こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。
インビザライン矯正中に、マウスピースの色やニオイが気になる方も多いのではないでしょうか。矯正治療に使用するマウスピースは1~2週間程度で新しいものに交換にするため、わざわざお手入れするのは面倒くさいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、不衛生な状態で装着すると、さまざまなトラブルが生じることがあります。
今回は、装置をお手入れせずに使用するリスクやお手入れ方法、お手入れの頻度、注意点などについて解説します。インビザライン矯正中に装置のケアで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
インビザラインのマウスピースをお手入れせずに使用すると
マウスピースをメンテナンスせずに使用するリスクは、以下が挙げられます。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる
通常、私たちの口腔内は、唾液の自浄作用によって食べカスや汚れが洗い流され、細菌が繁殖しにくい状態に保たれています。インビザライン矯正では装置を歯列にぴったりと密着させるため、唾液による自浄作用が働きにくくなるのです。
そのため、不衛生なまま装置を装着すると細菌が繁殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
カビが発生しやすくなる
汚れたままのマウスピースをそのまま置いておいたり、濡れたままの状態で放置したりすると、カビが生えることがあります。カビが生えたマウスピースを使用すると、口腔カンジダ症を発症するリスクが高まりますので、使用を避ける必要があります。
結果的に装置の再作製が必要になるため、治療期間が延びる可能性があります。
口臭の原因になる
インビザラインのマウスピースを洗浄・消毒せずに使い続けていると、雑菌が繁殖してイヤなニオイの原因となります。インビザライン矯正では、1日に20~22時間マウスピースを装着し続ける必要があるため、口臭によって不快な思いをすることも考えられるでしょう。
口臭が酷くなると、周囲との会話などのコミュニケーションに支障が出る可能性もあるため、しっかりとケアをすることが大切です。
変色する
矯正装置が透明で目立ちにくいことがインビザラインのメリットのひとつですが、メンテナンスを怠ると変色するケースがあります。マウスピースが白っぽくくすんだり黄色く変色したりすると、周囲に不衛生な印象を与えかねません。
洗浄後には、マウスピースに変色がないか汚れがしっかりと落ちているかを明るい場所でチェックしましょう。
インビザラインのマウスピースのお手入れ方法
矯正装置をお手入れする必要性は理解していても「どうやって洗えばいいの?」と疑問を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。ここからは、矯正装置の適切なお手入れ方法について解説します。
流水またはぬるま湯で洗う
インビザラインを取り外したら、流水またはぬるま湯で洗い流しましょう。「高温のお湯で洗ったほうが汚れがきれいに落ちるのでは?」と考えるかもしれませんが、熱湯を使用すると変形する恐れがあるため避けるようにしてください。
柔らかいハブラシで清掃する
水やぬるま湯で洗い流した後は、柔らかいハブラシで優しく丁寧に汚れを取り除きます。矯正用のマウスピースは歯列に合わせて作られているため細かな凹凸があります。そのため、ヘッドの小さなブラシを使用したほうが、細かい部分まで徹底的に洗浄できるでしょう。
洗浄剤を使用する
インビザラインは、食事の際には取り外します。そのため、食べ物の汚れが大量に付着することは基本的にありません。
しかし、汚れやニオイが気になるときには、流水洗浄やブラッシングにプラスして、洗浄剤を使用しましょう。専用の洗浄剤には、タブレットタイプや泡タイプなどさまざまな種類がありますので、ご自身が使いやすいものを活用してみてください。
なお、洗浄に使用する洗浄剤は食器用洗剤でもかまいませんが、アルコールや研磨剤、漂白剤を含むものは装置を傷つける可能性があるため避けてください。「どれを選べばよいか分からない」という方は、お気軽に歯科クリニックへご相談ください。
丁寧に洗い流す
