ヨーロッパアライナー矯正学会 EAS7 Brussels 2026でポスター発表を行いました
このたび、もりかわ歯科では、ベルギー・ブリュッセルで開催された EAS7 Brussels 2026 にて、マウスピース矯正に関するポスター発表を行いました。
今回の発表テーマは、マウスピース矯正だけでは難しい大きな奥歯の移動に対して、デジタル診断とCAD/CAM技術を用いてどのように治療計画を立てるかという内容です。
マウスピース矯正は、見た目が目立ちにくく、取り外しができる便利な矯正方法です。一方で、すべての歯の動きに対して万能というわけではありません。
当院では、見た目だけでなく、噛み合わせや歯の移動の安全性にも配慮しながら、患者さん一人ひとりに合った治療方法を検討しています。

EAS7 Brussels 2026の会場にて。今回の学びを、日々の矯正診療に還元していきます。
EAS7 Brussels 2026とは
EASは、European Aligner Societyの略で、マウスピース矯正・アライナー矯正に関する国際的な学会です。
今回、ベルギー・ブリュッセルで開催されたEAS7に参加し、当院のデジタル矯正に関する取り組みを発表しました。
学会では、世界各国の歯科医師が集まり、マウスピース矯正の診断、治療計画、デジタル技術の活用について情報共有が行われます。
会場には世界各国から多くの歯科医師が集まり、アライナー矯正に関する診断、治療計画、デジタル技術について活発な情報交換が行われていました。

会場では、国内外の先生方とアライナー矯正やデジタル治療について意見交換を行いました。
ベルギー・ブリュッセルの歴史ある街並みの中で、世界の矯正歯科の流れに触れることができ、日々の診療を見直す大きな刺激となりました。
当院でも、こうした学びを日々の診療に活かし、患者さんにとってより分かりやすく、納得しやすい矯正治療につなげていきたいと考えています。
今回発表したテーマについて
今回の発表テーマは、Digital Workflow-Guided Identification of Aligner Limitations. Large-Scale Molar Mesialization with a CAD/CAM Slider です。
日本語にすると、「デジタルワークフローを用いてマウスピース矯正の限界を見極め、CAD/CAMスライダーを併用して大きな奥歯の移動を行った症例」という内容です。
専門的には、奥歯を大きく前方へ動かす治療に対して、マウスピース矯正だけで進めるのではなく、CT画像や口腔内スキャンなどのデジタル情報をもとに、補助装置の必要性を判断した症例について発表しました。
ただし、今回の記事では症例の詳細を紹介するのではなく、「なぜ治療前の診断が大切なのか」「なぜマウスピース矯正だけで無理に進めない判断が必要なのか」という点を、患者さん向けに分かりやすくお伝えします。

今回の発表テーマ:マウスピース矯正の限界をデジタル診断で見極め、CAD/CAMスライダーを併用した大臼歯移動について発表しました。
マウスピース矯正にも「得意な動き」と「難しい動き」があります
マウスピース矯正は、透明な装置を使って歯並びを整える治療方法です。目立ちにくく、取り外しができるため、日常生活に取り入れやすいというメリットがあります。
一方で、マウスピース矯正にも得意な動きと難しい動きがあります。
例えば、前歯の軽度なガタつきや、比較的小さな歯の移動には適している場合があります。しかし、奥歯を大きく動かす治療や、歯の根の向きまでしっかりコントロールする必要がある治療では、マウスピース単独では難しい場合があります。
大切なのは、「マウスピース矯正でできるかどうか」だけを見るのではなく、どの歯を、どの方向へ、どのくらい動かす必要があるのかを診断することです。
デジタル診断で「無理にマウスピースだけで進めない」判断をする
当院では、矯正治療を検討する際に、歯並びだけでなく、噛み合わせ、奥歯の位置、歯の根の向き、骨の状態などを確認しながら治療方針を考えます。
特に、奥歯を大きく動かす必要があるケースでは、治療前の診断が重要です。
今回発表した内容では、前歯から小臼歯部の歯並びはマウスピース矯正で対応しながら、奥歯の大きな移動には補助装置を併用するという考え方を示しました。
つまり、マウスピース矯正を否定するのではなく、マウスピース矯正の良さを活かしながら、難しい部分には別の方法を組み合わせるという治療計画です。
このように、当院では一つの治療方法にこだわるのではなく、患者さんの状態に合わせて、より適した方法を検討することを大切にしています。
CAD/CAMスライダーとは
CAD/CAMスライダーとは、デジタル設計をもとに作製する補助的な矯正装置です。
今回のように、奥歯を大きく動かす必要がある場合、マウスピースだけに頼るのではなく、補助装置を併用することで、より計画的に歯を動かすことを目指します。
ただし、CAD/CAMスライダーはすべての患者さんに必要な装置ではありません。必要かどうかは、歯並びの状態、噛み合わせ、奥歯の位置、骨の状態、治療目標、患者さんの希望などを確認したうえで判断します。
当院では、装置を使うこと自体を目的にするのではなく、患者さんにとって必要な治療計画を立てるための選択肢の一つとして考えています。
今回の発表で伝えたかったこと
今回の発表で最も伝えたかったことは、マウスピース矯正を正しく活かすためには、得意なことと難しいことを見極める診断が大切であるという点です。
マウスピース矯正は、とても有用な治療方法です。しかし、すべての症例に単独で適しているわけではありません。
無理にマウスピースだけで進めるのではなく、必要に応じてCTや口腔内スキャン、デジタルシミュレーションを活用し、補助装置の併用も含めて治療計画を立てることが重要です。
当院では、患者さんの希望を大切にしながらも、治療の安全性や予測性に配慮し、一人ひとりに合った治療方法をご提案できるよう努めています。

