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歯のクラウンの寿命は?

2023年12月6日
歯のクラウンの寿命は?

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。歯科医や診療所のスタッフにとっては当たり前の情報でも、患者さんは歯の専門家ではないため、さまざまな疑問や疑問が生じることは当然です。歯やそれに関連する体のことについて、患者さんが知りたいことを理解し、納得していただくことが重要だと考えています。

診療中にすべての疑問に答えることが理想的ですが、詳しく説明するには時間的な制約もあります。そこで、日々の診療でよく寄せられる質問に対して、このブログで順次お答えしていくことにしました!このブログを通じて、患者さんが歯医者に対して抱く疑問や不安を解消できるよう、お手伝いできればと願っています。最後までご覧いただければ幸いです。

歯のクラウンについてのご質問に全力回答!

今回は歯のクラウンについて、その用途や種類、寿命についてなど様々な質問に全力でお答えしていきます!

歯の”クラウン”とは何ですか?

歯の”クラウン”とは?

歯の「クラウン」は、歯の頂部にあたる部分で、歯冠(しかん)とも呼ばれます。歯のクラウンは、歯根と呼ばれる歯茎の下にある部分から生えている歯の部分です。歯冠は、エナメル質、象牙質、および歯髄(歯の中心にある神経組織)から構成されています。

歯のクラウンが損傷したり虫歯になったりした場合、歯を修復するために歯科治療が必要になることがあります。このとき、歯科医師は患者の歯の状態に応じて、クラウンを製作して歯を覆い、形状を修復します。このクラウンは通常、人工的に作られた材料でできており、天然の歯と同様の外観と機能を提供します。

クラウンは、歯を保護し、噛む力を分散させる役割を果たすだけでなく、歯の外観を美しく整える効果もあります。クラウンはさまざまな材料で製造され、患者の特定のニーズや好みに合わせて選択されます。クラウンは、単独の歯を補強するだけでなく、歯の形や色を改善し、審美的な修復を行うためにも使用されます。

クラウンとブリッジの違いは何ですか?

クラウンとブリッジは、歯の修復や置換に使用される歯科治療の手法ですが、それぞれ異なる役割を果たしています。

クラウンとブリッジの違い

クラウン(冠)

クラウンは、1本の歯を覆うキャップ状の装置です。損傷した、割れた、または虫歯になった歯を覆い、形状を修復し、機能を回復させます。クラウンは、歯を強化し、外観を美しくするために使用されます。患者の歯の上に合わせて作られ、接着剤で確実に固定されます。

ブリッジ(橋)

ブリッジは、欠損した歯を補うための装置で、周囲の健康な歯に支えられた人工の歯(ポンティック)で構成されます。ブリッジは、欠損した歯の箇所に固定され、両側の健康な歯に取り付けられたクラウン(アバットメント)が支えとなります。ブリッジは、歯の欠損を修復し、咬合力を分散させることで周囲の歯を保護します。

 

要するに、クラウンは1本の歯を覆うために使用され、損傷した歯を修復します。

一方、ブリッジは欠損した歯を置き換えるために使用され、周囲の健康な歯に支えられます。どちらも患者様の口腔健康を維持し、歯の損傷や欠損を修復するための重要な歯科治療オプションです。

クラウンとインレーの違いは?

クラウン(Crown)とインレー(Inlay)は、虫歯や他の理由により歯が欠けたり割れたりした際に、損失した部分を修復するための治療法です。インレーは部分的な詰め物であり、一方でクラウンは歯全体を覆う被せものです。このため、失われた範囲が比較的小さい場合にはインレーが適しており、歯の大部分が失われた場合にはクラウンが使用される傾向があります。

クラウンとインレーの違い

クラウン(冠)

  • クラウンは、1本の歯全体を覆うキャップ状の装置です。
  • 歯の大部分が損傷している、虫歯や割れが深い場合に使用されます。
  • クラウンは歯を強化し、外観を美しく修復するのに役立ちます。
  • 歯の表面全体を覆うため、歯を完全に包み込む形になります。

