Author Archives: morikawa-dental

歯茎が下がる原因と対策!歯周病との関係は?

2024年10月9日
歯茎が下がる原因と対策!歯周病との関係は?

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療時間内に患者様お一人おひとりに十分なご説明をすることが難しい場合もあるため、このブログを開設いたしました。

このブログでは患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすく解説することを目指しています。専門用語はできる限り避け、分かりやすい言葉で情報を提供いたします。皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう最新の研究結果やエビデンスに基づいた情報も積極的に発信してまいります。

ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

「歯茎が下がる原因と対策」について全力回答!

「最近、歯が長くなった気がする…」
「歯磨きすると血が出るし、口臭も気になる…」

こんな心当たりはありませんか? これらは歯茎が後退しているサインかもしれません。

歯茎の下がりは見た目の問題だけにとどまらず、様々な口腔トラブルや全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。特に歯周病との関連性は深く、放置すると歯を失ってしまうリスクも…。

しかし、早期発見・早期治療、そして毎日のケアで、歯茎の健康は守れるんです!

この記事では歯茎が下がる原因やリスク、そして今日からできる予防・改善策までわかりやすく解説していきます。歯周病の不安を解消して健康な歯茎と素敵な笑顔を取り戻しましょう!

歯茎が下がるってどういうこと?

鏡を見て「あれ、歯が長くなった…?」と思ったことはありませんか?それはもしかしたら歯茎が後退しているサインかもしれません。

歯茎が下がるとどうなるの?

歯茎が下がるとどうなるの?

歯茎が下がると見た目の問題だけでなく、様々な不快な症状や深刻なトラブルを引き起こす可能性があります。

歯が長く見える

歯茎が後退することで歯が本来よりも長く見えてしまい、審美性を損なうことがあります。

冷たいものや温かいものがしみやすくなる(知覚過敏)

歯の根元には象牙細管と呼ばれる細い管があり、その中には神経が通っています。
歯茎が後退して象牙質が露出すると象牙細管が刺激され、冷たいものや温かいものがしみやすくなる「知覚過敏」を引き起こします。

歯周病の進行

歯茎が下がることで、歯と歯茎の間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができやすくなります。
この歯周ポケットは歯周病菌にとって格好の住みかとなり、歯周病の進行を加速させてしまいます

歯がグラグラする

歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、歯がグラグラと揺れ始めます。
最悪の場合、歯が抜け落ちてしまう可能性もあります。

最悪の場合は、歯を失ってしまう

歯周病がさらに進行すると歯槽骨の破壊が深刻化し、歯を支えきれなくなり、最終的には歯を失ってしまう可能性があります。

このように、歯茎の下がりは見た目だけの問題ではなく、口腔内の健康、さらには全身の健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。

早期発見・早期治療が大切です

歯茎の下がりは初期段階では自覚症状がないこともありますが、いくつかのサインを見逃さなければ早期発見・早期治療に繋がります。

そんな「歯茎下がりのサイン」を次では詳しく解説していきます。

歯茎下がりのサインを見逃さないで!

歯茎の下がりは初期段階では自覚症状がないこともありますが、以下のサインに気づけば早期発見・早期治療に繋がります。

歯が長くなったように見える

以前よりも歯が長く見える、歯の根元が見えてきた気がする、といった場合は歯茎が後退している可能性があります。特に笑った時に歯ぐきが目立つようになったと感じる方もいるかもしれません。

歯磨き時に出血する

歯磨きの際に血が出る、歯ブラシに血が付くといった症状は歯茎が炎症を起こしているサインです。健康な歯ぐきは適切なブラッシングでは出血しません。

歯がしみる

歯茎が下がって歯の根元が露出すると、象牙質という部分が露出しやすくなります。象牙質はエナメル質よりも柔らかく刺激に敏感なため、冷たいものや温かいものがしみやすくなります。

歯茎が赤く腫れている

健康な歯茎は薄いピンク色で引き締まっています。しかし歯周病などにより炎症を起こすと、歯茎が赤く腫れてブヨブヨとした状態になります。

口臭が気になる

歯周病が進行すると、歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)にプラーク(歯垢)や歯石が溜まりやすくなり、口臭の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。

歯がグラグラする

歯周病が進行して歯を支える骨が溶けてしまうと、歯がグラグラし始めます。これは、歯を失う危険信号です。

これらの症状に一つでも当てはまる場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
早期発見・早期治療が歯茎の健康を守る鍵となります。

歯周病だけが原因じゃない!?

「歯茎が下がる原因は歯周病だけだと思っていた…」

そんな方もいるかもしれません。実は歯周病以外にも歯茎が下がる原因はたくさんあります。次の章では歯茎が下がる様々な原因について詳しく解説していきます。

歯周病だけじゃない!歯茎が下がる原因をチェック

歯周病だけじゃない!歯茎が下がる原因をチェック

「歯茎が下がってきた」と感じた時、多くの方は「歯周病かも!?」と心配になるかもしれません。確かに歯周病は歯茎が下がる主な原因の一つですが、実はそれだけではありません。

歯茎が後退する原因はあなたの生活習慣や体質にも潜んでいるかもしれません。

以下に歯茎が下がる様々な原因を詳しく解説していきます。
心当たりがないか、ぜひチェックしてみてください。

歯周病:歯を失うリスクも…

歯周病は歯茎が下がる最も一般的な原因です。歯周病菌によって歯茎や歯を支える骨が破壊され、歯茎が後退していきます。

歯周病は、初期段階では自覚症状が少ないため気づかないうちに進行してしまうことも。進行すると歯を失うリスクも高まるため、早期発見・早期治療が重要です。

加齢:誰にでも起こりうる自然な現象

年齢を重ねると、お肌と同じように歯茎も老化していきます。歯茎が薄くなったり、弾力がなくなったりすることで歯茎が下がりやすくなります。これは誰にでも起こりうる自然な現象ですが、適切なケアを怠ると、歯茎の下がりを加速させてしまう可能性があります。

歯ぎしりや食いしばり:無意識のうちに歯茎に負担をかけていませんか?

歯ぎしりや食いしばりは睡眠中など無意識のうちに行っていることが多く、自分では気づきにくいものです。これらの癖は、歯や歯茎に過度な負担をかけ歯茎が下がる原因となります。

間違った歯磨き:ゴシゴシ磨きになっていませんか?

「歯をキレイにしたい!」という思いから、つい力任せにゴシゴシ磨いていませんか?
強い力で磨いたり、硬い毛先の歯ブラシを使用したりすると、歯茎が傷つき歯茎が下がる原因となります。歯磨きは優しく丁寧に、そして適切な道具を使って行うことが大切です。

ホルモンバランスの変化:女性特有の体の変化にも注意

妊娠や更年期など、女性ホルモンのバランスが変化する時期は歯茎に腫れや出血がおき、歯茎が下がりやすくなります。特に妊娠中は「妊娠性歯肉炎」という歯茎の炎症が起こりやすく、適切なケアが必要です。

喫煙:歯茎の健康の大敵!

喫煙は歯茎の血行を悪くし、歯周病を悪化させるため歯茎が下がる大きな原因となります。歯の着色や口臭の原因にもなるため、お口の健康のためにも禁煙がおすすめです。

遺伝:生まれ持った体質も影響する?

歯茎が薄い、歯並びが悪いなど、遺伝的な要因も歯茎が下がる原因となることがあります。生まれ持った体質は変えられませんが、日々のケアや専門家による適切な治療を受けることで歯茎の下がりを予防・改善することができます。

歯茎が下がる原因、心当たりはありましたか?

様々な原因が考えられる歯茎の下がり。放置すると取り返しのつかない事態を招く可能性もあります。
次の章では、歯茎の下がりを放置することのリスクについて詳しく解説していきます。

放置すると大変なことに!歯茎が下がるリスクとは?

歯茎の下がりを放置すると見た目の問題だけでなく、様々なリスクが潜んでいます。

歯周病の進行:歯を失う最悪の事態も…

歯茎が下がることで歯と歯茎の間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができてしまいます。この歯周ポケットは歯周病菌にとって格好の住みかとなり、歯周病をさらに悪化させる原因に。

歯周病が進行すると歯を支える土台となる骨(歯槽骨)が溶けてしまい、最終的には歯が抜け落ちてしまう可能性もあります。

知覚過敏:冷たいもの、温かいものがしみる!

歯の根元には「象牙質」という組織があり、通常は歯茎に覆われて保護されています。
歯茎が後退すると象牙質が露出してしまい、冷たいものや温かいものがしみやすくなる「知覚過敏」を引き起こします。

知覚過敏は食事や歯磨き時の苦痛だけでなく、精神的なストレスにもつながることがあります。

審美性の低下:笑顔に自信が持てなくなることも

歯茎が下がって歯が長く見えたり歯と歯の間に隙間ができたりすると、口元の見た目が悪くなってしまいます。これは笑顔に自信を失わせ、積極的なコミュニケーションを妨げる原因にもなりかねません。

口臭:歯周病菌が原因の悪臭

歯周ポケットが深くなると歯ブラシが届きにくくなり、汚れが溜まりやすくなります。その結果、歯周病菌が繁殖して口臭が悪化することもあります。

全身疾患のリスク増加:心臓病や脳梗塞にも影響が!?

歯周病菌や歯周病によって生じる炎症性物質は、歯茎の血管から血液中に入り込んで全身へと運ばれます。

驚くべきことに、これらの物質は動脈硬化を促進し、心臓病や脳梗塞のリスクを高めると言われています。さらに誤嚥性肺炎や糖尿病、早産・低体重児出産など、様々な全身疾患にも影響を与える可能性が指摘されています。

歯茎の下がりは決して軽視できる問題ではありません。しかし毎日のケアや歯科医院での治療によって、予防や改善が可能です。

歯茎を健康に保つには?今日からできるセルフケア

歯茎の下がりを予防・改善するためには毎日のセルフケアが大切です。

正しい歯磨き

正しい歯磨き

歯ブラシは、毛先が柔らかくヘッドが小さめのものを選びましょう。力を入れず、歯と歯茎の境目を優しく丁寧に磨きましょう。

デンタルフロス・歯間ブラシの使用

デンタルフロス・歯間ブラシの使用

歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れも、デンタルフロスや歯間ブラシを使って丁寧に除去しましょう。

歯茎マッサージ

歯茎マッサージ

歯茎を優しくマッサージすることで血行を促進し、歯茎の健康を維持できます。指や専用の歯ブラシを使って優しくマッサージしましょう。

バランスの取れた食生活

ビタミンCやビタミンDなど、歯茎の健康に良い栄養素を積極的に摂りましょう。

禁煙

喫煙は歯茎の血行が悪くなり歯周病を悪化させるため、禁煙を強くおすすめします。

歯茎下がりの治療と予防はプロにお任せ!

セルフケアである程度の予防や改善は可能ですが、歯茎が大きく後退してしまった場合や歯周病が進行している場合は、歯科医院での専門的な治療が効果的です。

歯周病治療:歯茎下がりの根本原因を取り除く

歯周病が原因で歯茎が下がっている場合は、まず歯周病治療を行います。歯周病は、歯垢(プラーク)や歯石に潜む細菌によって引き起こされる炎症性疾患です。

歯周病治療では以下のような症状の進行度合いに応じて適切な治療を行います。
歯周病の治療は歯茎の下がりを改善するだけでなく、さらなる進行を防いで歯を失うリスクを低減するためにも重要です。

プラークコントロール

専門家による歯磨き指導やクリーニングを通じて、ご自身でのプラーク除去能力を高めます。

スケーリング・ルートプレーニング

歯石や歯根に付着したプラークを専用の器具を使って徹底的に除去します。

歯周外科手術

重度の歯周病の場合、歯茎を切開し、歯根の深い部分の歯石や感染組織を除去します。

再生療法

歯周病によって破壊された歯周組織の再生を促す治療法です。

歯肉移植:歯茎を再生し、自然な見た目に

歯茎が大きく後退してしまった場合は、歯肉移植という治療法があります。

これは、口蓋(上あごの裏側)などから健康な歯肉を採取し歯茎が後退した部分に移植する手術です。歯肉移植を行うことで歯茎を再生させ、自然な見た目と機能を取り戻すことができます。

再生療法:溶けてしまった骨を再生させる

歯周病が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまいます。再生療法は溶けてしまった歯槽骨を再生させる治療法です。

代表的な再生療法には以下のようなものがあります。

GTR法(Guided Tissue Regeneration)

歯周組織の再生を誘導する膜を挿入し、歯茎の細胞が骨の再生領域に入り込むのを防いで骨の再生を促進します。

エムドゲイン法

エムドゲインゲルという歯周組織の再生を促す薬剤を歯根に塗布し、歯周組織の再生を促します。

これらの治療法は、重度の歯周病の場合に有効ですが、保険適用外の自由診療となる場合もあります。費用や期間など、詳しくはお気軽にご相談ください。

あなたに最適な治療法を一緒に考えましょう

歯茎の下がりの治療は、その原因や進行度合いによって異なります。自己判断で治療法を選択するのではなく、まずは歯科医師に相談して適切な診断と治療を受けることが大切です。

まとめ「早めのケアで健康な歯茎と笑顔を取り戻しましょう」

この記事では歯茎が下がる原因やそのリスク、そして予防・改善策について解説してきました。

「自分の歯磨き方法は正しいのかな?」
「歯茎が下がる原因は何だろう?」
「歯茎が下がってしまったら、どうすればいいの?」

など、疑問や不安が少しでも解消されたでしょうか?

