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定期的な歯のクリーニングで歯周病予防!

2025年2月12日
定期的な歯のクリーニングで歯周病予防!

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療時間内に患者様お一人おひとりに十分なご説明をすることが難しい場合もあるため、このブログを開設いたしました。

このブログでは患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすく解説することを目指しています。専門用語はできる限り避け、分かりやすい言葉で情報を提供いたします。皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう最新の研究結果やエビデンスに基づいた情報も積極的に発信してまいります。

ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

「歯周病と定期的な歯のクリーニング」について全力回答!

「最近歯茎が腫れている気がするけど、何かの病気かな?」
「ブラッシングを毎日しているのに、歯周病にならないか心配…」
「歯のクリーニングって、具体的にはどんなことをするの?」

こうした疑問や不安を抱えている方は少なくありません。

歯周病は“沈黙の病気”と呼ばれるほど、自覚症状が乏しいまま進行しやすい厄介な病気です。
気づいたときには歯茎や骨が大きく侵され、歯がグラグラしてしまうケースもあります。

しかし定期的な歯のクリーニングを受ければ、歯周病を未然に防ぎ、歯の健康を長く維持することが可能です。

本記事では歯周病のリスクや歯のクリーニングの重要性をはじめ、日頃のセルフケアとの違いや具体的な予防策を詳しく解説します。
よくある疑問に答えるQ&Aコーナーも設けましたので、読み進めながら疑問を解消していきましょう。

「歯が痛くないから大丈夫」と油断せず、ぜひこの機会に歯周病予防について知識を深めてみてください。

この記事を読めば分かること

  • 歯周病が進行するメカニズムと放置した場合のリスク
  • 歯科医院でのクリーニングが歯周病予防にどれほど効果的か
  • 日常のセルフケアと歯科医院でのケアの違い
  • よくある歯周病予防に関する疑問への答え

 歯周病とは?放置するとどうなるの?

歯周病の概要

歯周病の概要

歯周病は、歯を支える組織(歯茎や歯槽骨など)に炎症が起きる病気です。

進行すると歯茎が腫れたり出血を起こしたりするだけでなく、歯を支える骨までもが溶けてしまうため、最終的に歯が抜け落ちるリスクが高まります。
初期段階の「歯肉炎」では歯茎がわずかに赤くなったり腫れたりする程度なので、痛みや強い違和感を感じないことが多く、そのまま放置してしまう方が少なくありません。

症状が進行すると歯ブラシの毛先が当たっただけで出血したり、食事の際に歯茎がうずくような痛みを伴うことがあります。
さらに歯周病菌は歯茎の血管を通して全身へも影響を及ぼすため、糖尿病や心疾患、さらには早産のリスクとも深く関連しているといわれています(※1)。

まさに歯周病は口の中だけでなく全身の健康にも大きく関わる病気なのです。

(※1)参考:日本歯周病学会「歯周病と全身の健康」

歯周病を放置した場合のリスク

歯周病を放置した場合のリスク

歯の喪失

歯を支えている骨(歯槽骨)が侵されるため、歯がグラグラになって最終的に抜け落ちる恐れがあります。

全身への悪影響

歯周病菌が全身に巡ることで糖尿病や心筋梗塞といった重篤な病気のリスク要因になる可能性があります。

生活の質(QOL)の低下

歯が痛くて硬いものが食べられなくなったり、口臭が気になって人前での会話を避けたりするなど、日常生活にも支障をきたすことがあります。

いずれのリスクも早期発見・早期治療で大幅に軽減できます。
特に定期的な歯科検診と歯のクリーニングは、歯周病予防の要といえるでしょう。

 毎日のブラッシングだけで歯周病予防は十分ですか?

ブラッシングだけでは不十分な理由

歯周病の主な原因は、歯と歯茎の間に形成される「歯周ポケット」に潜む細菌です。
これらの細菌がプラークとして蓄積し、炎症を引き起こすことで歯周病が進行します。

しかし日々のブラッシングだけでは、歯周ポケットの奥深くや歯と歯の間の細かな部分まで完全に汚れを落とすことは難しいのです。

特に歯石と呼ばれる硬化したプラークは、ブラシでは除去できず、専門的な処置が必要となります。
歯石が蓄積すると歯周病菌が増殖しやすい環境が整い、歯茎の炎症が進行しやすくなります。

歯周病の予防にはブラッシングだけでなく、より効果的な清掃方法と専門的なケアが不可欠です。

補助アイテムでケアを強化

補助アイテムでケアを強化

毎日のブラッシングに加えて、フロスや歯間ブラシ、マウスウォッシュなどの補助アイテムを使用することでブラシでは届きにくい部分の汚れを効果的に除去できます。フロスは歯と歯の間の食べかすやプラークを取り除くのに役立ち、歯間ブラシは歯の間が広い部分に特に有効です。

また、抗菌成分を含むマウスウォッシュは口腔内の細菌数を減少させる効果があります。

しかしこれらのセルフケアアイテムを使用しても、歯周ポケットの奥までしっかりと清掃することは難しい場合があります。
そこで、定期的な歯科医院での検診とクリーニングが重要となります。

プロフェッショナルなクリーニングによって、ブラシやフロスでは除去しきれない歯石やプラークを徹底的に取り除くことで、歯周病のリスクを最小限に抑えることができます。

セルフケアとプロフェッショナルケアを組み合わせることで、より効果的な歯周病予防が実現します。

 歯周病予防に歯のクリーニングはどれくらい効果的?

クリーニングの効果

歯科医院で行われるクリーニング、特にスケーリングは歯周病予防において非常に効果的な処置です。

歯石の徹底除去

歯石の徹底除去

スケーリングでは、手作業や超音波スケーラーといった専用の器具を使用して、頑固に固まった歯石を物理的に取り除きます。
歯石はプラークが硬化したものでブラッシングでは除去できないため、歯周病の進行を防ぐためには欠かせない処置です。

歯の表面のツルツル感

スケーリング後にはポリッシング(研磨)を行い、歯の表面を滑らかに整えます。
これにより汚れの再付着を防ぎ、歯がツルツルとした爽快感を長期間保つことができます。

ポリッシングはまた、歯の美しさを維持するためにも有効です。

細菌の減少

歯石やプラークを除去することで口腔内の細菌数が大幅に減少します。
これにより歯茎の炎症が改善され、口臭の改善や歯茎の引き締まりといった健康的な口内環境が期待できます。

細菌の減少は歯周病の再発防止にも繋がります。

クリーニング後の口内環境の変化

クリーニングを受けた直後は歯がツルツルとしているため、普段とは違った爽快感を感じることができます。

また口腔内の細菌数が減少することで、口臭も改善されることが多いです。
歯茎の腫れが引き、健康的な色合いに戻ることで見た目にも歯茎の健康が確認できます。

しかし、クリーニング後に再度プラークが付着しやすくなるため、日頃のブラッシングとセルフケアを怠らないことが重要です。
特に歯周ポケットが深い部分は再び汚れが付着しやすいため、継続的なケアが必要です。

また、クリーニング後は歯茎が一時的に敏感になることがあるため、強い色の飲食物や熱い飲み物を避けるなどの注意が必要です。
これにより、歯茎への刺激を最小限に抑え、健康な口内環境を維持することができます。

クリーニング後のアフターケアを適切に行うことで歯周病の予防効果を最大限に引き出すことができます。

 予防歯科とクリーニング、何が違うの?