インレー(Inlay)

  • インレーは、歯のうち特定の部分のみを補強・修復する装置です。
  • 主に歯のうちのくぼみ(溝)や窪みに合わせて作られ、歯の中央部分に取り付けられます。
  • インレーは、歯の咬合面やう蝕(虫歯)の部分を修復するのに使用されます。
  • インレーは、クラウンよりも歯を温存するため、歯の構造を最小限に削ることができます。

 

クラウンが一本の歯を覆うために使用するものに対し、インレーは歯の一部分を補強し、くぼみや窪みに取り付けられ、歯の温存が可能な範囲で修復されます。どちらも患者様の特定の状況に合わせて選択され、歯科医との相談が重要です。

クラウンの種類

歯のクラウンは、患者様のニーズや歯科医の勧告に基づいて様々な材料で作られます。以下は一般的な歯のクラウンの種類です。

セラミッククラウン(陶磁器クラウン)

ポーセレン製で、天然の歯に近い外観と光沢を持っています。前歯や視認されやすい場所に適しています。

金属クラウン

金属(通常は合金)から作られ、丈夫で強力です。金属の色が天然の歯とは異なるため、見た目が気になるかもしれませんが、強度が求められる場合に選択されることがあります。

ポーセレンフュージョンメタルクラウン(PFMクラウン)

ポーセレンと金属を組み合わせたもので、金属の強度とポーセレンの天然な外観を組み合わせています。

ジルコニアクラウン

ジルコニアは非常に強力で、天然の歯に近い透明感があります。金属が不要なため、アレルギーがある患者様に適しています。

レジンクラウン

レジンはプラスチック製の歯のクラウンで、通常は一時的な修復に使用されます。他のクラウンよりも削り取りやすいため、長期的な使用には向いていません。

全金属クラウン

歯全体が金属でできており、主にバックティース(奥歯)で使用されることがあります。

オールセラミッククラウン

セラミックでできたクラウンで、金属を使用せずに自然な見た目を提供します。前歯や視認されやすい場所に適しています。

 

これらのクラウンの材料にはそれぞれメリット・デメリットがあり、患者様の個別の状況や好みによって最適な選択が異なります。歯科医とよく相談して、最適なクラウンの材料を選ぶことが重要です。

クラウン治療は何回くらいかかりますか?

通常、クラウンの治療にはおおよそ4〜5回の診療が必要です。ただし、虫歯がまったくない場合や仮歯を使用しない場合、治療回数は2〜3回で済むこともあります。虫歯や根の状態によっては、クラウンの前に神経の治療や根の再治療が必要な場合があり、その際は別途治療が必要となります。

クラウン治療の一般的な流れ

以下は一般的なケースの治療の流れですが、個々の状況によって変化する可能性がありますことをご了承ください。

1.初回の診断と治療計画

1.初回の診断と治療計画

初めて歯科医に相談する際に、歯の状態を評価し、治療計画を立てます。この段階では仮歯の取り付けや歯の調整が行われることがあります。

2.歯の削り準備

2.歯の削り準備

次に、クラウンを取り付けるために、対象となる歯を削ります。これにより、クラウンが適切にフィットするスペースが確保されます。

3.型取りと仮歯の取り付け

3.型取りと仮歯の取り付け

歯の削りが終わった後、歯の型を取り、これを基にクラウンが作成されます。同時に、仮歯が取り付けられることがあります。

4.クラウンの取り付け

4.クラウンの取り付け

クラウンが作成されたら、最終的な取り付けが行われます。歯科医はクラウンの適合性や咬み合わせを確認し、必要に応じて微調整を行います。

これらのステップは一般的な流れであり、特定の状況によっては追加の診療や調整が必要となることがあります。クラウン治療には患者様の個別の状態に基づいた計画が必要であり、歯科医との協力が重要です。