歯茎の下がりは放置すると歯周病の進行や知覚過敏、審美性の低下など、様々な問題を引き起こす可能性があります。しかし毎日の丁寧な歯磨きや歯科医院での専門的な治療によって予防・改善が可能です。

大阪府八尾市にある「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」では、歯周病治療はもちろん、矯正治療や予防歯科にも力を入れており、患者様一人ひとりの口腔内状況やご要望に合わせた治療プランをご提案いたします。

歯茎の下がりや歯周病、その他お口のトラブルについて、気になることや不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お口の健康から、全身の健康へとつながるサポートをさせていただきます。

当院では、日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を心がけています。審美歯科や歯列矯正にも対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたら、いつでもお気軽にご来院ください。

矯正治療に関する無料相談も実施しておりますので、歯並びでお悩みの方も、ぜひ一度お問い合わせください。

健康な歯茎を取り戻し、自信あふれる笑顔と健康な毎日を手に入れましょう!

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

マイオブレースとは?メリットとトレーニングの内容、費用や期間を紹介

2024年10月4日
マイオブレースを持っている子供

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

マイオブレースとは、マウスピースの装着とトレーニングにより口周りの機能を改善する治療方法です。口周りの筋肉のバランスを整えて顎の成長を促すことで、根本的に歯並びを整えていきます。

今回は、マイオブレースの治療内容やメリット・デメリット、トレーニングの内容や治療の流れ、費用や期間などについて解説します。お子さまの歯並びや呼吸の改善にマイオブレースを検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

マイオブレースとは

マウスピースを持っている子供

マイオブレースとは、5~8歳から行う子どもの矯正治療のひとつです。マイオブレースと呼ばれるマウスピース型の矯正装置を使用し、口周りの筋肉のバランスを整えて歯並びが乱れる原因を改善します。

日中1時間と就寝時に装着しますが、マイオブレースは装着しているだけでは十分な効果を得られません。月1回程度、歯科医院でのトレーニングを実施し、毎日10分程度のトレーニングを続ける必要があります。

マイオブレースのメリット・デメリット

マイオブレースのメリット・デメリットイメージ

ここでは、マイオブレースのメリット・デメリットについて解説します。

メリット

マイオブレースのメリットは、以下のとおりです。

見た目が気にならない

マイオブレースは、就寝時と日中の1時間のみ装着して治療を進めます。保育園や幼稚園、小学校などに装着していく必要はありません。

そのため、ワイヤー矯正のように見た目への影響を回避できます。

歯を抜く必要がない

マイオブレースを装着するにあたって、抜歯をすることはありません。また、マイオブレースで顎のバランスを整えることができれば歯が生えるスペースを確保できるため、将来的な抜歯のリスクも回避できるでしょう。

装着時間が短い

一般的なマウスピース矯正では、1日20時間以上は矯正装置を装着し続けなければなりません。マイオブレースは就寝時と日中1時間のみと、装着時間が非常に短いことが特徴です。

基本的に在宅時に装着するため、破損・紛失のリスクも減らせます。

自由に取り外しができる

マイオブレースはマウスピース型の装置なので、自由に取り外しが可能です。食事のときには取り外しができるため、日常生活における負担を軽減できるでしょう。

また、口腔ケアの際にも取り外して丁寧に歯磨きができるため、虫歯や歯周病の予防にもつながります。

後戻りにしくい

マイオブレースは、歯に直接力をかけて歯並びを整える治療ではありません。口周りの筋肉を鍛えたり顎の骨の成長を促したりすることで、歯並びが悪くなる原因を解消します。そのため、後戻りしにくいといわれています。

また、一般的な歯列矯正では、矯正期間終了後に後戻りを防ぐための保定期間を設ける必要があります。保定期間中はリテーナーと呼ばれる保定装置を装着しますが、マイオブレースの治療ではリテーナーが不要なケースもあります。

負担や痛みが少ない

マイオブレースは、歯に力をかける装置ではありません。そのため、ワイヤー矯正などの一般的な矯正に比べて、痛みが少ないこともメリットといえるでしょう。装着時間が短く、食事や口腔ケアの際には取り外しができるため負担が少なく、無理なく続けやすいのも特徴です。

全身の成長促進につながる

マイオブレースは、口周りの機能改善を図る治療ですが、全身の成長促進にもつながるといわれています。例えば、口呼吸から鼻呼吸への転換により、呼吸状態が改善したり虫歯や口臭の予防につながったりすることも考えられるでしょう。

歯並びが整えば、咀嚼や嚥下を正しく行うことも可能です。

デメリット

マイオブレースのデメリットは、以下のとおりです。

保護者の協力が必要不可欠

マイオブレースは自由に取り外しができるというメリットがありますが、これはデメリットでもあります。例えば、装着し忘れたり子どもが装着を嫌がって装置を外したりすることもあるでしょう。

装着時間が不足すれば治療効果を十分に得られないため、保護者の方の協力が必要不可欠です。

トレーニングを行う必要がある

マイオブレースを装着するだけでは、十分な効果が得られません。歯科医師の指示通りに装着することに加えて、トレーニングを行う必要があるのです。

トレーニングは月1回歯科医院で行うものと、毎日10分ほど家庭で行うものがあります。毎日続ける必要があるため、忙しい保護者の方にとっては負担が大きいと感じることも考えられるでしょう。

お子さまがトレーニングを嫌がったり、正しい方法で実施できなかったりした場合、効果が得られない可能性があります。

費用の負担が大きい

マイオブレースは保険適用外の自由診療となります。治療にかかる初期費用は40万円程度が相場なので、負担が大きいと感じるかもしれません。

しかし、マイオブレースによって早期に口腔内の環境を整えることにより、さまざまなリスクを軽減できます。再び矯正治療が必要になったとしても、期間を短縮できるなどのメリットもあります。

マイオブレースの効果を高めるトレーニングの内容

子供の歯を見ている歯科医師

先にも触れましたが、マイオブレースではトレーニングを行う必要があります。具体的な内容としては、正しい姿勢の保持・正しい呼吸の練習・舌の筋力トレーニング・飲み込みの練習・舌の筋力トレーニングなどです。

このトレーニングは、毎日マイオブレースを装着しながら行います。トレーニング時間は10分ほどです。

複数のトレーニングを組み合わせるのが一般的ですが、全てを一度に行うわけではなく、段階的に進めることが多いです。患者さまの歯の生え方や顎の形、癖などを考慮した上で、トレーニング内容を歯科医師が決定します。

なお、マイオブレース治療中には月1回歯科医院を受診し、適切な方法でトレーニングを行えているか確認します。

マイオブレースの治療の流れ

医師に歯を診てもらっている子供

ここからは、マイオブレースの治療の流れについてみていきましょう。

カウンセリング

マイオブレースの治療を始めるにあたって、まずはカウンセリングを受ける必要があります。カウンセリングでは、お子さまの歯並びやお口の癖など、気になることをご相談ください。

詳しい治療の流れや費用などについて説明があるので、マイオブレースを検討している方は一度カウンセリングを受けてみましょう。カウンセリングを受けたからといって必ず治療を受けなければならないわけではありません。

検査

レントゲンや口腔内写真などを用いて、詳しい検査を行います。このとき、虫歯の有無や顎の成長具合などもチェックします。口腔内スキャナーを導入している歯科医院もあるので、お子さまの負担を軽減できるでしょう。

検査結果の説明

検査結果を踏まえて、お子さまに必要な治療内容や詳しい費用などをお伝えします。疑問点や不安なことがあれば、気軽に相談しましょう。

治療開始

保護者の方やお子さまの納得が得られれば、治療を開始します。治療開始時には、マイオブレースの装着方法や自宅で行うトレーニングの内容、口腔ケアの方法などについて丁寧にお伝えします。

なお、月1回は定期的なチェックのために歯科医院を受診する必要があります。

治療終了

マイオブレースの装着やトレーニングを通してお口の機能に改善がみられれば、治療は終了です。マイオブレースによる治療後は、基本的には保定の必要はありません。

マイオブレースの費用と期間

マイオブレースの期間イメージ

マイオブレースは保険適用外の治療です。歯科医院によって費用は異なりますが、目安は40万円ほどでしょう。また、定期的な診察や管理にかかる費用として1回あたり3,000〜5,000円ほどかかることが多いです。

マイオブレースの治療期間は、患者さまの口腔内の状態によって異なります。一般的には6か月~2年程度が目安です。治療を進める中で変動することもあるので、気になる場合は歯科医師に確認してみましょう。

まとめ

マイオブレースによって歯並びが綺麗になった子供

マイオブレースでは、毎日のマウスピースの装着に加えて家庭でトレーニングを行う必要があります。毎日欠かさずに続ける必要があるため、保護者の方の協力が必要不可欠です。

マウスピースの装着時間が不足したりトレーニングを怠ったりすれば、十分な効果が得られずに治療期間が長引くことも考えられます。家族で協力しながら治療を進めていきましょう。

マイオブレースを検討している方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

虫歯になりやすい歯の場所と原因、予防策を徹底解説

2024年10月2日
虫歯になりやすい歯の場所と原因、予防策を徹底解説

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療時間内に患者様お一人おひとりに十分なご説明をすることが難しい場合もあるため、このブログを開設いたしました。

このブログでは患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすく解説することを目指しています。専門用語はできる限り避け、分かりやすい言葉で情報を提供いたします。皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう最新の研究結果やエビデンスに基づいた情報も積極的に発信してまいります。

ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

「虫歯の原因や予防策」について全力回答!

「また虫歯になっちゃった…」
「子どもに虫歯は作ってほしくないけど…」

こんな風に悩んでいませんか?

虫歯は、多くの人が経験する身近な病気だからこそ、その原因や予防法について正しく理解しておくことが大切です。

この記事では、虫歯の「なぜ?」を徹底解説!虫歯ができやすい場所から、意外な原因、そして今日から実践できる効果的な予防策まで、分かりやすくお伝えします。

お子さんの歯の健康を守りたい親御さんも、ご自身の歯のことでお悩みの方も、ぜひ最後まで読んで、虫歯予防の知識を深めてくださいね!

虫歯ができやすい場所はどこ?まずは基本を知ろう

虫歯ができやすい場所はどこ?まずは基本を知ろう

虫歯は、お口の中でも特に以下のような場所にできやすい傾向があります。

  • 歯と歯の間
  • 奥歯の溝
  • 歯と歯茎の境目
  • 詰め物や被せ物の周り

これらの場所は、歯ブラシの毛先が届きにくく、食べかすやプラーク(歯垢)が溜まりやすいのが特徴です。虫歯菌は、プラークの中で糖分を分解して酸を作り出し、歯を溶かしていきます。

なぜ特定の場所が虫歯になりやすいのか?

