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フッ素って虫歯予防にいいの?

2023年12月20日
フッ素って虫歯予防にいいの?

こんにちは!大阪府八尾市で60年!地域に根ざした歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の健康に関して気なることや、歯にまつわる体のお悩みなどは人それぞれ、千差万別です。歯科医師やスタッフが歯科知識として理解していることでも、患者さまにとっては疑問や不安になってしまうのだと、気づかされてはっとすることも度々あります。できるだけ多くの質問に詳しくお答えできればいいのですが、診療中に個々の患者さまに詳しくご説明する時間が限られていることが多いのが実状です。

そこで、「歯に関するご質問に全力回答!」ブログをスタート! 普段の診療中にご質問いただく内容について、この場で詳しく解説していくことを目的として掲げ、出発したブログです。このブログが、歯医者に対して患者さまが日頃抱えている疑問や不安の解消への近道になれば、と願ってやみません。

どんな些細な疑問や質問でも、お気軽にお寄せください! 患者さまの健康としあわせを支えることが私たちの役目です。どうぞよろしくお願いいたします。

フッ素って虫歯予防にいいの?

今回はフッ素のお話です。皆さまも「フッ素」というと、普段使われている歯磨き剤のパッケージに書かれていたり、CMなどで耳にしたりしたことがあると思います。最近では国内各地の河川や水道水などから高濃度の有機フッ素化合物が検出されたとか、WHOが発がん性の評価を引き上げたとか、ニュースでもお聞き及びかもしれません。そこで今回は、「フッ素配合?」「歯磨き剤に入ってるフッ素と有機フッ素化合物は違うものなの?」など、そんな疑問や不安にもお答えしていきたいと思います!

そもそもフッ素って何?

フッ素は周期表の17番目の元素で、化学記号はFです。無色・無臭の気体であり、高い電気陰性度を持っています。主に歯科の領域で、「歯のエナメル質を強化し虫歯の予防に役立つ」として知られています。歯磨き剤やマウスウォッシュにも配合されています。また、工業や医薬の分野でもさまざまな製造に関与するなど、総じて、フッ素は歯の保健や産業プロセスにおいて重要な役割を果たしています。

そもそもフッ素って何?

また、歯科の領域で使用されているフッ素は、主にフッ化ナトリウムなどで、「無機フッ素化合物」と呼ばれるもので、問題の「有機フッ素化合物」とはまったく別のものです。

フッ素はなぜ虫歯予防になるのですか?

フッ素が虫歯予防に効果がある主な理由は、以下の通りです。

エナメル質の強化

フッ素は歯のエナメル質を強化する作用があります。エナメル質は歯の表面を覆っている硬い層で、酸や細菌などから歯を守る役割を果たしています。フッ素がエナメル質に取り込まれることで、より強固な表面を維持できます。

歯の構造

歯の再石灰化

歯を構成するミネラル質を再び歯の表面に取り込むプロセスのことを再石灰化といい、これによって歯の硬さと強度が増します。

細菌の成長抑制

フッ素は歯の表面に付着した細菌の成長を抑制する効果があります。虫歯の主な原因は、口内の虫歯菌によって作られる酸によるものです。フッ素はこの虫歯菌の活動を抑え、虫歯の発生リスクを減らします。

歯石の形成阻止

フッ素は歯石の形成を阻止する効果もあります。歯石は歯の表面に細菌やプラークが堆積して硬くなったもので、歯ブラシなどで十分に取り除くことが難しくなります。フッ素はこの歯石の形成を妨げ、口の中の清潔を維持します。

このように、フッ素は虫歯の予防に効果的で、歯の健康を維持するのに役立つのです。

フッ素は虫歯になった歯にも効果があるの?

はい、初期の虫歯に効果があります。フッ素は初期虫歯の修復、つまり「再石灰化」と呼ばれる現象を効果的に促進します。初期虫歯は歯の表面が酸により傷ついている状態(脱灰)です。これが進行すると、表面が崩れて穴の開いたむし歯になる可能性があるのですが、フッ素によって再石灰化が活性化することにより、傷ついた歯の表面が修復され、虫歯の進行を防ぐこともできます。

フッ素のはたらき

フッ素で虫歯は治せますか?

前述の通り、フッ素は初期の虫歯を修復し、進行を抑制する効果があります。ですが、進行が進んでしまった虫歯に対しては、フッ素だけでは効果が限定的であり、歯科医の治療が必要となります。歯科医は、虫歯の進行具合に応じて適切な治療法を提案し、虫歯を治療するプロセスを進めます。フッ素の使用はあくまでも予防的な側面で重要で、歯の健康維持を助けるものです。

フッ素は歯のエナメル質を再生しますか?

フッ素は歯のエナメル質を再生するわけではなく、再石灰化と呼ばれるプロセスを促進し、エナメル質の表面を強化する役割を果たします。再石灰化は、歯の表面に微小な損傷が生じたとき、ミネラル成分を歯に戻すプロセスのことですが、つまりフッ素による再石灰化とは、フッ素イオンが歯のエナメル質の結晶構造に結合することなのです。こうして、歯のエナメル質が強固になるというわけです。

フッ素を使う時に気をつけなければいけないことはありますか?

このようにフッ素は歯科などで効果的に利用されていますが、注意が必要な点ももちろんあります。以下はフッ素の注意点です。

適切な濃度の使用

フッ素を過剰に摂取すると健康に悪影響を与える可能性があります。歯磨き剤やマウスウォッシュなどの製品に含まれるフッ素濃度は指定された使用量を守りましょう。

小児への摂取管理

特に小児は成長段階にあり、過剰なフッ素摂取は歯や骨の発育に悪影響を及ぼすことがあります。小児用の歯磨き剤などは、年齢に応じた適切な濃度を選ぶことが重要で、2023年1月に歯磨き剤のフッ素濃度の推奨基準が変更されたりもしました。

斑状歯

高濃度(適量の2〜3倍ほど)のフッ素を、成長期(あごの骨の中で歯がつくられる時期)に継続的に摂取することによって、エナメル質の色や形態に異常が起きることです。歯の表面に白斑や白濁、または縞模様が出たり、重症の場合は歯の一部が茶色くなったり穴が開いたりすることもあります。

適切な歯科ケア

フッ素の使用は歯科ケアの手段として適していますが、歯の清掃や歯医者の定期検診も重要です。フッ素だけでなく、総合的な口腔ケアが歯の健康に寄与します。

アレルギー反応

一部の人々はフッ素に対してアレルギー反応を示すことがあります。歯磨き剤やマウスウォッシュなどを使用する際に、異常な反応があれば医師に相談しましょう。

とはいうものの、フッ素の利用は総じて歯の健康維持に役立つもので、使用量や濃度などに十分注意して適量を使用するなら、いたずらに怖がる必要はありません。心配な場合は歯科医に相談して、適切な用量・用法を確認してくださいね。

 

フッ素は塗ったほうがいいのでしょうか?

フッ素の塗布は歯の表面にあるハイドロキシアパタイトと呼ばれるエナメル質の主成分に影響を与え、その結晶構造を強化・修復します。このプロセスにより、酸に対して強固で丈夫な歯になります。特に、乳歯や新しく生えた永久歯はフッ素を効果的に取り込みやすいので、小児期に定期的にフッ素を塗布することはたいへん有効です。これによって歯の健康を維持し、虫歯の発生を予防する効果が期待されます。

 

フッ素は何歳ぐらいまでに塗ると効果的なんですか?

フッ素の塗布が小児期に効果的なのは確かですが、具体的な適正年齢については、個々の子どもの歯の状態や成長によって異なります。一般的なガイドラインとしては、乳歯が生え始めた頃から永久歯が発育し終わるまでが、フッ素の塗布にとりわけ有益な時期とされています。

おおよそ6歳から16歳の間

歯科医師は子供が6歳から16歳の間にフッ素の塗布を勧めることがありますが、この期間がまさに永久歯の発育が進む時期で、フッ素によって歯のエナメル質が強化され、虫歯の予防に高い効果が見込めるからです。

具体的なスケジュールは歯科医や子どもの歯の状態により異なるため、子供の歯科健康に関する相談はぜひ歯科医になさってください。歯科医は子どもの歯の状態を評価し、最適な時期と頻度でフッ素の塗布を勧めることができます。

小児期のフッ素塗布

フッ素塗布は大人にも効果がありますか?

大人の歯においてもフッ素塗布が効果的な理由はいくつかあります

歯の再石灰化

歯が酸によって傷つく(脱灰)のは大人でも同じです。フッ素は歯のエナメル質に働きかけ、再石灰化を促進します。これにより、歯の表面の小さな損傷や脱灰を修復し、歯を強化します。

歯の耐久性向上

大人ならではの生活習慣や飲食習慣により、歯が酸や細菌の影響を受けることがあります。フッ素は歯の結晶構造を強化し、酸に対する耐性を向上させる効果があります。

歯周病の予防

フッ素は歯周病の予防にも寄与します。歯周病は歯の周囲の組織に影響を与えるため、歯を健康に保つためにもフッ素の利用が有益です。

歯石の防止

フッ素は歯石の形成を防ぎ、歯の表面を清潔な状態に保つことも期待されます。

大人の歯においても、歯科医の指導のもとでフッ素の塗布が行われることで、歯の健康維持が期待できます。歯の状態に合わせた適切なケアを、ぜひ歯科医にご相談ください。

どのぐらいの頻度で塗るのがいいんでしょうか

塗布したフッ素の効果はおおよそ3〜4カ月持続すると言われています。

フッ素塗布の頻度は、患者さまの歯の健康状態や抱えているリスクによって異なります。歯科医師が患者さまの状態を評価し、最適なスケジュールを提案しますが、一般的なガイドラインに基づいて以下のような頻度が考えられます。

子供(乳幼児から青年期)

通常は歯の発育が進む期間において、6ヶ月から1年に1回の頻度でフッ素塗布が行われます。

成人

 成人の場合は、通常は1年に1回のフッ素塗布が一般的です。

リスクが高い場合

虫歯のリスクが高い場合や特定の歯の状態に問題がある場合は、個別のケースとして、歯科医から最適なスケジュールを提案させていただきます。フッ素塗布も含めた予防歯科については、もりかわ歯科ホームページの診療メニュー「予防歯科」もぜひご覧ください。

フッ素を塗りすぎると歯が白くなるって本当ですか?

一般的に、適切に適量を使用していれば、歯が白くなりすぎたり、まだらになることは少ないです。また歯の表面に変色が生じる可能性があるのは、フッ素を過剰に使用した場合です。これは「フッローシス」と呼ばれ、以下のような症状が現れることがあります。

白斑症(White Spots)

 歯の表面に白い斑点が現れることがあります。これは歯のミネラル損失によって引き起こされます。

まだらな変色

過剰なフッ素使用により、歯の表面がまだらに変色することがあります。これはフッ素が歯の結晶構造に影響を与えた結果です。

これらの症状は通常、フッ素の過剰な摂取や長期間にわたる過度のフッ素使用が原因で引き起こされます。一般的な歯磨き粉やマウスウォッシュを通常の使用量で利用する限り、こういった症状を心配する必要はありません。フッ素製品の使用量や濃度に関しては、商品の取り扱い説明書や歯科医との相談が重要です。

歯磨き剤はフッ素入りがいいですか?

歯科用フッ化物配合歯磨剤(しまざい/歯磨き剤のこと)は、毎日の歯みがきでフッ化物を効果的に供給できるため、虫歯予防に重要な役割を果たします。世界保健機関(WHO)は、フッ化物配合歯磨剤の使用を、すべての人に推奨しています。

フッ化物配合歯磨き剤(子ども用)

多くの国々では、フッ化物配合歯磨剤が市場シェアの90%以上を占め、圧倒的な数の人々に活用されています。先進国では、この過去30年で虫歯の大幅な減少が見られており、その要因として「フッ化物配合歯磨剤が普及したこと」が挙げられています。

日本では、フッ化物配合歯磨剤は医薬部外品として規定されており、フッ化物の配合成分としてはフッ化ナトリウム(NaF)、フッ化スズ(SnF2)、モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)の3種類が認可されています。これらの成分は、濃度が1,000ppm(0.1%)以下に規制されています。

フッ素うがいもいいって聞いたけど?

正しくはフッ化物洗口(ふっかぶつせんこう)といいます。

学校などでの集団実施

フッ化物洗口は保育園、幼稚園、小中学校で集団で実施されてもいます。一定濃度のフッ化ナトリウム溶液(5~10ml)を使用し、1分間のブクブクうがいをする方法で行われていますが、永久歯の虫歯予防に効果的です。この方法は、第一大臼歯が生え始める就学前から始め、だいたい中学生まで継続します。

小児期のフッ化物洗口によるう蝕(虫歯)予防率

家庭での実施

歯科医院で購入できる洗口剤(同250ppm)や薬局で購入できるOTCフッ化物洗口剤(同225ppm)を用いて毎日1回行います。

フッ化物洗口は大人にもいいの?

はい、成人においても隣接面むし歯や根面むし歯の予防に効果的です。寝ている間は唾液の分泌量が減り、フッ素が長時間口内に留まることができるので、フッ化物洗口は就寝前がおすすめです。

就寝前のフッ化物洗口

フッ素洗口液って危なくないの?

適切な量の使用であれば危なくありません。フッ化物洗口に利用されるフッ化物の濃度は、体に影響が出ない程度に調整されています。また、万が一洗口液を飲み込んでしまっても、急性中毒の心配はありませんし、正しい容量・用法での継続使用ならば、副作用の心配もありません。

フッ素を塗った後やフッ素うがいの後、食事はしてもいいですか?

30分は飲食をひかえてください。これは、口の中にフッ素が残りやすい状態を維持することが目的です。そうすることで、フッ素が歯の表面に、より効果的に吸収され、再石灰化や虫歯の予防効果を最大限に引き出すことが期待されます。せっかくのフッ素を飲んだり食べたりすることで流してしまわないようにすることが大切なのです。

アメリカ人は虫歯にならないのはなぜ?