予防歯科の目的

予防歯科は、むし歯や歯周病といった口腔内の病気を未然に防ぐことを主な目的としています。

定期的な口腔検査

歯科医師が定期的に口腔内をチェックし、早期の段階でむし歯や歯周病の兆候を発見します。
早期発見により重症化を防ぎやすくなります。

ブラッシング指導

正しいブラッシング方法を指導し、効果的な歯磨きの習慣を身につけるサポートを行います。
これによりプラークの蓄積を防ぎ、歯周病やむし歯のリスクを低減します。

生活習慣の改善アドバイス

喫煙や食生活の見直しなど、口腔内の健康に影響を与える生活習慣の改善を提案します。
これにより全身の健康維持にも寄与します。

フッ素塗布やシーラント

むし歯予防のためにフッ素塗布やシーラント(歯の溝に保護材を塗る処置)を行い、むし歯の発生を防ぎます。

クリーニングの役割

クリーニングは予防歯科の一環であり、特に「歯石や着色汚れを取り除く」処置に焦点を当てています。

歯石の除去

自宅でのブラッシングでは取り除けない歯石を専門的な器具で徹底的に除去します。
これにより、歯周病の進行を防ぐことができます。

歯の表面清掃

歯の表面に付着したプラークや着色汚れを除去し、歯の美しさを保つとともに、再付着を防ぎます
ポリッシングによって歯の表面を滑らかに整えることで、食べかすの付着を抑制します。

口腔内環境のリセット

クリーニングによって口腔内の細菌数が減少し、健康的な口内環境を再構築します。
これにより、歯周病やむし歯のリスクを大幅に低減します。

予防歯科とクリーニングは相互に補完し合う関係にあり、予防歯科で日常のセルフケアを徹底しつつクリーニングで専門的なケアを行うことで、より効果的な歯周病予防が可能となります。

「検診+クリーニング」を定期的に受ける習慣をつけることで、いつでも安心して笑顔で過ごせる口内環境を維持することができるでしょう。

 歯石を放置するとどうなるの?

歯石がもたらすリスク

歯石はプラーク(歯垢)が唾液中のカルシウムやリンと反応して硬化したもので、歯ブラシでこすっても簡単には落とせない厄介な存在です。
歯石を放置すると以下のようなリスクが生じます。

歯周病の悪化

歯石は歯周ポケットを広げる原因となり、細菌が繁殖しやすい環境を作ります。
これにより歯周病が急速に進行し、歯茎の炎症や骨の侵食が進むことで、最終的には歯の喪失につながる可能性があります。

歯茎の退縮

歯石が付着している部分は歯茎が刺激を受けやすくなり、歯茎が徐々に下がることがあります。
歯茎の退縮により歯根が露出し、知覚過敏や歯の揺れを引き起こしやすくなります。

見た目の悪化

歯石が歯に付着すると黄色や茶色に変色し、歯の見た目が悪くなります。
特に前歯に歯石が付着すると、笑顔に自信が持てなくなることもあります。

全身への影響

歯周病菌が血流を通じて全身に広がることで糖尿病や心疾患、脳卒中などのリスクが高まることが研究で示されています(※1)。
歯石を放置することは、口腔内だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早期の対策が重要です。

歯石除去の大切さ

歯石は一度付着すると通常のブラッシングでは除去できないため、歯科医院でのスケーリングが欠かせません。

スケーリングでは歯科医師や歯科衛生士が専用の器具を使って歯石を徹底的に除去します。
歯石を除去することで、歯周病の進行を防ぎ、歯茎の健康を維持することができます。

また、歯石があると口腔内の細菌が増殖しやすくなるため、除去することで細菌数を減少させ、口臭の改善や歯茎の引き締まりにも繋がります。
さらに歯石を除去することで、歯の表面が滑らかになり、再びプラークが付着しにくくなるため歯周病の再発を防ぐ効果も期待できます。

時間や費用の面で負担に感じる方もいるかもしれませんが、歯石除去を怠ることで歯を失うリスクや全身の健康への悪影響を考えると長期的には投資としての価値が十分にあると言えるでしょう。

(※1)参考:日本歯周病学会「歯周病と全身の健康」

 歯のクリーニングはどれくらいの頻度で受けるべき?

頻度の目安

一般的には半年に1回のペースで歯のクリーニングを受けることが推奨されています。

これはプラークが歯石へと変化するサイクルや、歯周病の進行スピードを抑えるために効果的なタイミングとされています。
しかし、個々の口腔内の状態や生活習慣によってクリーニングの頻度は異なります。

健康な口内環境の方

特に問題がなく定期的なブラッシングとセルフケアをしっかり行っている方は、半年に1回のクリーニングで十分な場合が多いです。

歯周病のリスクが高い方

歯周病が進行している方や歯槽骨が減少している方、喫煙習慣がある方、糖尿病などの全身疾患を抱えている方は3〜4ヶ月に1回のクリーニングが推奨されます。
これにより歯周病の進行を効果的に抑制し、口腔内の健康を維持することができます。

個人に合ったプランを提案

もりかわ歯科では、患者さん一人ひとりの口腔内環境や生活習慣を詳しく分析した上で、最適なクリーニングの頻度を提案しています。

例えば、歯並びが複雑な方や、妊娠中でホルモンバランスが変化しやすい方、喫煙習慣がある方などは、より頻繁なクリーニングが必要となることがあります。
また、定期的なクリーニングに加えて、特別なケアが必要な場合には専門的な治療プランを提供しています。

定期的なクリーニングを習慣化することで歯周病のリスクを大幅に低減し、快適な口内環境を保つことが可能となります。

 あらためて解説!歯周病予防に関するQ&A

ここまでの記事内容を総合的に整理し、よく寄せられる質問を分かりやすくまとめました。
気になるポイントを一気に確認して歯周病予防に役立ててください。

歯周病の初期症状は何ですか?

初期段階では歯茎が腫れたり出血したりする程度が多く、痛みを感じないケースもあります。
口臭がきっかけで気づくことも少なくありません。

歯周病は痛みを伴いますか?

進行して歯周ポケットが深くなると歯茎の腫れや出血、ズキズキとした痛みが現れることがありますが、初期のうちは痛みがないことがほとんどです。

歯ブラシだけで歯周病予防は可能ですか?

ブラッシングだけでは歯と歯の間や歯周ポケットの奥まで完璧に掃除できません。
フロスや歯間ブラシとの併用と、定期的な歯科医院のクリーニングが必須です。

歯石を放置すると歯周病になりますか?

歯石は歯周病菌が繁殖する大きな要因になります。
放置すると歯茎や骨が侵され、歯周病が急速に悪化する恐れがあります。

歯のクリーニングは保険適用されますか?

炎症がある場合のスケーリングなどは保険適用になることがありますが、予防目的の場合は保険外の場合もあります。
詳細は歯科医院にご確認ください。

歯周病は完治しますか?

初期段階なら改善が見込めますが、進行した歯周病では歯槽骨が失われるため、完全に元の状態に戻すことは難しい場合があります。
ただし適切なケアにより進行を食い止めることは可能です。

歯のクリーニングに痛みはありますか?

歯石が多い部分や歯茎が敏感な箇所を処置する際は、軽い痛みや不快感を覚える方もいます。
しかし、ほとんどの場合は耐えられる程度で、処置後はすっきり感が得られます。

妊娠中でもクリーニングを受けられますか?

妊娠中は歯周病のリスクが高まるとされており、むしろ積極的にクリーニングを受けることが推奨されます。
事前に歯科医院へ妊娠の旨を伝えれば、安全面に配慮した対応をしてもらえます。

歯周病と生活習慣は関係がありますか?

喫煙や不規則な食生活は歯周病のリスクを高める要因とされています。
またストレスや寝不足も免疫力の低下を招き、歯周病を悪化させる可能性があります。

クリーニング後の注意点は何ですか?