上記で挙げた場所は、なぜ虫歯になりやすいのでしょうか? それぞれ詳しく見ていきましょう。

歯と歯の間

歯ブラシの毛先が届きにくく、食べかすが残りやすい。歯並びが悪い場合は、さらに磨き残しが増える可能性があります。

奥歯の溝

奥歯の噛み合わせ面には、複雑な溝があり、歯ブラシの毛先が届きにくい。特に、生えたばかりの永久歯は溝が深く、虫歯になりやすいです。

歯と歯茎の境目

歯周ポケットと呼ばれる溝があり、プラークが溜まりやすい。歯周病の原因にもなるため、注意が必要です。

詰め物や被せ物の周り

詰め物や被せ物の境目は、わずかな段差や隙間ができやすく、プラークが溜まりやすい。また、古い詰め物や被せ物は劣化しやすく、そこから虫歯菌が侵入する可能性があります。

歯磨きしても虫歯になる原因とは?

「毎日歯磨きしてるのに、どうして虫歯になるの?」

そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。実は歯磨きをしていても、以下の理由で虫歯になることがあります。

磨き残しがある

歯ブラシの当て方や動かし方が間違っていたり時間が短かったりすると、磨き残しが発生し、虫歯の原因となります。

歯磨き粉の選び方が間違っている

研磨剤の強い歯磨き粉は、歯の表面を傷つけ虫歯菌が入り込みやすくなる可能性があります。

食生活の乱れ

糖分を多く含む食品や飲料を頻繁に摂取すると、虫歯のリスクが高まります。

唾液の分泌量が少ない

唾液には、再石灰化作用や抗菌作用など、虫歯を予防する働きがあります。
唾液の分泌量が少ないと、これらの働きが弱まり、虫歯になりやすくなります。

歯並びが悪い

歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくく、磨き残しが増えるため、虫歯のリスクが高まります。

放置すると危険!虫歯の進行段階と症状、そして最悪の事態とは?

放置すると危険!虫歯が進行するとどうなる?

虫歯の進行段階と主な症状

C0(初期虫歯)
  • 虫歯菌による歯の表面のエナメル質の脱灰が始まる段階です。
  • 自覚症状はありませんが、適切な歯磨きや生活習慣の改善で再石灰化が期待できます。
C1
  • エナメル質に穴が開いた状態です。
  • 痛みやしみるなどの自覚症状はまだありません。
C2
  • 虫歯が象牙質まで進行した状態です。
  • 冷たいものや甘いものがしみたり、痛みを感じることがあります。
C3
  • 虫歯が歯髄(神経)まで達した状態です。
  • 激しい痛みを伴い、根管治療が必要になります。
C4
  • 歯の根だけが残った状態です。
  • 神経が死んで痛みは感じませんが、虫歯菌は残っており、放置すると骨髄炎などのリスクがあります。

虫歯を放置するとどうなる?

虫歯は、自然に治ることはありません。放置すると、どんどん進行し、以下のような症状が現れます。

  • 冷たいものや温かいものがしみる
  • 歯がズキズキ痛む
  • 歯茎が腫れる
  • 口臭が強くなる

さらに進行すると、

  • 歯の神経を取る治療が必要になる
  • 最悪の場合は、歯を失ってしまう

といった深刻な事態に陥ることもあります。

虫歯になりやすい人の特徴とリスク要因

虫歯になりやすい人の特徴とリスク要因

虫歯になりやすさには個人差がありますが、以下のような特徴やリスク要因を持つ人は特に注意が必要です。

甘いものや炭酸飲料をよく飲む

糖分は虫歯菌のエサとなり酸を生成します。
この酸が歯のエナメル質を溶かし虫歯を引き起こします。

間食が多い

食べるたびに口内の酸性度が上がり歯が溶けやすい状態が続きます。
特に間食が頻繁な場合、歯の再石灰化の時間が不足します。

唾液の分泌量が少ない

唾液は口内の酸を中和して歯を保護します。
分泌量が少ないと酸に対する防御力が低下し、虫歯のリスクが高まります。

歯並びが悪い

歯が重なっていたり歯と歯の隙間が狭いと磨き残しが多くなり、虫歯が発生しやすい箇所が増えます。

歯磨きが不十分

プラークが長時間歯に残ると、そこに含まれる細菌が酸を生成して虫歯の原因となります。
不十分な歯磨きはプラークの除去不足を招きます。

定期的な歯科検診を受けていない

虫歯の早期発見・治療ができないため、症状が悪化してから気づくことが多くなります。
定期的なクリーニングも予防に欠かせません。

妊娠中や授乳中である

ホルモンバランスの変化やつわりによる口内環境の悪化が虫歯を誘発しやすくなります。
歯磨きが難しくなることもあります。

薬の副作用で口が渇きやすい

口が乾くと唾液の保護機能が低下し、酸が歯を攻撃しやすくなります。
特に高血圧薬や抗うつ薬の使用者は注意が必要です。

高齢である

加齢に伴い、歯の再石灰化能力や唾液の分泌量が低下し、また歯ぐきの後退によって根面が露出してしまうことで虫歯になりやすくなります。

よくある疑問:虫歯にならないために何をすべき?

よくある疑問:虫歯にならないために何をすべき?

虫歯予防には日々のケアと生活習慣が大切ですが、どのように取り組むのが最適かについては多くの疑問が見受けられます。ここでは虫歯にならないための基本的なケアや正しい予防法について、よくある疑問に対する回答をまとめました。

歯磨きは1日何回すればいいの?

1日3回、毎食後なるべく30分以内に歯磨きをするのが理想的です。

どんな歯ブラシを選べばいいの?

毛先が柔らかく、ヘッドが小さめの歯ブラシがおすすめです。

歯磨き粉はどんなものがいいの?

フッ素配合の歯磨き粉がおすすめです。研磨剤の入っていないものを選びましょう。

フロスや歯間ブラシは使った方がいいの?

歯ブラシだけでは落としきれない、歯と歯の間の汚れを落とすために、フロスや歯間ブラシの使用をおすすめします。

定期検診はどのくらいの頻度で受ければいいの?

3ヶ月〜半年に1回の頻度で定期検診を受けることをおすすめします。

効果的な虫歯予防の習慣と対策

効果的な虫歯予防の習慣と対策

毎日のちょっとした工夫で虫歯予防は大きく改善できます。
正しい歯磨き方法や食生活の見直しなど、誰でも簡単に取り組める対策を紹介します。
習慣に取り入れることで、虫歯になりにくい口内環境を作りましょう。

丁寧な歯磨き

歯ブラシの毛先を歯にきちんと当てて丁寧に磨きましょう。
歯と歯の間や奥歯の溝など、磨きにくい場所も意識してケアしましょう。

デンタルフロス・歯間ブラシの使用

歯ブラシだけでは落としきれない歯と歯の間の汚れを、デンタルフロスや歯間ブラシを使って除去しましょう。

フッ素配合歯磨き粉の使用

フッ素には、歯質を強化して虫歯菌の働きを抑える効果があります。
毎日の歯磨きにフッ素配合歯磨き粉を取り入れましょう。

フッ素洗口

フッ素が含まれた洗口液を歯磨き後に使用することで、歯全体にフッ素を行き渡らせることができます。

バランスの取れた食生活

糖分を多く含む食品や飲料は控えめにし、野菜や果物、乳製品など、バランスの取れた食事を心がけましょう。また、ダラダラ食いは避け、決まった時間に食事を済ませるようにしましょう。

キシリトールガム

食後や間食後にキシリトールガムを噛むことで唾液の分泌を促し、虫歯予防に繋がります。

定期的な歯科検診

歯科医院で定期的に検診を受け、歯のクリーニングやフッ素塗布を受けることで、虫歯を早期発見・早期治療することができます。

唾液腺マッサージ

唾液の分泌を促すために唾液腺マッサージを行うのも効果的です。
耳の下や顎の下などを優しくマッサージしてみましょう。

禁煙・節酒

喫煙や過度な飲酒は唾液の分泌を減らして口内環境を悪化させるため、虫歯のリスクを高めます。

まとめ「お口の健康から、全身の健康へ」

この記事では、虫歯になりやすい場所やその原因、そして効果的な予防策について解説してきました。

「自分の歯磨き方法は合っているのかな?」
「もっと効果的な予防法を知りたい!」
「子供の虫歯予防はどうすればいいの?」

など、疑問や不安が少しでも解消されたでしょうか?

虫歯は放置すると、痛みや腫れが生じ、食事や会話といった日常生活に支障をきたすだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、虫歯は毎日の丁寧な歯磨きと適切な予防策を実践することで予防できる病気でもあります。今回ご紹介した方法を参考に、虫歯になりにくい強い歯を作り、健康な毎日を送りましょう。

大阪府八尾市にある「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」では、虫歯治療はもちろん、矯正治療や予防歯科にも力を入れており、患者様一人ひとりの口腔内状況やライフスタイルに合わせた、最適な虫歯予防プランをご提案いたします。

お口の健康を守るため、まずはお気軽にご相談ください。 当院では、日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を心がけています。 審美歯科や歯列矯正にも対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたらいつでもお気軽にご来院ください。

また、矯正治療に関する無料相談も実施しておりますので、歯並びでお悩みの方も、ぜひ一度お問い合わせください。

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

インプラント治療の基本を解説!流れや期間、費用、治療後の注意点

2024年9月27日
インプラント治療イメージ

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

歯を失った際の治療方法は様々です。最近では、天然歯のような見た目や噛み心地を再現できるインプラント治療を選ぶ方が増えています。

しかし「インプラント治療ってどんなもの?」「治療期間はどれくらい?」「費用はどれくらいかかるの?」といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

この記事では、インプラント治療の基本的な流れや治療期間・費用、治療後の注意点などを詳しく解説します。インプラント治療に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

インプラント治療とは

インプラント治療イメージ

インプラント治療とは、失った歯の機能を補うために人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

インプラントは、人工歯根のインプラント体と人工歯、2つをつなげる部品となるアバットメントで成り立ちます。人工歯根の素材に使用されるチタンは生体親和性が高く、体内で骨としっかり結合する性質を持ちます。

欠損した歯を補う治療方法には入れ歯やブリッジもありますが、インプラント治療はこれらの治療方法と比べて見た目や噛み心地が自然です。また、独立して機能するため、周囲の歯に負担をかけないというメリットもあります。

顎の骨は、歯が抜けたまま放置したり、噛む刺激が伝わらなかったりすると、徐々に痩せていきます。インプラントは人工歯根を埋め込むことにより骨に刺激を与え続けるため、骨の劣化を防ぐ効果があります。

インプラント治療の流れ

インプラントについて相談している患者

ここでは、インプラントの治療の流れをご紹介します。

通常のインプラント治療の流れ

歯を歯根から失った場合のインプラント治療治療の流れは、以下のとおりです。

カウンセリング・術前検査

まずは、カウンセリングで患者様の要望や治療に対する疑問点などを伺い、口腔内の状態を詳細に検査します。また、レントゲンやCTスキャンを用いて顎の骨の密度・量も確認し、インプラント治療を行えるかを判断します。

治療計画の立案

検査の結果に基づき、使用するインプラントの種類や埋入する位置、手術の方法などを具体的に決定します。また、患者様の生活習慣や噛み合わせの状態も考慮して、最適な治療計画を立てます。

患者様に手術の流れや費用、期間などについて詳しく説明し、ご納得いただけたら治療に進みます。

インプラント体の埋入手術

痛みを感じにくくするため、局所麻酔を使用してから歯茎を切開して顎の骨を露出させます。露出させた顎の骨に穴を開けてインプラント体を埋め込み、歯茎を閉じます。

インプラント体の埋入手術は、通常1時間程度で完了します。基本的には、日帰りできるでしょう。

術後は、インプラント体と骨がしっかり結合するまで、約1ヶ月半から6ヶ月間待ちます。

アバットメント装着手術

顎の骨とインプラント体がしっかり結合したのが確認できたら、アバットメントを装着する手術を行います。再び歯茎を切開してインプラント体を露出させ、アバットメントを取り付けます。

二次手術も入院の必要はなく、その日のうちに帰れます。手術後は切開した歯茎の形が整うまで、1〜2週間程度様子を見ます。

上部構造の製作、装着

切開した歯茎が落ち着いてから、患者さまのお口の状態や噛み合わせに合った人工歯を作るために、型取りをおこないます。人工歯が完成したら装着して問題がないかを確認します。