アメリカなど多くの国々では水道水にフッ素が添加されていて、これが虫歯予防につながっているとされています。この取り組みは公共衛生の一環として行われ、水道水中のフッ素が歯の健康に役立つことが確認されています。水道水中のフッ素濃度が適切であることにより、歯科保健の向上と虫歯の発生率の低下が期待されています。

フッ素はドイツで禁止されているのですか?

ドイツでは一般的には水道水にフッ素を添加してはいませんが、フッ素の使用に関する法的な禁止はありません。ドイツに限らず、各国の水道水へのフッ素の添加に関する方針は異なるため、国ごとに異なる取り決めや基準が存在しています。ちなみに日本では全国的に水道水にフッ素を添加する計画は今のところ存在していません。

フッ素の摂取で骨粗鬆症になるかもって聞きました

フッ素と骨粗鬆症については、適切な摂取量であれば一般的には関連性が低いとされています。むしろ、適切な量のフッ素摂取は骨にとってもプラスに働きます。骨粗鬆症のリスクにつながるとすれば、やはり過剰で不適切に摂取した場合です。

適切なフッ素摂取と骨の健康

フッ素はフッ素は、骨の形成に必要なカルシウムとリンの吸収を促進し、適切な量なら骨を強化する効果があります。歯科保健の一環として、水道水や歯磨き剤にフッ素を添加することで、歯や骨の健康を促進しています。

過剰なフッ素摂取と骨粗鬆症などのリスク

フッ素を過剰に摂取すると、骨の形成が促進されすぎ、骨が硬くなりすぎてもろくなる可能性があります。また、フッ素は骨の破骨細胞の働きを抑制します。破骨細胞は、骨の再構築を行う細胞です。フッ素を過剰に摂取すると、破骨細胞の働きが抑制され、骨の再構築が妨げられる可能性があります。

過剰にフッ素を摂取してしまう原因

フッ素の過剰摂取が生じる主な原因としては、地下水や井戸水など自然な水源からの高濃度のフッ素が摂取されることが考えられます。一般的に、通常の飲料水や歯科製品からのフッ素摂取では、このようなリスクはほとんどありません。

フッ素は癌になりますか?

一般的な水道水や歯磨き剤、歯科製品からのフッ素の摂取が適切な量である限り、がんのリスクが増加するという科学的なエビデンス(根拠やデータ)はありません。とはいえ、フッ素の過剰な摂取は健康に悪影響を与える可能性があります。

一部の地域では自然水源から高濃度のフッ素が含まれている場合があり、これが慢性フッ素中毒を引き起こすことが報告されています。しかし、通常の水道水や歯科用製品からのフッ素摂取では、健康に対する重篤な影響はほとんど見られません。

まとめ

いかがでしたか? おおまかに言って重要なのは、「フッ素は歯科の健康に効果がある」「適切に使用していればフッ素は危険ではない」の2点です。これだけ抑えておいていただければOKですので、患者さま個々の健康状態などに応じて「どう使用すれば効果的」で、「適量はどのぐらいなのか」などは、ぜひ大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科までご相談ください。もりかわ歯科では、予防歯科にも力を入れております。転ばぬ先の杖となり得るフッ素を上手に使って、お口の中の健康を守りましょう。

歯にまつわることならどんなことでもご質問にお答えしたいという熱い思いで書いているこのブログが、患者さまの不安を拭えたならばこんなに嬉しいことはありません。

正しい歯磨きの方法は?

2023年12月13日
正しい歯磨きの方法は?

こんにちは!大阪府八尾市で60年!地域に根ざした歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の健康に関して気なることや、歯にまつわる体のお悩みなどは人それぞれ、千差万別です。歯科医師やスタッフが歯科知識として理解していることでも、患者さまにとっては疑問や不安になってしまうのだと、気づかされてはっとすることも度々あります。できるだけ多くの質問に詳しくお答えできればいいのですが、診療中に個々の患者さまに詳しくご説明する時間が限られていることが多いのが実状です。

そこで、「歯に関するご質問に全力回答!」ブログをスタート! 普段の診療中によく訊(き)かれる質問に対して、この場で詳しく解説していくことを目的として掲げ、出発したブログです。このブログが、歯医者に対して患者さまが日頃抱えている疑問や不安の解消への近道になれば、と願ってやみません。

どんな些細な疑問や質問でも、お気軽にお寄せください! 患者さまの健康としあわせを支えることが私たちの役目です。どうぞよろしくお願いいたします。

正しい歯の磨き方って?

毎日の習慣として行っている歯磨きですが、ふと「あれ?磨き残しがあるかも」「ちゃんと磨いてるつもりだけど、上手く磨けてるか自信がない」と不安に思ったり、定期検診で指摘されることがあったりなど、正しい磨き方を知りたい方は少なくないようです。そこで今回は、そんなお悩みを解決すべく、正しい歯の磨き方をレクチャーいたします。

歯磨きのタイミング

歯磨きのタイミング

朝・昼・晩? ご飯の前?後? 寝る前は? そこのところをちゃんと知りたい!にお答えします。

歯磨きは1日何回すべき?

一般的に理想的な回数は1日3回とされています。3回行うのが難しい場合は、少なくとも2回の歯磨きが推奨されています。なぜその回数なのかは、歯磨きをする目的を考えるとよく分かります。

歯磨きをする目的

歯磨きの主な目的は、食事後に付着した歯垢や食べカスを取り除き、口臭や歯周病、虫歯を予防し、口腔内を清潔で健康な状態に保つことです。つまり、「食事をしたら歯磨きをする」というのが、お口の中の清潔に直結するというわけです。

1日1回は少ないですか?

虫歯菌がつくるバイオフィルム(歯垢)は、唾液の働きを妨害し、歯の再石灰化を邪魔します。このバイオフィルムが生成されるのが約48時間なので、最低1日1回でも念入りに歯磨きをすれば虫歯菌の活動は抑制できるということにもなります。ですが、1日1回しか歯磨きをしない人に比べ、1日2回歯磨きをする人のほうが虫歯発生率が低いという研究結果もありますので、やはり歯磨きの回数は理想に近づけたほうがいいでしょう。

朝の歯磨きはいつがいいですか?

「朝ごはんの後」がいいのか「朝食前(起床時)」がいいのかについては、さまざまな意見がありますが、前述の歯磨きの目的を考えると、基本的には食後が推奨されます。ただ、寝ている間は唾液の分泌量が減っていることが原因で、寝起きの口の中は乾燥し、細菌が多くなっているのも事実です。このまま朝食を食べてしまうと、細菌を一緒に飲み込んでしまうことにもなります。結論からいうと、朝食前と朝食後の2回がもっとも効果的!ではありますが、忙しい朝にそれはなかなか難しいでしょうから、起床時にはうがいや軽くブラッシングすることで細菌を洗い流し、朝食後に歯磨きをして食べカスを取り除きましょう。

昼の歯磨きについて

1日3回磨くとすると、学校や仕事などで外出している昼の歯磨きが、いちばんやりづらいでしょう。無理な場合は、うがいだけでもするといいでしょう。特に、朝・晩しっかり磨いている場合はそれでOKです。お口の中のすみずみまで水が行き渡ることと、水の勢いを保つことで食べカスが取れやすくなるので、水はあまりたくさん含まず、少量の水でのぶくぶくうがいがおすすめです。

夜の歯磨き

夕食後の歯磨きも大切ですが、もっとも重要なのは寝る前の歯磨きです。寝ている間は唾液が減り、口の中が乾燥し、細菌が繁殖しやすい環境になってしまうため、虫歯や歯周病にとてもかかりやすい状態になります。これを防ぐための就寝前歯磨きです。就寝前の歯磨きを念入りに行なっている場合には、朝や昼の歯磨きが軽いものでも大丈夫とまで言われるほどですので、就寝前は特にしっかり歯磨きしましょう。

食後すぐの歯磨きはよくないって聞いたけど?

食後30分以内の歯磨きがおすすめできないのには理由があります。私たちが食べ物を噛むと唾液が出ますが、唾液の中の酵素が食べ物を分解する過程で酸がつくられます。つまり食後すぐは口の中が酸性になり、歯が酸にさらされている状態です。この状態では、実は歯のエナメル質が柔らかくなっていて、歯ブラシなどで削られやすくなっているため、食後すぐの歯磨きはおすすめできないのです。代わりに、食後30分以上経ってから歯磨きでは、口内の酸性が中和され、歯の表面が硬くなり、口の中の中性化が促進されます。

歯磨きと虫歯

歯磨きのいちばんの目的が虫歯予防ということを踏まえて、もう少しだけ歯磨きと虫歯の関係を知って、日々の歯磨きに役立ててください。

虫歯になりやすい部分(磨き残しやすい部分)

一般的に虫歯になりやすいと言われているのは、奥歯(臼歯)です。奥歯は食べ物をすりつぶす役割があるため、溝や窪みが多く、食べカスが残りやすいとされています。また、その他にも隣り合った歯と歯の間、歯と歯茎の境目などが虫歯になりやすい部分です。

虫歯になりやすい部分

歯磨きしているのに虫歯になるのはどうして?

自分ではちゃんと磨いている(磨けている)つもりでも、うまく歯ブラシが当たっていなかったりして食べカス(虫歯菌の栄養)が残ってしまっているケースが多くあります。また唾液の分泌量が少ないと、お口の中を中和する機能が損なわれ、虫歯になる可能性が高まります。唾液の分泌を促す水分の摂取量が少ない、または高齢、もしくは薬の副作用などで唾液量が減った方も、歯科医にご相談ください。

歯ブラシの選び方

正しい歯磨き(ブラッシング)のためには、ご自身に合った歯ブラシを選ぶことも大切です。「安かったから」や「家族の分をまとめ買いしてるから」などの理由もあるかも知れませんが、ご家族それぞれに合った歯ブラシを使うようにしましょう。

歯ブラシ選びのポイントは3つ!

  1. 使う目的:虫歯予防、歯周病予防、白い歯にしたい、などの目的をはっきりさせましょう。目的別にさまざまな商品がありますが、迷った時は歯科医に相談してください。
  2. 毛の硬さ:「メーカーの基準」と「JIS(日本産業規格)」によって若干の差異があることもありますが、メーカーは実際の使用感で決めているので、メーカーの基準を参考に、基本的には歯茎の状態に合わせて選びましょう。
  3. ヘッドの大きさ:お口の大きさに合わせて選びましょう。また磨き残しが気になる部分にも適したものがいいでしょう。

歯ブラシ選びのポイント

歯ブラシの硬さは「かたい」ほうがいいですか?

硬い歯ブラシは、確かに歯垢などの除去力はあるかもしれませんが、毛が硬ければそれだけ歯や歯茎の負担になってしまいます。エナメル質が傷つくと、知覚過敏などが発症しやすくなったり、着色(歯が黄ばむ)しやすくなってしまったりします。歯や歯茎が健康な方なら「ふつう」がおすすめです。

「ふつう」の歯ブラシのデメリットは?

汚れを落とす効果もちゃんとあり、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目にも届きやすい「ふつう」の歯ブラシのデメリットは、適切な力加減で使用する限り、特に目立ったものはありません。

「やわらかい」歯ブラシはどうですか?

「やわらかい」歯ブラシは、優しく磨け、歯や歯茎を傷つけにくい反面、汚れを落とす力は弱いので、より丁寧に磨く必要があるでしょう。

毛先の形状や毛の太さについて教えてください

毛先の形はメーカーにより色々なものがありますが、おおまかにラウンド型とテーパード型の2つに分けられます。また毛の太い、細いにもそれぞれメリット・デメリットがありますので、下図を参考になさってください。

各種歯ブラシのメリット・デメリット

ヘッドは小さいほうがいいですか?

大きなヘッドは一気に磨けて便利!という意見もありますが、一般的にすみずみまできちんと磨くためにはヘッドは小さめがおすすめです。歯並びが気になる人も小さめがいいでしょう。

ヘッドの薄さはどうですか?

ヘッドが薄いと、お口の奥のほうまで入り込みやすく、また操作性も高まります。頬側にも届きやすいのがメリットです。

歯ブラシの持ち方

歯ブラシの基本的な持ち方には2通りあります。鉛筆を持つように持つ「ペングリップ」と、手のひらで握るように持つ「パームグリップ」です。磨く場所によっても持ちやすさが違いますので、いちばん磨きやすい方法で握りましょう。

歯ブラシの持ち方

パームグリップ

しっかりと持てるので力を入れやすい反面、力が加わりすぎて歯や歯茎を傷つけるおそれもあります。

ペングリップ

力が入りすぎず歯にも歯茎にも優しく磨け、また細かく動かしやすい握り方です。

歯ブラシの当て方(角度)

歯ブラシは、磨く場所によって最適な当て方があります。図を参考にしてみてください。

歯ブラシの当て方

歯ブラシの当て方のポイントは3つ!

  1. 毛先をケアしたい場所にきちんと当てる。
  2. 毛先が広がらない程度の力で当てる。
  3. 歯2本ぐらいを目安に、小刻みに動かす。

電動歯ブラシはどうですか?

基本的には手動か電動かの違いですので、当て方に違いはありません。製品の取り扱い説明書もよく読んでください。

矯正時の歯磨きはどうすればいいですか?

ワイヤー矯正の場合は、ワイヤーの上部/下部・ブラケット周りを歯ブラシを45度に傾けて丁寧に磨きます。またワイヤーと歯の隙間にも歯ブラシの毛が入り込むようにして磨くか、歯間ブラシを使用してもいいでしょう。

ワイヤー矯正時の歯磨き(歯間ブラシ)

マウスピース矯正の場合は、取り外しができるので通常と同じ歯磨きをしてください。マウスピースの洗浄は、指で全体をやさしくこすり、くぼんだ箇所などは歯ブラシで汚れを落とします。

ブラッシングの回数

1箇所(2本程度)20回を目安に動かしましょう。時間をかけても同じ箇所を磨いていては意味がなくなってしまうので、順番を決めて磨くのもいいでしょう。

歯磨き剤について

歯磨き「剤」と書きましたが、普段は歯磨き「粉」と言っている方が多いかと思います。これは昔歯磨き剤が「粉」だった時代の呼称の名残で、練り歯磨き(またはペースト状)になってからも通称として「歯磨き粉」が浸透しているせいなのです。

では、チューブに入ったお馴染みの歯磨き剤も含め、その種類を紹介していきます。

歯磨き剤の種類

ペースト状の歯磨き剤

ほとんどがチューブに入ったフッ素(フッ化合物)入の歯磨剤で、虫歯予防を目的として使用されるのが一般的です。発泡剤(口内に歯磨き剤を拡散させる)、清掃剤(汚れを落とす)、香味剤・清涼剤(爽快な使用感を与える)、湿潤剤、浸透剤、研磨剤などが配合されていることも。

ジェル状の歯磨き剤

フッ素配合で、研磨剤は入っていません。口内に拡がりやすいが、歯の付着物除去の効果を目的とはしていません。

フォーム(泡)状の歯磨き剤

空気が入っているために、ペーストより化合物の密度が低くなりますが、すすぎやすさに優れており、吐き出す力の弱い乳幼児や高齢者に適しています。

医薬品と医薬部外品の違いって?