処置後しばらくは歯の表面が敏感な状態になっているため、強い色の飲食物(コーヒーやカレーなど)を控えると着色を防ぎやすくなります。
柔らかめの歯ブラシを使い、歯茎を優しくマッサージするように磨いてください。

まとめ|定期的なクリーニングで健康な歯と生活を手に入れましょう!

歯周病は早期に発見して適切なケアを行うことで、症状を抑え、健康な歯を長く保つことができるコントロール可能な病気です。

忙しい日常の中でも定期的なクリーニングと正しいセルフケアを習慣化することで、歯周病のリスクを大幅に減らすことが可能です。
歯周病を予防することは、美味しい食事を楽しみ、自信に満ちた笑顔を保ち、さらには全身の健康を守るためにも非常に重要です。

今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ一度もりかわ歯科にご相談ください。

私たちの専門スタッフがあなたの口腔内の状態を丁寧にチェックし、最適なケア方法をご提案いたします。
健康な歯と快適な生活を維持するために、私たちが全力でサポートいたします。

あなたの笑顔と健康を守るために、ぜひご来院ください!

大阪府八尾市の歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」

当院では日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を心がけています。

  • インプラント治療
  • 入れ歯・ブリッジ
  • 審美歯科
  • 歯列矯正

など、様々な治療に対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたらいつでもお気軽にご来院ください。矯正治療に関する無料相談も実施しておりますので、歯並びでお悩みの方もぜひ一度お問い合わせください。

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

歯周病治療後のメンテナンス方法と注意点

2025年1月8日
歯周病治療後のメンテナンス方法と注意点

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療時間内に患者様お一人おひとりに十分なご説明をすることが難しい場合もあるため、このブログを開設いたしました。

このブログでは患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすく解説することを目指しています。専門用語はできる限り避け、分かりやすい言葉で情報を提供いたします。皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう最新の研究結果やエビデンスに基づいた情報も積極的に発信してまいります。

ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

「歯周病治療後のメンテナンス方法と注意点」について全力回答!

歯周病の治療を終えた方、お疲れさまでした。
治療を受ける決断をしたこと自体が、とても大きな第一歩です。

これから治療を検討している方も、早期の対応が非常に重要です。

しかし、治療が終わりではなく、治療後の日々のケアこそが最も重要です。
歯周病は再発しやすい病気であるため、再発を防ぐためのメンテナンスと生活習慣の見直しが欠かせません。

「治療後もちゃんと歯を守っていけるかな?」
と不安に感じている方も多いかと思いますが、この記事でしっかりと対策を学んで、健康な歯茎を保っていきましょう。

この記事を読めば分かること

  • 歯周病治療後に大切なメンテナンス方法が分かります
  • 歯茎が回復するまでに行うべきケアのポイントを理解できます
  • 日々の生活で歯周病を防ぐための具体的な対策が分かります
  • 歯周病の再発を防ぐために、知っておくべき注意点を把握できます

 歯周病治療後に必要なメンテナンスとは?

歯周病治療が終わったからといって、すべてが解決したわけではありません。

歯周病は慢性的な病気であり、適切なケアを怠ると再発するリスクが高いのが特徴です。
そのため、治療後のメンテナンスが非常に重要です。

定期的な歯科検診

定期的な歯科検診

治療後も歯科医師による定期的なチェックが不可欠です。
適切なメンテナンスを怠ると、せっかくの治療が台無しになってしまう可能性があります。

通常は3ヶ月ごとのメンテナンスが推奨されており、この検診では歯周ポケットの状態や歯石の有無を確認します。
歯周ポケットが深くなっていないか、歯茎の状態に異常がないかを確認することで問題が再発する前に対処できます。

また、歯石の除去やプラークのコントロールは再発を防ぐために重要です。
早期に問題を発見して対処することが、健康な口腔環境を維持するための鍵となります。

定期的なチェックは歯周病の進行を防ぎ、長期的な歯の健康を守るための最善の方法です。

プロフェッショナルクリーニング(PMTC)

professional-cleaning

プロフェッショナルクリーニング(PMTC)は、通常の歯磨きでは取りきれないプラークや歯石を除去するための重要なケアです。

歯の表面や歯間に残った細菌や歯石を専門的な器具を使って丁寧に除去します。
またクリーニングにより歯茎の健康が保たれ、歯周病の再発を防ぐ効果が高まります。

歯周病の再発を防ぐためには、定期的にプロのクリーニングを受けることが効果的です。

超音波スケーラーの使用

超音波スケーラーを使って歯の表面にこびりついた歯石を効率よく除去します。

超音波の振動で歯石を破砕し、短時間で効果的に除去できるのが特徴です。
これにより歯茎に負担をかけることなくクリーニングを行うことができます。

エアフロークリーニング

専用のパウダーを使用して歯面に付着したバイオフィルムを除去し、口腔内を清潔に保ちます。

エアフロークリーニングは歯の表面を傷つけることなく汚れを取り除くため、歯へのダメージが少なく短時間で効果的にバイオフィルムを除去できるのがメリットです。

フッ素塗布

クリーニング後にフッ素を塗布することで歯の再石灰化を促し、虫歯の予防効果も期待できます。

フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯菌から歯を保護する働きがあります。
定期的なフッ素塗布により歯の健康を長期的に維持することが可能です。

自宅でのセルフケア

自宅でのセルフケア

毎日のブラッシングとフロッシングも欠かせません。

治療後の歯茎は敏感になっていることが多いので、柔らかい歯ブラシを使って丁寧に磨くことが求められます。
これから治療を検討している方も、どのようなケアが必要かを理解しておくことが大切です。

歯磨きの際には歯周ポケットの奥までしっかりと届くように、歯間ブラシやフロスも併用しましょう。
このような日々のケアが歯茎の健康を保ち、次のセクションで紹介するようなさらなる回復と維持につながります。

柔らかい歯ブラシの選択

歯周病予防には柔らかめの歯ブラシを使い、歯茎に対して45度の角度で当てて円を描くように小刻みに動かして汚れを落とすのが効果的です。
特に歯と歯茎の間を丁寧に磨き、上下の歯を分けて一本一本に集中して時間をかけるようにしましょう。

歯間ブラシ・フロスの併用

歯と歯の間のプラークは、歯ブラシだけでは取り除けません。

毎日のフロスや歯間ブラシの使用が重要です。歯間ブラシは歯間に挿入し、前後に動かして汚れを落とします。フロスは歯間に優しく滑り込ませ、C字カーブを描くように歯の側面に当てて上下に動かし、プラークを除去します。

フロスや歯間ブラシのサイズ選びに迷う場合は、歯科医に相談しましょう。

歯磨き粉の選択

歯周病予防には、抗菌作用のある歯磨き粉を使用することが効果的です。
歯磨き粉に含まれる抗菌成分が、歯周病菌の増殖を抑え、歯周病の予防に役立ちます。

主な抗菌成分
  • 塩化セチルピリジニウム(CPC)
  • イソプロピルメチルフェノール(IPMP)
  • 塩酸クロルヘキシジン(CHX)

これらの成分が配合された歯磨き粉を選び、適量を歯ブラシに取りましょう。

歯磨き粉は、多量に使う必要はありません。
少量でも、歯ブラシを正しく動かすことで、効果的に歯を磨くことができます。

歯磨き粉の種類や量、使い方など、迷う場合は歯科医師や歯科衛生士に相談することをおすすめします。

 歯茎が回復するまでの期間とケアのポイント

治療後の歯茎が完全に回復するまでには数週間から数ヶ月かかることがあります。
この期間に適切なケアを行うことで、歯茎の健康を取り戻しやすくなります。

炎症を防ぐためのケア

歯周病治療後は炎症が残ることがあるため、抗菌性のマウスウォッシュを使用すると効果的です。
ただし刺激が強いものは避け、歯科医師に相談してから使用するようにしましょう。

