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歯を守るための食事のアドバイスは?

2024年1月24日
歯を守るための食事のアドバイスは?

みなさまこんにちは!

大阪府八尾市に60年にわたり、地域に根ざす歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

 

当院では、患者様が抱える歯科に関する疑問や不安に真摯に向き合い、

解消できるよう心がけています。

歯科医師やスタッフとのコミュニケーションが不足しがちな中、

このブログを通じて患者様と対話し、理解を深める場を提供したいと考えています。

日常生活での歯のお手入れや健康に関する知識は、

ご自身の歯の状態を理解し、適切なケアを行う上で非常に重要です。

このブログでは歯に関する基本的な情報から、

診療に関する細かい疑問まで、様々なトピックを取り上げています。

患者様がより良い歯科ケアの選択ができるよう、

専門的な情報を分かりやすくお届けしています。

 

ご質問や疑問がございましたらお気軽にお寄せいただき、

私たちが提供する情報を通じて患者様の歯科に関する理解が深まることを願っています。

なにかお困りの際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

こちらでお手伝いさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします!

歯を守るための食事のアドバイスは?のご質問に全力回答!

毎回の食事を楽しんでいますか?しっかりと噛むことは心がけていますか?

 

健康に良い食べ物を選んでいても、

その食べ方が本当に健康に役立っているかどうか、今一度考えてみましょう。

 

年齢を重ねても、美味しい食事と健康的な生活を両立させるためには、

頑丈で健康な歯を維持し、「自分の歯で食事を楽しむこと」が不可欠です。

 

歯の健康は歯磨きなどのケアだけでなく、

食生活からも大きな影響を与えます。

今回は、「歯を守るための食事のアドバイス」についてお話しさせていただきます。

丈夫な歯をつくるための栄養素

丈夫な歯を作るためには、

栄養バランスのよい食事が何より大切です。

歯に必要な栄養素として、

主に良質タンパク質、カルシウム、リン、ビタミンA・C・Dが挙げられます。

丈夫な歯をつくるための栄養素

1. 良質タンパク質

タンパク質は歯の主成分であるエナメル質や象牙質(ぞうげしつ)を構成するために必要です。

また、口の中の細菌の増殖を抑え、歯垢の形成を防ぐ働きもあります。

※象牙質(ぞうげしつ)とは :歯や歯の一部など、硬い組織を形成するための物質で、歯の主要な構成要素です。

食材例

魚、鶏肉、牛肉、卵、大豆製品など。

 

2. カルシウム

カルシウムは歯の主成分であるエナメル質や象牙質(ぞうげしつ)を形成し、

硬さと強度を与えます。十分なカルシウムを摂取することで、

虫歯や歯周病のリスクを低減できます。

 

歯周病ついてより詳しく知りたい方は、

当院のブログで紹介しております「歯周病が引き起こす病気とは?全身の健康との関係性について解説!」もご覧ください。

食材例

牛乳、ヨーグルト、チーズ、豆腐、小魚(骨付き)、イカなど。

3. リン

リンはカルシウムと協力して歯を構成するハイドロキシアパタイトを形成します。

この結晶は歯の硬さや強度向上に役立ちます。

また、リンが不足すると歯の弱化が進む可能性があります。

※ハイドロキシアパタイトとは :リン酸カルシウムの一種であり、主に歯と骨の構成要素となっています。人体内では、水やコラーゲンなどの有機物に次いで豊富に存在し、骨の約60%、歯のエナメル質の97%、象牙質の70%を占めています。さらに、この成分は唾液にも豊富に含まれています。

食材例

豚肉、魚、卵、ナッツ、穀物など。

4. ビタミンA

ビタミンAは歯茎や口腔粘膜の健康を維持します。

歯茎の健康が損なわれると、歯周病のリスクが高まる可能性があります。

食材例

にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、レバー、卵など。

5. ビタミンC

ビタミンCは歯ぐきの健康をサポートし、コラーゲンの形成に役立ちます。

これにより歯ぐきの弾力性が維持され、歯周病に対する抵抗力が向上します。

食材例

オレンジ、いちご、ブロッコリー、トマト、ピーマンなど。

6. ビタミンD

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨の形成と維持に不可欠です。

十分なビタミンDを摂取することで、歯の骨や歯周組織の健康をサポートします。

食材例

魚(特に青魚)、卵黄、キノコ、牛乳など。

「噛む」ことの大切さ

「噛む」ことの大切さ

口内は、食べ物が最初に入ってくる場所であり、

歯を使って咀嚼することで消化が始まります。

しっかりと噛むことができないと、摂取する食事から得られる栄養が減少してしまいます。また、健康な歯で適切に噛むことには美容効果も期待することができます。

良い噛みごたえがあると、顔の表情筋が鍛えられ、小顔の効果が期待できます。

しっかりと噛んで栄養素を摂取することで、身体の内側から美しくなる可能性もあります。

美容にとって重要な食物繊維も、頑丈な歯をつくることでしっかりと噛むことができます。

咀嚼(そしゃく)と唾液の関係性って?