噛み合わせや色味など何か気になる部分があれば、担当医師に伝えましょう。問題がなければ、治療は完了です。

治療後は、担当医師の指示のもと定期検診を受けてください。また、セルフケアもインプラントを長持ちさせるためには重要なため、怠らないようにしましょう。

抜歯即時埋入インプラントの場合

インプラント治療には、上記の治療方法のほかに、抜歯即時埋入という方法があります。歯が折れているなど歯根が残っている場合に行われ、その名の通り、抜歯後すぐにインプラント体の埋入を行う治療方法です。

抜歯後のスペースにインプラント体を入れ、隙間に骨補填剤を詰めて埋入します。その日のうちに仮歯をつけてインプラント体と骨の結合を待つため、通常のインプラント治療よりも治療期間を大幅に短縮できるでしょう。

ただし、抜歯即時埋入インプラントは、高度なテクニックが必要な治療法のため、対応していない歯科医院も多いです。また、歯茎や顎の骨の状態などが良好でなければ行えません。

インプラント治療の費用

インプラント治療の費用イメージ

インプラント1本あたりの費用は、約30万から50万円が相場ですが、追加で必要な処置がある場合には、さらに費用がかかる場合もあります。例えば、顎の骨量がインプラント体の埋入に不十分な場合には、骨再生療法や骨移植が必要となり、追加の手術費用が発生することがあるのです。

基本的にインプラント治療は保険適用外で全額自己負担のため、費用は高額になります。

ただし、事故などで顎骨が欠損しているケースや、病気で歯が大幅に失われているケースなど、特定の条件を満たした場合は保険適用となる可能性もあります。

自由診療であるインプラント治療の価格設定は、歯科医院それぞれでされるため一律ではありません。また、使用するインプラントの種類や手術の難易度、使用する機器や歯科医院の立地条件などによって費用は異なります。

インプラント治療は保険適用外ですが、医療費控除の対象となる可能性が高いです。医療費控除とは、1年間で一定額以上の医療費を支払った場合、確定申告をすることで所得税の一部が還付される制度です。

医療費控除を利用することで、窓口で支払う費用は変わらないものの、実質的な負担は軽減されるでしょう。

インプラント治療の期間

インプラントの期間イメージ

インプラント治療は、短期間で完了するものではありません。骨とインプラント体がしっかり結合するのを待つ治癒期間が必要な治療です。

一般的な治療期間は、手術から最終的な人工歯が装着されるまで約3ヶ月から1年程度ですが、様々なことが原因で治療期間は変わる場合もあります。

原因としてまず挙げられるのは、顎の骨の状態です。顎の骨量がインプラント体を埋入するのに十分な場合には、結合がスムーズに進みます。

しかし、骨の量が不十分な場合は骨造成や骨移植などの追加処置が必要なため、治療期間が長くなるでしょう。

また、治療期間は全身の健康状態にも影響を受けます。例えば糖尿病などの疾患がある場合、細菌感染が起きやすかったり、手術後の治りが悪かったりする可能性があり、治療期間が長引くことがあるのです。

インプラント治療後の注意点

インプラント治療後の注意点イメージ

インプラントのは、適切にケアされていれば20年以上使用できるといわれています。

ただし、患者さまのインプラントの扱い方によっては、寿命が短くなる可能性もあるのです。インプラントの寿命を延ばすためにも、インプラント治療後は以下の点に注意すると良いでしょう。

手術直後の注意点

インプラント手術の直後は、腫れや痛みが生じることがあります。歯科医師の指示に従い、抗生物質や痛み止めを適切に服用しましょう。

また、治療直後は柔らかい食べ物を摂取し、手術した部位に負担をかけないよう十分注意する必要があります。長風呂や激しいスポーツなど、血流が良くなる行動もしばらく控えてください。歯茎からの出血が増える可能性があります。

日常での注意点

インプラント治療後は、定期的な歯科検診と日々のセルフケアが欠かせません。特に、不十分なセルフケアで細菌の塊であるプラークなどがインプラントの周囲に付着したまま放置すると、インプラント周囲炎になり、歯茎が炎症を起こします。

進行すれば、最悪の場合インプラントが抜け落ちる恐れがあるため、適切なセルフケアを心がけましょう。

また、歯科医院での定期的な検診やクリーニングも、インプラントの寿命を延ばす上で極めて重要です。定期的な検診によって問題を早期に発見して対処することができ、クリーニングで歯みがきでは落とせない汚れを取り除く事が可能です。

まとめ

インプラントの模型を持っている医師

インプラント治療は、失われた歯の機能を補うために行われる治療で、見た目の自然さや噛み心地などの機能面で非常に高い満足度を得ることができます。

しかし、外科手術が必要な治療であることや費用が高額になることから、不安を感じる方もいるでしょう。

この記事では、インプラント治療の基本から治療の流れ、治療にかかる費用・期間などについて解説しました。インプラント治療を受ける際は、疑問や不安を歯科医師にしっかり相談したうえで、治療を開始しましょう。

インプラント治療を検討中の方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

歯周病と糖尿病の関係!口腔ケアで健康寿命を延ばす

2024年9月25日
歯周病と糖尿病の関係!口腔ケアで健康寿命を延ばす

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療時間内に患者様お一人おひとりに十分なご説明をすることが難しい場合もあるため、このブログを開設いたしました。

このブログでは患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすく解説することを目指しています。専門用語はできる限り避け、分かりやすい言葉で情報を提供いたします。皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう最新の研究結果やエビデンスに基づいた情報も積極的に発信してまいります。

ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

「歯周病と糖尿病の関係」の質問に全力回答!

近年、歯周病と糖尿病の密接な関係が注目されています。一見すると無関係に思えるこの2つの病気ですが、実は互いに悪影響を及ぼし合い、放置すると全身の健康を脅かす可能性があるのです。

この記事では歯周病と糖尿病の知られざる関係、そして毎日の口腔ケアの重要性について矯正歯科医の視点からわかりやすく解説していきます!

歯周病って、そもそもどんな病気?

歯周病って、そもそもどんな病気?

歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌によって引き起こされる感染症です。歯と歯茎の間にプラークが溜まり、歯肉に炎症を起こします。初期段階では自覚症状が少ないため気づかぬうちに進行してしまうことも珍しくありません。実は日本人の成人の約8割が歯周病にかかっているとも言われており、決して他人事ではありません。

プラークって何?なぜ溜まるの?

プラークとは歯の表面に付着する細菌のかたまりで、食べかすや唾液などが混ざってできています。歯磨きが不十分だったり歯並びが悪くて磨き残しがあったりすると、プラークが溜まりやすくなります。喫煙やストレス、不規則な生活習慣などもプラークの増加や歯周病の悪化に繋がることがあります。

歯周病の進行とステージ

歯周病はゆっくりと進行していく病気で、いくつかのステージに分けられます。

  1. 歯肉炎: 歯茎が炎症を起こし、赤く腫れたり出血しやすくなります。この段階では適切な歯磨きや歯科医院でのクリーニングによって改善が可能です。
  2. 軽度歯周炎: 歯肉だけでなく歯を支える骨(歯槽骨)にも炎症が及び始めます。歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)が深くなり、歯磨きだけではプラークを除去することが難しくなります。
  3. 中等度歯周炎: 歯槽骨の破壊が進み、歯がグラグラし始めます。歯周ポケットもさらに深くなり、歯茎から膿が出ることもあります。
  4. 重度歯周炎: 歯槽骨の破壊がさらに進み、歯が抜け落ちてしまうこともあります。歯周病菌が血液中に入り込み、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

歯を失うと…もう後戻りできません

歯周病が進行し歯を失ってしまうと、もう二度と元には戻りません。入れ歯やインプラントなどの治療法もありますが、天然の歯に勝るものはありません。

歯を失うことは見た目の問題だけでなく、噛む機能の低下や発音障害、さらには全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。

歯周病かも?見逃せないサインを見つけるには?

歯周病かも?見逃せないサインを見つけるには?

歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため「サイレント・ディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれます。以下のサイン(兆候)に心当たりのある場合は歯周病の可能性があるため要注意です。

歯茎が腫れている、赤くなっている

健康な歯ぐきは引き締まっていて薄いピンク色をしています。歯周病になると歯ぐきが炎症を起こし、赤く腫れたりブヨブヨとした状態になります。歯ブラシが当たると出血しやすくなるのも特徴です。

歯磨きの時の出血

歯周病になると歯ぐきが炎症を起こしているため、歯ブラシの刺激で出血しやすくなります。出血の量や頻度が増えた場合は歯周病のサインかもしれません。

口臭の変化

口臭は誰にでも多少はあるものですが、歯周病が進行すると口臭が強くなることがあります。これは歯周ポケットに溜まったプラークや歯石から、悪臭を放つガスが発生するためです。自分では気づきにくい口臭ですが、周囲の人から指摘された場合は歯周病の可能性を疑いましょう。

歯が長くなったように見える

歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまい、歯茎が後退します。その結果、歯が長くなったように見えることがあります。また、歯の根元が露出することで、冷たいものや熱いものがしみやすくなる知覚過敏の症状が現れることもあります。

歯がグラグラする

歯周病がさらに進行すると歯槽骨の破壊が進み、歯がグラグラし始めます。この状態を放置すると、最終的には歯が抜け落ちてしまう可能性があります。歯を失うと噛む機能が低下するだけでなく、顔のバランスが崩れたり発音に影響が出たりすることもあります。

歯周病と糖尿病、実は深い関係があるってホント?

歯周病と糖尿病、実は深い関係があるってホント?

答えは「YES」です。歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼし合う「負のスパイラル」の関係にあります。

糖尿病 ▶ 歯周病の悪化

糖尿病になると免疫力や組織の修復能力が低下するため、歯周病が悪化しやすくなります。また唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥しやすくなることも、歯周病菌の増殖を促します。

歯周病 ▶ 糖尿病の悪化

歯周病が進行すると歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)から炎症性物質が血液中に流れ込み、全身に広がります。これらの炎症性物質はインスリンの働きを阻害し、血糖値のコントロールを困難にします。

つまり糖尿病の方は歯周病になりやすく、歯周病の方は糖尿病が悪化しやすいという「負のスパイラル」に陥ってしまうのです。

放置すると怖い!歯周病と糖尿病が引き起こすリスクとは?

歯周病と糖尿病、どちらも放置すると全身の健康を脅かす恐ろしい病気です。それぞれがさらに悪化すると、取り返しのつかない深刻な事態を招く可能性があります。

歯周病のリスク

歯を失う

歯周病が進行すると、歯を支える土台となる歯槽骨が徐々に破壊されていきます。支えを失った歯はグラグラと揺れ始め、最終的には抜け落ちてしまいます。一度失った歯は二度と元には戻らず、入れ歯やインプラントといった人工物で補うしかありませんが、天然の歯に勝るものはありません。

顎の骨が痩せる

歯周病によって歯槽骨が破壊されると顎の骨自体も痩せてしまい、顔の輪郭が変化したり口元が老けて見えたりする可能性があります。また、入れ歯を安定させるのが難しくなり、食事や会話に支障をきたすこともあります。

全身疾患のリスク増加

歯周病菌や歯周病によって生じる炎症性物質は歯茎の血管から血液中に入り込み、全身へと運ばれます。これらの物質は動脈硬化を促進し、心臓病や脳梗塞のリスクを高めることが知られています。また、誤嚥性肺炎や認知症、糖尿病、早産・低体重児出産など、様々な全身疾患のリスクを高める可能性も指摘されています。

糖尿病のリスク

血糖コントロールの悪化

歯周病によって歯茎の炎症が起きると、炎症性物質が血液中に放出されます。これらの物質はインスリンの働きを阻害し、血糖値を上昇させるため糖尿病の悪化や治療効果の低下に繋がります。

合併症のリスク増加

高血糖状態が続くことで、糖尿病の合併症(網膜症、腎症、神経障害など)のリスクが高まります。網膜症は失明、腎症は人工透析、神経障害は足の壊疽や切断など深刻な事態を引き起こす可能性があります。歯周病を予防・治療することで、これらの合併症のリスクを低減できる可能性があります。

特に高齢の方は、歯周病によって噛む力が弱まり、低栄養状態に陥りやすくなります。低栄養は糖尿病の悪化だけでなく、免疫力の低下や様々な病気のリスクを高めるため注意が必要です。

毎日のケアと専門家のサポートで健康寿命を延ばそう!