ハブラシや洗浄剤を使用したお手入れの後には、水またはぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。装置は口の中に入れるものですので、洗浄剤の成分が残らないようにしっかり洗い流すことが重要です。
しっかりと乾燥させる
マウスピースを濡れたままの状態で放置すると細菌が繁殖してカビが生えたり不快なニオイが発生したりすることがあります。洗浄が終わったあとには、清潔なペーパータオルなどで軽く水分を拭き取り、しっかりと乾燥させるようにしましょう。
保管ケースに入れる
お手入れの後には、装置の破損や紛失といったトラブルを防ぐために保管ケースにしまう習慣をつけることが大切です。取り外しから保管ケースにしまうまでの流れを毎回のルーティンとして行うことで、矯正治療を快適かつスムーズに進められるでしょう。
インビザラインのマウスピースのお手入れを行う頻度
装置は、1~2週間に1回の頻度で新しいものに交換します。そのため「わざわざ洗う必要はないのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、基本的には1日3回、毎食後に洗うことが理想です。先にも述べた通り、汚れが付着したまま装着すると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
外出先などでケアが難しい場合には、簡単な水洗いやウェットティッシュでの拭き取りでもかまわないので、できるだけ清潔な状態で装着することを心がけましょう。なお、就寝中は虫歯や歯周病の原因となる細菌が活発化するので、就寝前には丁寧にケアを行うことが大切です。
インビザラインのマウスピースをお手入れするときの注意点
インビザラインをお手入れするときの注意点は、以下の通りです。
お湯や温風を使用しない
マウスピースはプラスチック素材でできているため、洗浄の際に熱湯を使用すると変形する恐れがあります。そのため、洗浄でお湯を使用する際は40度以下のぬるま湯を使用しましょう。
また、温風もまた変形を引き起こす原因となりますので、早く乾かしたいからといってドライヤーやストーブで乾かすことも避ける必要があります。
ハミガキ粉を使用しない
ハミガキ粉には研磨剤が含まれているものが多いため、ハミガキ粉を使用してブラッシングするとプラスチック素材の表面に細かい傷がつきます。その結果、細かい傷の凹凸に菌が溜まりやすくなります。
また、傷がつくことによって装置が劣化する可能性も考えられるため、ハミガキ粉は使用しないようにしましょう。
強く磨かない
プラスチック製の装置を強い力でゴシゴシ擦ると表面に傷がつきやすくなります。また、強い力を入れると装置が歪む恐れもあるため、力を入れすぎずに優しく磨くことが大切です。
装置を外したらすぐに洗う
取り外した装置を放置すると、細菌が繁殖しやすくなります。また、時間が経過すると着色汚れなどが落ちにくくなる可能性も考えられます。そのため、装置を外したら、すぐに洗うことを心がけましょう。
しっかりと乾燥させてからケースにしまう
先にも述べた通り、装置の内側に水分が残った状態で放置すると、カビや不快なニオイの原因となります。そのため、保管ケースにしまう前に、しっかりと乾燥させることが重要です。
なお、乾燥させたまま放置したりティッシュに包んでテーブルに置いたりする方もいますが、誤って捨てたり紛失したりする恐れがあります。再度装着するまでは必ず保管ケースに入れておきましょう。
まとめ
今回は、マウスピースをお手入れせずに使用するリスクや適切なケア方法、頻度の目安、注意点などについて解説しました。矯正治療に使用する装置のメンテナンスが面倒に感じる方は少なくありません。
適切なメンテナンスを怠ると虫歯や歯周病のリスクが高まったり、装置にカビや変色が発生したりすることもあります。外出先などでブラッシングが難しい場合には流水洗浄でかまいませんが、最低でも1日1回はハブラシや洗浄剤を用いて丁寧に洗浄を行うことが大切です。
手軽な方法でお手入れをしたい方は、つけ置きタイプの洗浄剤などもありますので、ご自身がやりやすい方法でケアを行ってみてください。「適切なお手入れ方法について詳しく知りたい」という方は、お気軽に歯科クリニックへご相談ください。
インビザラインでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。