こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。
インビザライン・ファーストとは、乳歯と永久歯が混在する時期のお子さまに用いられるマウスピース型の矯正装置のことです。透明な取り外し可能な装置を使用するため「手軽に始められそう」と感じる保護者の方も多いかもしれません。
しかし、治療期間がどの程度かかるのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、インビザライン・ファーストの治療期間や、期間が長くなりやすいケース、治療の流れ、スムーズに進めるために心がけることなどについて解説します。お子さまの矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
インビザライン・ファーストの治療期間

インビザライン・ファーストの治療期間の目安は、1年~1年半程度です。これはあくまでも目安であり、実際にはお子さまの歯並びや顎の状態、治療の進み具合によって変動します。
まず、小児矯正は1期治療と2期治療に分けられます。
1期治療は、永久歯が生え揃うためのスペースを確保するために顎の成長を促し、歯列を広げることを目的として行われます。2期治療は、大人の歯列矯正と同様に、歯の位置を調整して、よりきれいな歯並びに整えるための治療です。
インビザライン・ファーストは1期治療に用いられる矯正装置ですので、最大でも1年半程度で終わるように計画を立てることが一般的です。
インビザライン・ファーストの治療期間が長くなりやすいケース

インビザライン・ファーストは治療計画に基づいて進められますが、場合によっては期間が長引くことも考えられます。期間が長くなりやすいケースは、以下が挙げられます。
マウスピースの装着時間が不足している
インビザライン・ファーストでは、マウスピースを1日20~22時間装着する必要があります。装着時間が不足すれば、当然ながら治療計画通りに歯を動かすことができません。そのような場合、歯の動きが遅れ、長引く可能性が高いでしょう。
特に、お子さまの場合、保護者の方が見ていないところで外す可能性もゼロではありません。確実に装着を続けていけるかどうか確認することも大切です。
マウスピースの交換時期を守っていない
インビザライン・ファーストでは、装置を定期的に新しいものに交換しながら段階的に歯並びを整えていきます。計画どおりに歯を動かすためには、装着時間を守るだけでなく、交換時期を守ることも重要です。
例えば、交換時期を過ぎても同じマウスピースを使い続けていても歯は動いていきません。なお、装着時間が不足していて予定通りに歯が動いていない場合、新しいマウスピースを装着できなくなる可能性があります。そのため、装着時間と交換時期の両方を守ることが大切です。
口腔内の清潔が保てていない
口腔内を清潔に保てていない場合、虫歯や歯周病によって治療期間に影響が及ぶ可能性が考えられます。例えば、矯正中に虫歯や歯周病を発症した場合、それらの治療を優先しなければなりません。
また、治療によって歯並びが変化することにより、装置が合わなくなる可能性も考えられるでしょう。マウスピース矯正中は、唾液による自浄作用が働きにくく、虫歯のリスクが高まります。そのため、普段以上に丁寧に口腔ケアを行う必要があります。
装置を破損や紛失する
装置を破損や紛失した場合、マウスピースの作り直しが必要になる可能性があります。そのような場合には、治療を中断しなければならないため期間が長くなる可能性が高いでしょう。なお、再作製には1ヶ月程度かかることがあります。
先にも述べた通り、装置は1日に20~22時間装着する必要があるため、学校にも装着していかなければなりません。そのため、保護者の方の目の届かないところでもお子さまが装置を適切に取り扱いできるようサポートすることも重要です。
インビザライン・ファーストの治療の流れ

インビザライン・ファーストの一般的な流れは、以下の通りです。
カウンセリング
インビザライン・ファーストを始めるにあたって、まずはカウンセリングを受けていただきます。カウンセリングでは、お子さまの歯並びの悩みや改善したい点などについてヒアリングします。
また、インビザライン・ファーストの詳しい内容や流れ、費用などについてもお伝えしますので、疑問があればお気軽にご相談ください。
精密検査
治療を始める前には、口腔内のチェックやレントゲン検査、顔写真や口腔内の写真撮影などを行います。この段階で虫歯や歯周病が見つかった場合には、それらの治療を優先的に行うことが一般的です。
治療計画の作製
インビザライン・ファーストでは、3Dスキャナーを使用して口腔内をスキャンし、デジタルデータを作製します。このデータを元にして、完了までの詳細な計画が立てられます。
治療開始から治療完了までの歯並びのシミュレーションは、お子さまと保護者の方も確認することが可能です。
マウスピースの作製
治療計画に基づいて患者さま一人ひとりに合わせたカスタムメイドのマウスピースを作製します。
矯正開始
マウスピースが手元に届いたら矯正開始となります。最初に装置を装着する際は、クリニックで行い、しっかりフィットしているかを確認します。この際に、装置の適切な着脱方法やお手入れ方法、注意事項なども説明されます。
定期検診
矯正期間中は、定期的にクリニックでチェックを受けていただきます。治療計画通りに歯が動いているか、適切なセルフケアができているか、虫歯や歯周病になっていないかなどを確認するためです。なお、定期検診の頻度は6~8週間に一回程度が目安です。
保定期間
矯正完了後は、保定期間に入ります。保定期間とは、一度整えた歯並びが元に戻るのを防ぐための期間のことで、保定期間中はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。
保定を怠ると歯並びが乱れたり元に戻ったりする可能性があるため、歯科医師の指示通りにリテーナーを装着することが大切です。
治療をスムーズに進めるために心がけること

インビザライン・ファーストをスムーズに進めるためには、以下の点を心がけましょう。
装着時間や交換時期を守る
計画通りに進めるためには、装着時間を守ることが最も重要です。1日に20~22時間装着しなければならないので、食事や口腔ケアの時間以外は、常に装置を装着する必要があります。
お子さまの場合、食事の後に着け忘れたり、就寝前に着け忘れて寝たりすることも多いため注意が必要です。また、交換時期を忘れることがないように保護者の方がしっかりとサポートしてあげましょう。
装置を適切に扱う
お子さまの場合、マウスピースをつけたまま飲食をしたり、無理やり引っ張って外したりすることもあるかもしれません。
しかし、マウスピースは非常に薄い素材でできているため、無理な力をかけると変形や破損を起こすリスクが高くなります。先にも述べた通り、変形や破損を起こした場合には装置を作り直すために治療を一旦ストップしなければなりません。
また、学校や外出先などで外してうっかり紛失した場合にも作り直しが必要になるでしょう。インビザライン・ファーストの治療をスムーズに進めるためにも、装置は適切に取り扱ってください。
口腔ケアを丁寧に行う
通常、私たちの口の中は、唾液で潤った状態になることで細菌の繁殖が抑制されています。
しかし、装置が歯にぴったりと密着した状態では、唾液が歯に行き渡らないため、細菌が繁殖しやすい環境になります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、普段以上に丁寧にケアをすることが重要です。
定期的にチェックを受ける
矯正期間中には、歯科医師の指示通りに定期的なチェックを受けることが大切です。定期的な受診では、計画通りに歯が動いているかだけでなく、虫歯や歯周病の有無なども確認します。
定期的に歯科医師のチェックを受けることにより、万が一、トラブルが発生した場合にも早期に対処できるでしょう。
まとめ

インビザライン・ファーストの治療期間の目安は、1年~1年半程度です。装着時間が不足した場合、治療期間が長くなる可能性も考えられます。できるだけスムーズにインビザライン・ファーストを進めるためにも、装着時間や交換時期、取り扱い方法などを守りましょう。
お子さまの矯正治療について疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。
インビザライン・ファーストでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。