抗菌性マウスウォッシュの選択

クロルヘキシジン配合のマウスウォッシュは抗菌効果が高いため、歯周病の炎症を抑えるのに効果的です。

塩水うがい

刺激が少なく自然な抗菌作用が期待できるため、塩水でのうがいもおすすめです。

食事の工夫

治療直後は柔らかい食べ物を中心に摂取することが望ましいです。

硬い食べ物は歯茎に負担をかけ、回復を遅らせることがあります。
また、ビタミンCを多く含む野菜や果物を摂ることで歯茎の回復を助けます。

柔らかい食材の例

スープ、豆腐、ヨーグルト、蒸し野菜などが歯茎への負担を減らし回復を助けます。

ビタミンC豊富な食品

ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツ、イチゴなどが歯茎の健康に効果的です。

禁煙の重要性

禁煙の重要性もし喫煙習慣がある場合は、この機会に禁煙を検討することが大切です。

禁煙サポートの活用

ニコチンパッチや禁煙外来を活用することで禁煙の成功率を高めることができます。

家族や友人のサポート

周囲の人々からの励ましや支援を受けることで禁煙を継続しやすくなります。

 歯周病を放置するとどうなるのか?

歯周病を放置するとどうなるのか?

歯周病は、放置してしまうと非常に深刻な問題を引き起こす可能性があります。

「歯周病って、歯茎が腫れたり出血したりするんでしょ?」

「歯磨きをしっかりすれば、治るんじゃないの?」

そう思って軽く考えていませんか?

歯周病は歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性のある病気なのです。
治療後もメンテナンスを怠れば、再び症状が悪化してしまうこともあります。

歯の喪失

歯周病が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまいます。

例えば以下のような問題が生じます。

  • 奥歯がぐらつき始めて痛みを伴うようになる
  • 食事中に歯が抜け落ちる

一度失った歯槽骨は完全に再生することが難しいため、早期の対処が重要です。

口臭の悪化

歯周病を放置すると口臭がひどくなる傾向があります。

  • 朝起きたときに強い口臭を感じる
  • 人と話している際に相手が口元に手をやるなどの反応を見せる

といった経験はありませんか?
これは歯周ポケット内で細菌が繁殖し、炎症を引き起こすためです。

口臭は自分では気づきにくいことが多いので、家族や友人から指摘される前に対策を講じることが大切です。

全身への影響

歯周病が進行すると、糖尿病や心臓病などの全身疾患のリスクを高めることが知られています。
歯周病による炎症が血液を介して全身に広がり、動脈硬化のリスクが高まることがあります。

その他にも、

  • 脳梗塞
  • 肺炎
  • 早産、低体重児出産

など、様々な病気との関連が指摘されています。

歯茎の健康を保つことは、体全体の健康にもつながる重要なポイントです。

 よくある疑問:歯周ポケットは元に戻るの?

歯周病治療後に気になるのが「歯周ポケットは元に戻るの?」という点です。

歯周ポケットとは歯と歯茎の間にできる隙間のことで、歯周病が進行するとこの隙間が深くなり、細菌が繁殖しやすくなります。
歯周ポケットの深さは治療により改善されることがありますが、完全に元の状態に戻るわけではありません。

歯周ポケットの回復について

治療によって歯茎の炎症が収まり、歯周ポケットの深さが浅くなることはあります。

しかし、歯周病菌によって破壊された歯周組織(歯茎、歯根膜、歯槽骨)は、完全に再生することは難しいです。
そのため、治療後も歯周病が再発しないように継続的なケアが必要となります。

具体的には、

  • 毎日の正しいブラッシング
  • 歯間ブラシやフロスの使用
  • 定期的な歯科検診

などが必要です。

これらのケアを行うことで歯周ポケットの再発を防ぎ、健康な状態を維持することができます。

回復を促すための生活習慣

健康な歯茎を保つためには、適切な生活習慣も大切です。

  • 規則正しい食生活
  • ビタミンCを含む食材を積極的に摂取する
  • ストレスをためないためのリラクゼーション方法を取り入れる
  • 適度な運動

これらは歯茎の健康に大きく影響します。
適度な運動は血行を促進し、免疫力を高めることで歯茎の回復を促進するのに役立ちます。

歯周病の治療後のケアは、毎日の積み重ねが大切です。

 日々のケアで歯周病を防ぐ方法

日々のケアで歯周病を防ぐ方法

歯周病を防ぐためには日々のケアが欠かせません。

毎日のちょっとしたケアを続けることで歯周病のリスクを減らし、健康な歯茎を保つことができるんです。

正しい歯磨きの方法

歯周病を防ぐためには適切な歯磨きが重要です。

歯ブラシは柔らかめのものを使用し、歯茎に対して45度の角度で優しく磨くことが効果的です。
力を入れすぎると歯茎を傷つけてしまう可能性がありますので注意しましょう。

1回につき3分以上、1日2回しっかりと時間をかけて磨くことを心がけましょう。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも併用することで歯周ポケットの奥深くまでしっかりとケアすることができます。

フロスと歯間ブラシの活用

歯と歯の間には、歯ブラシだけでは取りきれない汚れが溜まることがあります。

フロスや歯間ブラシを使うことで歯周ポケットの奥に溜まったプラークを効果的に除去することができます。
フロスは糸状の清掃用具で、歯と歯の間に通して歯垢を絡め取るようにして除去します。

歯間ブラシは、歯と歯の間に隙間がある場合にブラシを挿入して歯垢を除去します。
歯間ブラシには様々なサイズがありますので、ご自身の歯に合ったサイズを選びましょう。

マウスウォッシュの利用

マウスウォッシュは口内の細菌を減らすために有効です。

ただし強いアルコールが含まれているものは刺激が強いため、歯科医師に相談して自分に合ったものを使用するようにしましょう。
なおマウスウォッシュはあくまでも補助的なケアであり、歯磨きをきちんと行うことが大切です。

 再発を防ぐために知っておくべき注意点

歯周病は一度治療しても油断すると再発してしまうことがあります。

歯周病の再発を防ぐためには、治療後の適切なメンテナンスと、日々の生活習慣の見直しが重要です。
ここでは、歯周病の再発を防ぐために、知っておくべき注意点を詳しく解説していきます。

定期検診の重要性

治療後も、定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。

歯周病の初期症状は、自分では気づきにくいものです。
プロの目で確認してもらうことで、早期発見・早期治療が可能になります。

定期検診では、歯周ポケットの深さを測定したり、歯茎の状態をチェックしたりすることで、歯周病の再発の兆候を早期に発見することができます。
また、歯石除去やクリーニングを受けることで、歯周病菌の増殖を抑え、再発を予防することができます。

ストレス管理

ストレスは、免疫力を低下させ、歯周病の再発リスクを高める要因となります。

ストレスを溜め込みすぎると、自律神経のバランスが崩れ、ホルモン分泌や血液循環に悪影響を及ぼします。
その結果、歯茎の抵抗力が弱まり、歯周病菌に感染しやすくなってしまうのです。