クラウンの寿命について

歯のクラウン(冠)の寿命は様々であり、いくつかの要因によって異なります。

クラウンの寿命に関する要因

以下は一般的なガイドラインですが、個々のケースによって異なる可能性がありますので、より詳しく知りたい方は歯科医へ問い合わせてください。

クラウンの素材

クラウンの素材によって寿命は異なります。金属合金やセラミックなどの素材は一般的に耐久性が高く、長寿命であることがあります。

メンテナンス

正しいケアとメンテナンスが行われれば、クラウンは長持ちします。適切な歯磨き、歯科検診、プロフェッショナルなクリーニングが寿命を延ばすのには重要です。

歯ぎしりや噛み合わせの問題

歯ぎしりや咬み合わせの不調和がある場合、クラウンへの負担が増加し、寿命が短くなる可能性があります。

 

歯ぎしりや噛み合わせに心配事がある方はインビザライン矯正のダイヤモンドプロバイダーである、もりかわ歯科の矯正無料相談へ一度お越しください。

クラウンの適合性

正確な歯科手術とクラウンの適切な合わせが行われると、寿命が向上します。

歯周病

歯周病が進行すると、クラウンの寿命が短くなる可能性があります。歯周病の管理が重要です。

 

もりかわ歯科の定期的なメンテナンスでクラウンも長持ちさせましょう。

個人の生活習慣

タバコの喫煙や過度なアルコール摂取など、生活習慣も寿命に影響を与える可能性があります。

 

通常、クラウンは数年から数十年にわたって持続することが期待されますが、個別の状況により異なります。歯のクラウンを長持ちさせるには歯科医との定期的な相談と検診がとても大切になってきます。

クラウン(主にセラミック)の寿命を伸ばす為に重要なこと

セラミック歯の寿命を短縮させる原因について

まずはセラミックの寿命を短縮させる原因について以下に4つご紹介いたします。セラミック歯は、メンテナンスを行いつつ適切に使用することで、長期間にわたり利用することが可能です。

歯ぎしり・食いしばりの習慣

歯ぎしりや食いしばりは、セラミック歯の寿命を縮める一因です。これにより、セラミック歯に不自然な圧力がかかり、摩耗、割れ、剥がれなどの問題が生じる可能性があります。歯科医院での定期的な検診を通じて、早期に問題を発見し対策することが重要です。

強い衝撃

セラミック歯は硬く耐久性がありますが、強い衝撃には弱いです。硬い食物を噛む、スポーツで口に強い衝撃を受けるなどが原因となり、セラミック歯に損傷を与え、寿命を短くします。

噛み合わせの不良

噛み合わせの悪さもセラミック歯の寿命を短くする要因となります。噛み合わせが悪い場合、セラミック歯に不必要な圧力がかかり、破損の可能性が高まります。噛み合わせの調整は専門的な技術が必要であり、歯科医院での治療が必要です。

 

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興味のある方はもりかわ歯科の矯正ページをご覧ください。

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虫歯や歯周病

虫歯や歯周病もセラミック歯の寿命を短くします。セラミック歯は腐食に強いですが、周囲の天然歯や歯茎に問題があると影響を受けます。特に歯周病は歯肉や骨を侵し、セラミック歯の安定性を損ね、歯のぐらつきや抜け落ちの原因となります。毎日の適切な歯磨きで虫歯や歯周病を予防し、セラミック歯を含む全ての歯を注意深くケアしましょう。

セラミック歯の寿命を延ばすためのアドバイス

セラミック歯の寿命を向上させるために、以下に4つのヒントをご紹介いたします。

歯に強い衝撃を与えないこと

セラミック歯は非常に硬く耐久性がありますが、外部からの強い衝撃や上下歯のぶつかりなど、噛み合わせによる衝撃には弱いです。硬い食べ物を控え、奥歯を強く噛まないように心がけましょう。口元にダメージを受ける可能性のあるスポーツを行う際は、マウスガードを着用して歯を保護することが重要です。衝撃を最小限に抑えることが、セラミック歯の寿命を伸ばす一環となります。