歯磨き剤は、実はよく聞く「医薬品」と「医薬部外品」に加え「化粧品」の3つに分けられます。

医薬部外品:

薬用成分が入っているもので、処方箋が必要。また、歯科医院でのみ取り扱っているものもあり、「治療」が主な目的です。

医薬部外品:

有効成分が一定の濃度で配合されている、もっぱら「予防」を目的としたもの。「薬用」と表記されているものも医薬部外品です。

化粧品:

厚生労働省から認可されていないものです。「健やかさや清潔さを保つ」や「きれいにする」を目的にしていますが、その効果や効能についても認可はされていません。

歯磨き剤って使わないほうがいいの?

歯磨きの主目的は「汚れ(食べカス)や歯垢を除去する」ことですので、これが果たされるのであれば歯磨き剤は使用しなければならないものではありません。ですが、歯磨き剤には虫歯予防に有効な成分も含まれていて、歯磨き剤を使用したほうが歯垢の付着量が少なかったというレポートもあり、口臭の除去効果なども含め「歯磨き剤はサポート役」と考えるといいでしょう。

歯磨き剤とアレルギー

歯磨き剤には目的に合わせた様々な成分が含まれていますので、中にはアレルギーや口内炎、口内の痛みなどを引き起こす場合もあります。症状が出た場合は速やかに使用をやめ、医師に相談してください。

歯ブラシは濡らさないほうがいいって本当?

歯ブラシを濡らすと歯磨剤の泡立ちがよくなり、「よく磨けた気持ち」になってしまうのがマイナスです。また、有効成分が流れやすくなってしまうことも考えられるので、最近では歯ブラシを濡らさないほうがいいとされています。

歯磨き粉を混ぜて使ってもいいですか?

おすすめできません。それぞれの成分が拮抗(わかりやすく言い換えるなら「ケンカ」)してしまい、せっかくの効果が得られないことも考えられるからです。

歯間ブラシやフロスって必要ですか?

はい、ぜひ使ってください。歯ブラシでは取り除ききれない汚れでも、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することにより、除去率がアップします。

デンタルフロスと歯間ブラシ

デンタルフロスや歯間ブラシはいつ使うのがいいの?

歯ブラシによるブラッシングの前がいいとされています。なぜなら、歯間ブラシやデンタルフロスでかき出した汚れを、ブラッシングで確実に排出させることができるからです。

歯磨きするときデンタルフロスや歯間ブラシは毎回使わないとだめですか?

もちろん理想は毎歯磨き後ですが、「最低1日1回でも念入りに歯磨きを」ということから考えると、就寝前の歯磨き時にでも1回は使用するといいでしょう。

歯磨きができないときどうすれば?

外出時、災害時、さまざまな理由で歯磨きができない時は、まずはうがいで口内を洗い流すことが大切です。また、マウスウォッシュ(洗口液)やキシリトールガムも完璧ではないものの代用になります。

マウスウォッシュ

マウスウォッシュ、と言っても正しくは液体タイプのオーラルケア製品。実はマウスウォッシュ(洗口液)とデンタルリンス(液体歯磨き)の2種類があります。どちらも液体ですが、マウスウォッシュは口に入れてすすいだ後吐き出すのに対して、デンタルリンスは口に入れた後歯ブラシでブラッシング、または口に含んだままでブラッシングすることで効果が発揮されます。

マウスウォッシュ

歯周病などで歯茎が弱っている場合は、アルコール配合のものは刺激が強すぎたりもしますので、目的や症状に合った配合成分の製品を選びましょう。

キシリトールガム

歯科専用のデンタルガム(キシリトール配合100%)がおすすめです。市販のものに比べてキシリトール配合の割合が高く、噛むことで唾液の分泌も促されるので、虫歯予防に効果があります。

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まとめ

いかがでしたか? 正しい歯の磨き方のご参考になりましたでしょうか。実践で教えてほしい!など、ティーチングをご希望の方はぜひ、大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科までお越しください。もりかわ歯科ではTBI(ブラッシング指導)も行っております。1人として同じ口の中の方はいらっしゃいません。その人に合わせたブラッシングについてお伝えいたしますので、十分なセルフケアを目指しましょう。

歯にまつわることならどんなことでもご質問にお答えしたい。そんな思いで書いているこのブログが、患者さまの不安払拭の一助になれたなら幸いです。

虫歯予防に役立つ!虫歯ができやすい人の特徴とは?

2023年11月3日
虫歯予防のイメージ

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

「歯磨きをしているはずなのに虫歯ができる」と悩む人は少なくありません。「虫歯になりやすい人の特徴は?」「虫歯にならないための方法を知りたい」と思う人もいるでしょう。

今回は、虫歯ができる原因やできやすい人の特徴、虫歯の予防方法について解説します。虫歯ができやすくて悩んでいる人は、ぜひ最後までご覧ください。

虫歯ができる原因とは?

虫歯のある人

虫歯ができる原因は、プラーク(歯垢)と、ミュータンス菌です。プラークとは、口腔内の細菌と、細菌の排出物でできた塊です。

プラークには粘着性があり、多くの細菌が繁殖しています。歯にプラークが付着した状態が続くと歯の脱灰が進み、虫歯になります。

ミュータンス菌は、虫歯菌とも呼ばれる細菌です。口腔内の食べかすを餌にして、酸を排出します。ミュータンス菌が排出した酸が歯を溶かし、虫歯になるのです。

虫歯ができる直接の原因はプラークとミュータンス菌ですが、以下の要素も大きく関係します。

・糖質

・歯質

・時間

虫歯の直接的な原因は、ミュータンス菌が排出する酸です。

しかし、ミュータンス菌の餌となる糖質が口内になければ、活発に動きません。ミュータンス菌は糖を餌にするため、甘いものを頻繁に摂取すると虫歯ができやすいのです。

もともとの歯質も虫歯に関係します。歯質が弱いと、酸の刺激を受けたときに簡単に脱灰するでしょう。プラークが付着している時間が長いと、歯の脱灰が進んで虫歯ができます。

また、生活習慣も虫歯に大きく関係します。甘い食べ物を好む人や間食が多い人、ダラダラと長時間食べる人、食後に歯磨きをしない人は、虫歯ができやすいでしょう。

虫歯ができやすい人の特徴

間食する人

上述したとおり、歯質やミュータンス菌だけが原因ではなく、さまざまな要素が重なって虫歯ができます。

しかし、虫歯ができやすい人は存在します。虫歯ができやすい人の特徴は、以下のとおりです。

適切に歯磨きできていない

虫歯ができやすい人は、歯磨きを適切にできていない可能性があります。例えば、食後に歯磨きをしない人や、寝る前に歯を磨かない人は虫歯ができやすいです。

「毎日しっかり磨いているのに」と思う人もいるでしょう。

しかし、毎日磨いていれば適切に磨けているというわけではありません。磨き方の癖が影響し、磨き残しが生じている可能性があります。

例えば、利き腕の方向は、磨き残しが多い傾向があります。右利きの人は右の歯の裏側、左利きの人は左の歯の裏側の磨き残しが多いです。

磨く習慣だけでなく、正しい磨き方を身につけることが大切です。

ダラダラと間食をする

ダラダラと間食をする癖がある人は、虫歯ができやすいです。いつも飴を舐めている、清涼飲料水を頻繁に飲むなど、口内に糖がある時間が長く続くと虫歯ができやすいでしょう。

口内は常に唾液で潤っていますが、唾液には口内の汚れを洗い流す自浄作用や、口内の菌の増殖を抑える作用などがあります。ダラダラ食べると唾液の作用が十分に働かないので、ミュータンス菌が活発に働ける状態になるのです。

歯並びが乱れている

歯並びが乱れている人は、虫歯ができやすいです。ガタガタしていると歯ブラシの毛先が当たりにくく、磨き残しが生じるでしょう。しっかり磨いたつもりでもプラークが残り、虫歯や歯周病になるリスクも高くなります。

歯並びが乱れている人は、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロス、タフトブラシを使って磨いてください。歯並びの乱れが原因で虫歯を繰り返す場合は、矯正治療を検討してもよいでしょう。

甘いものや粘着性があるものを好んで食べる

虫歯になりやすい人は、甘いものや粘着性のあるものを好んで食べる傾向があります。粘着性のあるものを頻繁に食べる場合、食べかすが歯に付着する時間が長くなります。

同じ甘いものでも、ゼリーのようにすぐに飲み込むものと、クッキーやキャラメルなどのように歯に付着しやすいものがあるでしょう。クッキーやキャラメルを好んで食べている場合、虫歯ができやすいです。

口内が乾燥している

上述しましたが、唾液には自浄作用など、口内を清潔に保つための働きがあります。唾液の分泌が少ない人や、口呼吸をしていて口内が乾燥している人は、唾液の作用を十分に受けられません。

そのため、虫歯ができやすいでしょう。虫歯・歯周病だけでなく、口臭の原因になる場合もあります。

虫歯予防のための具体的なアドバイス

歯磨きする人

虫歯予防のためには、虫歯になる4つの要素を考慮する必要があります。具体的な方法を、以下にまとめました。

正しい歯磨き方法を習得する

虫歯予防のためには、正しい歯磨き方法の習得は欠かせません。人によってそれぞれ歯磨きの癖があり、同じところを磨き残すことも珍しくありません。

一般的に磨き残しが多くなる場所は、以下のとおりです。

・上の奥歯の外側(頬側)

・下の奥歯の内側(舌側)

・歯並びが悪い部分

・歯と歯の間

・歯と歯茎の境目

また、利き手によっても磨き残しやすい部分が変わります。歯科医院で歯科衛生士による指導を受け、正しい磨き方を習得しましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシも使って、口内の汚れを落としてください。食後3回デンタルフロスなどを使うのは難しい場合もあるでしょう。1日1回は使用して、口内を清潔に保ってください。

生活習慣を改善する

生活習慣を改善することで、虫歯になるリスクを減らせます。間食の内容を変える、食べるタイミングを減らす、食後はすぐに歯磨きをするなど、意識して生活を改善しましょう。

甘いものを好んで食べていた場合は、果物や煎餅、ナッツ類などへの変更を検討しましょう。食後すぐに歯磨きすれば、虫歯になるリスクを減らせます。歯磨きをするのが難しい場合は、うがいだけでも行いましょう。最後にお茶や水を飲むなど、食べかすが残らないようにしてください。

こまめに水を飲むことも、虫歯予防に効果的です。口内を洗浄できるだけでなく、細菌の繁殖を抑制できるでしょう。

フッ素塗布をする

虫歯予防には、フッ素塗布も効果的です。フッ素塗布には、以下のメリットがあります。

・ミュータンス菌の働きを抑制する

・脱灰した歯の再石灰化を促進する

・歯質を強化する

フッ素は、虫歯の原因となるミュータンス菌の働きを抑えつつ、歯質を強化します。虫歯予防だけでなく、初期虫歯にも効果的です。

高濃度のフッ素塗布は、歯科医院で施術してもらってください。家庭でも、低濃度のフッ素が配合された歯磨き剤や洗口剤を使用するとよいでしょう。

定期検診に通う

定期的に歯科医院に通うことも重要です。定期検診では、虫歯の有無や歯磨きの癖などを確認します。虫歯予防として効果があり、万が一虫歯ができている場合もすぐに処置できるでしょう。

定期検診の際にPMTC(プロが専用の機械を使って行う口腔ケア)をしてもらえば、口腔内を清潔に保てます。「歯が痛い」「歯が黒くなっている」と感じなくても、歯科医院に通う習慣をつけてください。

まとめ

虫歯の模型

虫歯の原因はミュータンス菌やプラークですが、頻繁に食べるものや、食べ方、磨き方なども大きく関係します。虫歯を防ぐには、甘いものを控える、完食のタイミングを減らすことも大切です。

また、ご自身の磨き方の癖を知り、正しい歯磨きの方法を習得しなければなりません。歯質の強化とミュータンス菌の抑制のために、フッ素塗布も行うとよいでしょう。

定期検診に通うことで、磨き残しや虫歯の有無を確認してもらえます。口腔内にトラブルが起きている場合も、すぐに対処できるでしょう。

歯科医師や歯科衛生士と一緒に虫歯のない健康的な口内を目指しましょう。

虫歯にお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

小児歯科で行うシーラント処置とは?メリットや注意点を解説!

2023年10月20日
水色の背景の前に置かれた歯の模型

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

小児歯科で行うシーラント処置とは、虫歯予防に効果的な歯科処置の一つです。こどもの虫歯予防法として聞いたことはあるけれど、実際にはどのような処置なのかわからないという方も多いでしょう。

シーラント処置は、一般的に虫歯への抵抗力がまだ高くないこどもが対象の虫歯予防法です。虫歯予防に非常に効果的であり、痛みもないことから、こどもの虫歯予防におすすめといえるでしょう。

シーラント処置では、奥歯の咬合面にある溝やくぼみをシーラントで埋めて、虫歯菌の侵入を防ぎます。虫歯菌の侵入を防ぐことで虫歯を予防するのです。では、小児歯科でのシーラント処置はどのような流れで行われるのでしょうか。

今回は、小児歯科で行うシーラント処置のメリットや処置の流れ、注意点について解説します。こどもの虫歯予防としてシーラント処置を検討されている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

小児歯科で行うシーラント処置とは?