歯周病も糖尿病も、毎日のセルフケアと専門家による定期的なメンテナンスで予防・改善が可能です。正しい知識と行動で健康寿命を延ばしましょう!

毎日のセルフケア: あなた自身でできること

毎日のセルフケア: あなた自身でできること

正しい歯磨き

歯ブラシだけでは歯と歯の間や歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)の汚れを完全に取り除くことはできません。デンタルフロスや歯間ブラシを併用し、すみずみまで丁寧に磨き残しをなくすことが重要です。正しい歯磨き方法は歯科衛生士から個別に指導を受けるのがおすすめです。

バランスの取れた食事

糖分や脂質の多い食事は血糖値を急上昇させ、糖尿病を悪化させるだけでなく、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)の増加にもつながります。野菜や果物、魚、大豆製品など、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂り、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

禁煙

喫煙は歯周病や糖尿病の最大の敵です。免疫力を低下させ歯周組織の治癒を遅らせるだけでなく、血管を収縮させ、血流を悪くするため、糖尿病の合併症のリスクも高めます。禁煙することで歯周病と糖尿病の両方の予防・改善に繋がります。

適度な運動

適度な運動は血糖値のコントロールだけでなく、ストレス軽減や免疫力向上にも役立ちます。ウォーキングや軽いジョギングなど無理のない範囲で体を動かす習慣を身につけましょう。

十分な睡眠

睡眠不足は免疫力を低下させ炎症反応を増強させるため、歯周病や糖尿病の悪化に繋がります。質の高い睡眠を十分に確保し、心身のリフレッシュを図りましょう。

専門家によるサポート: プロの力を借りて、さらに効果的に

専門家によるサポート: プロの力を借りて、さらに効果的に

定期的な歯科検診とクリーニング

歯科医院で定期的に検診とクリーニングを受けることで歯周病の早期発見・早期治療に繋がります。プロによる歯石除去や歯面清掃はセルフケアでは落としきれない汚れを除去し、口腔内を清潔に保つために欠かせません。

歯周病治療

歯周病が進行している場合は歯科医師による適切な治療が必要です。歯周ポケットの深い部分の歯石除去や、外科的な処置が必要になる場合もあります。

糖尿病との連携

糖尿病の方はかかりつけの歯科医院を持ち、糖尿病の状況を歯科医に伝えることで適切な治療とアドバイスを受けることができます。歯科医師と医師が連携することで、より効果的な治療と管理が可能になります。

矯正治療

歯並びやかみ合わせが悪い場合は矯正治療によって歯磨きがしやすくなり、歯周病予防に繋がります。当院では目立ちにくいインビザライン矯正も取り扱っております。お気軽にご相談ください。

まとめ「お口の健康から、全身の健康へ」

歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼし合い、放置すると全身の健康を脅かす可能性があります。しかし毎日の口腔ケアと専門家による定期的なメンテナンスで、予防・改善が可能です。

大阪府八尾市にある「医療法人甦歯会 もりかわ歯科」では、歯周病治療はもちろん矯正治療や予防歯科にも力を入れており、患者様一人ひとりの口腔内状況やご要望に合わせた治療プランをご提案いたします。

歯周病や糖尿病、歯並びについて気になることや不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お口の健康から、全身の健康へとつながるサポートをさせていただきます。

当院では日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を心がけています。審美歯科や歯列矯正にも対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたらいつでもお気軽にご来院ください。

また、矯正治療に関する無料相談も実施しておりますので、歯並びでお悩みの方も、ぜひ一度お問い合わせください。

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

歯のブリッジの費用はいくら?歯を失ったときの他の治療法や費用も解説!

2024年9月20日
歯のブリッジをつける

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

失った歯を補うための有効な治療法のひとつが、ブリッジです。ブリッジには保険適用のものと自費診療のものがあり、どちらを選べばよいのか悩む方もいるのではないでしょうか。

今回は、保険適用と自費治療のブリッジの費用の違いや、歯を失った際の治療法について解説します。ブリッジのメリットやデメリットもご紹介するので、ブリッジを検討している方はぜひ参考にしてみてください。

歯のブリッジとは

歯のブリッジ

歯を失った場合の治療法には、インプラント、入れ歯、ブリッジの3種類があります。ブリッジは、なくなった歯の両隣にある歯を土台とし、橋を架けるように真ん中の歯を支える治療方法です。

大規模な治療の必要がなく、患者様自身の歯に近い感覚を取り戻せるでしょう。インプラントのように歯茎を切除したり、骨を削ったりする外科治療を行う必要がありません。入れ歯と比較すると、ブリッジは安定性が高いとされています。

ただし、ブリッジ治療を行うには土台となる歯が必要です。連続して多くの歯を失っている場合は、ブリッジ治療では対応できないので注意しましょう。

また、連続して複数本の歯を失っている場合、本数や治療部位によっては保険が適用されないこともあるので注意が必要です。

歯のブリッジの費用

歯のブリッジの費用イメージ

治療内容や素材の選択により、費用は異なります。大きく分けると、保険治療と自費治療の2種類から選択できます。

それぞれ費用や使用する素材が異なるので、慎重に検討しましょう。

保険診療のブリッジの費用

保険が適用されるブリッジの費用は、欠損が前歯1本であれば約2万4,000円、奥歯1本の場合は約1万5,000円ほどです。人工歯以外に必要な費用を含めると、欠損歯1本あたり2〜3万円です。

内訳は、以下の通りです。

・検診・診断:2,500~3,500円
・両隣の歯の神経の治療:3,500~5,000円
・人工歯に:1万5,000円~2万4,000円

上記以外にも、被せ物や歯の間に溜まった汚れの除去などのメンテナンスも必要です。メンテナンスの費用は1回あたり1,000〜3,000円程度必要です。

硬質レジン前装冠

前歯などの目立つ部位のブリッジ治療には、硬質レジン前装冠が使用されます。金属の枠組みに硬質レジンを詰めた白く見える素材です。

ただし、劣化しやすく白い部分が剥がれ落ちると強度が低くなります。1本あたりの費用の目安は約5,000円、3本連結すると約1万5,000円です。

材料に金属を使用しているため、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

銀歯

銀歯のブリッジは、奥歯の治療に用いられます。金属なので強度は問題ありませんが、奥歯3本すべてを銀歯にすると目立ちやすいです。

奥歯の保険適用の費用の相場は、3割負担で1万円程度です。上の歯か下の歯か、何本ブリッジにするのかなどでも費用が変わります。

自費診療のブリッジの費用

自費治療のブリッジは、使用する素材により費用が異なります。前歯なら見た目が美しいセラミック、奥歯なら強度のあるジルコニアなど、歯を失った部位や何を重視するのかで素材を選択しましょう。

セラミックは3本分で25〜40万円前後、ジルコニアは3本分で30〜50万円前後が費用の相場です。見た目が天然歯のように美しく長持ちしますが、自費診療のため歯科医院により費用に差が生じます。

歯のブリッジ治療は保険適用となる?

歯のブリッジ治療は保険適用となるかイメージ

保険適用で治療を受ける場合、さまざまな制限があります。例えば、前歯と奥歯では保険適用可能なブリッジの素材が異なります。

前歯には違和感の少ない白い歯を入れることが認められていますが、奥歯には全体が金属で作られた義歯を使用しなければなりません。保険が適用される場合の費用は一般的な歯科治療(保険治療)とほぼ同じで、歯科医院による費用の差はありません。

前歯のブリッジ

前歯の場合は、硬質レジン前装冠を使用できます。違和感の少ない見た目に仕上がりますが、自費治療の素材に比べると審美性に劣り、変色しやすいです。

また、土台には金属が使用されるため、金属アレルギーを発症するリスクがあります。

奥歯のブリッジ

奥歯には、金属を使用してブリッジ治療を行います。前歯に使用できる硬質レジン前装冠に比べ割れにくく費用が安い点が魅力ですが、奥歯には銀歯しか使用できません。

硬質レジンと比較すると審美性で劣ります。また、経年劣化により金属が溶け出し、周辺の歯や歯茎を変色させるリスクがあります。

歯のブリッジのメリット・デメリット

歯のブリッジのメリット・デメリットイメージ

ここでは、歯のブリッジのメリットとデメリットについて解説します。メリット同様にデメリットについてもしっかり把握しておきましょう。

歯のブリッジのメリット

ブリッジ治療は、両隣の歯を土台として固定するため、治療後の違和感が少ないのがメリットです。入れ歯のような取り外し式ではなく、固定されているので安定性にも優れています。

また、自費治療で白いセラミックを選択すれば、周囲の人からブリッジと気づかれません。

歯のブリッジのデメリット

ブリッジ治療のために、治療したことがない健康な歯を削らなければならない点がデメリットです。また、本来は欠損歯にかかるはずの負担が支台の歯に集中するため、歯の寿命を縮めてしまう原因になるでしょう。

ブリッジは連結しているため、フロスを通せず隙間に食べかすが詰まりやすいこともデメリットです。支台になっている歯のむし歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。

支台の歯がむし歯になると、ブリッジをすべて取り外して治療をやり直さなければなりません。

歯を失ったときの他の治療法の費用

歯を失ったときの他の治療法の費用イメージ

上述しましたが、歯を失った際の治療は、ブリッジ以外にもインプラントや入れ歯などがあります。治療法の違いや費用について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療

歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に被せ物をして歯を補う方法です。ブリッジとは異なり、両隣の歯を削る必要がありません。

インプラントは自費治療となるため、ブリッジや差し歯、入れ歯と比べて費用が高額になる傾向があります。相場の目安は1本あたり30〜50万円です。高額ではありますが、インプラントが持つ数多くのメリットを考慮すると決してコストパフォーマンスが悪いとはいえません。

差し歯

残っている自分の歯を土台として、人工歯とつなげる治療方法です。歯の根が残っていなければ行えないため、歯の状態によっては選択できません。

前歯と奥歯で治療費が異なり、治療自体は保険が適用されます。金額的には、前歯よりも奥歯のほうが安くなるケースが多いです。保険適用内の素材を選択すれば、大まかな治療金額の相場は数千円程度でしょう。

入れ歯

入れ歯は、固定式のブリッジとは異なり、取り外し式の義歯を使用して歯の欠損部分を補う治療方法です。1本の欠損から対応可能で、ご自身の歯が残っている場合は部分入れ歯を選択します。ご自身の歯が全てない場合は総入れ歯になります。

加齢などの影響で顎の骨や歯茎が痩せていきますが、この影響で入れ歯が合わなくなるため、定期的に作り直さなければなりません。入れ歯の治療費は1本あたり3,000円以上が目安です。

まとめ

歯のブリッジ

歯のブリッジには、保険治療と自費治療の2種類があります。保険が適用される素材であれば、費用を抑えて治療することが可能です。

ただし、保険治療と自費治療では使用できる素材が異なり、素材ごとにメリットとデメリットがあります。歯のブリッジをする際は、保険治療か自費治療か、どんな素材を選択するのかを慎重に検討しましょう。

ブリッジ治療でお悩みの方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

妊婦さんも安心!妊娠中の虫歯予防と治療の注意点

2024年9月18日
妊婦さんも安心!妊娠中の虫歯予防と治療の注意点

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療は専門性の高い分野であり、患者様にとって分かりにくい情報や誤解が生じやすい情報も少なくありません。診療中、患者様お一人おひとりに丁寧にご説明したいのはやまやまですが、限られた時間の中では難しいのが現状です。

そこで、このブログを通して患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を分かりやすくお伝えいたします。専門用語はなるべく避け、皆様の疑問を解消し、安心して治療を受けていただけるよう努めてまいります。

このブログが皆様の歯とお口の健康に関する情報源として、少しでもお役に立てれば幸いです!

疑問や不安がございましたら、遠慮なく当院にご相談ください。

「妊娠中の虫歯」に関する疑問やお悩みに全力回答!

妊娠中は心身ともに大きな変化が起こる時期。お腹の赤ちゃんのためにもママの健康は特に大切です。しかし妊娠中のホルモンバランスの変化やつわりによる食生活の変化などから、お口の環境も大きく変わり、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうことをご存知でしょうか?