歯ぎしり・食いしばりの癖を改善すること

歯ぎしりや食いしばりは、セラミック歯が割れる原因となります。これらの癖はストレスが原因となり、就寝時などに無意識に行われることが多いです。歯科医院で口腔ガードを処方してもらい、ストレスの軽減も心掛けましょう。心身がリラックスできる環境を整えることで、歯ぎしりや食いしばりの頻度を減少させることができます。

丁寧な歯磨きを実践すること

セラミック歯も日々のケアが不可欠です。歯磨きは歯に付着した細菌の除去や歯垢・歯石の予防に効果的です。歯周囲や天然歯にも注意深くケアを施し、毎食後と就寝前に歯磨きを行いましょう。フロスや歯間ブラシを使用して歯間の汚れも除去しましょう。清潔な歯と口内は、セラミック歯の寿命を延ばす要因となります。

定期的な歯科医院でのメンテナンス

セラミック歯の寿命を保つためには、信頼できる歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。歯科医師が口腔内の健康をチェックし、歯に付着した歯垢や歯石を除去します。定期的なメンテナンスは歯周病の早期発見や予防にもつながります。歯科医院でのプロのケアにより、自宅ケアでは難しい微細なダメージも確実にチェックできます。美しい口元と健康な歯を維持するために、歯科医院でのメンテナンスをお忘れなく。

 

クラウンの寿命を短くするも長くするのも歯医者での定期的なメンテナンスがとても重要です。もりかわ歯科のメンテナンスで口腔内の環境をより良くするお手伝いをさせてください。

もりかわ歯科のメンテナンスについて詳しくは当院ホームページの「予防歯科」ページをご覧ください。

まとめ

クラウンの寿命についてお話しましたが、そもそも虫歯にならないことが一番です。

そのためには歯医者に定期メンテナンスにお越しください。

予防歯科に通うことで歯に関する様々な悩みから解放されます。

万が一虫歯になってクラウンやその他の詰め物などの治療を受けた場合もやっぱりその後メンテナンスが大切です。

 

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

 

歯列矯正をお考えの方も当院では矯正無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページをご覧ください。

 

親知らずは抜いた方が良いの?

2023年9月29日
親知らずは抜いた方がいいの?

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯やそれに関係する体のことに対して、歯科医や診療所のスタッフからすれば当たり前の知識でも意外に患者さんはこんなことを疑問に感じておられるのか…とハッとさせられることがよくあります。

診療中に全てお答えしたいのは山々なのですが、お一人お一人に長い時間を割いて詳しく説明する時間も中々取れないのが現状です。

 

ですので、そんな普段の診療中によく聞かれる質問に当院のブログで片っ端から答えていくことに致しました!

患者さまがこのブログを読んでいただくことで、歯医者に対して普段からモヤモヤと疑問に感じていることを少しでも解決していただく手助けとなれば幸いです。

そもそも「親知らず」とは?

そもそも「親知らず」とは?

“親知らず”(おやしらず、英: wisdom teeth)は、歯科用語で「智歯」とも呼ばれ、通常、人間の口腔内に生える四つの「第三大臼歯」を指します。親知らずは、他の奥歯よりも後ろに位置し、通常、生後17歳から25歳の間に生えてくることが一般的です。ただし、個人差があり、一部の人は親知らずが生えてこないこともあります。

 

“親知らず”という名前は、通常、この歯が生えてくる年齢が経験と知恵を積み重ねた成人の段階に相当することから来ています。一般的には、人間の口腔内には32本の歯があり、親知らずを含めて8本の大臼歯があります。しかし、親知らずは口腔内のスペースに収まりにくいことが多く、問題を引き起こすことがあります。そのため、親知らずが十分なスペースを持って生えてこない場合や、歯の健康に悪影響を及ぼす場合、歯科医師は親知らずの抜歯を勧めることがあります。

 

親知らずの抜歯は、疼痛、歯茎の腫れ、歯周病、歯列の乱れ、感染などの問題を予防または解決するために行われることがあります。歯科医師は患者さまの具体的な状況を評価し、必要性を判断します。