クエスチョンが書いてある紙を持っている女の子

シーラント処置とは、こどもの虫歯を予防するための処置です。

特にこどもの成長期に生えてくる歯は成人の歯とは形状が異なり、咬合面、つまり歯が上下で噛み合う面に深い溝があります。この溝に食べかすや汚れが溜まると、虫歯の発生源になるのです。

この虫歯の発生源になりやすい歯の溝をシーラントで覆うことで、食べかすや汚れ、細菌の侵入を効果的に防ぎ、虫歯を予防します。

新しく生え揃った永久歯は、まだ完全に発育していません。虫歯になりやすく、また虫歯の進行速度も速いのです。そのため、こどものうちにしっかりと虫歯を予防することが重要といえます。

シーラントのメリット・デメリット

スマイリーの顔が描かれた積み木

シーラントにはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

以下に詳しく解説します。

シーラントのメリット

シーラントのメリットは、以下のとおりです。

虫歯予防に効果がある

前述のとおり、シーラントは虫歯予防に非常に効果的です。虫歯の発生源である歯の溝を埋めて食べかすや汚れ、細菌の侵入を防ぐことで、虫歯になるリスクを減らせるでしょう。

歯の再石灰化をサポートする

さらにシーラントには、フッ化物が含まれているものもあります。フッ素は歯の表面を再生し、虫歯から歯を守るために重要な歯の再石灰化をサポートするため、より虫歯予防に効果的といえるでしょう。

保険が適用される

シーラントの処置は、適切な条件下であれば保険が適用されます。

シーラントのデメリット

次に、シーラントのデメリットについて解説します。

シーラントのデメリットは、以下のとおりです。

外れやすい

シーラント処置は、歯の溝にシーラントを流し込み、硬化します。

しかし、一般的な詰め物よりも外れやすいです。一般的な詰め物は、歯の一部を削り取って形を調整し、詰め物と歯がしっかりと固定されます。

しかし、シーラントは歯の溝に流し込んで硬化させるだけのため、接着力が弱いのです。シーラントが外れた場合は、再処置が必要です。

定期検診を受ける必要がある

シーラント処置後は、数か月ごとに定期検診を受けることが推奨されています。

生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすいです。万が一虫歯になった場合は急速に進行します。特にシーラントで覆われた歯は、虫歯になっても気づきにくいです。気づかないうちに虫歯が進行していたということもあります。

定期的に検診を受けることで、早期に虫歯を発見できるでしょう。さらに、シーラントの持続性も確認し、必要であれば再処置を行います。

小児歯科で行うシーラント処置の流れ

歯の治療を受ける女の子

シーラント処置は、歯の溝にシーラントを流し込み硬化させるだけなので、痛みはありません。そのため、麻酔も不要です。比較的短時間で処置が終わるでしょう。では、どのような流れでシーラント処置を行うのでしょうか。

シーラント処置の流れは、以下のとおりです。

歯面を清掃する

はじめに歯の清掃を行います。

歯科医師や歯科衛生士が、歯の噛み合わせ部分の細かな溝を、専用の器具を用いて慎重にクリーニングし、歯のすき間に詰まった食べ物の残りかすや細菌などの不純物を除去します。シーラントの効果を発揮するためにも、クリーニングは非常に重要な工程です。

歯を乾燥させ、接着剤を塗布する

クリーニングが終わったら、歯を乾燥させます。十分に乾燥したら、歯科専用の接着剤を塗布します。

歯の溝にシーラントを流し込む

歯の溝にシーラントを流し込みます。

シーラントは液体なので、歯の形に沿って細かなすき間までしっかりと広がります。細かなすき間までしっかりと埋めることで、歯を均等にカバーし、外部から虫歯の原因となる細菌の侵入を防ぐのです。

シーラントを硬化する

シーラントを均一に流し終えたら、特別な光を用いて硬化します。この工程によって、シーラントは歯に強固に結合し、持続性が向上するのです。

シーラント処置後の注意点

水色の背景の前にあるびっくりマーク

シーラント処置は麻酔を使用しないため、処置後は基本的に食事などの制限はありません。

しかし、シーラント処置後に注意すべきことがいくつかあるのです。

以下にシーラント処置後の注意点について解説します。

虫歯を完全に予防できるわけではない

シーラントは虫歯予防に効果的ですが、それに頼り切って安心してはいけません。

シーラントは歯の咬合面にできる溝やくぼみの虫歯予防に効果を発揮しますが、歯と歯のすき間部分は虫歯のリスクが残ります。シーラント処置をしていない部分の口腔ケアを怠ると虫歯になるでしょう。

歯と歯のすき間のケアには、歯間ブラシやデンタルフロスを使用すると細かな部分の汚れも除去できます。

シーラントの保護効果を最大限に活かすためには、日々の歯磨きが大切です。歯磨きは、虫歯だけでなく、歯周病などの口腔トラブルの予防にもつながります。特に、食後や寝る前に歯磨きをすることは、口腔内の健康を維持するうえで非常に重要です。

シーラント処置を終えたあとも、しっかりと歯磨きをしましょう。

再度処置が必要になることがある

シーラントの効果はいつまでも持続するわけではありません。シーラントの効果持続期間は、一般的に2〜5年といわれていますが、毎日の食事や噛みしめなどによって、効果は次第に弱まります。

そのため、シーラントの状態によっては、再度処置が必要になることもあるのです。

シーラントは非常に効果的な虫歯予防法ですが、その効果は長期間持続するわけではありません。一度の処置だけで安心せず、定期検診を受けるようにしましょう。

まとめ

両手で天井を指差す女の子

奥歯の溝は磨きにくいため食べかすや汚れが溜まりやすく、虫歯リスクが高い部分です。奥歯の咬合面にある溝やくぼみにシーラント処置を施すことで、虫歯の原因になる食べかすや汚れ、細菌の侵入を防ぎます。

特にこどもの歯はまだ未熟であるため、虫歯菌など細菌への抵抗力が弱いです。生えて間もない永久歯が虫歯になると、急速に進行し、結果的に歯を削って治療することもあるでしょう。

シーラントの効果は、一般的に2〜5年ほど持続するといわれています。また、シーラント処置は麻酔が不要で工程もシンプルです。痛みがなく、こどもへの負担も比較的少ないため、奥歯が生え始めたら、シーラント処置を検討してみてください。

シーラント処置を検討されている方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

口臭の原因と対策は?

2023年10月20日
口臭の原因と対策は?

こんにちは!大阪府八尾市に60年間にわたり、地域に根付いた歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯の健康はもちろん、歯にまつわる体のお悩みに対して、歯科医やスタッフからすると当たり前の知識でも、実は患者さんにとっては疑問に感じられることが多いことに気づかされます。診療中に全ての質問に詳しくお答えできればいいのですが、現実的にはお一人お一人に詳細に説明する時間が限られていることが多いのが現状です。

そこで、普段の診療中によく聞かれる質問に対して、当院のブログで詳しく解説していく「歯に関するご質問に全力回答!」ブログをスタートしました。

患者さまがこのブログを通じて、歯医者に対して日常から抱えている疑問や不安を解消していただければ、それが私たちの大きな喜びです。

どんな些細な疑問や質問でも、お気軽にお寄せいただければと思います。私たちは患者さまの健康と幸福を支えるためにここにいます。どうぞよろしくお願いいたします。

口臭の原因と対策は?のご質問に全力回答!

今回は口臭の原因と対策について、歯医者としてのアドバイスや口臭予防・口臭対策にはどういった方法があるのかについて詳しく解説していきたいと思います。

口臭が臭い人の主な原因は何ですか?

強い口臭の主要な原因は、口内の問題です。虫歯や歯周病の場合、特有の嫌な臭いが発生します。さらに、虫歯や歯周病に至らない場合でも、プラーク(歯垢)が多く付着していると口臭の原因になります。また、入れ歯の適切なケアの不足、金属の詰め物や被せ物の腐食、口腔がんなども口臭の原因となります。

口臭の三大原因物質

口臭の三大原因物質

硫化水素(Hydrogen Sulfide)

硫化水素は口臭の主要な原因物質の一つであり、腐敗したタンパク質から生じます。口腔内に存在する細菌がタンパク質を分解し、その過程で硫化水素を生成します。硫化水素は腐った卵のような不快な匂いを持っています。

メチルメルカプタン(Methyl Mercaptan)

メチルメルカプタンも硫化水素と同様に腐敗したタンパク質から生成される物質で、口臭の原因となります。メチルメルカプタンはガーリック(ニンニク)のような匂いを持ち、口臭の特徴的な臭いの一つです。

ジメチルスルフィド(Dimethyl Sulfide)

ジメチルスルフィドも硫化水素とメチルメルカプタンと同様に、口臭の原因となる硫黄化合物です。ジメチルスルフィドは腐敗した食品や細菌による歯垢の分解に関与し、口臭の原因となります。

 

これらの物質は口腔内の細菌の活動によって生成され、口臭の主要な原因となります。定期的な歯科検診、適切な口腔衛生、バランスの取れた食事、そして十分な水分摂取は口臭を軽減するのに役立ちます。

また、口臭で持続的にお悩みの場合は速やかに歯科医師に相談してください。

口臭は病気のサインですか?

口臭は病気のサインですか?

口臭自体は病気ではないですが、口臭が持続的で強烈な場合、潜在的な健康問題を示唆することがあります。口臭は通常、口腔内の問題に関連していますが、以下のような疾患や状態と関連があることがあります。

歯周病(歯槽周囲疾患)

歯周病は歯肉の炎症や感染を伴う口内の疾患で、口臭の一般的な原因です。持続的な口臭がある場合、歯周病が関与している可能性が高いです。

歯周病以外の口腔疾患

口内の潰瘍、口内炎、歯の腐敗など、他の口腔内の問題も口臭を引き起こす原因となります。

食道疾患

胃食道逆流症(GERD)や胃潰瘍などの食道関連の疾患が口臭の原因になることがあります。

呼吸器疾患

呼吸器の感染症、肺疾患、副鼻腔炎などは、口臭を引き起こす可能性があります。

代謝性疾患

一部の代謝性疾患(糖尿病、腎臓疾患など)は口臭の原因になることがあります。

口腔外の疾患

口臭は口腔外の疾患や健康問題の兆候として現れることがあります。口臭が持続的で不明瞭な場合、医療専門家に相談することが重要です。

 

口臭は日常的な口腔ケアと適切な歯科検診を通じて管理できることが多いですが、持続的な口臭がある場合、潜在的な健康問題がある可能性があるため、医師や歯科医に相談することが重要です。

歯磨きしても口が臭いのはどうして?

歯磨きしても口が臭いのはどうして?歯磨きしても口臭が続くことがあるのは、口臭の原因が歯磨きだけでは解決できない場合があるからです。以下は歯磨きだけでは口臭が改善しない理由と、それを改善するための対策です。

歯周病や歯垢の不十分な除去

歯磨きが不十分で歯垢が残ると、歯周病や歯茎の炎症が引き起こされ、口臭の原因となります。歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯の間の歯垢を除去することが重要です。定期的な歯科検診も歯垢や歯周病の管理に役立ちます。

舌の清掃の不足

舌の表面には細菌や食べかすが蓄積し、口臭の原因となります。舌ブラシやスクレーパーを使って舌の清掃を行いましょう。

口腔外の原因

口臭は口腔内だけでなく、胃腸の問題や代謝性疾患など体内の要因によることもあります。医師や歯科医に相談し、潜在的な問題を排除するための診察を受けることが重要です。

食事や飲み物

強い香りの食べ物(にんにく、玉ねぎなど)や飲み物(コーヒーやアルコール)の摂取は、口臭の原因となります。これらを控えるか、食後に歯磨きを行うことが役立ちます。

唾液不足

唾液は口腔内の細菌の成長を抑制し、食べかすを洗い流す役割を果たします。唾液不足がある場合、口臭が悪化することがあります。十分な水分摂取と、必要に応じて口腔洗浄薬を使用することが役立ちます。

 

口臭がしやすい人の特徴は?

口臭がしやすい人の特徴は?

口臭がしやすい人には、以下のような特徴があります。ただし、これらの特徴が全て当てはまるわけではありませんし、個人差があります。口臭の原因は複合的で、一人ひとり異なります。

不適切な口腔衛生

歯磨きやフロッシングなどの口腔衛生習慣が不十分な場合、食べかすや歯垢が歯に残り、口臭の原因となります。

歯周病

歯周病は歯茎の炎症と感染を伴う疾患で、口臭の主要な原因となります。

食生活

強い香りを持つ食べ物(にんにく、玉ねぎ、香辛料など)の摂取が多いと、口臭が発生しやすくなります。

喫煙

タバコを吸うことは口臭の原因となり、また、歯周病のリスクを高めることがあります。

口腔乾燥

口腔内が乾燥していると、唾液の量が減少し、口臭が発生しやすくなります。

特定の医薬品

一部の医薬品は口臭を引き起こす可能性があります。これらの薬物を服用している場合、口臭が発生しやすいことがあります。

代謝性疾患

代謝性疾患(糖尿病、腎臓疾患など)は口臭の原因になることがあります。

ストレス

ストレスは唾液の分泌を減少させ、口臭を悪化させることがあります。

口腔外の健康状態

口臭は口腔内だけでなく、体内の疾患によっても引き起こされることがあります。

 

口臭と歯並びの関係

口臭と歯並びには密接な関係があります。

以下に、その関係と両者の影響について説明いたします。

歯の隙間と歯垢

歯の間や歯並びの乱れにより、歯ブラシやフロスが効率的に歯の隙間に到達しづらくなることがあります。これにより、歯垢(プラーク)が蓄積し、口臭の原因となります。歯垢は口腔内で細菌の繁殖を促進し、口臭の主要な要因です。

歯周病

歯並びの乱れがあると、歯周病のリスクが増加します。歯周病は歯肉の炎症や感染を引き起こす疾患で、これも口臭の原因となります。歯並びの悪さにより、歯周ポケットと呼ばれる歯茎と歯の間の隙間ができ、そこに歯垢がたまり、感染の温床となります。

歯石

歯並びの悪さや歯間の隙間により、歯石がたまりやすくなります。歯石は歯垢の硬化物で、歯の表面に付着し、口臭を引き起こす一因となります。

噛み合わせの問題

歯並びの悪さや歯の不正咬合は、正しく噛むことが難しくなることがあります。これにより、食べかすが歯の間に詰まりやすくなり、歯垢や食べかすが腐敗し、口臭を引き起こします。

口臭を改善し、歯並びを改善するための方法には以下のようなものがあります

正しい歯磨きとフロスの継続的な使用

歯垢を除去し、口臭を軽減するのに役立ちます。

歯医者の定期的な診察

歯周病や歯石の除去のために歯科医による専門的なケアが重要です。

歯の矯正治療

歯並びを改善するための矯正治療が必要な場合、歯科医に相談しましょう。

健康的な食生活

バランスの取れた食事と適切な水分摂取が口臭を軽減するのに役立ちます。

口臭や歯の健康に関する具体的なアドバイスや治療については、歯科医に相談することが最善です。歯科医は個々の状態に合わせた適切なケアプランを提供してくれます。

口臭の治し方は?