EAS7 Brussels 2026の会場には、世界各国からアライナー矯正に関心を持つ歯科医師が集まり、活発な情報交換が行われていました
もりかわ歯科の矯正治療で大切にしていること
もりかわ歯科では、矯正治療において次の点を大切にしています。
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- 見た目だけでなく、噛み合わせも考えること
- マウスピース矯正の適応を慎重に判断すること
- CTや口腔内スキャンを活用したデジタル診断を行うこと
- 必要に応じて補助装置を組み合わせること
- 患者さんに分かりやすく説明すること
矯正治療では、前歯の見た目だけでなく、奥歯の噛み合わせや歯列全体のバランスも大切です。
「マウスピース矯正で治療したい」「他院で難しいと言われた」「歯を抜くしかないと言われて迷っている」「見た目だけでなく噛み合わせも相談したい」このようなお悩みがある方は、一度ご相談ください。

EAS7 Brussels 2026にて、マウスピース矯正とCAD/CAMスライダーを用いたデジタル矯正治療についてポスター発表を行いました。
まとめ
今回、もりかわ歯科では、EAS7 Brussels 2026にてマウスピース矯正とデジタル診断に関するポスター発表を行いました。
この経験を、単なる学会活動で終わらせるのではなく、日々の診療に還元し、患者さんにとってより分かりやすく、納得しやすい矯正治療につなげていきたいと考えています。
マウスピース矯正は、目立ちにくく便利な治療方法ですが、すべてのケースに万能ではありません。だからこそ、治療前にしっかり診断し、必要に応じて補助装置やデジタル技術を組み合わせながら、患者さんに合った治療方法を考えることが大切です。
八尾市でマウスピース矯正をご検討中の方、他院で難しいと言われた方、噛み合わせまで含めて相談したい方は、もりかわ歯科までお気軽にご相談ください。
FAQ
Q1. マウスピース矯正で奥歯は動かせますか?
A. 症例によっては可能ですが、奥歯を大きく動かす治療や歯の根の向きまでコントロールする必要がある治療では、マウスピース単独では難しい場合があります。当院では、CT画像や口腔内スキャンを確認しながら、適した治療方法を検討します。
Q2. マウスピース矯正が難しいと言われた場合でも相談できますか?
A. はい、ご相談いただけます。マウスピース矯正だけで進めることが難しい場合でも、補助装置や他の治療方法を組み合わせることで対応を検討できる場合があります。
Q3. CAD/CAMスライダーとは何ですか?
A. CAD/CAMスライダーとは、デジタル設計をもとに作製する補助的な矯正装置です。奥歯を大きく動かす必要がある場合などに、マウスピース矯正と併用して使うことがあります。
Q4. すべての人にCAD/CAMスライダーが必要ですか?
A. いいえ、すべての方に必要な装置ではありません。歯並び、噛み合わせ、骨の状態、治療目標によって必要性を判断します。
Q5. 八尾市でもデジタル診断を使ったマウスピース矯正は相談できますか?
A. はい。もりかわ歯科では、口腔内スキャンやCT画像などを活用し、歯並びだけでなく噛み合わせや歯の根の位置にも配慮した矯正相談を行っています。
免責事項
※本記事は、EAS7 Brussels 2026での学会発表に関する活動報告です。特定の治療結果を保証するものではありません。
※マウスピース矯正や補助装置の適応は、歯並び、噛み合わせ、骨の状態、治療目標などによって異なります。
※治療には、歯の移動に伴う痛み、歯根吸収、歯肉退縮、後戻り、装置の違和感などのリスクが生じる場合があります。
※治療期間や費用は症例により異なります。詳しくは診察時にご説明します。
執筆者
森川 康司|もりかわ歯科 歯科医師
日本臨床歯科CADCAM学会 認定医
もりかわ歯科にて、マウスピース矯正、デジタル矯正、CAD/CAM技術を活用した歯科治療に取り組んでいます。
日本臨床歯科CADCAM学会の認定医として、デジタル診断やCAD/CAM技術を活用した治療計画を大切にしています。
また、日本臨床歯科CADCAM学会 第11回学術大会にて、口頭発表部門 最優秀会員発表アワードを受賞しました。
EAS7 Brussels 2026では、マウスピース矯正の限界をデジタル診断で見極め、CAD/CAMスライダーを併用した大臼歯移動に関するポスター発表を行いました。
これらの学会活動で得た知見を、日々の診療に還元し、患者さんにとって分かりやすく、納得しやすい矯正治療につなげることを大切にしています。



















