親知らずを抜いた方が良い場合

親知らずを抜いた方が良い場合

患者さまからよく聞かれるのが親知らずに関する内容で「抜いた方が良いのか?」や「早めに処置すべき?」、「きれいに生えてたら問題ない?」という質問です。

親知らず(智歯、英: wisdom teeth)の抜歯が必要かどうかは個別の状況に依存しますので一概に必ずしも抜いた方が良いとは言い切れません。

ですが、一般的に以下のような状況で親知らずの抜歯が検討されることがあります。

言い換えれば「親知らずを抜くメリット」とも言えるかもしれません。

それぞれ詳しく解説していきます。

空間の不足

空間の不足

親知らずは通常、他の歯列に対して奥に位置し、口腔内のスペースが限られているため、次のような問題が生じることがあります。

歯が横に押される

スペースが不足すると、親知らずが他の歯に圧力をかけ、これが隣接する歯の歪みや不正咬合を引き起こす可能性があります。

歯が噛み合わなくなる

親知らずの位置が噛み合わせに影響を与え、不正咬合や噛み合わせの問題を引き起こすことがあります。

歯茎の痛み

親知らずが不適切な位置にある場合、歯茎に圧力をかけ、痛みや不快感を引き起こすことがあります。

炎症や感染

炎症や感染

親知らずは他の歯よりも奥に位置し、清潔に保つのが難しいことがあります。そのため、次のような状況で感染や炎症が起こる可能性があります。

埋もれた親知らず

親知らずが歯茎の下に埋もれている場合、歯ブラシやフロスで適切に清潔に保つことが難しく、細菌や食べかすが歯茎の周りに蓄積しやすくなります。

歯茎の腫れや痛み

埋もれた親知らずの周りの組織が炎症を起こすことがあり、これは歯茎の腫れ、赤み、痛みなどの症状を引き起こします。

感染: 炎症が進行すると、感染が起こる可能性があります。感染が広がると、膿(化膿)がたまり、これは非常に痛みを伴う状態で、全身への影響も及ぼす可能性があります。

痛みや不快感

痛みや不快感

親知らず(智歯、英: wisdom teeth)が正しく口腔内に生えてこない場合、口腔内の他の歯や組織に圧力をかけ、これが痛みや不快感を引き起こすことがあります。以下は、この状況に関連する詳細です

歯茎の圧力

正常に成長しきれない親知らずは、歯茎や隣接する歯に圧力をかけることがあります。この圧力は、歯茎の腫れや痛みを引き起こす原因となります。痛みはしばしば鋭く、持続的で、食事や噛むことに大きな不便をもたらすことがあります。

不正咬合(ふせいこうごう)

親知らずの成長が正常でない場合、他の歯との噛み合わせに問題が生じることがあります。親知らずが噛み合わないことで、歯列の不正咬合(かみ合わせの異常)が発生し、痛みや不快感を引き起こす可能性があります。

口内潰瘍(こうないかいよう)

親知らずが周囲の組織に摩擦を引き起こすことがあり、これが口内潰瘍(アフタ)を誘発する可能性があります。口内潰瘍は痛みを伴い、食事や会話が困難になることがあります。

顎関節の不調

親知らずが噛み合わせに影響を与えると、顎関節にも負担がかかることがあります。この結果、顎の痛みや不調、顎関節症状が発生することがあります。

頭痛

親知らずが不適切な位置にある場合、頭痛や顔面痛が起こることがあります。これは、口腔内の不快感が頭痛の原因となることがあるためです。

痛みや不快感は、親知らずの位置や成長状態によって異なりますが、これらの症状は通常、親知らずの抜歯を検討する理由となります。歯科医は、患者さまの症状や口腔内の状態を評価し、必要に応じて親知らずの抜歯を勧めるかどうかを決定します。抜歯が実施されれば、患者さまは通常、麻酔を受けて手術を行い、痛みや不快感の軽減が期待されます。

歯列矯正

歯列矯正

歯列矯正は、歯の噛み合わせや歯並びを改善し、美しい笑顔を実現するための治療方法です。この治療を受ける患者さまは、歯の位置や噛み合わせに関する特定の問題を抱えていることがあります。歯列矯正の目的は、歯を正しい位置に移動させ、適切な噛み合わせを実現することです。