以下は口臭を軽減するために簡単に実践できる対策方法

口臭を軽減するための簡単な対策方法

歯の適切なブラッシング

歯のブラッシングは日常的な口臭予防に最も効果的な方法の一つです。朝、夜、食後に歯ブラシを使って歯垢や食べかすをしっかりと除去しましょう。舌の裏側もブラッシングすることが重要です。

フロッシング

歯間ブラシやフロスを使って歯の間の食べかすや歯垢を取り除きましょう。これはブラッシングだけでは届かない部分を清潔に保つのに役立ちます。

舌の清掃

舌の表面にも細菌や食べかすが蓄積し、口臭の原因となります。舌ブラシやスクレーパーを使って舌の表面を清掃しましょう。

口腔洗浄薬の使用

口臭を軽減するために、口腔洗浄薬を使うことができます。ただし、過度の使用は口のバランスを乱す可能性があるため、適切な使用方法を尋ねて歯科医に相談しましょう。

水分摂取

十分な水分を摂ることは口臭の軽減に役立ちます。水は口腔内の細菌の増殖を抑制し、口臭を和らげる助けとなります。

定期的な歯科検診

歯科医による定期的な歯科検診とクリーニングを受けることが重要です。歯周病や歯の問題が早期に発見され、治療されることで口臭を軽減できます。

バランスの取れた食事

食事内容に気を付けて、香辛料や強い香りの食べ物を控え、野菜やフルーツを摂ることで口臭を和らげることができます。

 

口臭が気になる方は、まずは上記の内容に気をつけていただき、対策・改善を目指してください。

口臭に関する意識調査

口臭に関する意識調査

歯科医療総合商社などによる意識調査によると、口腔内の懸念に関する回答の90.6%が「口臭について気になったことがある」というものでした。ただし、男性と女性の間に差異が見られ、男性の場合、「口臭がある」が27.9%で最も多く、「歯の黄ばみ」が27.8%でそれに続きました。一方、女性では、「歯の黄ばみ」が44.9%で最も一般的であり、「口臭がある」は26.6%で5番目に位置していました。

自分の口臭はチェックできますか?

自分の口臭はチェックできますか?

自分の口臭をチェックする方法はいくつかあります。

手首や手の甲をかいてにおいをかぐ

手首や手の甲を舌でなめ、その後ににおいをかいてみることで、自分の口臭をチェックできます。ただし、これは口臭を正確に評価する方法としてはあまり信頼性がありません。

スプーンを使った舌の検査

スプーンの背で舌の表面をこするか、スクレーパーを使用して舌の表面をこすり、その後に匂いをかぐことができます。舌の白い舌苔(舌の汚れ)や異常な匂いがあるかどうかをチェックします。

別の人に聞いてみる

友人や家族に率直な意見を求めることもできます。他人が自分の口臭を感じる可能性があります。

臭いを感じるテスト

手で息を鼻に持っていき、息がどのように臭うかを評価できます。この方法は、口臭の一般的な特徴を知るのに役立つことがあります。

 

ただし、これらの方法はあくまで自己診断であり、正確な評価が難しいことがあります。口臭が持続的な問題となる場合、歯科医や医師に相談することをおすすめします。専門家は正確な診断を行い、適切な対策や治療を提供することができます。また、定期的な歯科検診を受けることも、口臭の早期発見と対策に効果があります。

どうしたら口が臭いのは治りますか?

口臭の治療において、まず最初に原因を特定することが重要です。もし口臭の原因が歯周病である場合、歯科医で適切な治療を受けながら、歯垢をしっかりと除去するために適切な歯磨きを行います。歯間ブラシやデンタルフロスの使用も効果的です。

一方、唾液の減少が口臭の原因となっている場合、しっかりと食事を噛んで唾液をよく出すことを心がけることが大切です。

まとめ

口臭の原因は様々ですが、最も多い原因がお口(口腔内)のトラブルです。

虫歯や歯周病にならないよう日頃からのケアがとても大切です。

医療法人甦歯 もりかわ歯科志紀診療所では定期的なメンテナンスに通っていただくことをおすすめしております。

予防歯科について詳しくは、もりかわ歯科志紀診療所の予防歯科ページをご覧ください。

 

また、歯並びが悪いことも口臭の原因になってしまいます。

歯並びや噛み合せを正すことで、口臭だけでなく全身の健康を手に入れることができます。

詳しくは当院ホームページの矯正歯科ページをご覧いただくか、直接診療所へ矯正無料相談にお越しくださいませ。

 

虫歯の予防に何ができますか?

2023年10月13日
虫歯の予防に何ができますか?

こんにちは!大阪府八尾市で60年地域に根ざす歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯はもちろん歯に関係する体のお悩みに対して、歯科医や診療所のスタッフからすれば当たり前の知識でも意外に患者さんはこんなことを疑問に感じておられるのか…とハッとさせられることがよくあります。

診療中に全てお答えできれば良いのですが、お一人お一人に詳しく説明する時間も中々取れないのが現状です。

そんな普段の診療中によく聞かれる質問に当院のブログで片っ端からお答えしていく「歯に関する質問に全力回答!」ブログを開始しました!

患者さまがこのブログを読んでいただくことで、歯医者に対して普段からモヤモヤと疑問に感じていることを少しでも解決していただく手助けとなれば幸いです。

虫歯の予防についてのご質問に全力回答!

今回は虫歯の予防について、歯医者として何ができるのか、どういった虫歯予防の方法があるのかについて詳しく解説していきたいと思います。

虫歯予防とは

虫歯予防は、歯に虫歯(むしば、または蝕とも呼ばれます)ができるのを防ぐための対策やケアのことを指します。虫歯は、口の中の細菌が食べ物の残りカスや糖分を分解して酸を産生し、それが歯のエナメル質を脱灰(脱石灰化)させることによって起こります。虫歯が進行すると、歯の組織が崩れ、痛みや感染が引き起こされる可能性があります。

虫歯予防の方法

正しい歯磨き

虫歯の予防に最も基本的なのは、正しい歯磨きです。特に、その方法とタイミングが重要です。

食事の後や寝る前に、歯ブラシと歯磨き粉を使用して口腔内を丁寧に清掃し、食べかすや細菌の増殖を防ぎましょう。

正しい歯磨きの方法

歯磨きを始める際に、以下の手順に従ってブラッシングを行います。

バス法

毛先を90度にあてて磨く

スクラップ法

毛先を歯と歯茎の境目に当てて磨く

歯ブラシの持ち方

持ち方はペングリップ 歯や歯茎に過大な力をかけないように磨いてください。

  • 歯ブラシを歯に対して45度の角度で当てます。歯ブラシの毛先が歯茎と接触するようにします。

②小さな円を描くように歯ブラシを動かし、徐々に歯の表面を磨きます。

③上下左右、全ての歯の表面(外側、内側、噛む面)を磨きます。

④特に歯と歯茎の境界部分を丁寧に磨きましょう。

歯磨きの時間

歯磨きは2分間程度行います。タイマーを使うか、歯ブラシに搭載されているタイマー機能を利用することで、適切な時間を確保できます。

歯磨きの頻度

朝晩の食事後に歯磨きを行うのが一般的です。食後の歯磨きにより、食べかすや細菌を取り除き、口腔内を清潔に保ちます。

歯磨きするタイミング

食事の後すぐに歯磨きを行うと、食べ物の酸が歯のエナメル質を軟化させている時間帯になります。そのため、その状態で強く磨くと歯を傷つける可能性があるため、食後30分以上待つことで、唾液の働きにより口腔内の酸性度が下がり、安全に歯磨きを行うことができます。

歯磨きは、歯の表面に付着した食べかすや細菌を取り除くために重要です。適切な歯ブラシと歯磨き粉を使用し、朝晩の歯磨きを行いましょう。

 

正しい歯磨き方法を実践することで、歯の健康を維持し、虫歯や歯周病のリスクを最小限に抑えることができます。

歯間清掃

歯間清掃は、歯間にたまった食べかすや細菌を取り除くための重要なステップです。

歯間には歯ブラシが届きにくい場所がありますので、歯間ブラシやフロスを使用して歯間を清掃しましょう。以下に、歯間清掃を行う方法を説明します。

歯間清掃

歯間ブラシの選択

歯間ブラシは、歯の間に挟まるような小さなブラシで、さまざまなサイズや形状があります。歯の間の隙間に合ったサイズの歯間ブラシを選びましょう。歯科医や歯科衛生士からアドバイスを受けることもおすすめです。

歯間ブラシの使い方

歯間ブラシの使い方

歯間ブラシを優しく歯間に挿入します。力を入れすぎないように注意しましょう。

歯間ブラシを歯茎の方向にゆっくりと進め、歯と歯茎の境界部分を丁寧に清掃します。

ブラシを歯の間で軽く回転させることで、食べかすや細菌を取り除きます。歯の間を十分に清掃するために、ブラシを上下に動かしてみてください。

歯間ブラシの交換

歯間ブラシの毛先は使用に伴って摩耗しますので、定期的に新しい歯間ブラシに交換しましょう。

歯間清掃の頻度

歯間清掃は、朝晩の歯磨きと同様に毎日行うことがおすすめです。特に、歯間に食べかすがたまりやすい箇所や詰め物の周りを重点的に清掃しましょう。

歯医者からのアドバイス

歯医者や歯科衛生士に歯間清掃の方法や適切な歯間ブラシの選択について相談することが大切です。口腔内の状態に合わせて適切なアドバイスをさせていただきます。

歯間清掃を毎日行うことで、歯間にたまった食べかすや細菌を取り除き、虫歯や歯周病のリスクを低減させることができます。

健康的な食事

健康的な食事

虫歯の発生に関与する細菌は、糖分を代謝してエネルギーを得、その過程で酸を生成します。この酸が歯のエナメル質を侵食し、虫歯の原因となります。したがって、糖分の摂取を制限することによって、虫歯のリスクを軽減できます。

特に、間食による糖分の摂取は控え、食事の時間を設定して摂取することが勧められます。また、飲み物にも注意が必要で、糖分の多い飲み物は虫歯の主要な原因の一つとなります。したがって、水や無糖のお茶などを選ぶことが良いでしょう。

バランスの取れた食事を心がけ、特に甘い飲料やお菓子を控えることが重要です。

低糖分の食事

高糖分の食品や飲料品は、虫歯の主な原因の一つです。糖分は口腔内の細菌によって代謝され、酸を産生することがあり、これが歯のエナメル質を脱灰させて虫歯を引き起こします。健康的な食事では、砂糖や甘いお菓子、炭酸飲料、果物ジュースなどの高糖分の食品を制限しましょう。

フッ素を摂取

フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯の予防に役立ちます。フッ素を含む水道水を飲むか、フッ素入りの歯磨き粉や口腔ケア製品を使用することが効果的です。ただし、フッ素の摂取量には適切なバランスが必要です。

バランスの取れた食事

健康的な食事は、栄養バランスが取れていることが重要です。食事には主食(穀物)、タンパク質(肉、魚、卵、豆類)、乳製品、果物、野菜をバランスよく含めることが大切です。特にカルシウムを多く含む乳製品は、歯のエナメル質の強化に役立ちます。

食事のタイミング

食事の頻度とタイミングも考慮が必要です。連日頻繁におやつを摂ることは、歯に悪影響を及ぼす可能性があります。食事の後、特に糖分を多く含む食品を摂った場合、歯磨きを行うことが重要です。

歯を傷つけない食品

硬い食べ物や氷を噛む習慣は、歯を傷つける可能性があるため、控えるべきです。また、歯に付着しやすい色の濃い食品や飲料(コーヒー、紅茶、赤ワインなど)は、歯の着色を引き起こす可能性があるため、適度に摂るようにしましょう。

健康的な食事習慣を実践することは、虫歯予防に加えて全身の健康にも良い影響を与えます。定期的な歯科検診と歯のケアと共に、バランスの取れた食事を心がけましょう。

歯医者での定期検診

歯医者での定期検診

歯医者のチェックアップを定期的に受けることで、早期の虫歯や歯周病を発見し、治療を受けることができます。

歯医者での定期検診は、口腔健康を維持し、歯の問題を早期に発見して治療するために非常に重要なプロセスです。

以下に、歯医者での定期検診について詳しく説明します。

定期検診の頻度

一般的に、成人の場合、歯医者での定期検診は年に1回から2回が推奨されています。子供や特定のリスクを持つ成人は、より頻繁な検診が必要かもしれません。歯科医に相談し、最適なスケジュールを決めましょう。

定期検診の目的

定期検診の主な目的は、虫歯や歯周病などの歯の問題を早期に発見し、適切な治療を行うことです。また、口腔内の健康状態を評価し、予防策や口腔ケアのアドバイスをさせていただくこともあります。

検査と診断

歯医者は口腔内を詳細に検査し、歯の表面や歯茎、歯周ポケットなどを確認します。必要に応じてX線撮影や歯のクリーニングも行われます。異常や問題が見つかった場合、歯医者は診断を行い、治療計画を提案します。