ストレスを解消するためには、

  • 十分な睡眠
  • 適度な運動
  • リラックスできる時間
  • 趣味や娯楽を楽しむ
  • 友人や家族と過ごす

など、自分に合った方法を見つけて実践することが大切です。

バランスの取れた食事

ビタミンCやカルシウムなど、歯茎の健康に必要な栄養素をバランスよく摂取することも再発防止に役立ちます。

ビタミンC

コラーゲンの生成を助け、歯茎の組織を強化する働きがあります。

ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツ、イチゴなどに多く含まれています。

カルシウム

歯や骨を形成するのに必要な栄養素です。

牛乳、乳製品、小魚、豆腐、海藻などに多く含まれています。

ビタミンD

カルシウムの吸収を助ける働きがあります。

鮭、さんま、しらす干し、卵などに多く含まれています。

これらの栄養素を積極的に摂取することで、歯茎の健康を維持し、歯周病の再発を予防しましょう。

 まとめ|もう歯周病にならないために、専門医に相談を

歯周病は一度治療しても、再発のリスクが常にあります。
しかし、治療後の適切なメンテナンスと生活習慣の改善によって、そのリスクを大幅に減らすことができます。

この記事で紹介したメンテナンス方法や注意点を実践することで、健康な歯茎を保つことができるでしょう。

ただ、自己判断だけでは限界があるため、歯科医師による定期的なチェックアップは欠かせません。
歯周病の再発を防ぎ、いつまでも健康な口内環境を維持するために、ぜひ当院にご相談ください。

私たちもりかわ歯科では、患者様一人ひとりに合わせた適切なアドバイスと治療を提供しています。まずはお気軽にご連絡ください。

大阪府八尾市の歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」

当院では日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を心がけています。

  • インプラント治療
  • 入れ歯・ブリッジ
  • 審美歯科
  • 歯列矯正

など、様々な治療に対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたらいつでもお気軽にご来院ください。矯正治療に関する無料相談も実施しておりますので、歯並びでお悩みの方もぜひ一度お問い合わせください。

矯正無料相談
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詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

歯周病は治療で治りますか?

2024年3月6日
歯周病は治療で治りますか?

みなさまこんにちは!

大阪府八尾市に60年にわたり、地域に根ざす歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

当院では患者さまが抱える歯科に関するさまざまな疑問や不安に真摯に向き合い、解消できるよう尽力しています。歯科医師やスタッフとのコミュニケーションが不足しがちな中、

このブログを通じて患者さんとの対話の場を提供し、より理解を深めるお手伝いができればと考えています。

日常生活での歯のお手入れや健康に関する知識は、自身の歯の状態を理解し、適切なケアを行う上で非常に大切なことです。そこで、このブログでは歯にまつわる基本的な情報から、診療に関する細かな疑問まで、幅広いトピックをカバーしています。患者さまがより良い歯科ケアの選択ができるよう、専門的な情報を分かりやすくお届けしています。

どなたでもお気軽にご質問や疑問をお寄せいただき、私たちが提供する情報を通じて患者さまの歯科に関する理解を深めていただければ幸いです。何かお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。ご協力をお願い申し上げます!

「歯周病は治療で治りますか?」の質問に全力回答!

今回は、歯周病は治療で治りますか?の質問に対して全力でお答えしていきます!

まず、歯周病とは?

歯周病とむし歯は、歯科の2大疾患とされ、成人期における歯の喪失の主な原因となっています。まずは、歯周病について解説させていただきます。

まず、歯周病とは?

歯周病の定義

歯周病は、口腔内の歯と歯茎(歯肉)の隙間に侵入した細菌が、歯肉炎として知られる歯肉の炎症を引き起こす状態から始まります。さらに、この炎症が進行すると、歯を支える骨である歯槽骨が溶解され、歯がグラグラになる「歯周炎」が生じます。つまり、歯周病は歯肉炎と歯周炎を含む複合的な状態です。

歯周病の原因

歯周病は、口腔内のバランスを崩す歯周病原菌と呼ばれる細菌が関与しています。歯みがきが不十分だと、歯と歯ぐきの間に歯垢(プラーク)が蓄積されます。プラーク内には、1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれ、これらの細菌が産生する毒素によって歯肉が腫れたり、出血しやすくなったりします。この状態が進行すると、歯肉は炎症によって急速に腫れ上がり、歯周ポケットが深くなります。歯周ポケットの深部は酸素が少ないため、歯周病原菌の繁殖に適した環境となります。また、プラーク内の細菌は唾液中のカルシウムやリン酸と結合して歯石となり、歯の表面に付着します。これが細菌の足場となり、ポケットの奥深くへ進行します。歯周病原菌の毒素は歯槽骨を溶かし、歯を不安定にし、歯肉を引き下げ、進行していくと、最終的に歯を失ってしまう可能性も出てきます。

歯周病の特徴

歯周病の発症には、プラーク内に存在する細菌が直接関与しています。従って、歯周病は

歯みがきの不適切さが引き金となりやすい傾向があります。さらに、喫煙者は非喫煙者と

比較して歯周病にかかるリスクが3倍以上高いという報告もあります。同様に、糖尿病患者は歯周病の進行が促進される可能性があります。また、金属やプラスチック製のかぶせ物や詰め物が歯との間に隙間を作ると、プラークが付着しやすくなり、これらの段差や隙間は、歯周病の進行を助長する要因の一つとなります。そのため、歯周病の予防や管理には、適切な歯磨きや口腔衛生の実践だけでなく、喫煙を控えたり、糖尿病の管理を行ったり、かぶせ物や詰め物の適切な管理も含まれます。

どのような治療方法がありますか?

歯周病は、治療によって状態を改善できる病気ですが、具体的にどんな治療をするのか気になるところ…。虫歯治療のように痛みを伴う可能性があるため、治療を受けることをためらう方もいるかもしれません。もりかわ歯科の「歯周病予防ページ」もご覧いただき、当院にご相談くださいませ。

大切なのはセルフケアとプロフェッショナルケア

歯周病は、プラークを適切に除去しなければ、進行を食い止めることはできません。

そのため、治療では、根本的な原因である歯垢や歯石を取り除くことが重要とされます。

これが『歯周基本治療』であり、患者様自身が行う『セルフ・ケア(ブラッシング)』と、歯科医院で行う専門的な『プロフェッショナル・ケア』が組み合わされます。

ただし、歯周病の悪化には、歯垢だけでなく、喫煙や糖尿病などさまざまな要因が関与しているため、プロフェッショナル・ケアを中心に、歯周病の原因を一つひとつ取り除く治療が『歯周基本治療』として行われます。歯周基本治療は、軽度の歯肉炎から中等度以上、あるいは重症の段階に至るまで、幅広い範囲の患者に適用されます。歯肉炎や軽度の歯周病では、歯垢や歯石を取り除くプロフェッショナル・ケアを主体とした『歯周基本治療』だけで改善が見られることもあります。

一方で、歯周基本治療だけでは奥深い歯肉に蓄積した汚れを十分に取り除けない場合、『歯周外科治療』が必要です。治療後には定期的な再検査が行われ、改善が確認された場合はメインテナンス(定期的な清掃と検査)が行われます。改善が見られない場合は、再度治療が必要となります。

大切なのはセルフケアとプロフェッショナルケア

歯周病治療の流れは?