親知らずは、通常、口の奥の方に位置し、他の歯列との噛み合わせに影響を及ぼすことがあります。以下は、歯列矯正患者さまにとって親知らずの抜歯が必要になる主な理由です。

スペースの不足

歯列矯正を行う際、歯を適切な位置に移動させるために十分なスペースが必要です。親知らずが他の歯に圧力をかけ、スペースを制約している場合、歯列矯正の進行に支障をきたすことがあります。

歯の移動の妨げ

親知らずが奥歯の位置にある場合、他の歯を正しい方向に移動させるのが難しいことがあります。これにより、歯の位置を調整するプロセスが遅延し、治療期間が長引く可能性があります。

不正咬合の修正

歯列矯正は、不正咬合(例:オーバービット、アンダーバイトなど)を修正するための治療でもあります。親知らずが正しく位置していない場合、これらの不正咬合を修正するのが難しいことがあります。

噛み合わせの安定性

歯列矯正後、歯の噛み合わせを安定させるために、親知らずの抜歯が必要な場合があります。これにより、新たな噛み合わせが維持されやすくなります。

歯科医は、患者さまの個別の状況に基づいて親知らずの抜歯の必要性を評価し、治療計画を立てます。歯列矯正を受けるかどうか、また親知らずを抜歯するかどうかは、患者さまの口腔内の状態や矯正の目標に応じて決定されます。抜歯が必要な場合、歯科医は適切なタイミングと方法で手術を行い、矯正治療を成功させるための一環として取り組みます。

システム的な健康の問題

システム的な健康の問題

一部の医療状態や疾患において、親知らずの抜歯が推奨されることがあります。これは、口腔感染症を他の健康問題に拡大させないため、また口腔内の感染源を除去するための措置として行われることがあります。

親知らずの抜歯がシステム的な健康の問題に関連する場合、以下のような状況が考えられます。

免疫系の弱い患者さま

免疫系が弱い患者さま、例えばがん治療を受けている患者さまや免疫抑制剤を服用している患者さまは、口腔内の感染に対するリスクが高まります。親知らずが感染症の原因となる可能性があるため、感染を予防するために抜歯が勧められることがあります。

心臓弁膜疾患などの心臓疾患

特定の心臓疾患や人工心臓弁を持つ患者さまは、口腔内の感染が血流に進行し、心臓に感染が及ぶ可能性があります。このような患者さまにとって、口腔内の感染を予防するために親知らずの抜歯が検討されることがあります。

糖尿病

糖尿病患者さまは感染に対するリスクが高まるため、口腔内の感染を予防することが重要です。親知らずが感染症の源になる可能性がある場合、抜歯が検討されることがあります。

免疫系の異常

免疫系の異常を持つ患者さま、例えば免疫不全症候群(HIV/AIDS)を持つ患者さまは、一般の感染に対する免疫力が低下しているため、感染を予防するために親知らずの抜歯が検討されることがあります。

親知らずの抜歯がシステム的な健康の問題に関連する場合、患者さまの全身の健康状態を考慮に入れて、口腔内感染を予防することが主要な目的となります。歯科医は、患者さまの病歴や医療状態を評価し、必要な治療を提案します。抜歯が行われる場合でも、患者さまの健康を最大限に配慮し、手術中および後のケアを適切に行います。親知らずの抜歯は、感染症のリスクを最小限に抑え、患者さまの全身の健康を保護するための重要な処置となることがあります。

親知らずを抜かなくても良い場合

親知らずを抜かなくても良い場合

親知らずは必ずしも抜歯するわけではありません

親知らずを抜かなくても良いと判断される場合があります。以下は、抜かなくても良い親知らずの一般的な状況です。

正常に生えている場合

親知らずが正常に生えており、周囲の歯に対して問題を引き起こしていない場合、通常は抜歯の必要はありません。正常に生えた親知らずは、噛み合わせや口腔内の機能に影響を与えないことが多いです。

