こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。
歯の健康は、見た目や口臭だけでなく、全身の健康とも深く関わっています。
それにもかかわらず、痛みが出てから歯医者に行くという考え方の方は少なくありません。実際、虫歯や歯周病といった口腔内のトラブルは、早期に発見すれば軽度な治療で済むケースがほとんどです。
しかし、放置すると症状が悪化し、歯を失うリスクが高まります。そこで重要なのが、歯医者での定期検診です。定期的に歯科医師によるチェックを受けることで、予防的なケアが可能になります。
今回は、定期的に歯医者で検診を受けるメリットや行う内容について詳しく解説します。歯医者で検診を受ける頻度や費用についても解説しますので、お口の健康を守りたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯医者で定期検診を受けるメリット
はじめに、歯医者で定期検診を受けるメリットについて解説します。
虫歯や歯周病の早期発見・早期治療につながる
定期検診を受ける1つ目のメリットは、虫歯や歯周病などのトラブルを早い段階で発見できることです。
虫歯や歯周病は、初期段階では痛みや不快感がほとんどなく、自分では気づきにくいものです。そのため、異変を感じてから歯医者に行くと、すでに症状が進行しており、大がかりな治療が必要になるケースもあります。
例えば、初期の虫歯であれば、虫歯部分を削って詰め物をすることで済むケースが多いですが、神経まで進行すれば根管治療が必要になり、治療費も時間もかかります。歯周病が進行すれば歯を支える骨が溶かされ、抜歯を余儀なくされるケースもあります。
定期的に検診を受けることで、こうした病気を初期のうちに発見・対処でき、長期的に歯を健康に保つことが可能です。
将来的な医療費の削減につながる
定期検診に通うことは、将来的にかかる治療費を抑えるうえでも非常に有効です。
虫歯を初期の段階で治療すれば2,000円〜4,000円程度で済みますが、進行して根管治療が必要になると、1本あたり数万円かかることもあります。歯周病が進行して外科的治療が必要になると、自費診療の場合には10万円以上かかることもあります。
このように、定期的に歯医者でチェックとケアを受けることで、大掛かりな治療を回避でき、結果的に生涯の医療費を大幅に減らすことが可能です。予防に時間と少しの費用をかけることで、将来的な経済的負担を軽減できるのは、大きなメリットといえるでしょう。
口臭予防や見た目の清潔感の維持につながる
定期検診を受けることで得られる大きなメリットのひとつが、口臭の予防と見た目の清潔感の維持です。
口臭の主な原因は、歯垢や歯石、舌の汚れなど、口の中に存在する細菌によって生じるガスです。毎日の歯磨きだけでは取り切れない歯石や細菌の塊は、時間とともに蓄積し、知らず知らずのうちに口臭の原因となっていきます。
定期検診では、専用の器具や機械を使用して歯垢や歯石を丁寧に除去してもらえるため、これらの細菌の繁殖を防ぐことができます。
また、タバコのヤニやコーヒー・紅茶などによる着色汚れ(ステイン)も、クリーニングによって除去することが可能です。これにより、歯の本来の白さやツヤがよみがえり、見た目の印象が明るく清潔に保たれます。
歯医者の定期検診で行う内容
定期検診では、単に虫歯や歯周病の有無を確認するだけでなく、口腔内の状態を総合的にチェックし、トラブルの予防と改善を目指します。
歯や歯茎の健康チェック
歯科医師が口腔内をくまなく観察し、虫歯や歯周病、噛み合わせの異常、歯のぐらつきなどを確認します。特に初期の虫歯は痛みがなく、ご自身では気づきにくいため、定期的にチェックを受けることが非常に重要です。
また、歯と歯茎の境目にある歯周ポケットの深さを測定する検査が行われます。健康な歯茎であれば1〜3mm程度ですが、炎症や歯周病が進行している場合はそれ以上に深くなります。この検査によって、歯周病の進行度や改善の必要性が判断されます。