1. 検査と評価

・歯科医院での初回診察: 歯周病の症状や歯茎の状態を評価します。

・口腔内検査: 歯周ポケットの深さや歯肉の腫れ、出血などを確認します。

・X線撮影: 歯槽骨の状態や歯周ポケットの深さを評価するために撮影されることが

 あります。

2. 診断

・歯周病のステージングとグレーディング: 歯周ポケットの深さや歯槽骨の損失などを評価 し、歯周病の進行度合いを決定します。

・リスク評価: 歯周病の進行リスクや治療の成功率を予測します。

3. 治療計画の立案

・個々の症状に基づく治療計画: 患者の状態に応じて、適切な治療法を選択します。

・治療目標の設定: 歯周病の進行を止めること、歯茎や歯槽骨の健康を回復させることが一 般的な目標です。

4. 歯周基本治療

・歯垢と歯石の除去: プロフェッショナルな歯のクリーニングが行われ、歯周ポケットの掃 除が行われます。

・セルフ・ケアの指導: 歯みがきやフロスの正しい使用法について患者に指導されます。

5. 週間のフォローアップ

・治療の効果の評価: 歯周病の状態が改善しているかどうかを確認します。

・患者様に対して正しいセルフケアの重要性や口腔衛生の習慣の確立についてご指導させて いただきます。

6. 必要に応じた追加治療

・歯周外科治療: 歯周基本治療だけでは改善しない場合、歯周ポケットの清掃や歯槽骨再生 などの手術的な治療が行われることがあります。

・定期的なメインテナンス: 治療後の定期的な清掃や検査が必要です。

上記は一般的な歯周病治療の流れになります。

歯周病の治療は患者の症状や進行度に応じて異なるため、患者様のそれぞれ状況に応じた、カスタマイズされたアプローチをご提案させていただきます。

セルフケアの具体的なブラッシング方法は?

歯磨きの頻度について

歯磨きの回数よりも重要なのは、歯垢をきちんと落とすことです。歯周病の予防には、

丁寧な歯磨きが必要です。歯磨きの回数が多くても、十分な丁寧さがなければ意味がありません。歯垢がたまりやすい方や歯磨きが苦手な方は、1日1回でも、歯の隅々まで丁寧に磨くことが大切です。

歯磨きのタイミングについて

歯周病菌は、口の中に残った食べかすを栄養源として増殖します。そのため、食後の歯磨きが重要ですが、すぐに磨くよりも食後30分から1時間後のタイミングが最も適切です。

食後は口の中が酸性になっており、この状態で歯を磨くと、歯が傷つきやすくなります。

また、寝ている間は唾液の分泌が減少し、歯周病のリスクが高まります。そのため、就寝前に丁寧な歯磨きを心がけましょう。

適切なブラッシング方法

「スクラビング法」

スクラビング法

スクラビング法は、歯ブラシの毛先を歯面に直角に当て、小刻みに磨く方法です。歯を2~3本ずつ意識して、細かな横磨きを行います。毛先が少ししなる程度の力で行うのがポイントです。この方法は、歯の側面や奥歯の咬み合わせる面を磨くのに最適な磨き方です。磨く際には、上顎と下顎に分け、さらに表側、咬み合わせる面、裏側の3面に分けて磨くことが重要です。この方法を実践すると、磨き残しを減らすだけでなく、磨く効率も向上します。

「バス法」

バス法

バス法は、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で立て、歯肉縁に歯ブラシを当てる方法です。歯ブラシを優しく歯肉に沿って振動させるようにして歯垢や汚れを除去します。この方法は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢を効果的に除去し、歯周ポケット内の汚れを取り除くのに適しています。バス法は、歯周病の予防や歯肉の健康を保つために推奨される歯磨き方法の一つです。

歯ブラシの選び方についてより詳しく知りたい方は、当院のブログで紹介しております「歯ブラシや歯間ブラシの選び方は?」もご覧ください。

歯周病を放っておくと、どのようになりますか?

歯周病を放っておくと、どのようになりますか?

歯周病を無視しつづけて、歯が抜けるようなことになってしまうと、顎の骨は大きな損傷を受ける可能性があります。この段階では、インプラント治療が困難になってしまうこともあります。また、周囲の歯や顎の骨の状態も悪化してしまい、ブリッジ治療の難度も高くなります。そのため歯周病で失った歯の治療は、しばしば入れ歯に制限されることがあります。

さらに恐ろしいことに、抜けるだけでは終わらないのが歯周病です。歯周病の進行により、さまざまな全身疾患が引き起こされる可能性があります。動脈硬化、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞、誤嚥性肺炎、糖尿病、認知症などが挙げられます。これらは重篤な疾患であり、命に関わるリスクもあります。歯周病を放置すると、これらの全身疾患を引き起こすリスクが高まることを認識しておくことが重要です。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は、歯周病の治療に関しての記事でした。

日頃の丁寧なメインテナンスを心がけて、歯周病の予防につなげましょう!

 

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

 

歯列矯正をお考えの方も当院では矯正無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページをご覧ください。

歯と歯の間の虫歯の特徴と原因!しっかりケアして虫歯を予防しよう!

2023年8月25日
歯科用器具で歯の裏側を確認される男性

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯と歯の間は歯ブラシでは汚れを取りにくいため、虫歯になりやすいといわれています。ふだんどれだけ丁寧に歯を磨いても、気づかない間に歯垢が溜まり、虫歯になることもあります。歯と歯の間にできる虫歯には、どのような特徴があるのでしょうか。

今回は、歯と歯の間が虫歯になる原因や虫歯の治療方法、予防の方法などを解説します。歯と歯の間が虫歯になりやすいと感じている方や虫歯を予防したいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

歯と歯の間に虫歯ができる原因とは?

頭から?を出して考える女性

歯と歯の間に虫歯ができる原因は、ふだんの食事で摂取した食べ物が歯と歯の間に詰まりやすいためです。歯と歯の間は非常に狭いので、食べかすや汚れが残りやすいのです。歯に詰まった食べかすや汚れには、歯に詰まっていることに気づかない小さなサイズのものもあります。

歯に詰まった細かい食べかすは、歯磨きをしても除去できないことがあります。歯ブラシだけで除去することは難しく、デンタルフロスや歯間ブラシを使わないといけない場合も多いです。詰まった食べかすがやがて歯垢となり、虫歯になるのです。

歯と歯の間の虫歯は自分では確認することが難しいため、虫歯が進行していることに気づかない方もいるでしょう。

歯と歯の間の虫歯の特徴

歯磨きをしながら顎に手当てる女性

歯と歯の間の虫歯は、珍しいものではありません。

しかし、歯と歯の間の虫歯は発見が難しいことが特徴です。虫歯かどうか判断するには、レントゲンを撮影しなければいけないでしょう。

虫歯の初期段階では、歯と歯の間が少し黒くなっているのが見える程度です。黒いだけでなく、虫歯部分に穴があいている場合もあります。痛みや不快感が少なく、気づかないうちに虫歯が進行することも少なくありません。

歯と歯の間の虫歯は、進行が早いことも特徴です。歯と歯の間は汚れが溜まりやすく、適切なケアが難しいためです。

歯と歯の間の虫歯は、デンタルフロスで判明することもあります。ふだんの歯磨きの際にデンタルフロスを使用して、歯にフロスが引っ掛かる場合や、フロスが切れる場合などは、虫歯を疑いましょう。虫歯によって歯の一部が溶け、表面がギザギザになっている可能性があります。

歯と歯の間にできた虫歯の治療法

女性患者の歯の治療をする男性歯科医師

歯と歯の間にできた虫歯の治療法は、以下のとおりです。

上から歯を削って詰め物や被せ物をする

歯と歯の間の虫歯の部分を上から削り、詰め物や被せ物をします。詰め物や被せ物は、材質によって保険適用か自費治療に分かれます。

歯を小さく削った場合の保険適用の詰め物としてはコンポジットレジン、自費治療ではセラミックインレーやハイブリッドセラミックインレーなどを使用することが多いです。歯を大きく削った場合は、保険適用の銀歯や自費治療のセラミッククラウンなどが使われます。

歯と歯の間の虫歯治療では、広い範囲を削る必要があります。保険適用のコンポジットレジンは、費用は安いものの耐久性が低いため、すぐに取れることがあるので注意してください。