適切なスペースがある場合

口腔内に親知らずの成長に十分なスペースがある場合、抜歯の必要性は低いです。スペースが適切であれば、親知らずが他の歯に圧力をかけたり、歯列に問題を引き起こすことは少ないです。

正常な噛み合わせを妨げていない場合

親知らずが噛み合わせに問題を引き起こしていない場合、抜歯の必要性は低いです。正常な噛み合わせを維持している場合、親知らずの抜歯は通常推奨されません。

歯周病や感染が発生していない場合

親知らず周辺に歯周病や感染が発生しておらず、口腔内の健康に影響を与えていない場合、抜歯は必要ないことがあります。歯周病や感染が進行している場合、抜歯を検討することがあります。

患者さまの健康状態に合致する場合

患者さまの全身の健康状態や医療状態を考慮し、抜歯のリスクを回避するために、親知らずを抜かない選択ができることがあります。免疫系の弱い患者さまや特定の心臓疾患を持つ患者さまなど、抜歯がリスクを伴う場合は、歯科医と相談し、適切な決定を下すことが重要です。

 

親知らずを抜くべきかどうかは、個別の状況に依存します。歯科医師は患者さまの口腔内の状態や全身の健康を評価し、抜歯の必要性を判断します。患者さま自身や歯科医師とのコミュニケーションを通じて、最適な治療計画を立てることが大切です。抜歯の必要性が低い場合、親知らずをそのまま残しておくことができます。

 

親知らずを抜くデメリット

少ないとはいえリスクも存在します

親知らずを抜くことにはいくつかのデメリットやリスクも存在します。以下に、親知らずを抜く際に考慮すべき主なデメリットを説明します。

手術のリスク

親知らずの抜歯は手術的なプロセスであり、手術に伴うリスクが存在します。手術中に出血、感染、神経損傷、歯周病の悪化などが発生する可能性があります。ただし、これらの合併症は比較的まれです。

疼痛と腫れ

抜歯後、口内に腫れや疼痛が生じることが一般的です。これらの症状は一時的であり、通常、数日から数週間で改善します。適切な疼痛管理とケアが必要です。

食事制限

抜歯後、硬い食べ物や飲み物を摂取することが制限される場合があります。柔らかい食事に切り替える必要があるため、食事の制約が生じることがあります。

口の臭い

抜歯後、口内の傷が癒えるまで口の臭いが生じることがあります。しかし、適切な口腔衛生と歯磨きで管理できます。

神経損傷

抜歯中に周囲の神経にダメージが及ぶ可能性があります。これは感覚の一時的または持続的な損失を引き起こす可能性がありますが、まれな事例です。

合併症

まれに、抜歯後に感染症が発生することがあります。感染症が進行すると、膿(化膿)がたまり、疼痛や不快感を引き起こす可能性があります。

噛み合わせの変化

親知らずを抜くことにより、噛み合わせに変化が生じることがあります。これは通常、他の歯が親知らずの抜歯によってスペースを確保するためです。しかし、歯科医師は噛み合わせの変化を最小限に抑えるために努力します。

時間と費用

親知らずを抜く手術には時間がかかり、手術費用や麻酔費用がかかることがあります。また、回復にかかる時間も考慮する必要があります。

親知らずの抜歯は一般的に安全であり、多くの患者さまにとって問題ありません。ただし、個別の状況や口腔内の状態によっては、一時的な不快感やリスクが生じることがあるため、歯科医師との相談が重要です。歯科医師はリスクを最小限に抑えつつ、患者さまの健康と快適さを最優先に考え、抜歯の必要性を評価します。

まとめ

親知らずの抜歯の必要性は個別の状況に依存し、口腔内の問題や全身の健康状態を考慮して歯科医が診察したうえで患者さまごと個別に判断いたします。

抜歯が行われる場合でも、患者さまの健康を最大限に配慮し、感染症のリスクを最小限に抑えるための措置を取るなど、常に患者さまにとってのリスクを最小限にする為の選択をいたします。

 

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

 

歯列矯正をお考えの方も当院では矯正無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページをご覧ください。