さらに、必要に応じてレントゲン撮影を行い、目に見えない歯の内部や、歯を支える顎の骨の状態まで詳しく調べることもあります。
歯垢や歯石の除去(スケーリング)
定期検診で行われる代表的な処置のひとつが、歯垢や歯石の除去です。
歯垢(プラーク)は、食べかすと細菌が混ざり合ってできる粘着性の汚れで、放置すると硬化して歯石になります。歯石は歯の表面だけでなく、歯と歯茎の境目にも付着し、虫歯や歯周病、さらには口臭の原因にもなるため、定期的に取り除く必要があります。
スケーリングでは、専用の器具を使って歯垢や歯石を丁寧に除去します。主に使われるのは超音波スケーラーと呼ばれる機械で、微細な振動と水流によって歯石を効果的に取り除くことができます。細かい部分や仕上げには、ハンドスケーラーを使用します。
この処置によって歯の表面がなめらかになり、汚れが再付着しにくくなる効果もあります。また、歯茎の中に隠れている歯石を除去することで、歯周病の進行を食い止めることが可能です。
ブラッシング指導や生活習慣のアドバイス
定期検診では、虫歯や歯周病の治療だけでなく、それらを予防するための日常的なケア方法についてのアドバイスも受けられます。
毎日歯を磨いているつもりでも、磨き方の癖や力の入れ方、歯ブラシの使い方によって、十分に汚れが取れていないケースがよく見られます。歯科医院では、患者さんのお口の状態に合った歯磨きの仕方を指導するブラッシング指導が行われます。
検診では、染め出し液を使って磨き残しの部位を可視化したうえで、正しい歯磨きの方法を丁寧に教えてくれます。例えば、歯と歯の間や奥歯の裏側など、磨きにくい部分には歯間ブラシやデンタルフロスの使用を勧められることもあります。
さらに、生活習慣に関する指導も行われます。たとえば、間食の頻度が多い、甘い飲み物を頻繁に飲む、喫煙習慣があるなど、虫歯や歯周病のリスクを高める行動に対して、改善のための助言をもらえるのです。
睡眠中の歯ぎしり・食いしばりが歯に悪影響を与えている場合には、マウスピースの使用をすすめられることもあります。
歯医者で定期検診を受ける頻度
一般的には、3ヶ月から6ヶ月に1回のペースで検診を受けるのが理想とされています。この間隔であれば、虫歯や歯周病といったトラブルが進行する前に、早期に異常を見つけやすくなります。
とはいえ、検診を受ける頻度は人それぞれです。たとえば、歯周病のリスクが高い方や、過去に大きな治療を受けた経験のある方、矯正治療をしている方などは、より短い間隔での受診が必要になる場合があります。
逆に、普段からしっかりとセルフケアができていて、口の中の状態も安定しているような方であれば、半年に1回の受診でも十分なケースもあります。
このように、患者さんによって検診を受ける頻度は異なるため、歯科医師の指示に従いましょう。
歯医者の定期検診にかかる費用
通常、定期検診では虫歯や歯周病のチェック、歯石の除去、簡単なクリーニングなどの処置が行われますが、これらのほとんどは保険の範囲内で受けることができます。3割負担の方であれば、1回あたりおよそ1,000円〜3,000円前後が一般的な自己負担額の目安です。
ただし、すべての処置に保険が適用されるわけではありません。例えば、PMTCという専門的な処置などの審美目的や予防目的の処置は自費診療となることが多く、5,000円〜1万円ほどかかります。
まとめ
歯医者での定期検診では、虫歯や歯周病の有無を確認するだけでなく、歯石の除去やブラッシング指導などが受けられます。これによって、虫歯や歯周病の早期発見だけでなく、口臭の改善や将来的にかかる治療費の削減につながるのです。
一般的には3ヶ月〜6ヶ月に1回の頻度で定期検診に通うことが推奨されています。健康保険が適用されるケースが多いため、大きな負担なく続けられるのも魅力です。
痛くなってから歯医者に行くのではなく、痛みなどの症状が現れる前から定期的に歯医者に通う習慣をつけましょう。
お口の健康を守りたいとお考えの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。