「妊娠中は歯が弱くなるって聞くけど本当?」
「治療は受けられるの?赤ちゃんへの影響が心配…」

そんな不安を抱えている妊婦さんも多いのではないでしょうか。この記事では妊娠中の虫歯予防と治療について、詳しく解説していきます。正しい知識を身につけ安心してマタニティライフを送りましょう!

妊娠中は虫歯になりやすい?

妊娠中は虫歯になりやすい?

妊娠中は女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が増加し、身体に様々な変化が起こります。お口の中も例外ではなく、このホルモンバランスの変化が実は虫歯のリスクを高める原因となるのです。

女性ホルモン増加が口の中に及ぼす影響

唾液の分泌量減少と質の変化

妊娠中は女性ホルモンの影響で唾液の分泌量が減少し、ネバネバとした粘性の高い唾液になりやすいです。唾液はお口の中を潤すだけでなく、虫歯予防に非常に重要な役割を果たしています。唾液の分泌量が減ったり質が変わると、これらの働きが弱まり、虫歯のリスクが高まってしまうのです。

歯ぐきの炎症

ホルモンの影響で歯ぐきが腫れやすく出血しやすくなる「妊娠性歯肉炎」が起こりやすくなります。この妊娠性歯肉炎を放置すると、さらに進行して歯周病へと悪化し歯を失うリスクが高まります。また歯周病菌が歯ぐきの炎症部位から侵入し、虫歯のリスクも高めてしまうのです。

つわりによるリスク

妊娠初期に起こるつわりも虫歯のリスクを高める要因となります。

歯磨きが困難に

吐き気や嘔吐により歯磨き粉の匂いや味が受け付けなくなり、歯磨きがおろそかになることがあります。その結果、口腔内の衛生状態が悪化し虫歯のリスクを高めてしまいます。

酸による歯の溶解

頻繁な嘔吐により強い酸性の胃酸が口の中に逆流し、歯の表面を覆うエナメル質を溶かしてしまうことがあります。エナメル質は歯を守る大切な鎧のようなもの。これが溶けてしまうと歯はもろくなり、知覚過敏(冷たいものや熱いものがしみやすくなる)を引き起こしたり虫歯になりやすくなってしまいます。

妊娠中の食事スタイルの変化

妊娠中はつわりによる嗜好の変化やお腹の赤ちゃんの成長に必要な栄養を摂取するために、食事の回数や間食が増えることがあります。特に甘いものや酸性の強い飲み物などを頻繁に摂取したり、少しずつ長時間かけて食べる「ダラダラ食い」をしてしまうと口の中が酸性に傾いた状態が続き、虫歯のリスクを高めてしまいます。

このように妊娠中は様々な要因が重なり、虫歯になりやすい状態です。適切なケアと予防を心がけることで、虫歯のリスクを軽減することができます。

虫歯予防、今日から始められる対策は?

妊娠中の虫歯リスク、少しでも減らしたいですよね。実は毎日のちょっとした心がけで、虫歯予防はぐっと効果的になるんです。

こまめな水分補給

妊娠中は唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥しやすくなります。こまめな水分補給でお口の中を潤すことを心がけましょう。

丁寧な歯磨き

食後はもちろん間食後や就寝前にも必ず歯磨きをしましょう。歯ブラシだけでなくデンタルフロスや歯間ブラシも使って、歯と歯の間や歯茎の境目も丁寧にケアしましょう。

フッ素配合歯磨き粉の使用

フッ素には、歯質を強化して虫歯菌の働きを抑える効果があります。毎日の歯磨きにフッ素配合歯磨き粉を取り入れましょう。

バランスの取れた食生活

糖分や酸性の強い飲食物は控えめにしましょう。さらにカルシウムやビタミンDなど、歯や骨の健康に良い栄養素を積極的に摂るように心がけましょう。

キシリトールガム

食後や間食後にキシリトールガムを噛むことで唾液の分泌を促し、虫歯予防に繋がります。

定期的な歯科検診

歯科医院で定期的に検診を受け、プロによるクリーニングやフッ素塗布を受けることで虫歯予防効果を高めることができます。

虫歯の予防に関しては以下の記事でも紹介しております。こちらもぜひご覧ください!
虫歯予防に効果的!歯磨きの仕方とポイントを詳しく解説!
虫歯の予防に何ができますか?

 放っておくと大変なことに!?妊娠中の虫歯を放置するリスク

妊娠中の虫歯は決して「自分だけのこと」では済まされません。放置することでママ自身の健康はもちろん、お腹の赤ちゃんにまで悪影響を及ぼす可能性があるのです。

ママの健康への影響

ママの健康への影響

痛みや腫れの悪化

虫歯が進行すると激しい痛みや腫れを引き起こし、食事や睡眠など、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。妊娠中は心身ともに負担がかかりやすい時期。虫歯の痛みに悩まされるのは、ママにとって大きなストレスとなります。

全身への悪影響

口の中の虫歯菌は血液を通じて全身に運ばれ、心臓病や糖尿病などのリスクを高める可能性も指摘されています。妊娠中は免疫力が低下しやすいため、感染症にも注意が必要です。

赤ちゃんの健康への影響

赤ちゃんの健康への影響

早産や低体重児出産のリスク増加

虫歯菌が出す毒素が血液を通して胎盤に到達し、子宮収縮を促す物質の分泌を促す可能性があるため、早産や低体重児出産のリスクが高まると言われています。

生まれてくる子供の虫歯リスク増加

生まれてくる子供のお口には虫歯の原因となる「ミュータンス菌」はいません。母親の口の中に多くのミュータンス菌がいると、キスや食器の共有などを通して赤ちゃんに感染しやすくなります。

お子さまの歯の健康のためにも、妊娠中の虫歯予防・治療は非常に重要です。

虫歯は放置しても治りません

虫歯は放置しても治りません

虫歯は自然に治ることはなく、放置すればするほど症状が悪化して治療も複雑になります。 少しでも気になる症状がある場合は我慢せず、早めに歯科医院を受診しましょう。

妊娠中の歯科治療は安定期に行うのが一般的ですが、痛みや腫れがひどい場合は適切な処置を早期に受けることが大切です。当院では妊婦さんの体調に配慮した治療を行っておりますので、安心してご相談ください。

虫歯の放置に関しては以下の記事でも紹介しております。こちらもぜひご覧ください!
虫歯を放置するとどうなる?リスクと予防法を詳しく解説!

妊娠中の虫歯を見つけるには?適切な受診タイミング

妊娠中の虫歯は早期発見・早期治療が重要です。しかし妊娠中に歯科医院に行って大丈夫か不安に思う方もいるかもしれません。

妊娠中の歯科受診はいつ頃がおすすめ?

基本的に妊娠中の歯科治療は安定期(妊娠5ヶ月〜7ヶ月頃)に行うのがおすすめです。この時期はつわりも落ち着いてお腹もまだ大きくなりすぎていないため、比較的楽に治療を受けられます。

ただし、緊急性が高い場合や痛みがある場合は妊娠初期や後期でも治療が可能ですので、まずは歯科医師にご相談ください。

妊娠中は虫歯や歯周病のリスクが高まるため、安定期に入る前に一度歯科検診を受けることをおすすめします。検診では虫歯や歯周病のチェックだけでなく、お口のクリーニングや歯磨き指導なども受けられます。

まとめ「安心してマタニティライフを送るために」

妊娠中の虫歯予防と治療は、ママと赤ちゃんの健康を守るためにとても大切です。毎日の丁寧な歯磨きとデンタルフロス・歯間ブラシの使用や定期的な歯科検診、バランスの取れた食生活を心がけて気になることや不安なことがあれば、遠慮なく歯科医師に相談しましょう。

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では、妊婦さんの不安や疑問に寄り添いながら、安心して治療を受けていただけるようサポートいたします。

妊娠中の虫歯予防や治療はもちろん、歯並びや矯正治療についても、どんなことでもお気軽にご相談ください。

当院では、日々の診療で患者様との対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。審美歯科や歯列矯正にも対応しておりますので、歯に関する心配事がございましたらいつでも大阪府八尾市にある歯医者、もりかわ歯科へお越しください。

歯に関する心配事がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

審美歯科の費用目安は?治療を受ける前に知っておきたいポイント

2024年9月13日
鏡で自分の歯を見ている女性

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

審美歯科の治療は、見た目の美しさと機能性の両方を追求できるため多くの人が興味を持っています。実際に審美歯科を受けたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

しかし、治療を開始する前に、費用や治療期間、保険の適用などについてしっかり理解しておく必要があります。

この記事では、審美歯科の基本情報から費用の目安、保険が適用されるケース、治療前に知っておきたいポイントまで詳しく解説します。審美歯科に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

審美歯科とは?

審美歯科イメージ

審美歯科とは、歯や口元の美しさを追求する治療で、機能性と審美性を両立させることを目的としています。従来の歯科治療は、虫歯や歯周病などの口腔内の問題を解決し、噛む力や話す機能の回復に重点を置いていました。

しかし、結果的に見た目が不自然になるケースもあります。審美歯科はこの問題に対応し、機能面だけでなく見た目の美しさにも配慮する治療なのです。

審美歯科では、歯並びの矯正や歯のホワイトニング、形や大きさの調整などを通じて、自然で美しい口元を目指します。たとえば、黄ばんだ歯を白くする治療や、歯の形を整えて美しく見せる治療が挙げられます。

さらに、審美歯科は機能面の回復もサポートします。歯並びや噛み合わせを改善することで、快適に食事を摂れるようになったり、滑舌が改善されたりするケースもあります。

審美歯科は見た目の美しさだけでなく、口腔内の健康と機能性も同時に追求する治療といえます。

審美歯科の費用目安は?

審美歯科の費用目安イメージ

審美歯科の治療費は、治療内容や使用する素材によって大きく異なります。一般的に審美歯科は保険適用外であるため、治療費は全額自己負担です。そのため、治療を行う歯科医院ごとに価格が異なることが多いです。

費用の目安は、以下のとおりです。

歯列矯正

歯列矯正には、主にワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。ワイヤー矯正はおおよそ60万〜150万円、マウスピース矯正は80万〜110万円程度が相場となっています。

歯列矯正後は、保定装置を使用して歯並びを固定する期間が必要です。その期間に使用する装置や通院費用などは、別途必要になることもあるため事前に確認しておきましょう。

ホワイトニング

ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2種類があります。

オフィスホワイトニングの費用は2万〜7万円程度で、歯科医院で施術を受けるため即効性が期待できます。ホームホワイトニングは2万〜5万円程度で、患者様が自宅にてご自分のペースで施術を行います。

ラミネートベニアとセラミッククラウン

ラミネートベニアは、歯の表面を削って薄いセラミックを貼り付けて、歯の色や形を整える治療法です。1本あたり約9万5,000円〜15万円が相場です。

セラミッククラウンも同様に審美性の高い治療法です。素材や治療の複雑さによって費用が変動しますが、5万〜17万円程度が相場です。

インプラント

インプラントは失った歯を補うための治療で、1本あたり約30万円かかります。人工歯に使用する素材や保証の内容、追加処置の有無などによって大きく変動するため、事前に確認しておく必要があるでしょう。

審美歯科で保険適用できるのはどんなケース?