クリーニングと歯垢の除去

定期検診の一環として、歯科衛生士が歯垢(プラーク)や歯石を除去し、歯の表面をクリーニングします。これにより、歯の健康を維持し、歯周病のリスクを低減します。

予防策とアドバイス

歯医者は口腔健康を保つための予防策や適切な口腔ケアに関するアドバイスを提供します。適切な歯磨き方法、フッ素の使用、栄養指導、歯間清掃の方法などが含まれます。

カウンセリングと治療計画

歯医者は患者に口腔健康に関するアドバイスを提供し、必要な場合は治療計画を立てます。これには虫歯の治療、詰め物の修復、歯周病治療、審美歯科処置などが含まれます。

予約の設定

定期検診の際に、次回の予約を設定することが一般的です。定期的な検診を欠かさず受けることで、口腔健康を維持し、問題を早期に発見して治療することができます。

歯医者での定期検診は、虫歯や歯周病などの歯の問題を防ぎ、口腔内の健康を保つために非常に重要です。定期的な検診を受けることで、長期的な口腔健康をサポートしましょう。

定期的な歯のクリーニングについて詳しくは以前のブログ「歯のクリーニング頻度はどれぐらい?」をご覧ください。

シーラント

シーラント

歯の奥歯の溝レジンを始めとしたプラスチック樹脂で埋めることで、食べかすや細菌の侵入を防ぐことができます。

歯医者でのシーラント(歯のシーリングとも呼ばれます)は、主に永久歯の奥歯(臼歯)に対して行われる予防的な歯科処置です。

シーラントは、虫歯の発生を予防するために歯の表面に薬剤を塗布し、歯の溝やクレバスを埋めることで、食べかすや細菌が歯の表面に付着するのを防ぎます。

以下は、歯医者でのシーラントについて詳しく説明いたします。

対象

シーラントは通常、永久歯の奥歯(第一大臼歯、第二大臼歯、第一小臼歯、第二小臼歯)に対して行われます。これらの歯は溝やクレバスが多く、食べかすや細菌がたまりやすいため、虫歯の発生リスクが高いです。

プロセス

歯医者は、シーラントを施す前に歯の清掃を行います。歯をクリーニングし、表面の汚れや細菌を取り除きます。

歯の表面をドライに保つために、歯の周りにコットンロールや吸引器を使用することがあります。

歯の表面にシーラント材(通常はレジンと呼ばれるプラスチックの材料)を塗布します。この材料は液状で、歯の溝やクレバスにしっかりと入り込みます。

シーラント材は通常、特定の波長の光を照射して硬化させます。硬化することで、シーラントが歯の表面に密着し、長期間にわたって保護を提供します。

必要に応じて、歯医者はシーラントの微調整を行い、最適な密封性を確保します。

利点

シーラントは歯の表面に保護バリアを形成し、食べかすや細菌が侵入するのを防ぎます。

特に子供の永久歯に対して行うことが一般的で、虫歯の予防に効果的です。

シーラントは痛みを伴わず、非侵襲的な処置であるため、患者にとって快適です。

シーラントは虫歯予防の効果的な方法の一つであり、定期的な歯科検診時に歯医者と相談し、適切なタイミングで施術を受けることがおすすめされます。

十分な睡眠

十分な睡眠

睡眠は体全体の健康に大きな影響を与えますが、口腔内の健康にも重要な影響を及ぼします。睡眠中には唾液の分泌が増加し、口腔内を清潔に保つ役割を果たします。

唾液には口腔内の健康をサポートするさまざまな役割があります。

酸の中和

唾液には中性のpHを保つための緩衝作用があり、口腔内の酸性度を中和する役割を果たします。これにより、酸が歯のエナメル質を侵害しにくくなります。

細菌の制御

唾液には細菌の増殖を抑制する酵素や抗菌成分が含まれており、口腔内の細菌の数をコントロールします。

食べかすの洗浄

唾液は食べかすや微粒子を洗い流す役割を果たし、口腔内を清潔に保ちます。

したがって、十分な睡眠を確保し、充分な唾液の分泌を促進することは、虫歯予防に非常に役立ちます。成人においては、理想的な睡眠時間は一晩につき約7〜8時間とされています。適切な睡眠を確保することで、口腔内の健康を維持し、虫歯や歯周病のリスクを低減させることができます。

ストレスを溜めない

ストレスを溜めない

ストレスは、唾液の分泌を抑制し、虫歯の発生リスクを高める要因となります。ストレスを軽減し、虫歯の予防に努力することが大切です。趣味を楽しむ、音楽を鑑賞する、適度な運動を行う、瞑想を実践するなど、ストレス管理の方法を積極的に取り入れることが有益です。

虫歯予防に大切なこと

毎食後の歯磨きを習慣づけましょう

食事後やおやつの後に、できるだけ速やかに歯磨きを行いましょう。口腔内に残った食べ物は虫歯の細菌にとって大変魅力的なものであり、それを口内に放置する時間を最小限に抑えることが重要です。外出先で歯磨きが難しい場合でも、お茶や水でうがいをするだけでも効果的です。

虫歯予防は、歯の健康を維持し、痛みや治療の負担を減らすために非常に重要です。定期的な歯のケアと予防策を実践することで、虫歯のリスクを最小限に抑えることができます。

まとめ

虫歯の予防には、正しい歯磨き方法とタイミング、歯間清掃、低糖分の食事、フッ素の摂取が重要です。歯医者での定期検診も虫歯や歯周病の早期発見に役立ちます。また、睡眠の質とストレス管理も口腔健康に影響を与える要因であり、適切な睡眠時間とストレス軽減方法を採用することが虫歯予防に貢献します。虫歯予防は、口腔健康を維持し、痛みや歯の問題を最小限に抑えるために非常に重要です。

 

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

 

歯列矯正をお考えの方も当院では矯正無料相談を実施していますので、お気軽にお問い合わせください。

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページをご覧ください。

指しゃぶりは歯並びに悪影響?指しゃぶりをする理由と対策

2023年9月26日
指をしゃぶる赤ちゃん

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

指しゃぶりは、こどもが成長していく途中で必要な動作です。

しかし、一定の年齢を超えても続く場合は、歯並びや噛み合わせに影響が出ることがあります。

今回は、指しゃぶりがどのように歯並びに悪影響が出るのか、そして乳児期を過ぎても指しゃぶりをしてしまう理由や対策を解説します。

大きくなってもこどもがなかなか指しゃぶりをやめられないとお悩みの方や、そろそろ指しゃぶりを卒業する年齢のこどもがいらっしゃる方は、ぜひ参考にしてください。

指しゃぶりが歯並びに与える悪影響

不安そうな女の子

指しゃぶりを続けることにより、強く吸った指が前歯を押し続け、徐々に嚙み合わせや歯並びが悪くなります。実際に指しゃぶりが続いた場合、歯並びに与える悪影響は、以下のとおりです。

出っ歯

出っ歯は、上の前歯が下の歯よりも前に突き出した状態を指し、上顎前突ともいいます。出っ歯の状態は非常に目立つため、外見のコンプレックスに感じる方も多いでしょう。

また、前歯が突き出していることから口が開きっぱなしになるため、口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなります。口腔内の乾燥により虫歯や歯周病のリスクが高くなるため、早急の治療が必要です。

開咬(かいこう)

上下の前歯にすき間ができて噛み合わない状態を「開咬」といいます。

開咬は、前歯だけでなく奥歯の噛み合わせも悪くなるため、食事の際にうまく食べ物を噛み切れないなどの支障が生じることがあります。噛み合わせが悪いと咀嚼の力が低下するため、消化不良など胃腸にかかる負担が大きくなるでしょう。

叢生(そうせい)

叢生は、下の前歯の歯並びがガタガタと不揃いな状態を指します。

叢生は指しゃぶり以外にも、歯の大きさと顎の大きさが合わない場合や顎骨の発達不全などによって歯並びがずれてしまうことで起こります。歯が重なった部分は食べ物のカスが溜まりやすく、磨き残しも多くなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。

交叉咬合(こうさこうごう)

本来は、上の歯が下の歯にかぶさる形が正常な歯並びですが、奥歯の噛み合わせが逆になってしまう場合があります。これを「交叉咬合」といい、交叉咬合になる歯は1本から複数本とさまざまです。1本でも噛み合わせが逆になっていることで、そこからこどもの下顎がずれて成長してしまうため、交叉咬合がある場合はなるべく早い治療が必要です。

こどもはなぜ指しゃぶりをするの?

疑問がある両親

歯並びに影響するといわれる指しゃぶりですが、もともとは赤ちゃんの成長発達過程において必要な指の動きです。

しかし、成長していくとともに指しゃぶりの原因は変化していきます。なぜ指しゃぶりをしてしまうのか、以下で解説します。

乳児期の癖が抜けない

乳児期にしていた指しゃぶりが癖となって、成長しても習慣化してしまいやめられない場合があります。中には、ついつい指が口元に入ってしまうこどももいるでしょう。

無意識にしてしまっている場合もあるため、指しゃぶりを見つけたらその都度指摘してあげることが大切です。

環境の変化に伴うストレスがある

入園や引っ越しなど、こどもを取り巻く環境の変化にストレスを感じ、指しゃぶりをしてしまうことがあります。

環境に慣れて気持ちが落ち着くことにより、指しゃぶりも落ち着くことがありますが、指しゃぶりが見られる場合は、こどもの気持ちを汲み取り、メンタルケアをしてあげましょう。

寂しさ・不安な気持ちを和らげる

指しゃぶりをして寝る赤ちゃんがいるように、こどもが寂しさや不安な気持ちを和らげるために指しゃぶりをすることもあります。赤ちゃん返りの一つとして見られることもあるでしょう。

抱きしめてあげるなどのスキンシップをとることで、こどもの不安な気持ちを和らげ、安心感を与えることが大切です。

こどもの指しゃぶりはやめさせたほうがいい?

二つに分かれた矢印とクエスチョンマーク

こどもの指しゃぶりをやめさせるかどうかは、年齢で見るとよいでしょう。3歳程度までの指しゃぶりは成長段階で多くのこどもに現れる自然な動作です。個人差はありますが、歯並びにもそこまで大きな影響はないとされているため問題はありません。

しかし、4歳を超えたあたりからは徐々に歯の生え変わりや顎の骨の発達が始まるため、歯並びに影響が出始めるといわれています。4歳あたりからは声掛けをすることや、運動や手先を使った遊びなどを行い、指しゃぶりから気を逸らすなど工夫していく必要があるでしょう。

こどもの指しゃぶりに対する対策

ハート型の石を持つ親子の手

歯並びの悪化を防ぐためにも、指しゃぶりをやめるための対策をとる必要があります。さまざまな場面で指しゃぶりの対策が可能です。順番に解説していきます。

手を使う遊びを取り入れる

指しゃぶりがやめられないこどもには、手を使う遊びを取り入れてみましょう。

手を使うおもちゃに集中することで、指しゃぶりの回数も減っていくでしょう。人形やブロック、積み木、パズルなど年齢やこどもの好みに合わせたおもちゃがおすすめです。

こどもが自信をもてるような声掛けを意識する

「○○くんはもうお兄さんだから、指しゃぶりを卒業できてえらいね」というように、こどもが自信をもてるような声掛けをしてあげることは効果的です。

「えらいね」「すごいね」など、なるべく前向きな意味合いをもたせて声掛けしてあげましょう。自信をもてるようになると、少しずつ大人に注意される前に自分で指しゃぶりを我慢できるようになるでしょう。

たくさん体を動かす

指しゃぶりから気を逸らすために、たくさん体を動かすこともおすすめです。こどもは成長とともにどんどん体力もついていくため、思いっきり体を動かすことで、楽しいだけでなく気持ちの面でもいいストレス発散になるでしょう。

また、公園の遊具やボールで遊ぶなど、さまざまな遊びは脳の活性化にも効果的です。外遊びだけでなく、雨の日も室内で走り回れるような施設はたくさんあります。雨の日は屋内の複合施設で過ごすことなども検討してみるといいでしょう。

指しゃぶりに関する本を読む

指しゃぶりに関する本を一緒に読むことも効果的です。

最近では指しゃぶりをテーマにした絵本が出ています。親子一緒に読むことで、こどもが指しゃぶりを自分事に感じられるようになり、意識的にやめられるようになるでしょう。また、こどもの目につくところに絵本を置いておくことも効果的です。こどもが無意識のうちに指しゃぶりしないように気をつけることがあります。

親子のスキンシップをたくさんとる

親子のスキンシップをたくさんとることで、こどもは安心感を得ます。

こどもによっては、寂しさや不安感などが原因で指しゃぶりをすることがあります。こどもと一緒に外で遊んだり、抱っこして絵本を読んだりするなど、一緒に過ごす時間を作ることで徐々に指しゃぶりも改善されるでしょう。

まとめ

満面の笑顔の女の子

こどもの指しゃぶりは、癖だけでなく、心理的な要因で起こることがあります。環境の変化などに伴う寂しさや不安な気持ちや、両親にもっと甘えたい、触れ合いたい気持ちなども指しゃぶりの行動に現れるようです。

こどもは、成長していくにつれ、徐々に周りの友達の様子を見て生活するようになります。中には指しゃぶりを友達に指摘されることもあるでしょう。このような流れで、社会の中でおのずと指しゃぶりを卒業できるこどもも中にはいます。

しかし、どうしてもやめられない場合は指先や体を動かす遊びをたくさん取り入れて、指しゃぶりに意識を向けさせない工夫、スキンシップや前向きな声掛けが大切です。大人がこどもに焦らず寄り添うことで、こどもも少しずつ指しゃぶりをやめられるようになるでしょう。

お子様の指しゃぶりでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

歯周病は治るのか?自分でできる歯周病の予防法も解説!

2023年9月19日
唇をめくって赤く腫れた歯茎を確認する人

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯周病は治らないと聞いたことがあり、治療しても意味がないからと放置している方はいませんか。

歯茎から出血する、頻繁に歯茎が腫れるなどの症状がある場合、歯周病になっているかもしれません。歯周病は自然に治る病気ではないため、放置すると進行し、最悪の場合歯が抜ける可能性があります。

今回は、歯周病は治るのかどうか、歯周病の治療法について解説します。自分でできる歯周病の予防法などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

歯周病とは?