セパレーターで歯間を広げて削る

歯と歯の間の虫歯は見えにくく、治療が難しいです。セパレーターとよばれる、歯と歯の間にすき間を作る装置や、直径5mm程度のゴム製のリングを使用して治療することがあります。

セパレーターを装着すると、1週間程度で歯と歯の間にすき間が生まれます。見えなかった虫歯が見えるようになるため、治療することが可能です。セパレーターで広げた歯間は1~2日で自然に戻るため、歯並びに支障は出ないとされています。

歯と歯の間の虫歯予防法

歯磨きしながら笑う女性の口元

歯と歯の間の虫歯は気づきにくく治療が難しいため、なるべく虫歯にならないように予防することが大切です。歯と歯の間の虫歯の予防方法をご紹介します。

デンタルフロスを使う

歯磨きの際にデンタルフロスを使用すると、虫歯予防に効果的です。歯ブラシだけでは、歯と歯の間に詰まった汚れをすべて取り除くのは困難です。歯磨きのあとにデンタルフロスを使用することで、歯ブラシでは取れない汚れもしっかり除去できます。

デンタルフロスには、持ち手付きのホルダータイプや、好きな長さにカットして使うロールタイプなどがあります。デンタルフロスは細いため、すべての歯間の汚れを落とせることが特徴です。こどもから大人まで、年齢を問わず使用できることも特徴でしょう。

歯間ブラシを使う

デンタルフロスと同様に、歯間ブラシの使用も効果的です。歯と歯のすき間が広い方は、歯間ブラシのほうが汚れを取りやすいでしょう。

歯と歯のすき間はそれぞれ違うため、歯間ブラシが入らないすき間もあります。歯間ブラシを使用する際は、無理にすき間に入れないように注意してください。歯間が狭い部分にはデンタルフロスを使用するなど、うまく使い分けるとよいでしょう。

歯間ブラシにはL字型とI字型があります。歯間部にゆっくり差し込み、前後に数回動かして汚れを取ってください。歯茎を傷つける可能性があるので、力を入れずに優しく行いましょう。

うがい薬を使う

歯磨きのあとやすぐに歯磨きができないとき、出先で食事をしたときなどは、うがい薬の使用が効果的です。うがいで歯に詰まった汚れのすべてを取り除くことはできませんが、食事直後の口腔内に残った汚れや食べかすをある程度除去できます。

また、口腔内の細菌を除去してくれるため、細菌が繁殖しにくい口腔環境を維持できるでしょう。帰宅後はできるだけ早く歯磨きを行うことを忘れないでください。

虫歯にならないためには、汚れの除去だけでなく、細菌が繁殖しにくい状態を保つことが重要です。ふだんの歯磨きのあとにもうがい薬を使用し、清潔な口内を保ちましょう。

フッ素入りの歯磨き粉を使う

フッ素には、歯のエナメル質を強化する効果があります。ふだんの歯磨きにフッ素入りの歯磨き粉を取り入れることで、虫歯予防に効果が期待できるでしょう。

歯科医院で定期的にケアを受ける

ふだんのセルフケアを丁寧に行うことはもちろん、歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることも虫歯予防に効果的です。

ご自身では見えない歯の裏側や磨き残しは、プロに確認してもらう必要があります。定期的にケアを受けることで、自分では気づけない初期の虫歯なども早期に発見できます。定期検診では歯磨きの指導なども行うので、セルフケアの改善につながるでしょう。虫歯の原因となる歯垢を自宅でしっかりと除去できるようになります。

まとめ

歯科医院でカウンセリングを受ける女性

歯と歯の間の虫歯は、食べかすや汚れを磨き残すことで生じます。歯と歯の間にできた虫歯に自分で気づくことは難しく、治療も困難です。治療では大きく歯を削る必要があるため、歯の寿命を縮めることになるでしょう。そのため、歯と歯の間の虫歯を防ぐことが大切です。

ふだんの歯磨きだけでは、十分に汚れや食べかすを取り除けません。歯ブラシだけで終わりにせず、デンタルフロスや歯間ブラシも使用して徹底的に汚れを除去しましょう。

外出先など、食後に歯を磨くことが難しい場合は、うがい薬を使用してうがいしてください。大まかな汚れや細菌を口内から除去することができます。

歯科医院の定期検診を受けることで、自分では気づけなかった磨き残しや初期虫歯を発見してもらえます。歯磨き指導を受けて磨き残しを減らすことができれば、虫歯予防に非常に効果があるでしょう。

日頃のセルフケアを徹底し、定期的にプロのケアを受けることで、歯垢のないきれいな歯を保ちましょう。

歯と歯の間の虫歯でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

自分でできる歯周病の治し方はある?悪化させないためにできること

2023年6月12日
顎を抑えて歯の痛みに耐える女性

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯周病は、虫歯と並んで「歯科の二大疾患」とよばれるほど発症率が高い身近な病気です。歯の痛みで気づくことが多い虫歯とは対照的に、歯周病は進行中も痛みがなく、自分では気づきにくいとされています。歯科医院の定期検診で初めて気づく方も多いです。歯周病が悪化すると、最悪の場合、歯を失うこともあります。少しでも長く自分の歯で食事をするために、歯周病は避けるべき病気です。

今回は、歯周病を自分で治すことはできるのか、歯周病を予防し悪化させないためにはどうしたらいいのかを解説します。

歯周病とは

上を見ながら悩む白い服を着たカップル

歯周病とは、歯の周囲に歯垢などが付着し、菌が増殖して歯茎や骨を破壊する歯の病気です。

歯に歯垢が付着すると口内に菌が増殖しやすくなり、歯周病に発展することがあります。歯周病が進行すると、細菌の毒素によって歯を支える土台の歯槽骨が徐々に溶かされ、最悪の場合歯が抜けることもあります。

歯周病の進行は、痛みなどの自覚症状がないためセルフチェックが難しく、歯科医院で診てもらわないとなかなか気づけません。歯が抜けることを防ぐために、歯科医院で定期的な歯の診察を受けましょう。

歯周病の原因

積み木に書かれた虫眼鏡を組み立てる

歯周病を防ぐには、歯周病の原因を知り、対策することが大切です。歯周病の原因を確認しましょう。

磨き残し

歯周病になる原因は、歯磨きが不十分なことが考えられます。

磨き残しがあると、歯と歯茎の間に歯垢が蓄積し、徐々に歯石になります。歯石は歯磨きでは取れないため、歯科医院で除去しないといけません。歯石ができると歯石周辺で細菌が繁殖し、歯周病の原因となります。ふだんの歯磨きを丁寧に行い、汚れを残さないことが大切です。

歯石の周りに付着した菌の影響

歯石の周りに付着した菌は繁殖力が強く、徐々に細菌が増えます。口内が細菌に侵され、歯周病を引き起こすでしょう。

細菌が繁殖すると、歯茎が弱まる、骨が溶けるなどの症状もあらわれます。歯を失うこともあるため、歯石は放置せず見つけたらすぐに歯科医院で除去してもらいましょう。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりで歯に過剰に力が加わると、骨に負担がかかり、歯周病や顎関節症などを引き起こす恐れがあります。

就寝時はマウスピースを使用するなど、必要以上に歯に負担をかけないようにしましょう。

歯周病は自分で治せるのか?