歯科治療を受けている患者

審美歯科の治療には、保険が適用されないことが多いです。

しかし、いくつかの条件を満たす場合には保険が適用されるケースがあります。ここでは、保険適用の可能性があるケースについて説明します。

医療的理由による治療

保険適用となる最も一般的なケースは、事故や疾患による治療です。たとえば、歯の欠損を補うためにブリッジやクラウンを使用する場合は、保険の対象となるケースがあります。

これらの治療は、見た目を改善することだけでなく、機能回復を目的としているためです。

矯正治療の特定条件

矯正治療は通常保険適用外ですが、特定の条件下で保険が適用されることもあります。たとえば、厚生労働大臣が認める疾患によって引き起こされた咬合異常や、顎変形症の手術前後の矯正治療が挙げられます。

審美性の改善だけが目的ではなく、医療的に治療が必要であるため保険が適用されることがあります。

審美歯科の治療を受ける前に知っておきたいポイント

審美歯科の治療を受ける前に知っておきたいポイントイメージ

審美歯科の治療を受ける前に重要なポイントを押さえておきましょう。

目的を明確にする

まず、自分が何を達成したいのか、具体的な目的を明確にすることが必要です。美しい歯並びや白い歯を手に入れたいという希望を持つ方は多いですが、そのためにはどのような治療が必要なのか考えてみましょう。必要な治療にどのようなリスクがあるのか知ることも重要です。

自分のゴールがはっきりしていれば、治療方針もより適切に決定することができます。

歯科選びに気をつける

審美歯科の選び方にも注意が必要です。審美歯科は、技術や使用する材料が治療の成功に大きく影響します。信頼できる歯科医師を選ぶことが、納得のいく結果を得るためには不可欠です。

口コミや実績、カウンセリングでの対応などを参考に、自分に合ったクリニックを選ぶようにしましょう。

治療プロセスを理解しておく

治療のプロセスについても理解を深めておくことが重要です。審美歯科の治療は、通常の歯科治療とは異なり複数回にわたる通院や高度な技術が必要となる場合が多いです。

そのため、治療がどのように進むのか、どのくらいの期間がかかるのかを理解しておきましょう。費用やメンテナンスについても事前に把握しておくことで、予期せぬトラブルを避けられます。

審美歯科のメリット

審美歯科のメリットイメージ

審美歯科は、単に見た目を美しくするだけでなく、口腔内の健康改善や機能性向上など、多くのメリットを提供します。以下に、審美歯科の主なメリットを紹介します。

自信が持てる

審美歯科の最大のメリットは、口元の見た目を大きく改善できることです。歯の色や形、歯並びを整えることで、笑顔に自信を持てるようになります。

また、初対面での印象も良くなり、対人関係やビジネスシーンでの自信に繋がります。

健康な口腔環境を維持できる

審美歯科では、見た目の美しさだけでなく、歯の機能性も重視されます。たとえば、歯列矯正によって噛み合わせが改善されると、食事を効率的に行えるようになります。胃腸への負担も軽減されるので、全身に良い影響を及ぼすでしょう。

また、歯の詰め物や被せ物にセラミックを用いれば、歯垢が付着しにくくなり虫歯や歯周病のリスクを軽減できます。これにより、口腔内の健康が長期間にわたって維持されます。

長期間美しさを保てる

審美歯科では、セラミックなどの高品質な素材が使用されることが多いです。変色しにくく、長期間にわたって美しい状態を保つことが可能です。

セラミックは非常に耐久性が高く、通常の生活の中で劣化・変色が起こりにくい特徴があります。数年経過しても治療当初の美しさを維持でき、頻繁に治療をやり直す必要がありません。

金属アレルギーの心配がない

審美歯科で使用されるセラミック素材は金属を含んでいないため、金属アレルギーの心配がありません。また、金属による歯茎の黒ずみも防ぐことができます。

審美的にも健康的にも優れた治療法といえます。

短期間で治療が完了する場合がある

審美歯科の中には、短期間で治療が完了するものもあります。たとえば、セラミックを用いた治療は、数ヶ月以内に歯の美しさと機能を回復させることが可能です。

時間的な制約がある方や、早期に見た目を改善したい方にとって大きなメリットです。

審美歯科のデメリット

審美歯科のデメリットイメージ

審美歯科治療には、美しい歯並びや笑顔を手に入れるという大きなメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。デメリットも理解して、治療を受ける前に慎重に検討することが重要です。

費用が高額になる可能性がある

高度な技術が必要で特殊な素材を使用するため、一般的な歯科治療と比べて費用が高額になる傾向があります。ほとんどの審美歯科治療は保険適用外で全額自己負担となる場合が多いため、治療前にしっかりと費用を確認しておきましょう。

治療期間が長くなる場合がある

審美歯科治療は、一人ひとりのニーズに応じてカスタマイズされるため、治療が完了するまでに時間がかかるケースがあります。特に複数回の通院が必要な治療では、仕事や日常生活との調整が求められるため、スケジュールに余裕がないと負担になるかもしれません。

歯を削るリスクがある

審美歯科治療では、見た目を美しく整えるために健康な歯を削ることがあります。たとえば、歯の形状を整えたり噛み合わせを改善する際に、エナメル質を削る場合があります。

この処置により、治療後に痛みや知覚過敏が発生する可能性があります。削る量が多いと、歯の寿命を縮めるリスクもあるでしょう。

メンテナンスが必要

治療後は、定期的なメンテナンスが不可欠です。治療に使用されるセラミックなどの素材は耐久性が高いものの、日々のケアや定期的なチェックを怠ると欠けや変色のリスクが高まります。

セラミックは衝撃に弱い

審美歯科で使用されるセラミックは、強い衝撃を受けると割れる恐れがあります。奥歯に使用した場合や歯ぎしりがある場合、特に破損のリスクが高まるでしょう。

破損した場合は、再度治療が必要になることもあります。

まとめ

審美歯科によって歯が白くなった女性

審美歯科は、見た目の美しさと口腔の健康を両立させる治療法です。高額な費用や長期の治療期間、メンテナンスが必要などのデメリットもあります。治療を受ける前に、ご自身の目的を明確にして信頼できる歯科医師を選ぶことが大切です。

審美歯科をご検討の方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

ガミースマイルを治したい!気になる治療法は?

2024年9月11日
ガミースマイルを治したい!気になる治療法は?

こんにちは。大阪府八尾市にある歯医者医療法人甦歯会 もりかわ歯科です。

歯科医療の世界は、専門用語や複雑な情報であふれています。私たちにとっては当たり前のことでも、患者様にとっては「?」がいっぱいになってしまうことも…。診療中、患者様お一人おひとりにじっくりとご説明したいのは山々ですが、限られた時間の中では難しいのが正直なところです。

そこで、このブログを通して、患者様からよくいただく質問や、知っておいていただきたい歯科医療の知識を、分かりやすくお伝えしていきます。

皆様の「?」が「!」に変わる、そんなブログを目指しています。気になること、不安なことがあれば、ぜひこのブログを参考にしてみてください。そして、それでも解決しない疑問があれば、遠慮なく当院にご相談ください。

「ガミースマイル」に関する疑問やお悩みに全力回答!

「笑うと歯ぐきが目立つ…」
「写真に写る自分の笑顔が好きになれない…」
「人前で思いっきり笑うことに抵抗がある…」

そんな悩み、抱えていませんか?その悩みは「ガミースマイル」が原因かもしれません。ガミースマイルとは笑った時に歯ぐきが過剰に露出してしまう状態のこと。見た目のコンプレックスだけでなく、口元の乾燥や歯周病のリスクを高める可能性もあります。

どうかご安心してください。ガミースマイルは決して珍しいものではなく、矯正治療など適切な治療法を選ぶことで改善できるケースがほとんどです。この記事ではガミースマイルの原因や治療法について詳しく解説し、あなたの笑顔を取り戻すお手伝いをします。

ガミースマイルとは – 原因と割合

ガミースマイルとは - 原因と割合

ガミースマイルとは、笑った時に歯ぐきが過剰に露出してしまう状態のことを指します。一般的に、笑った時に歯ぐきが2mm以上見えるとガミースマイルと判断されることが多いですが、明確な基準はありません。

どの程度歯ぐきが見えたらガミースマイルなのかは個人の感じ方や審美的な基準によって異なります。しかしご自身が「歯ぐきが目立つ」と感じ、それがコンプレックスになっているのであればガミースマイルと考えて差し支えないでしょう。

ガミースマイルの原因

ガミースマイルの原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っている場合があります。主な原因としては以下のようなものが考えられます。

歯や骨格の問題

  • 歯が小さい・短い: 歯のサイズが小さい、または歯が短いために歯ぐきが目立ってしまうことがあります。
  • 上顎前突(出っ歯): 上顎の骨や歯が前に出ていることで、相対的に歯ぐきが露出して見える場合があります。
  • 垂直的な骨格の過成長: 上顎の骨が垂直方向に過剰に成長している場合、笑った時に歯ぐきが大きく露出することがあります。

筋肉の問題

  • 上唇挙筋の過活動: 笑った時に上唇を引き上げる筋肉(上唇挙筋)が過剰に活動すると、歯ぐきが大きく露出してしまいます。

歯ぐきの問題

  • 歯ぐきの過成長: 歯ぐきが歯を覆いすぎていたり厚みがありすぎる場合に、ガミースマイルが起こることがあります。

これらの原因が単独で、または組み合わさってガミースマイルを引き起こすことがあります。

ガミースマイルを放置するとどうなる?

ガミースマイル自体は個性の一つであり、悪いものではありません。しかしガミースマイルが原因で以下のような悩みを抱える方もいらっしゃいます。特に審美性を重視する傾向にある若い女性は、ガミースマイルをコンプレックスに感じやすいと言われています。

口腔内の乾燥によるトラブルリスク

ガミースマイルは口の中の乾燥を招き、様々なトラブルを引き起こす可能性があります。歯ぐきが過剰に露出することで口呼吸になりやすく、唾液が蒸発しやすくなるためです。唾液には口の中の細菌を洗い流したり、酸を中和したりする自浄作用がありますが、ガミースマイルによってこの作用が弱まると、口臭の原因となる細菌が増殖しやすくなります。さらに乾燥した口腔内は歯周病菌にとっても快適な環境となり、歯周病のリスクを高めます。

また、ガミースマイルの原因の一つである上顎前突(出っ歯)も、口を閉じにくくすることで口呼吸を助長し、唾液の蒸発を促します。その結果、唾液の自浄作用がさらに低下し虫歯のリスクも高まってしまいます。

コンプレックスによる精神的な影響

「歯ぐきが目立つから思いっきり笑えない」「写真に写る自分の笑顔が好きになれない」といった悩みから、笑顔に自信を持てなくなったり人とのコミュニケーションに消極的になったりしてしまう方もいます。特に、審美性を重視する傾向にある若い女性は、ガミースマイルをコンプレックスに感じやすいと言われています。口元は人の印象を大きく左右するパーツであるため、ガミースマイルが見た目のコンプレックスとなり、精神的な負担につながるケースも少なくありません。

これらの悩みはガミースマイルを改善することで解消できるかもしれません。ガミースマイルに悩んでいる方はぜひ一度、歯科医師にご相談ください。あなたの笑顔をサポートする様々な方法をご提案させていただきます。

ガミースマイルと遺伝の関係

ガミースマイルは遺伝的な要因も影響します。例えば骨格や歯の大きさ、上唇の筋肉のつき方などは親から子へと受け継がれる可能性があります。ただしガミースマイルの遺伝率は100%ではありません。遺伝的な要因が強い場合もあれば、環境要因や生活習慣によって後天的にガミースマイルになる場合もあります。

後天的なガミースマイルの原因は?