歯磨きしながら歯の痛みに耐える女性

歯周病とは、歯周病菌によって歯茎や顎の骨などが炎症を起こす病気のことです。歯周病菌は、歯の汚れであるプラークに潜んでいるため、歯周病の原因は磨き残しであるといえます。

歯周病は進行性の病気です。以下のような経過で進行します。

・歯肉炎:プラークや歯石によって歯茎が赤く腫れる・出血する

・軽度の歯周病:歯肉炎の症状が慢性化し、炎症が広がって顎の骨が溶け始める

・中度の歯周病:顎の骨が溶け続け、歯がグラつき始める

・重度の歯周病:顎の骨がほとんど溶け、自然に歯が抜けることもある

プラークは柔らかい汚れのため、歯ブラシで取り除けます。歯石に変化すると、自分で除去することは難しくなるでしょう。

歯周病のきっかけは、プラークや歯石によって歯茎に炎症が起きることです。歯茎が赤く腫れる、歯磨きのときに歯茎から出血するなどの症状があらわれます。

歯肉炎の段階では、歯茎に炎症が起きていても痛みがないことが多いため、気づく人は少ないです。歯肉炎を放置すると歯茎だけでなく顎の骨にまで炎症が広がり、歯周病に進行します。

歯周病の症状が進行すると、歯茎の腫れや出血だけでなく、顎の骨が溶け始めます。歯がグラつき、最悪の場合自然に歯が抜けるでしょう。歯茎の出血や膿によって、口臭が悪化することもあります。

中〜重度の歯周病では、歯茎の腫れによって強く痛むことがあり、しっかり噛めなくなるでしょう。歯が抜けると、食べられるものに制限が出て、食事をおいしいと感じられなくなるかもしれません。

歯周病は治るのか?

顎に手を当てて考える女性

歯周病の症状は、歯茎と顎の骨に炎症が起きることです。歯茎の炎症は、歯周病の治療を受けることで治ります。

しかし、顎の骨に炎症が起き、歯茎が下がる、歯がグラつくなどの症状がある場合、健康な状態まで治療することは難しいでしょう。

虫歯治療で考えるとわかりやすいですが、虫歯になった部分を削って詰め物や被せ物を行い、歯の形を整えることはできますが、虫歯前の削られていない健康な歯に戻すことはできないのです。

治療によって歯周病が治らなくても、治療が必要ないわけではありません。歯周病は進行性の病気のため、治療しなければ悪化するからです。歯周病の治療によって炎症を抑え、症状を食い止めることが重要です。

口内に潜む歯周病菌は、治療を行っても完全になくすことはできません。症状が改善されても、歯周病が再発するおそれがあります。

歯周病治療によって症状を改善し、患者様自身が歯周病予防を実践する必要があるでしょう。

歯周病の治療法

歯科医院で治療を行う男性歯科医師

歯周病の治療では、原因となる歯の汚れを落とします。歯周病の炎症が落ち着き、症状を食い止められるでしょう。

基本的に、歯周病の治療法は以下の流れで進められます。

①歯周病検査

歯周病の進行度を把握するために、レントゲン撮影などを行って、歯や歯茎、顎の骨の状態を確認します。

主に調べられる内容は、以下のとおりです。

・歯周ポケットの深さ

・歯茎からの出血の有無

・歯の動揺度

・噛み合わせ

歯周病が進行すると歯茎から顎の骨にまで炎症が広がります。そのため、歯周病が進行している方は、歯と歯茎の境目にある歯周ポケットが深くなる傾向にあります。

歯周ポケットの深さは、軽度の歯周病では3~5mm、中度の歯周病では4~6mm、重度の歯周病では7mm以上です。健康な歯茎の歯周ポケットは1~2mm程度なので、3mm以上の場合は歯周病になっている可能性があるでしょう。

歯周ポケットを調べる際は、プローブとよばれる器具を歯と歯茎の境目に差し込みます。プローブを差し込んだ際、炎症のある歯茎は出血することがあります。

健康な歯茎はプローブの刺激によって出血することはありませんが、歯周病による炎症が起きている歯茎は、少しの刺激でも出血するのです。そのため、歯周ポケットの深さと、検査の際に出血するかどうかが、歯周病の進行度をはかる重要な指標といえるでしょう。

歯周病によって顎の骨が溶かされることによる歯のグラつきや、噛み合わせの問題がないかも確認します。

②歯周病治療

歯の表面に付着した汚れを除去したあと、歯と歯茎の境目に潜む汚れを取り除きます。歯周病の原因となる磨き残しを徹底的に除去することで、歯茎の炎症を抑えられるでしょう。

クリーニングの際に磨き残しを確認し、適切に歯磨きを行えるよう歯磨き指導が実施されます。磨き残しやすい部分を認識し、正しい歯ブラシの当て方を知ることで、歯周病予防に効果があるでしょう。

③歯周外科治療

歯周外科治療が必要になるのは、歯周病が中度以上の場合です。症状が進行している場合、歯周病治療で汚れを除去するだけでは、炎症が落ち着かないことが多いためです。

歯周病治療では炎症が落ち着かない場合は、麻酔を行って歯茎を切開し、歯茎に隠れている汚れを取り除きます。見える範囲の汚れだけでなく、歯の根の汚れまで徹底的に除去することで、歯周病の症状を効果的に改善できるでしょう。

ただし、歯周外科治療は、麻酔を行って歯茎を切開する侵襲度の高い治療です。1回の治療ですべての歯を治療することは難しいでしょう。

部位ごとに分けて治療を進めるため、複数回の通院が必要になることが多いです。

④再検査

治療のあと、歯茎の炎症が落ち着いたかどうかを確認するために歯周病検査を再度行います。

炎症が落ち着いていれば、定期的なメンテナンスに移行します。口内の状態によって異なりますが、3か月に一度はメンテナンスを受けましょう。

炎症が落ち着いていない場合は、再度歯周病治療を行うか、歯周外科治療を行うか判断します。

 ⑤定期メンテナンス

歯周病菌をすべてなくすことは難しいです。治療によって症状が落ち着いても、口内の状態が悪くなれば歯周病が再発する可能性はあるのです。そのため、定期的な歯科医院でのメンテナンスが欠かせません。

歯周病は、進行しなければ自覚症状があらわれないことが多いです。歯茎が腫れて痛む、食べ物を噛みにくいなど、症状がある場合は歯周病が進んでいるかもしれません。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受け、歯周病の予防と早期改善に努めることが大切です。

自分でできる歯周病の予防法

歯磨きを行う女性

歯周病を悪化させないためには、患者様自身で予防することが大切です。自分でできる歯周病の予防法をご紹介します。

歯磨きでの磨き残しをなくす

歯周病を予防するには、歯周病の原因となる磨き残しをなくすことが大切です。磨き残しがあると細菌が繁殖しやすく、歯周病だけでなく虫歯にもなりやすいです。

歯磨きを1日に何回行うかよりも、どれだけしっかり磨けているかを意識しましょう。頻回に歯磨きをしていても、歯ブラシがうまく当たっておらず磨き残しが生じていては意味がありません。

正しい方法で歯磨きすることが重要です。歯科医院のメンテナンスでは歯磨き指導も受けられるので、参考にするとよいでしょう。

生活習慣を改善する

免疫力が低下すると、歯周病の症状が進みやすくなります。そのため、規則正しい生活を送ることが大切です。

睡眠時間を十分に確保し、栄養のある食事を摂りましょう。喫煙習慣がある場合は歯茎の血行が悪くなることで、歯周病が進みやすいです。可能であれば禁煙したほうがよいでしょう。

歯ぎしりや食いしばりも、歯茎や顎の骨に負担をかけます。歯周病を引き起こす可能性があるので、マウスピースを装着するなど、適切に対応しましょう。

定期的なメンテナンスを欠かさない

毎日の歯磨きをどれだけ丁寧に行っても、歯周病の原因となる磨き残しは生じます。定期的にメンテナンスに通って磨き残しを徹底的に除去し、歯周病を予防しましょう。

利き手や磨き方の癖など、磨き残しが生じる部分はある程度決まっています。磨き方をプロに教えてもらうことで、ふだんの歯磨きの清掃効果を高められるでしょう。

歯周病の悪化を食い止めて改善し、歯周病を予防するためには、定期的なメンテナンスが欠かせないのです。

まとめ

歯を見せて笑う女性

歯周病による歯茎の炎症は、歯周病の治療を行うことで治ります。

しかし、もともとの健康だった状態に戻るわけではありません。歯周病は予防することが非常に重要なのです。

治療によって歯周病が治るわけではなくても、治療と定期的なメンテナンスは欠かせません。歯周病は進行性の病気のため、治療しなければ悪化します。歯周病の治療によって炎症を抑え、症状を食い止めなければ、大事な歯を失うかもしれません。

症状が改善しても、歯周病菌は口内に常にある状態です。汚れが溜まると、再発することもあるでしょう。毎日の歯磨きや生活習慣の改善などによって、日頃から歯周病を予防することが重要です。

歯周病でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

虫歯治療は痛いのか?虫歯の治療法や痛みに対する対策を解説!

2023年9月12日
虫歯で歯が痛むため手を頬にあてている女性

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

「虫歯ができたみたいだから歯科医院に行きたいけど、痛いのは嫌い。どうすれば痛みなく治療できるのだろうか」このようなお悩みはありませんか。

今回は、虫歯治療の痛みや虫歯治療で痛みを感じるタイミング、虫歯の治療法、虫歯治療の痛みに対する対策などを解説します。

日常生活が忙しいと、少しくらい歯の調子が悪くても我慢してしまう方が多いかもしれません。

しかし、不調を感じているのに放置すると、状態が悪くなるだけです。できるだけ状態がよいうちに治療したほうが、体にかかる負担も経済的な負担も少なく済みます。

虫歯の場合は早いうちに治療することで、痛みが生じることなく治療可能です。現在、歯の痛みで悩んでいる方や、虫歯の心当たりがある方は、ぜひ参考にしてください。

虫歯治療は痛いのか?

両手を広げて疑問の様子の女性

虫歯治療の多くは、痛みがないか、痛みがあったとしてもやわらげながら治療できます。

そもそも、なぜ虫歯治療で痛みを感じるのかというと、歯の神経に刺激が伝わってしまうことがあるからです。例えば、それほど進行していない虫歯の治療であれば、虫歯部分を削ったとしても根本にある神経に刺激が加わることはないため痛みません。

しかし、虫歯が進行し、削る範囲が広く深くなるほど神経の近くまで処置しなければならないため、神経に刺激が加わり痛みが生じます。虫歯が深くまで進行している場合は痛みが生じることが予測されるため、あらかじめ麻酔して治療することが多いです。

ただし、麻酔の注射をするときの痛みはさけられず、麻酔したとしても痛みが完全になくなるわけではありません。重度の虫歯の治療をする際は、大なり小なり痛みが伴うでしょう。

虫歯治療で痛みを感じるタイミング

タイミングをあらわす砂時計

虫歯治療で痛みを感じるタイミングにはいくつかありますが、主なタイミングは、以下のとおりです。

・神経の近くの処置をしているとき

・麻酔の注射をするとき

・麻酔が切れてきたとき

虫歯治療で痛みを感じるのは、歯を削るときの振動や空気や水がかかったときの刺激が神経に伝わるのが原因です。歯の表面を削っているときは痛みを感じないかもしれませんが、神経周囲に到達すると、痛みを感じ始める可能性があります。

痛みが強くなってくると麻酔を使用することが多いですが、麻酔のための注射も痛いと感じる方が多いです。

注射の方法は、歯茎に針を刺して部分的に麻酔のお薬を投与します。麻酔は5分ほどで効いてくるため、割と早めに痛みがやわらぎますが、麻酔が切れてきたタイミングでまた痛み始めます。麻酔は追加できるため、痛みが強くなり始めたら、できるだけ早く歯科医師へ伝えるのがよいでしょう。

進行度別 | 虫歯の治療法

虫歯が進行する様子をあらわす模型

虫歯の治療方法は、虫歯の進行度によって異なります。虫歯の進行度は5段階に分類されていますが、大きく分けると以下の3つの段階に分類できます。

1つ目は、虫歯の範囲がエナメル質の外にとどまっている段階です。エナメル質とは、歯の表面にある組織のことです。エナメル質の範囲を超えていない虫歯は初期段階であり、進行度が浅いため歯を削っても痛みを感じません。

2つ目は、象牙質に到達した段階での虫歯です。エナメル質を超えると象牙質に突入し、さらに象牙質を超えると神経に到達します。象牙質の表層であればまだ痛みは感じないかもしれませんが、神経に近付くにつれて痛みを感じることや、しみることがあるでしょう。痛みの程度によっては、麻酔を使用して治療することもあります。

3つ目は、神経に到達した段階の虫歯です。神経にまで虫歯が広がっている場合は、激しい痛みが伴います。治療は、高確率で麻酔を使用することになるでしょう。

痛みが怖いからといって神経に到達した虫歯を放っておくと、神経が機能しなくなります。この段階までくると痛みは感じません。

虫歯治療の痛みに対する対策

ドミノが倒れるのを手で防いでいる

ここからは、虫歯の痛みに対する具体的な対策をご紹介します。虫歯治療で痛みがつらいと感じたときは、以下のことを試してみるとよいでしょう。

①症状がひどくなる前に受診する

②定期的に歯科検診に通う

③毎日の歯磨きを怠らない

④麻酔して治療する

⑤深呼吸する

⑥休憩を入れながら治療する

⑦痛くない治療が得意な歯科医院に通う

以下、それぞれ解説します。

①症状がひどくなる前に受診する

もし日常生活の中で「虫歯かな」と感じることがあれば、症状がひどくなる前に歯科医院へ行きましょう。もし虫歯だった場合、放置している間に重症化して、治療の際に痛みを伴う可能性が高くなるからです。