鏡を見て自分の歯を確認する女性

磨き残しなどが蓄積されて発症する歯周病は、自分で治せるのでしょうか。「歯科医院に行かずに治せたら」と思う方も多いでしょう。ここからは、歯周病は自分で治せるのかどうか、詳しく解説します。

歯周病は自分で治せない

歯周病は、残念ながら自分で治すことは難しく、歯科医院での治療が必要です。

市販されている歯磨き粉などは、あくまで歯周病を予防するもので、歯周病の原因となる細菌を抹消するものではありません。歯周病を発症すると、自力では取れない歯石や歯茎の炎症など、さまざまなトラブルが発生します。専用の器具での除去が必要な歯石や、治療が必要な歯茎の炎症は、自分では対処できません。

症状には個人差もあるため、自力でどうにかしようと考えず、虫歯と同様に異変を感じたらすぐに歯科医院を受診しましょう。

歯周病はコントロールできる

歯周病は自分では治せませんが、進行スピードをコントロールすることは可能です。

進行スピードをコントロールするうえで大切なのは、日々のセルフケアで歯周病菌を減らすことです。歯周病の原因となる歯垢を残さないよう意識しましょう。就寝時や起床時、食後に丁寧な歯磨きを行い、歯垢の原因をなくすことで、歯周病に繋がるきっかけを断つことができるでしょう。

歯周病を悪化させないために自宅でできること

歯磨きをする女の子と母親

歯周病を少しでも悪化させないためにはどうしたらよいのか、自宅でできるセルフケアはないのか、疑問に思った方もいるのではないでしょうか。

自宅でできるセルフケアは、以下のとおりです。

丁寧に歯を磨く

もっとも力を入れるべきことは、ふだんの歯磨きです。

歯ブラシは毛先が広がっていない清潔なものを使用し、デンタルフロスや歯間ブラシも併用しましょう。また、歯のすき間の汚れを除去することも大切です。奥歯にはスポット用の小回りの利く歯ブラシを使用し、噛み合わせ部分から細かい部分までしっかり念入りに磨きましょう。

免疫力を上げる

歯周病を悪化させないためには、免疫力を上げることも大切です。早寝早起きやバランスのよい食事を摂りましょう。

歯周病と免疫力は一見関係ないように思えるかもしれませんが、免疫力が落ちているときは風邪をひきやすくなるように、免疫力は体全体の健康に大きく影響します。なるべくストレスをため込まないように生活することが大切です。

禁煙する

喫煙者は歯周病になりやすく、症状が悪化しやすいといわれています。また、歯周病にかかると治りにくいことも特徴です。体内に吸収されるたばこの有害物質によって血管が収縮し、血液循環が悪くなるためです。

喫煙すると血液量が減少し、歯茎に十分な酸素が行きわたりません。細菌が繁殖しやすくなり、歯を支える骨を溶かすなど悪化の一途をたどります。健康な歯を維持するためには、禁煙しましょう。

歯周病にならないための予防が重要!

歯ブラシを持って患者に歯磨き指導をする女性医師

歯周病にならないためには、日頃の予防が欠かせません。主な予防法は、以下のとおりです。

毎日の歯磨きの徹底

毎日の歯磨きは、丁寧にしっかり行いましょう。

不十分な歯磨きは歯周病の原因の一つであるため、歯磨きは非常に大切です。毎食後に丁寧に歯を磨くことで、歯石が歯に付着することを防げます。時間がないときは、水やうがい薬などでうがいするだけでもある程度の汚れは落とすことができます。

歯科医院での定期的なメンテナンス

歯周病を防ぐためには、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けることが効果的です。

歯科医院では、歯周病はもちろん、虫歯などの早期発見にも繋がり、磨き残しの確認もしてくれます。さらに、歯科医師や歯科衛生士から歯磨きやふだんの生活の指導を受けることで歯磨きのスキルも向上するため、歯周病や虫歯予防に効果を発揮するでしょう。

生活習慣の見直し

歯周病を予防するには、免疫力が重要です。

免疫力を上げるために、規則正しい生活を送りましょう。栄養バランスのよい食事を心がけ、過度なアルコールの摂取は控えてください。また、十分に睡眠時間を確保し、早寝早起きをするなど規則正しい生活を送ることが望ましいです。

まとめ

唇をめくって歯を見せる若い女性

歯周病は、実は身近で怖い病気ですが、毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期的なメンテナンスによって、健康な歯を維持することが可能です。特に、歯科医院での早期発見が歯周病の重症化を防ぎます。定期的な受診はもちろん、口腔内に何か違和感があれば、必ず歯科医院を受診しましょう。

磨き残しなどのチェックを実施し、歯磨き指導を行ってくれる歯科医院もあります。自分の歯並びや磨き方の癖を把握し、日々の歯磨きでできるだけ歯垢を残さずきれいに磨けるようになることが、歯周病にならない一番の方法といえるでしょう。少しでも長く自分の歯でしっかりと食事ができるように、毎日の歯磨きを丁寧に行い、きれいな歯を維持し続けましょう。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

虫歯に困っていませんか?

2023年3月17日

虫歯に困っていませんか?

こんにちは。八尾市にあるもりかわ歯科です。
今回は、虫歯に困っていませんか?です。

この記事を読むことで得られることは
「虫歯の原因の治療方法です。」

虫歯で困っている人は是非チェックして下さい。

なぜ虫歯が出来てしまうの?

なぜ虫歯が出来てしまうの?

定期検診に通っているのにまた虫歯になっていますと言われたことないですか?
まず思うことは歯の磨き方が悪かったのかな?と困っている人が多いです。
プロのケアとセルフケアによってお口を健康に保つことが出来ます。
歯医者に検診に通うことでしっかりとしたプロによるケアそして、日々のケアをプロによる正しいやり方の指導を受ける事で正しいセルフケアを身につけることが出来ます。

プロによる正しいケアの指導

ただ日々のケアの仕方はすごく大切ですが何よりも大切なことがあります。
それは「お口の中の環境を整える事です。」
お口の中の環境をよくすることで虫歯の予防をすることが出来ます。

お口の環境を整えるとは?

矯正前の歯磨きしにくい歯並び

こちらは矯正前の写真です。

見てもらったらわかるのですが、歯が重なっているところがあり磨きにくそうです。
日々のケアの中で重なっているところを磨き残しなくそうとするとすごく時間も
かかりますし技術もかなり入ります。
歯磨きは1日3回あります毎回毎回歯磨きにそんな労力を使うなんて到底難しいと思います。
ただ、磨き残しがあると虫歯になります。
例えば、歯の重なりが強いところに虫歯が出来てしまうと治療も難しくなりそこにまた2回目3回目の虫歯が出来てしまいます。

矯正中の歯磨きしやすい歯並び

こちらは矯正が進んでいる写真です。

だいぶ磨きやすくなりましたよね?
お口の中の環境をよくする事で磨きやすくなり虫歯も少なくなります。
日々のケアの労力も少なく虫歯を予防することが可能になります。

最大の虫歯予防は歯並びを整えることでお口の中の環境を整えることです。

歯の寿命は?

歯の寿命

歯の寿命というのがあるのですが一度虫歯になり治療してから大体20年ほどで歯を失ってしまうそうです。
一度虫歯になったところを虫歯になりにくくすることは出来ます。
ただあくまでも「なりにくく」です。完治は難しいです。
歯の寿命を考えるのであれば虫歯にならないことが一番大切です。
虫歯になる前にお口の環境を整えることがすごく大切になります。

いかがだったでしょうか?
今回は虫歯に困っていませんか?でした。
虫歯は年齢が幾つになっても付きまとってきます。
磨き残し、唾液の性質、生活習慣など複合的な理由で虫歯になってしまいます。
ただ、磨く環境は大きな要因になってきます。
虫歯を根本から予防するにはセルフケアが命になります。
今一度ご自身の歯並びを見つめ直して一度ご相談してみませんか?
歯並び相談は無料で行っているのでお気軽にお問合せ下さい。
八尾症例数No.1である矯正担当 森川康司が担当させて頂きます。

八尾症例数ナンバーワンの森川歯科