後天的なガミースマイルの原因としては以下のものが考えられます。

  • 歯ぐきの炎症: 歯周病などによって歯ぐきが腫れると一時的に歯ぐきが大きく見えてしまうことがあります。
  • 薬の副作用: 一部の薬には歯ぐきの増殖を促す副作用があります。
  • 加齢: 年齢を重ねるにつれて歯ぐきが痩せて歯が長く見えるようになり、ガミースマイルが顕著になることがあります。

ガミースマイルは必ず遺伝するわけではない

親がガミースマイルだからといって必ずしも子どもに遺伝するとは限りません。また、ガミースマイルは成長過程で変化することもあります。

もしガミースマイルが気になる場合は自己判断せず、歯科医師に相談しましょう。専門的な知識と経験に基づいたアドバイスを受けることができます。

ガミースマイルの治療法

ガミースマイルの治療法は、その原因によって異なります。ここでは主な3つの治療法とその特徴について解説します。なお治療法は症例によって異なる場合があることをご了承ください。

歯肉整形(歯ぐきを切除する手術)

歯肉整形(歯ぐきを切除する手術)

歯ぐきの成長過多が原因の場合に適用される治療法です。余分な歯ぐきを切除することで歯と歯ぐきのバランスを整え、自然な笑顔を作ることができます。短時間で効果を実感できるというメリットがありますが、外科的な処置となるため術後の腫れや痛みが伴う場合があります。

ボトックス注射

ボトックス注射

上唇の筋肉が過剰に活動し、歯ぐきが露出してしまう場合に有効な治療法です。ボトックス注射により筋肉の動きを和らげることで歯ぐきの露出を抑え、自然な笑顔を作ることができます。手軽に治療を受けられるというメリットがありますが、効果は永続的ではなく定期的な注射が必要となります。

矯正治療

矯正治療

骨格的な問題や歯の位置、傾きが原因でガミースマイルになっている場合に最も効果的な治療法です。歯並びや噛み合わせを改善することで口元のバランスを整え、自然で美しい笑顔を実現します。歯並びや噛み合わせの改善に加えて、口元の突出感の改善や顔貌のバランスを整える効果も期待できます。治療期間はかかりますが根本的な解決に繋がり、後戻りの心配も少ないというメリットがあります。

ガミースマイルの矯正治療について

ガミースマイルの矯正治療では歯を移動させることで歯ぐきの位置も調整し、歯と歯ぐきのバランスを整えます。歯が短く歯ぐきが目立っている場合には歯を上に移動させることで歯ぐきの露出を抑え、自然な笑顔に近づけることができます。骨格的な問題が大きい場合には、外科手術を併用して顎の骨を動かすことで、歯の位置や歯ぐきのバランスを根本的に改善することも可能です。

どの治療法が最適かは患者様一人ひとりの歯並びや骨格、そして治療に対するご希望によって異なります。歯科医師とじっくり相談してあなたにぴったりの治療計画を立てていきましょう。

笑顔をさらに輝かせるために – 治療で目指す口元

リップラインとスマイルライン

リップラインとスマイルライン

口角を上げて笑った時の上唇のラインを「リップライン」と呼び、ガミースマイルの程度によって、以下の3つに分類されます。

  • ローリップライン: 上唇が前歯の半分を覆い隠すライン。
  • ミドルリップライン: 上前歯が見えるライン。
  • ハイリップライン: 歯ぐきが広範囲に見えるライン。

一般的に口角を上げた時に上前歯が見える「ミドルリップライン」がバランスの取れた美しい笑顔の基準とされています。

「スマイルライン」は口角を上げて笑った時に見える上の歯の先端を結んだラインを指します。このラインが緩やかなカーブを描いていると自然で魅力的な笑顔に見えます。矯正治療では歯や歯ぐきの位置を調整することで、理想的なリップラインとスマイルラインに近づけることを目指します。

Eライン

Eライン

横顔を見た時に鼻の先端と顎の先端を結んだ線を「Eライン」と呼びます。美しい横顔の基準として、このEライン上に唇が位置していることが理想的とされています。矯正治療によって歯並びや口元の突出感を改善することでEラインとの調和を図り、横顔美人を目指すことも可能です。

ガミースマイルの矯正治療にかかる期間

ガミースマイルの矯正治療はその方法や症状の程度によって治療期間が異なります。一般的には1年半〜2年半程度かかることが多いですが、簡単な症例であれば1年以内で完了することもあります。

ガミースマイルの矯正治療の種類

ワイヤー矯正

歯にブラケットと呼ばれる装置を装着し、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。費用は比較的安価ですが装置が目立ちやすいというデメリットがあります。

マウスピース矯正

透明なマウスピースを装着して歯を動かす方法です。目立ちにくいというメリットがありますが、費用はワイヤー矯正よりも高額になります。

矯正治療の流れ

1.精密検査と診断

口腔内写真、レントゲン撮影、歯型採取などを行い、詳しい検査を行います。その結果をもとに患者様一人ひとりに合った治療計画を立てます。

2.矯正装置の装着

ワイヤー矯正またはマウスピース矯正の装置を装着します。

3.定期的な調整

定期的に歯科医院に通い、歯の動きに合わせて装置の調整を行います。

4.保定期間

歯並びが整った後、後戻りを防ぐためにリテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。

治療期間はあくまで目安であり個人差があります。歯科医師と相談しながら無理のないペースで治療を進めていきましょう。

まとめ「ガミースマイルは改善できる!諦めずに理想の笑顔を手に入れよう」

いかがでしたでしょうか?

ガミースマイルは決して珍しいものではありませんし、適切な治療を受けることで多くの方が改善を実感しています。当院では患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせた治療プランをご提案しています。歯並びや噛み合わせの専門家として、あなたの笑顔をサポートいたします。

「もしかしてガミースマイルかも?」「どんな治療法があるのか知りたい」

そんな方はぜひ一度無料カウンセリングにお越しください。専門医が丁寧にお話を伺い、あなたにぴったりの治療法をご提案します。笑顔に自信がないと悩んでいる方も諦めないでください。一緒に素敵な笑顔を目指しましょう!

矯正無料相談
矯正無料相談

詳しくは当院ホームページにあるマウスピース矯正ページも併せてご覧ください。

大阪府八尾市にある歯医者、医療法人甦歯会 もりかわ歯科では日々の診療で患者さまとの対話を大切にし、お一人お一人に合わせた治療を行っております。

歯に関する心配事がございましたらいつでももりかわ歯科へお越しください。

インビザライン・ファーストとは?費用・期間・メリット・デメリット

2024年9月6日
インビザライン・ファーストのマウスピースを持っている子ども

こんにちは。大阪府八尾市にある医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所です。

お子さまの歯並びを整える治療法には、さまざまな選択肢があります。なかでも、インビザライン・ファーストとはどのような治療法なのか気になっている保護者の方がいるのではないでしょうか。

インビザライン・ファーストは、透明のマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法で、成長期のお子さまを対象としています。

今回は、インビザライン・ファーストのメリットやデメリット、費用、治療期間について解説します。インビザライン・ファーストを検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは?

インビザライン・ファーストのマウスピースを持っている子ども

インビザライン・ファーストとは、アメリカに本社を置く、アライン・テクノロジー社が開発した乳歯と永久歯が混在する時期に行う子どもを対象とした矯正方法です。

マウスピースを毎日決められた時間装着し、1〜2週間ごとに交換することで、徐々に歯を動かしていきます。

インビザライン・ファーストの適応条件は、第一大臼歯を有し、切歯(乳歯もしくは永久歯)の少なくとも2歯が2/3以上萌出していることです。また、少なくとも3/4顎に乳歯(C・D・E)または未萌出の永久歯(3・4・5)を2歯以上有している必要もあります。

対象年齢は6〜12歳です。インビザライン・ファーストでは、お子さんの顎の成長をコントロールしながら歯並びを整えます。

インビザライン・ファーストの費用

インビザライン・ファーストの費用イメージ

インビザライン・ファーストの費用相場は、45万円〜80万円程度です。矯正治療中にマウスピースが破損したり、虫歯や歯周病になったりすると追加料金が必要になるケースもあります。

また、インビザライン・ファーストは基本的に保険が適用されません。自費診療となるため全額自己負担になります。

ただし、噛み合わせなど、何かしらの問題があるケースは医療費控除の対象となり、確定申告すれば費用の負担を軽減できるでしょう。

インビザライン・ファーストの期間

インビザライン・ファーストの期間イメージ

インビザライン・ファーストでは、作製したマウスピースを歯科医師に指示された時間装着し、1週間〜2週間ごとに交換しながら治療を進めます。治療期間は、お子さんの歯並びの状態などによって異なりますが、最大で18ヶ月です。

インビザライン・ファーストでは、顎の成長を利用して永久歯が並ぶスペースを確保しながら歯並びを整えていきます。そのため、顎の成長段階である6歳〜12歳の間に治療を開始することが推奨されているのです。

インビザライン・ファーストのメリット

インビザライン・ファーストのメリットイメージ

インビザライン・ファーストのメリットは、以下の通りです。

装置が目立ちにくい

インビザライン・ファーストでは、薄く透明なマウスピースを装着することで歯を動かします。そのため、装着していても目立ちにくいです。矯正治療をしていることをお友達に気づかれにくいでしょう。

矯正装置が目立つことが気になるお子さまにとっては、大きなメリットといえます。

痛みが少ない

矯正治療では、力をかけて歯を動かすため、装置によっては痛みを感じるケースがあります。

インビザライン・ファーストの場合は、マウスピースを装着・交換しながら少しずつ歯を動かすため、ほかの治療方法と比較すると痛みが少ないのです。そのため、マウスピースを長時間装着していても負担に感じにくいでしょう。

通院回数が少ない

ワイヤー矯正の場合は、矯正器具の調整などのために1か月に1回の頻度で歯科医院に通院する必要があります。そのため、お子さんだけでなく保護者の方の負担も大きいです。

一方でインビザライン・ファーストの場合は、患者さん自身でマウスピースを装着・交換しながら治療を進めます。そのため、治療中の通院回数は少なくすみます。

マウスピースに慣れたあとは、2ヶ月に1回の頻度で検診を受けるのが一般的です。通院にかかる負担が少ない点は大きなメリットといえるでしょう。

装置を取り外せる

治療に使用するマウスピースは取り外しが可能です。そのため、矯正開始前と同じように食事を楽しむことができます。また、スポーツをするときや記念撮影をするときにもマウスピースを外すことも可能です。

マウスピースの装着時間を守る必要はありますが、必要に応じて取り外せる点は大きなメリットといえます。

虫歯や歯周病になりにくい

ワイヤー矯正の場合は、矯正装置の周囲に食べかすがたまりやすいです。しっかりとケアをしないと歯垢や歯石が蓄積され、虫歯や歯周病になる可能性があります。

一方でインビザライン・ファーストの場合は、マウスピースを取り外して食事や歯磨きができます。そのため、食べかすが装置に挟まることがなく、また通常通りのケアで口腔内を清潔に保てるので、虫歯や歯周病になりにくいのです。

子どものうちに歯並びが整う

インビザライン・ファーストで治療を受けることで、永久歯にすべての歯が生え変わる前に歯並びがある程度きれいに整います。多感な時期をきれいな歯並びで過ごせることは大きなメリットといえるでしょう。

抜歯せずに歯並びを整えられる可能性がある

インビザライン・ファーストでは、顎の成長を利用して永久歯が並ぶスペースを作ります。そのため、抜歯せずに歯並びが整えられる可能性が高まります。健康な歯を抜かなくてもよい点は大きなメリットといえるでしょう。

金属アレルギーでも治療できる

インビザライン・ファーストで使用するマウスピースはプラスチックでできています。金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられます。

インビザライン・ファーストのデメリット

インビザライン・ファーストのデメリットイメージ

インビザライン・ファーストのデメリットは、以下の通りです。

適応条件がある

インビザライン・ファーストは、成長期のお子さまのみを対象とした矯正方法です。また、上述したとおり、インビザライン・ファーストには適応条件があるため、すべての子どもが治療を受けられるわけではありません。

だれでも治療を受けられるわけではない点はデメリットといえるでしょう。

自身管理が必要

インビザライン・ファーストで使用するマウスピースは自由に外せます。

しかし、マウスピースを外したまま装着し忘れ、装着時間が短くなると、計画どおりに歯を動かせなくなる可能性があります。食事や歯磨きなどが終わったらすぐにマウスピースをつける習慣を身につける必要があるでしょう。

また、食事後はしっかりと歯磨きをすることも大切です。食べかすが残った状態でマウスピースを装着すると、マウスピースの中で細菌が繁殖して虫歯や歯周病になるリスクが高まります。また、マウスピース自体もしっかり洗浄する必要があります。

マウスピースが破損する恐れがある

力をいれてマウスピースを外したり、装着方法が間違っていたりすると、マウスピースが破損する可能性があります。また、マウスピースを取り外した際に、専用のケースに入れないと、紛失したり、誤って捨てたりすることもあるでしょう。

マウスピースの大切さを認識して、いつでもていねいに扱えない場合は、インビザライン・ファーストで治療することには不安があります。

まとめ

インビザライン・ファーストで歯並びが綺麗になった子ども

今回は、子どもを対象とした矯正方法であるインビザライン・ファーストについて解説しました。

インビザライン・ファーストでは、子どもの顎の成長を利用して歯並びを整えていきます。そのため、抜歯をせずに歯並びが整う可能性があるのです。

また、使用するマウスピースは透明であるため目立ちにくい点や痛みが少ない点、取り外しができる点もメリットといえるでしょう。

ただし、インビザライン・ファーストには適応条件があります。限られた期間にしか受けられない治療なので、検討されている方は早めに歯科医院で相談しましょう。

インビザライン・ファーストを検討されている方は、大阪府八尾市にある歯医者「医療法人甦歯会 もりかわ歯科志紀診療所」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯・歯周病治療、インプラント、セラミック治療、ホワイトニング、歯科矯正など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら予約・お問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。