「痛かったらどうしよう」「仕事で疲れているのに歯科医院に行くのは面倒」などと思うかもしれません。

しかし、虫歯の症状が軽いうちに治療を開始したほうが、通院回数も少なく済みます。

②定期的に歯科検診に通う

定期的に歯科検診に通うのも、虫歯治療の痛みで苦しまないようにするためのポイントです。

虫歯になったとしても早い段階で発見できるため、状態が悪くなる前に治療を開始できます。もし虫歯が進行した状態で発見された場合、神経近くまで歯を削らなければいけない可能性があり、痛みで苦しむかもしれません。

定期検診は、虫歯を早期発見・早期治療できるだけでなく、歯石の除去など、口腔内のクリーニングをしてもらえるといったメリットもあります。

③毎日の歯磨きを怠らない

毎日の歯磨きを徹底して行うのも、虫歯の痛み対策のひとつです。

そもそも虫歯にならなければ、治療時の痛みを心配する必要はありません。歯磨きはお金をかけずにご自宅でできる効果的な虫歯予防です。1日2〜3回、忘れずに行いましょう。

歯磨きの仕上げにデンタルフロスを使って歯ブラシが行き届かないところも磨けると、より効果的です。

④麻酔して治療する

治療時の痛みが強い場合は、麻酔して治療してもらいましょう。

つらい痛みを取りのぞくのはもちろんですが、治療を中断しないためにも痛みをやわらげることが必要です。

ただし、麻酔は患部近くの歯茎に注射して痛みをやわらげますが、注射するときに針が刺さる痛みや薬液が注入される痛みはさけられません。

⑤深呼吸する

痛み止めを使う以外の方法で虫歯治療の痛みをやわらげる方法に、深呼吸が挙げられます。

深呼吸することで心と体の緊張をほぐし、副交感神経に訴えることで痛みを落ち着かせられます。特に、息を吐くときは、ゆっくり長めに吐くのがポイントです。

深呼吸くらいで痛みは取れないと思うかもしれませんが、しないよりは楽になる方が多いです。お産のときは「呼吸が大事」といわれているように、虫歯の痛みでも同じことがいえます。ぜひ、お試しください。

⑥休憩を入れながら治療する

治療中にどうしても痛みが強くて耐えられないときは、途中で休憩しながら進めましょう。

無理に痛みを我慢しながら治療する必要はありません。口頭で伝えるのが難しい場合は、手をあげるなどのジェスチャーで伝えましょう。

⑦痛くない治療が得意な歯科医院に通う

歯科医院の選び方も、虫歯治療で痛みをやわらげるための方法のひとつです。なぜなら、歯科医院歯によって治療方法や得意分野が違うことがあるからです。

なかには、痛みを感じさせない治療を得意としている歯科医院もあります。歯科医院のホームページで治療内容や治療コンセプトを調べてみたり、初診の際によく話を聞いて確認したりすることをおすすめします。

虫歯治療後に痛みがある場合はどうしたらいい?

虫歯で歯が痛むため手を頬にあてている男性

虫歯治療後に痛みがある場合、以下の5つの対処法を試してみるとよいでしょう。

①痛み止めを飲む

②頬の上から患部を冷やす

③入浴はさける

④治療した部位をさわらない

⑤刺激的な飲み物や食べ物をとらない

以下、それぞれ解説します。

①痛み止めを飲む

治療後の痛みをやわらげるには、痛み止めを使用するのが最も効果的です。治療後の痛みが予想される場合は、治療後に痛み止めを処方されるため、痛みがあれば我慢せずに使いましょう。

痛みが心配な方は、あらかじめ先生に痛み止めをだしてほしいことを伝えておけば、確実に処方してもらえるでしょう。もし痛み止めを使わなかったとしても、もっているだけで安心です。痛み止めはドラッグストアでも購入できますが、歯科医院で処方してもらったほうが安く手に入れられます。

また、痛み止めは早めに飲むほど早く効果が得られます。本格的な痛みではなかったとしても、痛くなりそうと思った段階で飲むのがよいでしょう。

②頬の上から患部を冷やす

患部を冷やすのも、治療後の痛みをやわらげる効果があります。

ただし、あまり強い刺激を与えると逆に痛みを増強させてしまいます。直接患部を冷やすのではなく、頬の上から保冷剤をあてるなどして、じんわり冷やすとよいでしょう。治療によって歯茎が腫れている場合や熱をもっている場合は、特におすすめの方法です。

③入浴はさける

虫歯治療後の入浴はさけた方が無難です。入浴で体が温まることによって血流がよくなると、痛みが強くなります。

ほかにも、激しく運動することや、サウナに入ることも、体温があがって歯茎の血行が促されるため、ひかえましょう。

④治療した部位をさわらない

患部が痛くて気になっても、直接さわることはやめましょう。治療直後の患部は細菌感染を起こしやすいからです。

せっかく治療が終わったのに、また痛くなるおそれや、腫れるおそれがあります。その場合、再び通院する必要があり、治療期間が延長され、治療費も追加でかかってしまうのです。

治療後の痛みがあまりにも強い場合は一度診察してもらい、痛み止めを増やすなどの対応をしてもらいましょう。

⑤刺激的な飲み物や食べ物をとらない

刺激的な食べ物や飲み物は、虫歯治療後の痛みを強くすることがあります。進行が浅い虫歯であれば気にならないかもしれませんが、歯を深くまで削っている場合は、神経が刺激されてしみたり痛みを感じたりすることがあるからです。具体的には、極端に熱いものや冷たいもの、辛いもの、酸っぱいものが該当します。

また、食べ物を食べるときは、できるだけ患部をさけて別の歯で噛むとよいでしょう。

まとめ

ポイントをまとめる歯科医師

今回は、虫歯治療の痛みについて解説しました。

虫歯治療の痛み対策には、症状がひどくなる前に受診する、定期的に歯科検診に通う、毎日の歯磨きを怠らない、麻酔して治療する、深呼吸する、休憩を入れながら治療する、痛くない治療が得意な歯科に通うなどがあげられます。

虫歯が進行した状態で発見されると、治療の負担は大きく痛みが生じやすくなります。まずは、ふだんの歯磨きを徹底することが非常に大切です。少しでも痛みがあった際は、できるだけ早めに歯科医院に行きましょう。早く治療を開始できれば、少ない痛みで済みます。

虫歯治療の痛みでお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

フッ素塗布とは?こどもの虫歯予防に効果的な理由!

2023年9月5日
子どもの口の中を確認する女性医師

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

フッ素塗布は、こどもの虫歯予防として乳児健診でも行われている処置です。歯にフッ素を塗布することで、虫歯を予防する強い歯にできるといわれています。

定期的に歯科医院でフッ素塗布をしたほうがよいとされていますが、フッ素にはどのような効果があるのでしょうか。フッ素の塗布を継続することは、本当に虫歯予防の効果があるのでしょうか。

今回は、フッ素塗布がこどもの虫歯予防に効果的な理由、どのくらいの頻度でフッ素塗布をするとよいのかについて、わかりやすく解説します。小児歯科でのフッ素塗布の流れや自宅で取り入れられるフッ素についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

フッ素塗布にはどのような効果がある?

顎に手を当てて考える男性

フッ素は、虫歯予防に効果があるといわれています。虫歯予防に対して実際にどのような効果があるのでしょうか。フッ素の効果は、以下のとおりです。

細菌の働きを弱める

フッ素には、細菌の働きを弱める効果があります。

磨き残した食べ物のカスや汚れは歯垢となり、そのまま放置すると、繁殖した細菌と酸によって虫歯を引き起こします。虫歯を放置すると悪化し、歯周病の原因にもなりかねません。

フッ素を塗布することで、虫歯の原因となる菌の働きを弱め、歯を溶かす酸が作られることを防ぎます。

歯のエナメル質を修復する

フッ素には、歯の表面のエナメル質を修復する効果があります。

食事をすることで口の中は酸性になります。口の中が酸性になることで、歯を溶かす酸が発生するのです。通常、酸によって溶けた歯を修復する再石灰化が起こりますが、細菌の力が強いことなどが原因で修復できない場合、虫歯になります。

フッ素には歯の再石灰化を促進し、エナメル質を修復する効果があります。フッ素の力で初期虫歯を修復できる場合もあるでしょう。

歯のエナメル質を強化する

フッ素塗布を行うことで、歯のエナメル質が強化され虫歯になりにくい歯を作ることができます。

歯の表面を覆うエナメル質が弱ると、飲食物の温度の刺激を過敏に感じる、酸や虫歯菌によって溶かされるなど、外部からのダメージを受けやすくなります。

フッ素を塗布することでエナメル質が強化されるため、酸に溶けにくい歯になるでしょう。

こどもの歯にフッ素を塗布しても大丈夫なの?

ソファに座って考える家族

フッ素塗布は、こどもの歯を強くし、虫歯から歯を守るために重要な処置です。基本的に年齢制限がないため、小さいこどもでも問題なく受けられます。フッ素の塗布は歯科医師や歯科衛生士が行うため、安全性にも問題はありません。

フッ素中毒が話題になったことがあるので、心配に思う保護者の方も多いでしょう。高濃度のフッ素を日常的に塗布した場合やフッ素を一度に大量に摂取した場合、フッ素の中毒症状があらわれる可能性があります。

しかし、歯科医院で使用される高濃度のフッ素を日常的に使うことはできません。

市販されているフッ素入りの歯磨き粉などは、フッ素の含有量が制限されています。毎日使用しても、人体に影響がない濃度に抑えられているのです。

また、フッ素を一度に大量に摂取することも現実的ではありません。こども向けに市販されているフッ素入りの歯磨き粉をこども用の歯ブラシにつけて使用する場合、1回量をすべて飲み込んだとしても、中毒症状が出るとされるフッ素の量を超えることはないでしょう。

乳児健診で希望者に有料でフッ素の塗布を行う場合もあります。虫歯の予防は大人になってからでは遅いとされています。乳歯が生え始める頃から、虫歯に負けない歯を作ることが望ましいでしょう。

小児歯科でのフッ素塗布の流れ

子どもの歯のクリーニングを行う女性歯科衛生士

歯科医院でのフッ素塗布にかかる時間は20~30分程度です。虫歯などの治療がない限り、多くの時間は必要としません。こどもの負担にもならないでしょう。

歯科医院でのフッ素塗布の流れは、以下のとおりです。

カウンセリング

歯科医師や歯科衛生士がフッ素塗布の目的や効果、手順を保護者やこどもに説明します。

疑問や不安に思うことがある場合は、相談して解決しましょう。

歯のクリーニング

フッ素の塗布する前に歯をクリーニングします。

汚れが付着した状態でフッ素を塗布しても、十分な効果が得られません。フッ素の効果を最大化するため、歯のクリーニングを行うのです。

フッ素塗布の準備

フッ素を歯ブラシに染みこませ、歯に塗布する準備をします。

フッ素は、歯ブラシで塗布するのが一般的です。

フッ素塗布

前歯から奥歯に向かってフッ素を塗布します。歯の表と裏の両面にも塗布します。

特に、虫歯の発生リスクが高い奥歯や歯と歯の間、噛み合わせの面にしっかりと塗布することが多いです。

追加のフッ素塗布

フッ素の塗布が終わったら、歯ブラシにフッ素を追加し、再度すべての歯に塗布するのが一般的です。

歯にフッ素を浸透させるため、約30分うがいや飲食を控えるように指示があります。フッ素塗布後の歯磨きについて指示されることもあるので、歯科医師の指示に従ってください。

どれくらいの頻度でフッ素塗布を行うと効果的?

卓上カレンダーにスケジュールを書き込む

歯科医院でのフッ素塗布は、3~4か月に1回の頻度で行うとよいでしょう。フッ素塗布を継続的に行うことで、フッ素による虫歯予防の効果が高まります。定期検診の際にフッ素塗布を行うことで、より歯をきれいに維持できるでしょう。

歯科医院での次回のフッ素塗布までの間も、自宅でフッ素が配合された歯磨き粉を使用すると虫歯予防に効果的です。

フッ素塗布の頻度は、口内の状態やこどもの状況を考慮して歯科医師が決定します。すでに虫歯があるこども・ワイヤー矯正などを行っていて歯に装置を取り付けているこども・毎日歯磨きを行うことが難しいこどもの場合、頻度が高くなるでしょう。

お菓子やジュースなど、糖を多く含む飲食物を摂取する機会が少ない、唾液の量が十分にあるなど、虫歯のリスクが低い場合は、フッ素塗布の頻度も低くなります。

自宅での歯磨きにもフッ素を取り入れよう!

家の椅子で歯磨きをする女の子と母親

フッ素を自宅での歯磨きにも取り入れることで、さらに虫歯予防の効果を高められるでしょう。

フッ素が配合された歯磨き粉も数多く市販されています。市販のフッ素入り歯磨き粉は、歯科医院で使用するものに比べると効果は弱いですが、継続的に取り入れることが可能です。虫歯に負けない歯を維持するために推奨されています。

フッ素入りの歯磨き粉での歯磨きは、毎食後に行うのが理想です。あわせて、細菌が繁殖しやすい就寝前に行うことで、より虫歯予防の効果を得られるでしょう。

歯磨き後に何度もうがいすると、歯磨き粉に含まれているフッ素が流れるため注意してください。こどものうちから、日々の歯磨きで虫歯に負けない強い歯を育てましょう。

まとめ

歯科衛生士からブラッシング指導を受ける少女

フッ素塗布は、こどもの虫歯を予防するうえで非常に大切な処置です。

毎日丁寧に歯磨きをしていても、磨き残しは生まれます。磨き残しに集まる細菌が増殖し、虫歯になることがあります。虫歯から歯を守るために、フッ素をうまく活用するとよいでしょう。フッ素は歯を強くするため、万が一細菌による攻撃を受けても修復できるようになります。

ご自身の丈夫な歯で長い間生活するためには、歯へのフッ素塗布や正しい歯磨きが欠かせません。歯科医院でのフッ素塗布は、3〜4か月に一度を目安に行ってもらいましょう。こどもの歯を守るために、歯科医院でのフッ素塗布や自宅でのフッ素の使用を習慣化してください。虫歯に負けない強い歯を育てましょう。

お子さまの虫歯予防でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。