ストレスと歯周病は関係ないように思うかもしれませんが、ストレスが溜まると唾液の分泌量が減少することがあります。唾液には口内を清潔に保つ働きがあるので、分泌量が減ると口内に汚れが溜まりやすくなり、歯周病のリスクも高まるといえます。

食生活も、歯周病のリスクを高める要因の一つです。口内の細菌は食事の糖を栄養に繁殖するため、甘いものを頻繁に摂取する方は歯周病になりやすいでしょう。

全身疾患については上述しましたが、特に糖尿病患者は歯周病を発症しやすく、悪化しやすいことが分かっています。

歯周病の検査・診断法

歯周病の検査・診断法のひとつである歯のレントゲン検査のイメージ

歯周病は進行するまで自覚症状が現れにくいため、定期的な検査と早期診断が非常に重要です。ここでは、一般的な歯周病の検査と診断法について解説します。

視診

まず、歯科医師が目視で歯や歯ぐきの状態を確認します。歯ぐきの色や腫れ具合、出血の有無などをチェックすることで、歯周病の初期症状を見つけます。

歯周ポケットの測定

歯と歯ぐきの間の歯周ポケットの深さを測定します。専用の器具(プローブ)を用いて、数ミリ単位で深さを測ります。

健康な歯ぐきでは、歯周ポケットの深さは1〜2mm程度ですが、歯周病が進行するとポケットが深くなり、3mm以上の場合は注意が必要です。6mm以上の場合は重度の歯周病と診断されることがあります。

レントゲン検査

歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が徐々に破壊されます。レントゲン検査を行うことで、骨の状態や減少具合を確認します。

細菌検査

唾液を調べて、歯周病の原因菌を特定することもあります。原因菌を特定できれば、より患者さまにあった治療を提案できるようになります。

動揺度検査

歯がどの程度ぐらついているかを調べる動揺度検査も行われます。専用の器具で軽く歯を押して、歯の動き具合を確認します。動揺が大きい場合は、歯周病が進行している可能性が高いです。

歯周病の治療法

歯周病の治療で歯石除去をしている

歯周病について解説してきましたが、どのように治療するのか気になった方も多いのではないでしょうか。ここでは、歯周病の治療法について解説します。

歯周基本治療

プラークや歯石の除去、口腔内の衛生環境の改善に重点を置いた治療です。具体的な内容は、以下のとおりです。

・クリーニング
・SPR
・ブラッシング指導

まずは、口内をクリーニングして清潔にします。SPR(スケーリング・ルートプレーニング)は、歯の表面や歯周ポケット内に付着した歯垢・歯石を専用の器具で除去する処置です。

炎症の原因となる細菌を取り除き、歯ぐきの腫れや出血を軽減します。

また、歯周病の治療では患者様の日々のケアも欠かせません。歯科医院でどれだけ治療を受けても、日々のブラッシングが不適切であれば歯周病は改善できないのです。

そのため、歯科医師や歯科衛生士によるブラッシング指導も行われます。患者さまにあったブラッシング方法やツールの選び方などをお伝えし、日々のケアの質を高めます。

歯周外科治療

基本治療では症状が改善されない場合に選択されるのが、歯周外科治療です。歯ぐきを切開して歯の根や歯槽骨の深部に直接アプローチし、感染組織や歯石を徹底的に取り除く処置です。

主な治療法としては、フラップ手術と歯周組織再生療法が挙げられます。

フラップ手術は、歯ぐきを切開して歯周ポケット内の歯石や感染組織を直接取り除く方法です。歯周ポケットを浅くし、細菌の繁殖を抑制します。また、手術後は歯ぐきが歯に再付着するため、歯の安定性の向上も期待できます。

歯槽骨の再生を目指す場合には、歯周組織再生療法が行われます。再生材料や人工骨を使用して、破壊された歯槽骨の回復を促します。

歯周病を予防するには

歯周病を予防するにはデンタルフロスを併用すると良いというイメージ

歯周病を予防するためには、日々のセルフケアと定期的な歯科医院でのチェックが欠かせません。

歯ブラシだけでは汚れを十分に落とせないため、デンタルフロスや歯間ブラシも併用しましょう。歯と歯の間や歯周ポケットの汚れも除去すれば、歯周病の予防に効果的です。

また、歯科医院での定期検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることで、口内を清潔に保てます。初期の歯周病を早期に発見・対処することも可能でしょう。特に気になる症状がなくても、3〜6ヶ月ごとの受診が推奨されています。

ただし、歯周病のリスクが高いと判断された場合は、1〜2ヶ月に一度の受診を勧められることもあるでしょう。

生活習慣の改善も、歯周病を予防する上で重要です。喫煙は歯周病を悪化させる大きな要因であるため、禁煙を心がけましょう。栄養バランスの取れた食生活や、適度な運動、ストレス管理も免疫力を高めるために役立ちます。

まとめ

歯周病を予防して健康で笑顔の老人と娘

歯周病は初期段階では気づきにくいものの、進行すると歯を失う原因になります。全身の健康にも影響を及ぼす病気なので、早期発見・早期治療が非常に重要です。

口内だけでなく全身の健康を守るためにも、歯周病についての理解を深めて適切に予防しましょう。気になる症状がある場合は、早めに歯科医師に相談してください。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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