食べ物を効果的に摂取するには、唾液が不可欠です。

噛むことは口周りの筋肉を鍛える運動であり、

この行為によって耳の下、顎の下、舌の下にある唾液腺が刺激され、

唾液の分泌が増加します。

噛む回数に意識を向けて食事をする方は少ないかもしれませんが、

噛むことは唾液の清掃効果を高める重要な要素です。

日本歯科医師会によれば、ひとくちにつき30回以上噛むことが理想的とされています。

噛むことを意識的に行うことで、口内の健康を維持し、

栄養素をより効果的に摂取することができます。

唾液の分泌を促す食べ物は?

唾液の分泌を促す食べ物として、真っ先に思いつくのは梅干しやレモンなどの

酸っぱい食品です。身体は「酸味=毒」と認識します。

そしてその毒性を薄めようとして味覚・唾液反射と呼ばれる反射的な唾液分泌が

引き起こされます。また、あごを動かすことにより唾液が分泌されるため、

ガムやするめ、ドライフルーツなどの固いものをよく噛むことも有益です。

さらに、昆布(アルギン酸が唾液分泌を促進)や納豆(ポリグルタミン酸が唾液分泌を促進)も、実は唾液の分泌を促す食品の一部です。

 

唾液の分泌が虫歯の予防にも役立つとはいえ、食事後の歯磨きもしっかりと行いましょう。

歯を磨くのは食べてから何分後?

歯磨きのタイミングについて、一般的なガイドラインとしては、

食事を終えてから約30分後が良いとされています。

なぜなら、食事をとると口内の状態が酸性に傾き、これによって歯が酸に弱くなります。

食後すぐに歯を磨いてしまうと、歯の表面が酸によって軟らかくなっているため、

歯ブラシでの磨きが歯を傷つけやすくなります。

したがって、食後すぐではなく、約30分待ってから歯磨きを行うことが勧められています。この待ち時間を設けることで、歯の表面が酸の影響から回復しやすくなり、

歯磨きをおこなった際に歯垢や食べカスをより効果的に取り除くことができます。

この適切な歯磨きのタイミングを守ることで、口内の健康を維持し、

歯のエナメル質を保護することが期待できます。

歯を丈夫にする飲み物は?

歯を丈夫にするためには、以下のような飲み物がお勧めです。

歯を丈夫にする飲み物は?

1. 緑茶

緑茶には抗酸化物質が豊富に含まれており、これが口内の有害な酸を中和し、

歯を酸蝕から守ります。また、ポリフェノールも豊富で、

抗酸化作用だけでなく抗炎症作用もあり、歯肉の健康をサポートします。

さらに、緑茶には口内の細菌の成長を抑制する作用があり、

これにより虫歯や歯周病の原因となる有害なバクテリアの数を減少させます。

2. 牛乳

牛乳は豊富なカルシウムとリンを含み、これらのミネラルは歯のエナメル質や

象牙質の形成に不可欠で、歯の硬度と強度を維持する役割を果たします。

特に成長期の子供や若者にとっては、正しいカルシウムとリンの摂取が歯の発育に

影響を与えます。さらに、牛乳に含まれるカルシウムは歯の軽微な損傷や

酸蝕があった場合に再石灰化を促進し、歯を保護し、強化します。

3. ハーブティー

カモミールやペパーミントティーなどは、含まれる抗酸化物質や抗炎症成分が口内の

細菌の成長を抑制し、口腔内の炎症を和らげる効果があります。

特にカモミールティーはその穏やかな抗炎症作用で知られ、歯茎の健康をサポートします。一方で、ペパーミントティーは口臭を軽減する効果があり、

口の中の爽快感ももたらします。これらのハーブティーの利用は、

口内の微生物バランスを整え、口腔環境を良好な状態に保つ一環となります。

4. 水

水は口腔内の酸を中和し、口腔環境を中性に保つ役割があります。

これにより歯のエナメル質を酸蝕から守り、虫歯や歯の損傷を軽減します。

さらに、水は口内の細菌や食物の残りを洗い流す働きがあります。

食事後に水を飲むことで、口腔内の細菌の繁殖を防ぎ、

歯垢や食べカスを除去することができます。

水は無糖かつカロリーゼロであり、他の飲み物と比べて歯の健康に対する悪影響が

少ないため、特に砂糖入りの飲み物や酸性の飲み物を摂取する前後に水を飲むことで、

口腔健康をサポートすることができます。

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?皆さんが通常摂取している食品の中には、

歯と密接な関連があるものが数多く存在します。

今日紹介した栄養素を含む食品を摂取することはもちろん有益ですが、

これらを食事に組み込むだけでは予防として十分ではありません。

日常のセルフケアに加え、もりかわ歯科での定期的な検診とクリーニングもお忘れなく!

 

当院では、様々な症状のご相談はもちろん、

根本的な改善を志向した治療を提供しています。

将来の歯の問題を予防したい方は、どうぞお気軽にご相談ください。

歯のトラブルに適切な治療を受けることは、人生を豊かにするだけでなく、

将来的な不快な症状を未然に防ぐ一環となります。歯科治療を検討することで、

お忙しい日常においても歯の健康に対する適切なケアを施すことが可能です。

そして、きっと、その結果としてあなたの人生がより充実したものとなるでしょう。

歯の健康は単なる口腔の問題だけでなく、全身の健康とも密接に関わっています。

それでは、次回のブログでお会いしましょう。

お口の健康に関する有益な情報を共有できることを楽しみにしています。